どうしてこうなった? 異伝編   作:とんぱ
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NARUTO 最終話

 ナルト達がカグヤによって異空間に強制移動させられ、壮絶な戦いをしている中、アカネは風に当たりながら考えていた。

 

――どうしよう――

 

 アカネの感知でもナルト達を感じ取る事は出来ない。それ程に遠い場所か、もしくは違う空間世界に移動したのだ。そして今回の場合は後者である。

 いくらアカネが非常識な存在だと言えど、別空間に移動したナルト達を追う事は出来ない。そもそもアカネに時空間忍術の適正はない。手詰まりである。

 

 そんな風に途方に暮れているアカネの元に、柱間達がやって来た。柱間達を抑えていた黒い棒はイズナがカグヤに飲まれたと同時に消滅し、自由になった柱間達がアカネのチャクラを追ってこの場に集結したのだ。

 

「ヒヨリ! 何があった!?」

「突如として凄まじいチャクラが出現した……あれはなんだったのだ!?」

 

 柱間達はアカネに説明を求める。ここにいたはずのナルト達がいない理由、あの膨大なチャクラの持ち主。

 それらの疑問についてアカネが答えようとした時だ。その場に突如として現れた存在があった。それこそ、忍宗の開祖である六道仙人、大筒木ハゴロモである。

 

「それについてはワシから説明しよう」

 

 

 

 イズナの血痕から現れたハゴロモは、ナルト達の現状を皆に伝えた。

 それに対してもっと早く助言が欲しかった事を扉間が口にするが、ハゴロモとしてもこの世に顕現する為に、九尾とインドラとアシュラのチャクラを必要としたのだから致し方なかった。

 イズナの内に眠るマダラと柱間、そして九尾のチャクラがあったからこそ、ようやく顕現を可能としたのだ。

 

 一通りの情報を語ったハゴロモはアカネに目を向ける。

 

「礼を言おう。お前のおかげで、インドラとアシュラの転生者は手を取り合う事が出来た」

「……私が居なくとも、ナルトとサスケならきっと手を取り合う事が出来ましたよ」

「そうかもしれぬし、そうでないかもしれぬ。神ならぬこの身では未来を見通す事は出来ぬ。だから、此度と前回の転生者が手を取り合えたのは、お前のおかげと思う事にしよう。感謝する」

 

 そう言って、ハゴロモはアカネに対して頭を下げる。そこまでされて礼を受け取らないアカネではなく、ハゴロモの想いを汲んで頷きを返した。

 

「さて、先も説明した通り。ナルト達が母を封印すれば、この世界に口寄せの術にて呼び戻す。だが、それにはチャクラが足りぬ。この術には膨大なチャクラがいる。ワシには今そのチャクラはない。ナルトとサスケに託したのでな……」

 

 そう、ナルト達が首尾よくカグヤを封印出来たとしても、彼らは自力でこの世界に帰還する事が出来ないのだ。オビトの神威でさえ繋がらない程に遠い世界に、彼らは連れていかれたのだ。

 そんなナルト達を助けるべく、ハゴロモが案を出してくれた。それが彼らの口寄せであった。他の者ならばいざ知らず、ハゴロモであれば遠く離れたナルト達だろうと、ナルトとサスケを通じて皆を呼び戻す事が可能なのだ。

 だが、その口寄せの術に必要なチャクラは膨大であり、ハゴロモにはそれ程のチャクラが残されていなかった。それを補う方法があるにはあるのだが――

 

「私のチャクラを融通しても足りませんか?」

「……十分過ぎるほどだな」

 

 その方法を提案するまでもなく、問題は解決した。

 過去の五影全てを穢土転生にて呼び出し、彼らのサポートを得て口寄せの術を発動しようと試みたハゴロモだったが、規格外が一体存在していたおかげで必要なくなった様だ。

 

 

 

 そして、ナルト達はカグヤを黒ゼツもろとも封印する事に成功する。

 それを感じ取ったハゴロモは、アカネのチャクラを受け取りながら口寄せの術式を展開した。

 並の口寄せの術式など比べ物にならない程に広大な術式が大地に描かれ、そして遠く離れたナルト達を呼び戻す。

 そこにはナルト達だけでなく、十尾から解放された全ての尾獣も口寄せによってこの地に戻っていた。

 

「え? ここは……って! アカネェ! 無事だったのかよ! 急にいなくなって心配したんだぞ!」

「私からしたら急にいなくなったのはあなた達です……まあ、私にも事情がありましてね。最後の戦いに参加出来ずにすみませんでした。そして、良く頑張りました……!」

 

 カグヤとの最終決戦において、移動した矢先にアカネの姿がなかったのだ。ナルトの心配も当然であり、アカネも謝罪し、そして世界を救った事を褒め称えた。

 

「ナルト、サスケ。そして皆……よくぞ世界を救ってくれた」

 

 ハゴロモはナルト達と、そしてアカネに向けて礼を言う。

 自らが残した禍根を拭ってくれたのだ。ハゴロモは心底彼らに感謝していた。

 

 ハゴロモは解放された九喇嘛と楽しげに会話するナルトを見る。

 これこそが、ハゴロモが思い描いた世界。尾獣達すら己から協力したくなる。そんな忍が現れたのだ。ナルトならばきっと今の世界を変えてくれるとハゴロモには思えた。

 

 ナルトが神威空間から戻って来た両親と語らい、ハゴロモを含めた多くの忍が喜びを顕わにする中、マダラは一人イズナの傍に佇んでいた。

 イズナはカグヤが封印された事により元の肉体を取り戻していた。だが、それだけだ。尾獣を抜かれた人柱力は死ぬ。それはイズナも例外ではない。

 

「にい、さん……」

「ああ」

 

 マダラの存在を感じ取り、イズナは力なく語り出す。

 

「平和な世界が出来ると、信じていた……それは本当なんだ……」

「ああ。分かってる。ただ、お前はやり方を間違えてしまった。一人の力で変えられる事などたかが知れている。だから、皆で協力して、次に想いを託していかなければならないんだ」

「何度も、同じ事を言われたな……オレは、それでも間違えてしまった……。兄さんの、弟とは思えないくらい……出来そこないだ……」

 

 イズナは誰に止められようと、どんな罵倒を受けようと、目的の為に邁進する事を止めなかった。

 だが、その目的が根本から間違っていたとなれば話は別だ。無限月読だけに希望を見出していたのだ。それがそもそも間違っていたと知った時、イズナは絶望し、その心は黒ゼツに歪まされる以前のイズナに戻っていた。

 

「兄さん……日向ヒヨリも、そこにいるのか?」

「ああ、いるぞ。それがどうした?」

「呼んでくれ……頼みたいことが、あるんだ……」

「分かった……。ヒヨリよ、こっちに来てくれ」

 

 イズナの、恐らくは最期の頼みを聞き、マダラはアカネを呼び出す。

 アカネもそれを拒否せずに、マダラと共にイズナの傍で膝をつき、倒れ伏すイズナと会話をする。

 

「どうしたイズナ。私に何の用がある?」

「さ、散々お前と敵対して今更だと思うが……頼みがある……。お前の、チャクラを分けて欲しい……」

 

 その願いは誰が聞いても却下するだろう。イズナはそれだけの事を仕出かしてきたのだ。例え騙されていたとしても、情状酌量の余地はないほどに。

 アカネはイズナの目を見つめ、そして首を横に振りながら答える。

 

「駄目だ」

「……そうか」

 

 最期の望みも断たれた事にイズナは力なく、そして当然だろうと納得する。だが、アカネの答えはまだ終わってはいなかった。

 

「アカネだ」

「なに……?」

「私の今の名前だ。日向ヒヨリはもう死んでいるんだ。いつまでも過去の私と今の私を同一視しないでもらいたいな。そうそう、マダラと柱間も私の事はアカネって呼べよ。いつまでも死んだ人間に引き摺られてどうする」

「……転生したお前がいう事か?」

 

 アカネ達を少し離れた場所で見守っていた柱間が思わず呟くが、当然の如くアカネはそれを無視した。

 

「ふ、ふふ……そう言えば、お前の今の名前を呼んだ事は、なかったか……。分かった。なら、頼むアカネよ……オレに、チャクラを……」

「分かったよ」

 

 アカネはイズナの頼みを疑う事無く受け入れた。その手を握り、力ない肉体にチャクラを分け与えていく。

 それがイズナの命を救う事にはならない。今更チャクラを得た所で、尾獣を抜かれたイズナの死は覆らない。ならばイズナは何をしようとしているのか。

 

 イズナは両手を組み、そしてアカネから受け取ったチャクラを使ってある術を発動しようとする。

 それを見たマダラは思わず叫んだ。イズナの使おうとしている術が何なのか、マダラは理解しているのだ。

 

「イズナ! その術は!」

 

 マダラの叫びにアカネを除く周囲の者達が反応する。やはり最後の悪あがきを企んでいたのか。誰もがそう思っていた所で、動き出そうとする者達をハゴロモとナルトが止めた。

 

「待て。イズナに戦闘の意思は最早ない」

「ああ。あれは、そういう術じゃねーってばよ……」

 

 ナルトにはイズナが発動しようとしている術に覚えがあった。そう、それはかつて長門が木ノ葉隠れの忍を蘇らせたのと同じ――

 

――外道・輪廻天生の術――

 

 輪廻天生の術。死んだ人間を蘇らせるという輪廻眼に宿る外道の術。ただし、その反動として術者の命も失われてしまうが。

 イズナが輪廻天生の術を発動した瞬間、マダラの身体が輝き出した。そして穢土転生であったその肉体に生気が宿り始めた。

 

「こ、これは!」

「まさか!」

 

