――Convert to Yu-Gi-Oh!ARC-V―― (遊戯王ARC-V&ソードアートオンライン、クロスオーバー小説) 作:融乃
融乃です。
初投稿につき、不備もあるかとは思いますが、どうぞお付き合い願います。
この小説は完全な私得となっておりますので、シノンがデュエルとかあり得ない、という方や、原作無視ではないか、という方はこのままブラウザバックを推奨します。おそらく、話が進むにつれ、原作のキャラ設定を順守できなくなる恐れがあります。
ご了承ください。
それでは、本編をどうぞ!
第一話――強制転移――
………ここは、どこなのか。
海に浮かぶ孤島、
ふと、船の汽笛のようなものが聞こえ、少女は慎重にそちらへと近づき、覗き見る。すると、小学生になったばかりくらいだろうか……といった少年少女たちがぞろぞろと船から降りてくる。皆一様に目を輝かせ、何かに期待を馳せたような表情で――――。
少女は今までの経緯を思い出そうと、思考を巡らせる。
――――――――――――――――――――――
少女の名前は
いつものようにALOを仲間と共にプレイしていた彼女は、洞窟内でモンスター狩りをしていた。だが、モンスターを倒した瞬間、急に転移の時のような光が降り注ぎ、気がついたらこの場所に、しかも一人でいたのだ。
――――――――――――――――――――――
そこまでを思い出した彼女は今の状態を確認した。
……ALOのアバターでは、ない。現実世界の私服の状態。どこかに鏡になるものはないかと探して、海があったと海を覗き込む。サイドで小さく結わいた焦げ茶色の短めな髪。度が入っていない、オーダーメイドの眼鏡。
「シノンじゃ…ない。
試しに指を二本揃えて縦に軽く振り下ろしてみる。
…………予想通りだが、何も起きない。
他に何かないか、と思い自分の体を見下ろすと、見たことがないウエストポーチを身に付けていた。訝しみながらもそのポーチを開けると、中には三種類のボタンのようなものがついたリモコンのようなものが入っていた。それ以外には何も入っておらず、とりあえず、そのリモコン端末の電源らしきボタンを押す。すると、ブゥン…と軽い起動音をたてながら端末上に実体のないホログラムのような操作画面が開いた。その画面には今はほとんど何も表示されておらず、ただ、左上に『Real』と小さく記載がされているだけだった。
そのまま、三種類のうちのボタンを1つ押してみると、画面に変化が訪れた。
白色の四角いウィンドウに表示された、
『
という1つの文。
そして、その下には[ Cancel / OK ]の文字が。
OKを押して、少し身構える。
すると、シュワッ、と転移の時のような音がして、シノンは淡い緑色の光に一瞬包まれた。そして、光が消え、シノンは自身のことを見る。ふと、ふわりと風が吹いてきて、彼女の髪を揺らす。海を覗き込むと、そこには水色の髪に、迷彩効果つきのジャケット姿の山猫のような目つきの少女が映る。
もう一度端末上に広がる画面を見ると、そこにはさっきまでは存在しなかった、様々な能力値の数字や、ステータス、装備、ストレージ、といったゲームのメニュー画面のようなものが表示されていた。左上には、『Gungale』という文字が。
「つまり……この端末ではアバターを変更できるってこと?かしらね?おそらく1つはALOだろうし…もう1つはリアル、ってことね。」
そう呟きながら、操作をしてリアルの姿に戻った彼女は、ふと気配を感じ、バッと後ろを振り向く。
「――――――――誰っ!?」
体を強ばらせながらもしっかりと辺りを見据え、彼女がそう言うと、建物の隙間から、一人の少年が姿を現した。紫色と桜色の髪に、桜色の特徴的な眉、そして大人びた目。赤いマントを羽織り、濃い紫色を主体とした服を纏っている。
「へえ…僕に気づくなんて、やるね、君。――見たとこアカデミアの生徒じゃないみたいだけど………ここに、何の用事?」
少し不気味に、しかし興味深そうに笑みを浮かべる少年を前に、シノンは少しギクリとしながらも、気丈に言い返す。
「……気づいたらここにいたのよ。別の場所から強制的に転移させられたようでね。私こそ聞きたいのだけれど、ここは、どこなの?あなたは、誰?」
「……僕?僕はユーリ。アカデミアのユーリさ。気づいたら…って?ここは融合次元のアカデミアだけど?」
問いかけると、少年――ユーリは少し不思議そうに興味を示したようにシノンのことを見据える。
「アカデミア…?融合次元…?」
困惑したようにシノンが呟くと、ユーリという少年は眉をひそめる。
「え?アカデミアを知らないの?融合次元って言葉にも心当たりないの?そんなことある?」
「私は…たぶん、貴方の言うこの世界とは根本的に違うところから飛ばされてきたわ。だから…知らない。」
「根本的に違うところから?…つまり、僕の知ってる4つの次元以外から来たってこと?…へえ……面白いじゃない。」
ユーリはニタリと不気味に笑みを溢し、ねっとりとそう言う。
そして、こんなことを聞いてくる。
「見たとこデュエルディスク持ってないみたいだけど…君、デュエルしないの?」
シノンは、問いかけにキョトンとした表情で「デュエル?」と呟く。
「…まさか、デュエルを知らないなんてそんなことはないよね?デュエルモンスターズ、知らないの?」
眉をひそめながらそう聞いてくる彼に、シノンは少し考え込むと、小学生の頃、クラスの男子がそんなようなことを話していたことを思い出す。
「――名前だけなら…聞いたことがあるかもしれない……程度ね。」
すると彼は少し黙考して、
「んふっ、折角この次元に来たんだ。君にいろいろ教えてあげる。暇だし、君結構面白そうだし。それに、いきなり飛ばされてきたってことは、たぶん帰る方法とかわかんないんだろうし、ね。いい暇潰しになりそう。最近歯応えないやつばっかりで全然楽しめなかったし…君にはデュエルできるようになってもらって、僕の相手でもしてもらおうかな。」
満足げにそう言う彼に少し反抗的な目を向け、シノンは
「貴方の言う通りに動くとでも?なんで貴方について行かなくちゃならないわけ?」
と冷淡に言い放つ。すると彼は面白そうに笑いニタリとして、
「アハハハハ!…本当に面白いね、君。君がついて来たくないって言うんだったら、それでもいいけど?ま、そんなことしてたらすぐにオベリスクフォースにでも捕まって、プロフェッサーの元へ送られるかカードにされるかだと思うけど?」
と、クスクス笑いながら告げる。所々意味のわからない言葉があったが、シノンは本能的に、危険を察知した。この少年について行かなければ大変なことになる、と。
「――わかったわ。ついて行くわよ。で、何?デュエルとやらを私にやれって?」
するとユーリは「それもあるけど…」と呟く。
「?」
「いや、君さ、その格好だとここじゃ確実に浮くんだよね。制服貸してあげるよ。アカデミアの。なんならプロフェッサーに頼んでアカデミア生になってもらってもいいんだけど…まあそれは後々でいいか。」
シノンには半分ほど理解できなかったが、そう呟くと来なよ、という風に合図をしてくる。シノンはついて行こうとしてふと立ち止まり、問いかけた。
「……ねえ。ここって、貴方みたいな髪の色の人とかが多いの?」
「ん?……