 マダラだけではない。柱間に扉間、そしてミナトとクシナもまた、その肉体に生気が宿り出す。そう、穢土転生だった者達が生者として蘇りだしたのだ。

 

「イズナ……お前……くっ!?」

 

 蘇ったマダラは思わずイズナを見つめ、そしてまがい物の輪廻眼が砕け散った事で視力を失う。マダラの真の目はイズナの両掌に移植されている為に、蘇っても両目だけは空洞のままだったのだ。

 

「オレや、黒ゼツの陰謀でこの世を去った者達……その、大半はこれで、蘇ったはずだ……オレが、関与していない者は……蘇らせていないがな」

 

 そう、蘇ったのはマダラ達だけではない。第四次忍界大戦で犠牲となった忍も、尾獣を抜かれて死んだ人柱力達も、その多くが蘇っていた。イズナが言う様に、イズナや黒ゼツが関与していない死者、例えば過去の五影達や忍刀七人衆などは蘇らせていないが。

 イズナが四つの輪廻眼を有していた事が、これだけの死者を蘇らせる事が出来た要因だ。死んでから間もなければ多くの死者を蘇らせるが、遥か昔に死んだ死者を蘇らせるのは輪廻眼でも一人が限界だろう。

 それを補ったのが四つの輪廻眼の力であり、そしてアカネの膨大なチャクラであった。おかげでアカネのチャクラは底を尽き掛けていたが。

 

 なお、流石に暁が殺しただろう無数の人々はイズナでも蘇らす事が出来なかった。この戦場の様に場所を指定出来るならばともかく、イズナが関与していない死者を特定して蘇らす事は出来なかったのだ。

 ともかく、イズナの手によって戦争の犠牲者の多くは蘇った。だが、そこに疑問の声を上げた者がいる。

 

「……ワシを蘇らせたのは何故だ。ワシはお前の手に掛かった覚えはないのだがな」

 

 そう、扉間である。マダラやミナトにクシナはイズナの策略によって命を奪われたも同然だ。だが、扉間はそうではない。金銀兄弟のせいで多少の寿命は削れたが、それでも天寿を全うしたと言える。

 だが、こうしてイズナの手によって蘇っていた。しかもある程度は若返ってまでだ。

 

「ふ、ふふ。貴様に関しては……ただの嫌がらせだ……木ノ葉で火影の座を奪い混乱を呼ぶもよし……何もせず無為に生きるもよし……せいぜい、好きに、生きろ……」

 

 それは、かつてはライバルだったイズナからの意趣返しの様なものだ。マダラと柱間が戦場で激突していた時は、イズナと扉間もまた激突していたのだ。

 

「貴様……!」

 

 イズナの最後の嫌がらせに扉間は眉間に皺を寄せ、そしてため息を吐いて受け入れた。今更文句を言っても意味はないと悟ったのだ。

 

「にい、さん……兄さんの、目を……返すよ……オレには、過ぎた力だった……」

「イズナ……」

 

 マダラの両目を返す。それでイズナには思い残す事はなかった。いや、無念がないわけがない。世界に平和をもたらしたい。それは、本当にイズナの願いだったのだ。例えそれが、マダラの願いを模したものだとしても。

 そう、イズナの願いの根幹にあったのは、マダラの願いだった。尊敬するマダラが願う平和な世界。それを叶えたいという思いと、柱間達と兄が意気投合したことで、兄が遠く離れた様に感じる喪失感。それがイズナの暴走の始まりであり、それを利用したのが黒ゼツなのである。ある意味で、イズナも犠牲者と言えた。

 

「……ヒヨリ。いや、アカネ。頼みがある」

「……分かった」

 

 マダラの頼みを受け、アカネはイズナから輪廻眼を摘出し、マダラに移植する。

 

「それは……」

 

 それにイズナは驚愕する。アカネが輪廻眼を移植した事にではない。アカネが移植した輪廻眼に驚愕したのだ。

 その輪廻眼は、一つはイズナの右掌に移植されていたマダラ本人の物。もう一つは、イズナの左目だったのだ。

 

「オレの目は確かに返してもらった。だが、左目はお前にやるさ。代わりにお前の左目をもらうぞ」

「なぜ……そんなことを……?」

 

 マダラがそうした理由がイズナには理解出来ない。そんなイズナに対し、マダラは優しい笑みを浮かべて答える。

 

「こうすれば、お前はオレの左目としてずっと一緒にいられる。これなら、世界がゆっくりと変わっていく様子がお前にも見えるだろう」

 

 マダラの言葉にイズナは残された右目を見開く。

 

「人は、少しずつしか前に進めない。時に過ちを犯し、後戻りしてしまう事もあるだろう。それでも前に進み、いずれは平和な世界に近付いていく。それをオレと共にお前も見届けるんだ」

「ふ、ふふ……知らなかったよ。意外と、ロマンチストなんだね……兄、さん…………あり、が……と…………」

 

 最期に、イズナは笑いながら逝った。それをマダラは見届けながら、ただ無言で佇んでいた。

 

「穢土転生を解術するつもりであったが……まさか輪廻天生を行うとはな」

 

 イズナの最期を見届けたハゴロモは思わずそう呟く。それを聞いたナルトは小さく頷き、そして両親が蘇った事を素直に喜びたい気持ちを抑える。

 今は、そういう想いを出してはいけないと理解しているのだ。

 

「皆よ……今はマダラをそっとしておいてくれぬか……」

 

 柱間の頼みに皆が頷き、その場から離れて行く。

 

「ヒヨリ……いや、アカネよ。おぬしだけは、残ってやってくれ」

「え……いや、分かったよ」

 

 そうして、マダラとアカネを除く者達はこの場から移動した。今頃は六道仙人と尾獣達が思い思いに別れを告げている事だろう。

 

 

 

 

 

 膝をつき、静かにイズナを見つめるマダラにアカネはゆっくりと近付いていき……そして、そっと頭を抱き締め優しく語りかける。

 

「いいんだ……もういいんだマダラ」

「……オレは」

「もう、誰も見ていないよ……私だけしかいないから……もう、我慢しなくても、いいんだ……」

「オレは……! お、オレが……! オレがもっと、もっとイズナを……!」

 

 アカネの言葉により、塞き止めていたマダラの感情が溢れ出した。

 

「オレがイズナをもっと、もっと理解してやれてたら……! イズナは! イズナは……!」

「お前のせいじゃない……! お前は、悪くないんだ……! 悪いのは全部カグヤと黒ゼツだ……だから、お前も自分を責めるな……責めないでくれ……」

「う、おお……! おおおおおおお!!」

 

 マダラの慟哭が木霊し、そして忍界史上最大の戦争は幕を下ろした。

 

 

 

 

 

 

 無限月読に囚われていた人々は、ナルトとサスケの二人が協力する事で解放された。

 尾獣全てのチャクラを持つナルトと、輪廻眼を持つサスケが互いに()の印を結ぶ。ハゴロモから教わったその方法により、無限月読は解術されたのである。

 

 第四次忍界大戦終結後。世界は慌しく動き始めた。

 死んだはずの人間が蘇った事により、喜びと同時に様々な問題も増えたのだ。その中で顕著なのが人柱力と尾獣の存在だろう。

 暁に捕らえられ犠牲になった人柱力が蘇った事により、その人柱力に対応する尾獣を再び封印するという話が上がったのだ。

 

 だが、多くの話し合いの結果それは却下された。尾獣達は最早天災と呼ばれる災害ではなく、人に恨みを持たずに自由に生きる道を選んだのだ。

 そしてそれを後押ししたのがナルトだ。大戦を集結に導いた英雄に後押しされては、尾獣を兵器とする道を選ぶ事も出来ず、全ての国が納得して人柱力と尾獣を解放した。

 唯一人柱力として存在しているのはナルトとビーだ。九喇嘛も八尾(牛鬼)も、人柱力と共にある事を選んだのだ。それ以外の尾獣は各々が故郷とする地に戻り、平穏に過ごした。

 蘇った人柱力達は人柱力としての在り方から解放され、自由に世界を旅したり、里の為に働いたりと好きに生きた。

 

 この戦争によって手を取り合った五大国と五大忍里は、今までの禍根を捨てて平和条約を締結する事にした。

 暁によって受けた痛みを共有した今、互いが平和を望み、こうして歩み寄れる様になったのだ。

 

 この平和が永遠だと思う者は子どもだけだろう。共通の敵を失った事により、いずれ再び対立を始めるかもしれない。だが、それでも人は平和に向けて歩み出した。

 ならば、それを少しでも長く維持するよう努力し、その想いを次代に繋げる事こそが、今を生きる人々の使命だった。

 

 各国や各里は大きく体制を変えていき、その激動の慌しさに翻弄されながらも、平和を謳歌するのであった。

 

 

 

 

 

「ナルトー! ナルトー!」

「うーん……なんだよ母ちゃん……もう少し寝かせてくれよ……今日は任務もないってばよ~……」

 

 平和を謳歌しているのは木ノ葉隠れの里も同じだ。大戦の英雄にして、今や忍界でその名を知らぬ者はいない忍であるうずまきナルトも、平和な世界で惰眠を貪っていた。

 

「何言ってるの! 今日は早く起こしてくれっていったのはあなたでしょう! サスケ君とサクラちゃんと約束してるんでしょ! 早く起きないと拳骨落とすわよ!」

「わぁ! 起きる! 起きるってばよ!!」

 

 クシナの拳骨の痛さを思い出し、ナルトは咄嗟に起き上がる。

 それを見たクシナが両腕を組んだままナルトを見下ろし、そして満足そうに頷いた。

 

「よし。じゃあ早くご飯食べちゃいなさい。もう出来てるわよ」

「へーい。今日の朝ごはんは何? ラーメンだと嬉しいんだけどなぁ」

「朝っぱらから何言ってんの! 私が料理を作る限り、ラーメンなんて体に悪い物を朝から食べさせたりはしないわよ!」

 

 その絶望的な宣言に、ナルトの精神は崩壊しかける。ラーメンとはナルトにとって切っては切れない存在だ。言わば掛け替えのない友と言ってもいい。……まあ、その友を食すのはどうかと思うが。

 ともかく、ナルトにとってラーメンはベストフードだ。それを食べては駄目と言うのは、それはナルトにとって死の宣告に等しい。

 

「ま、待ってくれよ母ちゃん! ラーメンは体に悪くねーってばよ! オレってば三食ラーメンだった事もあったけど、それでもこんなに元気に生きてるってばよ!」

 

 必死にクシナを説得するナルト。だが、その説得の仕方は逆効果だった。

 

「さ、三食ラーメン!? どういうことだってばね、あんたの食生活は! 三代目様はナルトにどんな教育をしてたってばね!!」

 

 思わぬところでヒルゼンに飛び火したクシナの怒り。この時、同じタイミングでヒルゼンに悪寒が走ったそうだが、前後関係は定かではない。

 

「いいナルト。ラーメンを食べるなとは言わないわ。でもね。三食ラーメンとか、朝からラーメンなんてのは駄目よ。お昼とか夕飯にたまに一楽に行くくらいはいいけど。カップラーメンは特に駄目! ああいう携帯食には体に悪い物がたくさん入ってるってミコトに聞いたんだからね!」

 

 うちはミコト。サスケの母にして、クシナの友人だった女性だ。クシナが死んだ時は悲しんだが、まさか生き返って再会するとは思ってもおらず、再会した時はそれは驚いていた様だ。

 なお、ミコトがクシナが歳を取っていない事を羨んでいたのは言うまでもない。幾つになっても女性は乙女なのである。

 死んでから十七年経って生き返ったクシナは、今の時代の常識をミコトから教わった。その中の一つが、カップラーメンの栄養バランスの悪さであった。ナルトにとって不幸な事かもしれないが、それを聞いてナルトに食べさせようと思うクシナではなかった。

 

「か、カップラーメンが禁じられた……!」

「全く。ほら、いつまでも落ち込んでないで、さっさと朝ごはん食べてきなさい」

「分かったってばよ……」

 

 ショックで項垂れて、とぼとぼと朝食を食べに行くナルト。

 だが、その実そこまでショックは受けてはいなかった。今のナルトには、この両親に囲まれた家庭での温もりを味わえる方がよっぽど嬉しいからだ。

 

「おはようナルト。早く食べないとご飯冷めるぞ」

「おはよう父ちゃん。それじゃ、頂きまーす!」

 

 既に朝食を食べていたミナトと一緒に食卓につき、ナルトも朝食を食べ始める。

 

「父ちゃん、醤油取って」

「ん」

 

 ミナトは言われるがままに傍にあった醤油をナルトに渡し、ナルトはそれを目玉焼きにかける。

 

「さて、私も食べよっと。頂きまーす!」

 

 そしてクシナも食卓に加わり、家族のひと時が始まった。

 

「ねえミナト。ミナトはこれからどうするの?」

「どうするって……忍の仕事のこと?」

「そ。綱手様が退任した時に、もう一度火影に就任するって話をもらったんでしょ」

「え! 聞いてねーってばよそんな話! 父ちゃんがライバルってどういうことだってばよ!?」

 

 ミナトは里の上層部から四代目火影として再び就任しないか、という話を持ち掛けられていた。

 ミナトはまだ若く、そして戦争でも活躍した実力者であり名声も高い。火影として再び就任するのに里としては異論はないのだ。もちろん、綱手が退任してからの話だが。

 その話を初めて聞いたナルトは複雑な思いになる。息子として父が火影になるのは誇らしいが、火影を目指す一人の忍としては何とも言い難いのだ。

 

「いや、その話は断るよ。オレは一度死んだ人間だからね。里の舵取りは今を生きる人がやるべきさ」

「そんな事ねーってばよ! 父ちゃんは里を守り、オレを守って死んだんだ! そんな立派な忍がちょっと死んで生き返ったくらいで火影になれないなんておかしいってばよ!」

「あんたはミナトが火影になってほしいのかなってほしくないのか、どっちなんだってばね……」

 

 そこはまあ、ナルトにも複雑な心境があるのだ。

 

「それに、オレにはやりたい事もあるしね」

「やりたいこと?」

「ああ。アカデミーの教師をしようと思ってね」

 

 そう、それがミナトのやりたい事だ。今、世界は平和に向けて動いている。これからしばらくは、戦争もない時代が続き、そして戦争を知らない世代が増えていくだろう。

 だが、それは永遠に続く訳ではない。戦争を知らない世代が、痛みを知らない世代が増えれば、人は過去の戒めすら忘れ、再び争い出すかもしれない。

 それを少しでも防ぎたく、ミナトはアカデミーの教師として子ども達に様々な事を教えてやりたいのだ。

 

「そっか。うん、私は良いと思うわ。それに夫のやりたい事を応援するのも妻の役目だしね」

 

 ミナトの想いを聞いたクシナはそれを了承し、ミナトを応援する事にした。

 

「父ちゃんがやりたいならオレも反対はしないけどさ。……これからのアカデミー生はスゲー贅沢出来るってばよ」

 

 そう、元火影が現役と同じ戦闘力を持ったままに、教師として忍候補生を指導して行くのだ。これがどれほど凄まじい事か、理解出来ないナルトではなかった。

 だが、ナルトの驚愕はそれで終わらなかった。

 

「オレだけじゃないよ。二代目様もオレの意見に賛同してくれてね。二代目様も一緒に教師をしてくれる様になったんだ」

「マジかよ……どんだけだよ。むしろ心配になってきたってばよ……」

 

 二代目火影と四代目火影に教わる候補生達。今後の下忍に求められる水準が高くなり過ぎないか、逆に心配するナルトであった。

 

 

 

「ご馳走様でした!」

「はい、お粗末様。食器は置いといていいから、準備して行ってきなさい」

「ありがと母ちゃん!」

 

 食事を終えたナルトは、サスケ達との約束の時間に遅れないよう慌てて準備をする。

 それを見ながらミナトとクシナは微笑み、そして幸せを噛み締めていた。

 

「こんな幸せなひと時が来るなんて、夢にも思っていなかったよ」

「ええ……。ナルトが立派になった姿を見れただけで満足だったのに。こうして家族で揃って暮らす事が出来るなんて……本当に夢のようよ」

「もしかして、これが無限月読の中だったりね」

「やめてってばね。縁起でもないんだから」

 

 少々縁起でもない冗談を言いつつ、二人は笑い合う。

 戦争が終わり、ヒルゼンの好意で一軒家を貰い、そして家族で揃って暮らす。こんな平凡で、そして掛け替えのない幸せが手に入るなんて、ミナトもクシナも夢にも思っていなかった。

 いや、本来ならこれが当たり前だったのだ。黒ゼツの企みによって多くの平穏が崩されたが、そうでなかったら、今の様に幸せな日々を送っていたのだろう。

 一度失ったからこそ、より今の幸せが理解出来る。皮肉だが、黒ゼツの企みがミナト達にそれを実感させ、再び失わない様に心掛けさせていた。

 

「ミナト……愛してるわ」

「オレもだよクシナ」

 

 かつて失った幸せを噛み締める内に、二人の雰囲気が変化していく。そして徐々に互いの距離が近付いていき――

 

「よっしゃ! そんじゃ行ってきまーす!」

「あ、ああ! 行ってらっしゃいナルト」

「き、気をつけるってばね!」

 

 ナルトの声で、慌てて距離を離した。そんな両親をおかしく思いながらも、そういう方面に鈍いナルトはそのまま出かけて行く。

 

「……」

「……」

 

 ナルトが出かけてしばらく無言となった二人。そして互いに同時に笑い合い、そしてそれぞれすべき事をし出した。クシナは家事の続きを、ミナトは教師になる為の手続きを。いつまでも一家の大黒柱として、無収入のままではいられないのである。

 

 

 

 

 

 

「お、待たせたってばよ!」

「ふん。まあ時間には間に合っているから許してやる」

 

 待ち合わせの場所には既にサスケとサクラが待っていた。最後になったナルトだが、集合時間には遅れてはいない。

 

「それで、今日はどうするんだ?」

「あんたね……少しは話を聞いてなさいよ。今日は中忍試験を受けるかどうかの話し合いでしょ」

「あ、そうだったそうだった」

 

 そう、戦争が終わり平和となり、既にある程度の時が流れている。そんな中、中忍試験を開催する話が五影会議で決定したのだ。

 全ての里は同盟を組んでいる。今までと違いその規模は最大の中忍試験となるだろう。そして、五大忍里の上役と五大国の大名が集まる中忍試験を利用し、各国の関係をより良くする狙いもある。

 

「でもさ。今更中忍試験をオレ達が受けていいのか?」

「……それは、まあ」

「まあ、な」

 

 ナルト・サスケ・サクラ。木ノ葉の第七班の三人は、未だ下忍だ。同期で下忍である者はもういない。彼らだけが下忍のままだ。それは格好がつかないので、中忍になりたいという気持ちは当然全員にある。

 だが、この三人は上忍相手でも正直言って楽勝な実力者である。というか、ぶっちゃけ三人がその気になれば一国や二国くらい簡単に落とせるだろう。

 そんな控えめに言っても化け物三人が、中忍試験に参加する。他の参加者は涙目である。

 

「だが、いつまでも下忍のままではいられん! オレは父さんに、いつまで下忍なんだこいつ? という目で見られたくないんだよ!」

 

 それは暁が木ノ葉落としをする前の話なのだが、そういう目で見られた事があるらしい。

 戦争で活躍し、世界を救った英雄の一人となったサスケだ。今はフガクもサスケを誰よりも誇り高く思っている。というか、結構親馬鹿なので昔からそういう節はあった。

 だが、それを表に出すフガクではない。サスケは未だに下忍である事を情けなく思われているのでは、と若干不安に感じているのだ。

 

「私だって中忍になりたいわ。だって……給料が全然違うのよ! 任務だって碌なのが受けられないのよ!」

 

 サクラの願望はある意味で当然の願望だ。下忍と中忍では任務の危険度と給料が全然違う。それは、例えサクラが上忍を上回る実力を有していようが変わらない。例え三忍と謳われようと、下忍は下忍なのである。実力相応の給料が欲しいと思うのは何ら間違ってはいないだろう。

 

「……そうだな。オレだって中忍になりてーし。今回の参加者には悪いけど、中忍試験に参加ということで」

『異議なし』

 

 反対意見なく、ナルト達の中忍試験参加が決定した。

 余談だが、今期の中忍試験参加者にナルト達がいる事が判明した瞬間、中忍試験参加者が大幅に減り、そして観客は大幅に増えたという珍事が起こった。

 減った理由は至って単純だ。そんな化け物がいて合格する自信がなかったからだ。そして、観客が増えた理由は、世界を救った英雄であるナルト達を一目見たいという理由が大半だった。なお、その中には中忍試験を諦めた下忍も多くいたという。

 

「そういやさ、ナルトってヒナタとどこまで進んでるの?」

「いっ!? きゅ、急に何を言いだすんだよサクラちゃん!」

「あらー、どうして慌ててるのナルト~? 怪しいわね、ねえサスケ君」

「……くだらねぇ」

 

 中忍試験の参加が確定し、特にやる事がなくなった所でサクラが突如としてナルトに恋話を持ち出した。

 

「ひ、ヒナタとは、その、別にそういう関係じゃねーってばよ」

「じゃあどういう関係なのよ。教えなさいよ、うりうり」

「えーっと、その……そ、そういうサクラちゃんこそサスケとどうなんだってばよ!」

「ぶはっ!」

「え? わ、私? さ、サスケ君とは、その……」

 

 突如として巻き込まれたサスケは吹き出し、そしてサクラは期待するように顔を赤らめながらチラチラとサスケを見る。

 サスケは冷や汗を流しつつ、余計な事を言ったナルトを睨みつけ、ナルトはサクラの追及から逃げられた事に安堵していた。

 

「……知るか!」

 

 沈黙に耐えかねたサスケは天手力を発動させてまでしてこの場から消えさる。その場に残されたのは、サスケと空間を入れ替えた石ころだけだった。

 

「あーん、サスケ君待ってよー!!」

「……輪廻眼をあんな事に使う。平和だってばよ……」

 

 逃げたサスケを追いかけるサクラ。そしてそんな二人を見て、平和である事を実感するナルト。

 木ノ葉隠れは平和を謳歌していた。

 

 

 

 

 

 

 戦争終結から時は流れ、木ノ葉隠れの里はちょっとしたお祭り騒ぎになっていた。

 綱手が火影の座から降り、新たな火影が就任したのである。

 

「なあ、似合ってるかこれ?」

「ええ。とっても似合ってるわよオビト!」

 

 六代目火影の文字が描かれた衣装と火の文字が描かれた帽子を付けたオビトが、恥ずかしげにリンに尋ねる。

 それに対してリンは笑顔で頷き、そしてじっくりとオビトの姿を見つめる。

 

「なあリン……本当に、オレが火影になってもいいのかな?」

 

 綱手の後任である六代目火影に選ばれたのはオビトだった。

 戦争で最後まで戦い抜き、ナルト達を導いた実績が認められたのだ。それだけではない。常日頃から公言しているオビトの夢。火影になって里の皆を守りたいというその夢を、今や木ノ葉隠れで知らない者は殆どいない。

 そして、その公言が嘘でない事もまた、多くの民が理解していた。そんなオビトだからこそ、火影として選ばれたのだ。火影にとって必要な想いを持っているオビトだからこそ。

 

 だが、当のオビトは自分が火影に選ばれて良かったのかと、今更ながらに不安になっていた。

 火影として木ノ葉隠れを守り、導く事が出来るのか。その不安をオビトはリンにぶつけた。

 

「もう。ここに来てまで惚れた女相手に情けないこと言わないでよ」

「うう……」

 

 呆れる様に叱り付けてくるリンに、オビトは頭を下げる。

 そんなオビトに対して、リンは苦笑しながら言う。

 

「オビトの不安は私には分からないわ。だって、オビトなら火影になれるって信じてたから。オビトが木ノ葉を守れないなら、それは他の誰にも無理よ。火影に選ばれるというのはそういう事でしょ?」

 

 自分を信じれないなら、自分を選んでくれた者達を信じろ。リンはそう言っているのだ。

 そしてオビトがその言葉を信じれないとしたら、それはオビトが火影になると信じていたリンを信じられない事を意味する。

 それを理解したオビトは、今までとは違い自信に溢れた瞳になり、リンを真っ直ぐに見つめる。

 

「そうだな……。分かった! オレは今まで通り、木ノ葉の皆を守る為に努力する! それは火影になっても同じだ」

 

 そう、火影になったとしても、オビトのやる事に変わりはない。いや、仕事の内容に変化は出るが、その根本はそのままなのだ。

 

「リン。ありがとう。オレは誰よりも立派な火影になる! だ、だから……」

「だから?」

 

 顔を赤くして口淀むオビトに対し、リンも顔を赤くしながらも意地悪そうな笑みを浮かべて聞き返す。

 オビトの次の言葉を理解しているリンだが、最後まで本人に言ってほしいという乙女心だろう。けしてオビトを弄って楽しんでいる訳ではない……はずだ。

 

「だ、だから、オレと結婚してくれ!」

 

 今までにも、オビトは幾度となくリンに告白してきた。アカネによって後押しされたのが切っ掛けで、事あるごとに告白するようになったのだ。

 想いは言葉にしなければ上手く伝わらない。そして、伝わったからといってそれが叶うとは限らない。だが、何度も想いをぶつけられて、それで心が動かされる事もある。人の心とはそういうものだ。

 

「いいわよ」

「……はあ、やっぱりだめ……え?」

 

 いつもの様に告白して、いつもの様に振られる。そう思っていたオビトだったが、その耳に入った言葉は了承の意味を持つ言葉だった。

 それが理解出来ずに、オビトは呆けた様にリンを見つめる。

 

「もう、いいわよって言ったのよ。二度も言わせないでよ、恥ずかしいじゃない」

「え? だって……リンはカカシの事が……」

「はあ……ここに来て他の男の名前を出すなんて。やっぱ止めようかしら」

「ま、待ってくれ! オレが悪かったからそれだけは勘弁してくれ!」

 

 乙女心を解していないオビトに呆れつつも、オビトが慌てて謝る姿を見てリンは内心で微笑む。

 オビトの事を、どこか頼りない、守らなきゃいけない弟の様にリンは感じていた。だが、オビトは成長するにつれ逞しくなり、背の高さもリンを大きく超え、今では誰もが認める忍に成長した。

 もう弟の様には見れなくなったオビトを、それでも少し情けない所を可愛いと感じる。これも惚れた弱みなのだろうとリンは思う。

 

 カカシの事は今でも好きだ。だが、それは憧れに近い物になっていた。常にストレートに感情をぶつけてくれるオビトに、リンも徐々に惹かれていたのだ。

 

「ちょ、ちょっと待ってくれ。も、もう一度やり直させてほしい……。リン。オレと結婚してください」

「うん。よろしくお願いします」

 

 うちはオビトが六代目火影に就任した日。それは同時にオビトの恋が成就した日となり、オビトの人生で最高の1日となった。

 もっとも、リンとの間に娘が生まれた日によって、最高の1日は上書きされてしまったのだが。良い事なので何も問題はないだろう。

 

「……」

 

 新たな門出を迎えた二人。そんな二人が互いに意識している中、気付かれないよう二人を見守っていた隻眼の男性が一人、笑みを浮かべながらその場から立ち去っていった。

 

 

 

 

 

 

 大きな事件もなく、平和を謳歌する木ノ葉隠れの里。その入り口の門に、数人の忍が集まっていた。

 

「どうしても行くのですか? あなた達を拒否する者は木ノ葉にはいません。木ノ葉隠れで隠居しても咎める者もいません。あなた達はもう十分に英雄として活躍してくれた。休んでもいいはずだ」

 

 カカシが、里を出て世界を旅しようとする者達を食い止めようとする。

 だが彼らは、マダラはその申し出に首を横に振って拒否した。

 

「世界は平和の道を進もうとしている。オレはそれをこの目で見届けたい」

 

 イズナの目で世界を見届ける。それが今のマダラの望みだ。そして、木ノ葉から旅立とうとしているのはマダラだけではなかった。

 

「マダラが行くのだ。オレも付き合おうと思ってな。それに、今の木ノ葉にオレ達はいない方が良い。正直戦力が過剰過ぎるぞ。他の里が無駄に緊張するやもしれんしな」

 

 柱間もまた、マダラと共に世界を旅する事にした。こうして蘇ったのも何かの縁として、世界中を旅するというマダラの案に便乗したのだ。

 なお、木ノ葉隠れの戦力が過剰なのは今更である。例えマダラと柱間が抜けたとしても、今の木ノ葉隠れにはそれに比類する忍が数人もいるのだ。これだけでもう過剰過ぎるだろう。

 そして、マダラと柱間が共にあるならば、当然もう一人もこの旅に付き合うのであった。

 

「私がいなくてもあなた達なら大丈夫でしょう。でも、こいつらは私がいないと何をするか分かりませんからね」

 

 アカネもマダラ・柱間と同行を申し出たのだ。初代三忍による諸国行脚である。道中彼らが悪党と出会わない事を祈る。悪党に対してだが。

 

「何をしでかすか一番分からんのはアカネぞ……」

「言うな柱間……後で折檻されても知らんぞ……」

「聞こえてるからな二人とも。全く。さて、それでは木ノ葉を任せましたよ皆」

「アカネ……」

「ナルト。あなたならきっと火影になれます。その時は、お祝いに戻ってきますね」

「安心しろアカネ。飛雷神の術は会得している。木ノ葉の情報はオレが逐一仕入れておこう」

 

 そう、マダラは木ノ葉にてしばしの平和を謳歌していた時、旅の役に立つだろうと飛雷神の術を会得していた。天才の面目躍如である。

 

「いいなぁ。私も飛雷神覚えたいなぁ……」

「アカネは昔から時空間忍術が使えなかったからなぁ。これはマダラのあれに匹敵するアカネの弄りポイントぞ」

『はっ!』

「ぐはっ!」

 

 余計な事を口走った柱間が二人から制裁を受ける。

 

「ぐぅぅ、もう穢土転生ではないのだ……少しは加減せんか!」

「それくらいでお前が死ぬわけないだろうが!」

「そういう事だ」

 

 蘇っても、三人の関係は相変わらずの様である。

 アカネ達は戦争終結後、木ノ葉隠れの里にて他の忍と同じく、しばしの平和を謳歌した。

 特に柱間とマダラの二人は時代が流れた木ノ葉隠れを隅々まで見て回り、そして安定している里を見て感動していた。

 自分達が心血を注いで築き上げた物が、何十年と経っても存在し続け、そればかりか大きく発展しているのだ。暁により一度は崩壊しかけたが、人的損害は殆どなかった事もあり、すぐに復興して人々の活気は戻った。

 例えこれから先、何かあったとしても、きっと木ノ葉隠れは耐え抜き、そして負けじと立ち向かえるだろう。二人はそれを確信したのだ。だからこそ、こうして思い残す事なく旅に出る事が出来るのである。

 

「おいアカネ。オレはまだお前に勝っていないんだ。だから必ず帰って来い、いいな」

「ええ。輪廻眼を開眼したサスケと勝負してみたかったですしね。帰って来た時は勝負と行きましょう」

 

 ああ言いながらも、サスケは無事に帰って来いとアカネに伝えているのだ。サスケのその不器用な言葉にアカネは笑顔で返す。

 

「サクラ。二人をよろしくお願いしますよ」

「なんか私のハードル高くない? まあ、分かってるわよ。馬鹿ばっかりする男どもを止めるのは、いい女の役目だしね」

「流石、サクラは分かっていますね。この馬鹿二人も中々に止めるのが大変でして」

 

 この場に扉間がいれば、お前が一番の馬鹿だろうがと叫んでいた事だろう。なお、柱間とマダラはこれ以上アカネを刺激しないように口を噤んだ。正しい判断である。

 

「さて、そろそろ行くとするか。……アカネ、今の両親に挨拶しなくてもいいのか?」

「ええ。昨夜ゆっくりと語り合いました……。それに、私特製の消えない影分身を残していますので、一緒には居られます」

「……そうか」

 

 アカネの斜め上の回答に、要らぬ心配だったとマダラはため息を吐いた。影分身の癖に消えないとか、アカネに常識を求めてはいけない。

 まあ、流石のアカネも消えない影分身を作るには、大量のチャクラと特別な術式を描いた符が必要だとは記しておこう。そうポンポンと増産できる代物ではないのだ。

 

「では、行くか」

「うむ。未知の世界を知るのは中々に楽しみぞ!」

「美味しい食べ物はあるかなぁ」

 

 そうして初代三忍達は、思い思いの言葉を口にしながら楽しげに木ノ葉から旅立って行く。

 それを見送りながら、ナルトがぽつりと呟いた。

 

「行ったってばよ……」

「ああ」

「そうね……」

「もう、見えなくなったな」

 

 ナルトの呟きに続けて、サスケも、サクラも、そしてカカシも呟く。 

 そこには、アカネという心強い仲間が離れていく事に対する悲しさと、そしてそれ以上の――

 

「よっしゃー!!」

「ようやく、ようやく!」

「解放されたのよ私たち!」

「ああ、これで地獄の修行に巻き込んだ事をオビトに愚痴られなくなる!!」

 

 それ以上の、喜びが籠められていた。よほどアカネの修行が辛かった様だ。地獄から解放された彼らは、まさに真の平和を手に入れたのだった。

 なお、この会話は遠く離れたアカネの白眼によって、読唇術にて読まれていた。アカネが木ノ葉に帰って来た時、ナルト達は更なる地獄を体験する事になるのだが……今の彼らにそれを知る由はなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 うずまきナルト

 

 紆余曲折を経て日向ヒナタと結ばれる。その後はヒナタとの間に二児を儲け、幸せな家庭を築く。

 オビトが火影を退任後に七代目火影として選ばれる。火影として忙しい日々を送るが、多くの仲間の助けもあり、どうにか家庭と火影を両立させる事に成功。

 九尾と六道仙術を使いこなす最強の忍の一人として数えられる。だが、六道仙術自体は強すぎる為に、殆ど使用する事はなかった。使用例としては対アカネ戦が主である。

 

 

 

 うちはサスケ

 

 結婚したナルトを見て焦って迫ってきたサクラの愛に根負けし、サクラと結婚する。二児の父となる。子どもは一人で十分の様だったが、二人目が生まれたナルトに負けじとサクラに二人目を仕込んだ。

 ナルトが火影に就任したのを切っ掛けに、火影の右腕となる。口喧嘩をしつつもナルトを支え続けた。おかげでナルトの負担は減り、家族との時間が取れたようである。

 輪廻写輪眼という、輪廻眼と写輪眼の二つの瞳力を同時に扱える稀有な存在。その力はナルトと完全に互角であり、最強の忍の一人として数えられる。だが、その全力を出すのは対アカネ戦くらいである。

 

 

 

 春野サクラ

 

 ナルトとヒナタの幸せそうな結婚式を見て、サスケへのアタックを加速させた。そのおかげか、念願叶ってサスケと結婚に至る。なお、いのにかなり勝ち誇ったらしい。

 結婚後はうちはの姓を名乗り、サスケとの間に娘と息子の二児を授かる。忙しい夫を支える良き妻となった。だが、たまに家を壊すほどの怪力を繰り出す事もある。

 三代目三忍として正式に名乗る事を許された忍。その医療忍術に右に出る者は少なく、生涯に渡って多くの患者の命を救う事になる。

 

 

 

 日向ヒナタ

 

 かつてからの憧れであったナルトとついにゴールイン。幸せな家庭を築き上げた。長男と長女を授かり、良き妻として夫を支え、良き母として子どもたちと接する。

 アカネの正体を知った後も、変わらずアカネを姉の様に慕っていた。

 

 

 

 犬塚キバ

 

 アカネの地獄の修行を乗り越えた事で、犬塚一族最強の忍となる。火影にはなれなかったが、それでも多くの忍から尊敬される程の実力者となった。

 

 

 

 油女シノ

 

 アカネの地獄の修行を乗り越えた事で、木ノ葉でも屈指の体術の使い手となる。なお、当然油女一族秘伝の忍術も巧みに使いこなす。

 その高い実力を買われ、扉間にアカデミーの教師としてスカウトされ、それを承諾。教師として多くの忍を育てて行く。なお、存在感の薄さは健在である。

 

 

 

 奈良シカマル

 

 その高い知能指数と知識により、火影となったナルトの相談役としてナルトを支えていく。恐らく一番里に貢献した忍と言える。だが、面倒くさがり屋な所は変わらない。

 かねてから怪しい関係であった砂のテマリと結婚。一児を授かる。

 

 

 

 秋道チョウジ

 

 ついにデブでも構わないというマニア……もとい、体型を気にしない女性を発見。その女性、雲隠れの忍であったカルイと結婚し、長女を授かる。

 秋道秘伝の忍術を操り、高い実力を持つ忍として木ノ葉を支えていく。

 

 

 

 山中いの

 

 サクラがサスケをゲットしたのを勝ち誇った事に怒り心頭になり、意地でもイケメンをゲットしてやると里を奔放する。そして哀れな犠牲者……もとい、いのの心を射止めた一人のイケメン暗部と結ばれた。

 結婚後は長男を授かり、忍の道から離れて実家の花屋を継ぐ。

 

 

 

 日向ネジ

 

 アカネの正体を知った後、アカネに挑む事に空しさを感じる。そしてヒナタも結婚した事で守る必要がなくなり、生きがいをなくす。

 そこでヒアシがネジをハナビ――ヒナタの妹――の護衛に任命する。新たな生きがいを得たネジは懸命にハナビを守り、そしてその心を射止めてしまう。この時ネジ22歳、ハナビ16歳であった。ヒアシにボッコボコにされながらもハナビとの結婚を願い、どうにか結婚を許された。

 日向の長となったハナビを支えつつ、火影の左腕にも選ばれた為に火影をサポートするという忙しい日々を送る。

 

 

 

 ロック・リー

 

 尊敬するガイに追いつけるよう、パワー全開で今も青春を送る。サクラが結婚したのでその恋を諦める。後に一人の女性と恋愛し、結婚。一人息子を得た。

 

 

 

 テンテン

 

 原作と変わらず忍具店を営むが、原作と違い六道の宝具は得ていない。

 

 

 

 波風ミナト

 

 アカデミーの教師としてその腕を振るう。その整った顔と忍としての類稀なる腕から女性候補生に圧倒的な人気を誇る。プレゼントを貰うと捨てる事も出来ず、持ち帰ってクシナによく怒られる。

 多くの候補生を優秀な忍へと育て、慕われている。実はナルトが波風姓を名乗ってくれない事を残念に思っている。

 

 

 

 うずまきクシナ

 

 ナルトと家族で暮らし出し、ようやく母親として振舞える事に幸せを感じ、少々教育ママ的になる。

 新しい生き方に生きがいを感じる夫を支えつつ、新しい子どもをおねだりしたりする。ナルトが兄になるのはそう遠くない未来であった。

 

 

 

 日向ソウ

 

 オリジナルキャラクター。アカネの父。

 戦争終結後、世界を見て回るというアカネの意思を尊重し、アカネを見送る。もっとも、影分身のアカネがいたので寂しくはなかったが。

 立派に巣立った子どもを見て、妻と共に二人目を欲しがる。アカネが里帰りした時に二十歳離れた弟を見せて愕然とさせた。

 

 

 

 日向ホノカ

 

 オリジナルキャラクター。アカネの母。

 日向ソウの項を参照。

 

 

 

 日向ヒアシ

 

 ナルトがヒナタを託すに相応しい人物だと認め、二人の結婚を許す。そして日向の後継者としてハナビをより厳しく鍛えていくが、そのハナビがあろう事か護衛役であったネジと結婚したいと言い出す。これにはお父さんもびっくりして思わず八卦六十四掌をネジに叩きこんだほどであった。

 しばらく機嫌は直らなかったが、ネジとヒザシの土下座、そしてハナビの懇願により二人の結婚を許す。

 

 

 

 日向ヒザシ

 

 ネジから宗家の跡取りと結婚したいという話を聞き、父として息子の為に命懸けでヒアシを説得する。

 特にそれらの影響で兄弟の仲が悪くなるということもなく、たまに二人で飲んで愚痴を聞いたりしている。

 

 

 

 日向ヒルマ

 

 ヒアシとヒザシの父。原作には登場しているが、名前がない為にオリジナルの名前を与えられた。

 平和な世界を見て、日向も変わるべきかと少しずつ柔らかくなる。後にナルトの提案である日向一族の掟変更に賛成し、掟を変更する助力をする。

 

 

 

 うちはフガク

 

 イタチに刑務部隊隊長の座を譲った後、立派になった二人の息子を残された片目に刻みつつ、二人の活躍を肴に酒を飲む事を楽しみにしながら生きる。

 親馬鹿だが、それを息子達には悟らせないように努力する。だが、イタチには気付かれていた模様。

 

 

 

 うちはミコト

 

 蘇ったクシナと驚愕の再会を果たし、そしてそれを喜んだ。今では先輩母として色々とクシナに教えている。だが、クシナの若さを羨ましく思っていたりもする。

 

 

 

 うちはイタチ

 

 父の跡を継ぎ、刑務部隊隊長に就任する。それを親の七光りだと言うものは一人もおらず、多くの者から尊敬される。ナルト達と違い目立った活躍は少ないが、最も素晴らしい忍の一人として謳われた。

 サスケが結婚した後もしばらく独身として過ごしていたが、親友であるシスイの紹介で出会った女性と付き合い始め、時間を掛けて結婚に至る。

 

 

 

 うちはシスイ

 

 戦争終結後、別天神があまりに有名になり、別天神の力を権力者が恐れる事を自ら示唆して封印する。その封印は五影会談にて行われ、五影全ての承認がなければ使用出来ない様にされた。

 その後は以前から付き合いのあった日向の分家の女性と結婚。うちはと日向の仲をより深く保つ役目を果たす。イタチと並び、最も素晴らしい忍として称えられる。

 

 

 

 自来也

 

 綱手の火影退任を祝う酒の席で戯れにした告白が綱手に受け入れられ、放心している間にあれよあれよと結婚していた。

 何が起こったのか自来也を以ってしても理解出来なかった。幻術だとか無限月読だとか、そんなチャチなもんじゃなく、もっと恐ろしいものの片鱗を――ここからは先は読めなくなっているようだ。ともかく、熟年結婚だったが互いの仲に問題はなく、喧嘩をしながらも幸せな日々を過ごした。

 ナルトを孫の様に可愛がり、その子どもを更に可愛がった。

 

 

 

 綱手

 

 火影退任後、自来也の想いを受け入れて結婚する。高齢だったが年齢を二十代まで操れる綱手には何の問題もなく、三人もの子どもを産んだ。

 ナルトを可愛がり、そしてナルトの家族と本当の家族の様に付き合う様になる。

 

 

 

 大蛇丸

 

 イザナミによって改心するが、罪は罪。罰は受けなければならないが、戦争終結の一助を担った事により大きく軽減される。

 他にも技術提供などをする事で刑もあってないようなものとなり、悠々自適に研究する日々を送る。両親に会いたいという夢は変わらず、次は転生を繰り返すアカネの秘術を開発するべく研究に力を注いでいる様だ。

 

 

 

 はたけカカシ

 

 火影となったオビトの良き相談役として共に木ノ葉の為に働く。オビトが火影を退任した後も、その妻であるリン共々に長きに渡る付き合いをする。

 写輪眼はなくなったが、修行によって五影に匹敵する実力は有している実力者である。六道仙術にて隻眼を再生する提案をナルトから受けたが、あえてそれを断った。

 なお、一楽というラーメン屋の一人娘であるアヤメという女性と結婚した。

 

 

 

 うちはオビト

 

 うちは一族で初の火影に就任したとして、一族ではマダラやサスケと人気を分け合う程に名高くなる。兼ねてからの目標であった火影となり、今まで以上に里の為に貢献した。

 両目の万華鏡を得て、神威という万華鏡をして強すぎると言える瞳術を操り、歴代でも最強と名高い火影と言われる。ナルトが火影となった今でも、どちらが強いか何度も議論された事がある。

 愛妻家として知られ、妻には頭が上がらない事も広く知られている。そういった点も含め、里の多くから慕われた良き火影となった。

 

 

 

 野原リン

 

 カカシに恋をしていたが、オビトの情熱的な愛に押されて彼になびく。オビトが火影となった日を記念に結婚を受け入れた。

 結婚後は子どもを二人儲け、幸せな家庭を築く。なお、カカシが別の女性と結婚した時は複雑な想いを抱いたという。

 

 

 

 マイト・ガイ

 

 リー共々変わらぬ青春パワーで熱く過ごしていく。その剛拳は右に並ぶ者がいないとまで言われ、史上唯一八門遁甲の第七門をほぼノーリスクで解放する事に成功する。

 

 

 

 ヤマト

 

 ある意味で木ノ葉最大の英雄。彼がいなければ里の復興は五年は掛かったとまで言われている。

 戦争終結後は忍として様々な仕事をこなす。そのオールマイティさにより綱手、オビト、ナルトと三代の火影に重宝された苦労人。

 

 

 

 薬師カブト

 

 マザーや孤児院の家族と共に孤児院を切り盛りする。戦争や何らかの理由で家族を失った孤児に己がマザーから受けた愛を分け与えていった。

 

 

 

 薬師ノノウ

 

 大蛇丸から投与された薬物の影響がなくなり、元の健常な体に戻った後は以前と同じ様に孤児院にて多くの孤児たちに愛を与えていった。

 

 

 

 猿飛アスマ

 

 戦争終結直後に婚約者であった紅に結婚を申し込む。全てが終わったら結婚しようと戦争前に伝えていたらしい。死亡フラグを乗り越えて幸せな家庭を得た。

 

 

 

 夕日紅

 

 妊娠していた為に戦争には参加せず、木ノ葉でアスマや仲間の勝利と無事を祈っていた。

 無事に帰還したアスマとすぐに結婚式を挙げ、長女と長男次男の三人の子どもを授かり幸せに過ごす。

 

 

 

 猿飛ヒルゼン

 

 戦争終結後、里を若い者に任せて忍世界から引退。ダンゾウと共に平和な世界でのんびりと過ごした。

 

 

 

 志村ダンゾウ

 

 戦争終結後、里にはもう自分は必要ないと考え引退。ヒルゼンとゆっくり過ごしたり、尊敬する師である扉間と共に語り合ったりして平和を謳歌する。

 

 

 

 水戸門ホムラ

 

 ヒルゼン達同様に引退した後は平穏に過ごす。

 

 

 

 うたたねコハル

 

 ヒルゼン達同様に引退した後は平穏に過ごす。

 

 

 

 猿飛木ノ葉丸

 

 三代目火影の孫として見られる日々を嫌っていたが、ナルトによってそのコンプレックスを払拭された少年。故にナルトを尊敬している。

 戦争終結後にナルトと同じ中忍試験を受け、下忍から中忍となる。その後も修行を続け、立派な上忍となって多くの下忍を育てていった。

 

 

 

 奈良シカク

 

 その明晰な頭脳を以って、木ノ葉に大きく貢献する。息子の成長を見守った後は引退し、好きな将棋を打ちながらのんびり過ごす。なお、幾度となくアカネが挑んできたが、全て返り討ちにしている。

 

 

 

 千手扉間

 

 平和な世界で己の存在意義を問うていた時に、ミナトに誘われたのを切っ掛けにアカデミーの教師として働く事を決める。

 その手腕は今でも衰えておらず、多くの優秀な下忍を生み出した。彼の教え子の多くはリアリストになったが、その根底には木ノ葉を想う気持ちが確かに流れていた。

 

 

 

 我愛羅

 

 風影として立派に砂隠れの里を率い、火影となったナルトの良き理解者となる。

 

 

 

 チヨバア

 

 平和になった世界を、長生きはするものだと感慨深く見守り、更に長生きし続ける。

 

 

 

 明美メイ

 

 水影を退任し、旧五影の集いにて綱手の結婚を知る。唯一の未婚者という事実に焦りを抱き、新たな水影にアプローチをする様になる。

 

 

 

 オオノキ

 

 戦争を通じて凝り固まった思考を柔らかくし、戦争終結後は他里との同盟に力を入れる。日向アカネの影に怯えていたという噂もあるが、所詮は噂である。

 

 

 

 エー

 

 雷影を退任した後も、その力を衰えさせる事無く修行に励む。目指すは打倒日向アカネだという。それが叶ったかどうかは定かではないとだけは記しておこう。

 

 

 

 ビー

 

 元の鞘に収まった八尾と共に、修行したりラップを刻んだりと自由に生きる。

 

 

 

 二位ユギト

 

 元二尾の人柱力。人柱力の立場から解放され、新たな人生を歩む。もっとも、二尾である又旅との仲は元々悪くなく、良く二人(一人と一匹?)で会話をしたりもする。

 

 

 

 やぐら

 

 元三尾の人柱力。操られていたとはいえ、霧隠れを混乱に陥れた事に責任を感じ、罪を償う為に里の為に尽力する。

 

 

 

 老紫

 

 元四尾の人柱力。オオノキよりも頑固と言われていたが、ナルトと尾獣達の対話によってそれも若干柔らかくなる。人柱力の立場から解放されてからは一人の忍として岩隠れに貢献する。

 

 

 

 ハン

 

 元五尾の人柱力。人柱力であった頃は里の者に疎外されていた。人柱力の立場から解放され、忍界が大きく変わった事もあり、里の者からの目も変わって来た事からそれを受け入れ、一人の忍として里の為に働く様になる。

 

 

 

 ウタカタ

 

 元六尾の人柱力。一度は霧隠れから離反したが、再び里に戻り和解。忍の師として多くの弟子を育てる。

 

 

 

 フウ

 

 元七尾の人柱力。人柱力であった頃は里に庇護され、あまり外の世界を見る事は出来ず、友達もいなかった。だが、人柱力の立場から解放されたのを切っ掛けに、世界中を旅して様々な物を見聞きし、多くの友達を作る事に成功する。

 

 

 

 八尾と九尾を除く尾獣達

 

 各々が故郷や好きな土地にて自由に生きる。ナルトを介する事で離れていてもそれぞれが会話をする事ができる。かつての様に人々に災厄を振りまく事もなくなり、中には人を助け感謝される者もいた。

 

 

 

 

 

 

 カグヤが封印され、イズナが輪廻天生を行った同時刻。雨隠れの里のある場所にて異変が起こっていた。

 

「ここは……おれは、死んだはずでは……」

 

 紙で作られた花に囲まれていた長門がゆっくりと体を起こす。そして信じられないように自身の体を見つめた。

 確かに自分は死んだはずだ。あの時、輪廻天生にて木ノ葉の忍を蘇らせ、ナルトに全てを託して死んだはず。

 そう思い悩む長門。だが、その悩みが吹き飛ぶ出来事が長門の隣で起こった。

 

「う、うう……」

「!? や、弥彦……?」

「こ、ここは……長門? 長門かお前? どうしたんだその髪の毛。あんなに赤かった髪が真っ白になってるじゃないか。それに、頬もこけている。お前ちゃんと飯食ってるのか?」

 

 記憶にある姿とは変わり果てた長門に弥彦は戸惑っているようだ。だが、それ以上に混乱している長門は何も言えずに、ただじっと弥彦の顔を見つめていた。

 

「どうしたんだよお前? ……いや、おかしいな。オレは確かお前を庇って……」

「弥彦!」

「うお! な、何だよ長門! いきなり抱きつくなよ!」

 

 長門は、これが夢でないか、幻術でないかと疑心暗鬼になりながらも弥彦の体を抱きしめる。そこにあった感触は夢ではないと長門に伝えていた。

 

「生き返った……生き返ったのか……!」

「生き返った……。そう、か。そうだな。どうやら寝ぼけすぎていた様だな。オレは確かに死んだはず……それが、どうして生きている……」

「分からない。オレも死んだ。だが、こうして生きている……これはまるで……。そうだ、小南は? 小南はどこだ!?」

 

 弥彦が自分の死を思い出し、そして二人で現状の認識を確認しようとしている時、長門が小南を思い出した。

 弥彦と小南と長門。この3人は小さな頃から困難を乗り越えてきた家族だ。その一人がこの場にいない。

 長門は立ち上がり小南を探そうとする。だが、足に受けた古傷によって歩行が困難になっている長門は、その場で倒れそうになる。

 

「おっと。大丈夫か長門」

「ああ。ありがとう弥彦」

 

 それを弥彦が支え助けた。思わず礼を告げる長門に対し、弥彦は笑って答える。

 

「なに言ってるんだ。家族が助け合うのは当然だろう。ほら、行くぞ」

「……ああ!」

 

 そう、家族だ。自分を助けてくれた。助け合ってきた家族がここにいる。

 長門は泣きそうになる己を抑え、もう一人の家族を探す。泣く時は、三人が揃った時だ。

 

 

 

 やがて二人は自分達が眠っていた傍に、大きな樹とその樹にぶら下がる人間大の繭があるのを見つけた。

 そして長門がその感知力を以ってして、その繭の中に小南がいる事に気付く。

 

「あの中に小南がいる……!」

「そうか……なら、絶対に助け出すぞ!」

 

 二人は小南救出の為に繭や大樹を切り裂こうとする。その時だ。ナルトとサスケが無限月読を解術する印を組み、無限月読は解除された。

 同時に、小南を包んでいた繭が地面に落ち、そして繭がゆっくりと解けていく。

 

「……ん」

「小南!」

「無事かおい!」

 

 無限月読から解放された小南は、懐かしい声に誘われてゆっくりと瞳を開ける。そして、夢の続きを見た。

 

「弥彦……長門……ああ、夢でもいい。二人に会えるなら、これが夢でも……」

 

 先ほどまで、無限月読の中で小南は幸せな夢を見ていた。そう、弥彦と長門と共に過ごすという、幸せな夢を。

 その夢から覚めて、最初に目にしたのが死んだはずの弥彦と長門なのだ。この現実を夢と間違えるのも仕方ないだろう。

 そんな小南に対し、弥彦がその額にでこぴんを放った。

 

「いたっ! な、何をするの弥彦!」

「お前が寝ぼけているから起こしてやったんだろ。感謝してもらいたいくらいだ」

「弥彦が言っても説得力がないな……さっき寝ぼけてたのは誰だ?」

「う、うるさいな長門!」

 

 図星を指されてうろたえる弥彦に、それを見て笑う長門。

 そんな二人を見つめながら、小南は徐々に現状の認識を改めていく。

 先ほどまでの幸せな夢と違い、どこか現実感がある。いや、現実なの? でも、弥彦と長門が生きている……。

 

 混乱する小南に、弥彦も長門も互いに苦笑し、そして小南に優しく語りかけた。

 

「現実だよ。夢なんかじゃない。オレ達にも何が起こったか分かっていないんだけどな」

「そうだ……これは夢じゃない。夢じゃ、ないんだ……!」

「長門……じゃあ、この弥彦も……」

 

 長門が生きているのも夢ではなく、弥彦もまた、長門が操っている天道ではなく本物の弥彦。

 それを理解するのに小南はしばしの時間を要し、そして、理解した瞬間に二人に抱きついた。

 

「弥彦……! 長門……!」

「ああ……」

「な、何だよお前ら……泣くなよ。オレだって泣きたくなるだろう……」

 

 二人に抱きついて泣きじゃくる小南に、長門もまた三人の再会に喜び涙を流す。

 そんな二人に釣られ、弥彦も徐々にその涙腺を緩めていった。そして、三人でしばらく泣き続けた。

 

 

 

 三人が泣き止み落ち着いてから、長門達は各々の状況について確認しあう。

 弥彦は自分が死んだ後の話を二人から聞き、長門も自分が死んだ後の話を小南から聞く。

 そして、蘇った事も、小南を捕らえていた繭に関しても、結局分からないという結果に終わった。

 

「お前ら。オレが死んでからそんな事をしてたのか……」

「すまない……だが、小南はオレの命令を聞いてただけだ。小南は責めないでやってくれ」

「いいえ。私は私の意思であなたに賛同したのよ。だから、罪はあなただけにはないわ」

 

 自身が死んだ後の長門達の行動を聞いた弥彦。その声は多少の非難の意思が入っていた。

 だが、同時に自分が彼らの立場だった場合も考える。

 

「いや……オレだって逆の立場だったら……お前らが死んだら、きっとそうしてたかもな。だから、気にすんなよ。大事なのはこれからだろ」

「弥彦……」

「大事なのはこれから、か……」

 

 弥彦の言葉に、やはり自分達のリーダーは弥彦だと二人は思う。

 単純な強さではなく、人を引っ張る力を持つ者。それが弥彦なのだと。

 

「とりあえず自来也先生の所に行こうぜ。自来也先生ならオレ達がどうなったか、世界がどうなってるかきっと教えてくれるさ」

「そうだな……自来也先生にも、ちゃんと謝りたいしな」

「そうね。迷惑ばかり掛けたものね」

 

 そうして三人は自来也を訪ねて木ノ葉隠れの里へ赴くのであった。

 

 

 

 

 

 

 長門

 

 自来也とナルトと再会し、そして己の過ちを深く謝罪する。自来也は三人の復活を心底喜び、そして長門と小南を許した。自来也の懐の広さに改めて師の偉大さを理解し、そして二度と間違えないように誓う。

 その後は罪を償う意味も籠めて、雨隠れの里と世界の平和の為に尽力する。その傍には常に大切な家族の姿があった。

 

 

 

 弥彦

 

 長き眠りから復活し、家族と再会を果たす。自来也との再会では生来の涙もろさから誰よりも泣いたという。

 長門と小南と共に雨隠れの里と世界の平和の為に尽力する。後に小南と結婚し、家族を増やした。

 

 

 

 小南

 

 長門と弥彦の復活を心から喜び、そして自来也とナルトに感謝した。

 長門や弥彦と共に雨隠れの里と世界の平和の為に尽力する。そして、以前から心を寄せていた弥彦と結婚を果たす。

 

 

 

 

 

 

 アカネ達が木ノ葉から十分に離れた時。アカネがぼそりと呟いた。

 

「あいつら……次に帰ってきたら覚えていろよ」

 

 どうやら白眼でナルト達の会話を読み取った様だ。相変わらず無駄に高性能な能力を無駄に使うアカネであった。

 

「しかし、姿は変わったのに中身は変わらんなアカネは。昔もそうやってオレ達の会話を覗いていただろう?」

「うっ」

 

 柱間に痛い所を突かれ、アカネが呻く。ヒヨリであった頃にも柱間とマダラの会話を盗み見て、そして二人と出会った経緯を持っていた。

 

「生きてきた年数でいえばオレ達よりも上なのに、誰よりも子どもっぽいなお前は」

「ううっ!」

 

 マダラの言葉の意味は、ヒヨリとして他の二人よりも長く生き、そしてアカネとして転生して更に生きた事に関してだ。つまり、ヒヨリ以前の人生で積み重ねてきた年月は計算に加えられていない。知らないのだから当然だ。

 だが、アカネとしてはそれも含めて言われている様に感じた。千年以上生きてるのに子どもみたいなところがあるな、と言われて気がしたのだ。

 

「う、うるさいな! 転生して若返ると、少しは年齢に合わせて精神も変化するんだよ!」

 

 アカネの言い訳もあながち嘘という訳ではない。全ての人生を合計すると千年以上の年月を生きているのだが、精神とは肉体の変化によっても変わってくるものだ。

 若々しく気力に溢れた肉体と、老いて自由が利かなくなってきた肉体。同じ精神がその二つの肉体に入ったとして、数年もすればその精神には恐らく差が出ているだろう。

 つまり、今の若く瑞々しい肉体を得たアカネの精神が、多少は子どもっぽくなっていても仕方ない事なのだ。……いや、流石にアカネ個人の精神の影響が強いと思われる。

 

「……ん? そう言えばアカネよ。おぬしはもう日向の契約から外れているのか?」

「!?」

 

 柱間が突如として思い出したかの様にアカネに問い、それを聞いたマダラがはっと目を見開いた。

 

「ん? ああ、あの契約ですか。ええ。日向ヒヨリはもう死んでいますからね。今の私には何の関係もありませんよ」

「ほう、そうかそうか!」

 

 アカネの答えを聞いた柱間はニヤニヤしながらマダラを見る。

 それを憎々しげに睨みながらも、マダラは何も言えなかった。

 

「いやぁ、アカネも大変だったな! ヒヨリの時は契約のせいで結婚も出来なかったのだろう?」

 

 そう、日向ヒヨリは日向宗家との、正確にはヒヨリの兄と交わした契約により、結婚する事を禁じられていた。

 元々日向の長となる存在はヒヨリの兄であった。だが、戦国の世を終わらすべくヒヨリがその座を得ようとした為に、兄は日向の長にはなれなかった。

 その時、兄は長の座をヒヨリに奪われたのではなく、そうなる前にヒヨリに契約を持ちかけた。このままではヒヨリが日向の長となる事を見越し、全てを失う前に手を打ったのだ。

 

 ヒヨリが長となる事を認める代わりに兄と契約したその内容は二つ。

 一つは次代の長に兄の子どもを選ぶ事。そしてもう一つが、ヒヨリの結婚と子を残す事を禁じる事であった。

 ヒヨリはそのどちらも飲んだ。ヒヨリにとって大事なのは今であり、未来の長に兄の血が選ばれようと、自身の血が絶えようと、それはどうでも良い事だったのだ。

 だが、一人だけその契約が多大な障害となった者がいたりする。

 

「私は気にしてないんですけどね」

「……」

「ほう、そうか。だが、いいかげん結婚するつもりはないのか? もう契約に縛られていないなら結婚の一つや二つすればいいではないか。結婚もいいものぞ?」

「一つや二つって……そういうものじゃないでしょ、結婚って。それに、今はお前達と一緒にいる方が楽しいから、結婚とかは考えられないですね」

 

 今は、と言ってるが、ではいつになったら結婚するつもりなのだろうか。多分アカネが自分から積極的に結婚に向けて動く事はないだろう。柱間とマダラはそう直感した。

 

「では、結婚するとしたらどんな男がいい?」

 

 マダラにとっては危険球とも言える言葉を投げ掛ける柱間に対し、アカネは妙に思いながらもその問いに答えていく。マダラは耳をダンボにしていた。

 

「はあ……優しい人がいいですね。あと……私より強ければなお良しかな」

『やっぱりお前結婚する気ないだろ!?』

 

 アカネの答えに柱間もマダラも異口同音に叫んだ。

 

「な、何でですか! 私よりも強い人を求めて何が悪い!」

「お前よりも強い奴がそこらにいてたまるかぁぁぁ!」

「自分の強さをちゃんと理解してんのかこの脳タリンがぁぁ!!」

「そんなの世の男が私よりも弱いのが悪い!」

「この世の男は全員悪いってことぞそれ!?」

「この馬鹿女に世の常識を叩きこみたい……!」

「うるさい黙れぶっとばすぞ!」

「おお! 丁度いい! 蘇って新たに得た力をお前で試してやろうぞ!」

「そうだな! 輪廻眼の力も試したかったところだ! 少々お灸をすえてやるぞこの馬鹿が!」

 

『ぶっ殺す!』

 

 その日、木ノ葉の外れの森が消滅し、そして翌日には元に戻るという摩訶不思議な事件が起きた。

 犯人に思い至った者達は全員が頭を抱えるが、当人達は楽しく世界中を旅して回ったという。

 

 

 

 

 

 

 千手柱間

 

 マダラとアカネと共に世界中を旅する。様々な事件やアクシデントに巻き込まれながらも、三人の力でそれを乗り越えて楽しく過ごした。

 蘇った直後に六道仙人と接した為か、しばらくして六道仙術に目覚める。そしてマダラとの力の差を再び互角へと持っていく離れ業をやって見せた。世界最強の忍の一人。

 

 

 

 うちはマダラ

 

 イズナの目と共に世界中を見て回る。そしてその中でカグヤの情報や大筒木一族の情報を得て、その対処の為に輪廻眼の力を存分に振るう。

 イズナの輪廻眼を移植した事でその固有瞳術も得る。しかも、輪廻眼の交換という史上初の行為が原因か、時空を操作する瞳力にも目覚めるチートっぷりを発揮。世界最強の忍の一人。

 アカネと幾度となく勝負し、幾度となく敗北し、そしてとうとう勝ちを拾った。

 

 

 

 日向アカネ

 

 最大の友である二人と一緒に楽しく世界中を旅した。道中のハプニングも楽しさを増すスパイスである。

 蘇って更に強くなる二人を嬉しく思い、自身も更なる修行に励んだ。もうゴールしてもいいんですよ? とは誰の言葉か。世界最強の忍にして、世界最強の武人。

 マダラと柱間が寿命を迎えると、木ノ葉にて隠居してゆっくりと暮らした。そして、里と世界の平和を噛み締めて寿命を迎える。その後、アカネの魂がどこに向かったのか、それを知る者は誰もいない。……この世界では、だったが。

 

 

 

 

 ~Fin~

 

 




 これにてNARUTO編は終了です! 長きに渡り読んで下さった方々、感想を書いてくださった方々、そして評価してくださった方々に感謝を!
 いやあ、予想以上に長くなりました。正直十万文字くらいで終わるかなって最初は軽く書いていたんですが、書くうちにどんどんと文章が長くなり、最終的にかなりの分量に……。ちょっとした番外編みたいなものだったのになぁ。
 NARUTO編を書いた一番最初の理由は、マダラと柱間の二人が仲良く過ごしているのを見たいという願望からですね。二次創作なんて自己満足ですから、願望を書いても問題ないのだ。まあ、ルールは守る必要はあるけどね。
 ともかく、マダラと柱間をより仲良くさせるにはと考えて、その上で主人公を混ぜるにはと考えると、三忍とか第七班とかみたいに、三人目を加えたらいいんじゃね? となって主人公を原作より過去の時代に叩きこみました。
 そこからどんどんと妄想が膨らみ、あれよあれよとプロットが完成。そして肉付け開始したら、何と一気に十万文字を越えたというね。それでもまだ木ノ葉崩し辺りだったから、こら十話二十話じゃ終わらないなと気付きました……。
 ともあれ、こうして完結出来たのは皆様の応援あってのおかげです。本当にありがとうございました! また何か書くかもしれませんので、その時はよろしくお願いします! なお、どうしてこうなった異伝編は別の場所に移動させるかもしれません。その時はまたあらすじの下にでも紹介しますので、ご注意ください。異伝編の続きを書くとしても、移動させてからになると思います。

 なお、THE LASTやBORUTOを書くかは未定です。書いても大体こんな感じになりそうで……。

THE LAST
トネリ「転生眼を開眼する為に純度の高い白眼が欲しい……」
アカネ「ん?」
トネリ「あ、やっぱりいいです」

BORUTO
馬鹿三忍『何かカグヤ関係で面倒ごと起こそうとしてない?』
モモシキ・キンシキ『こっち来んなし』







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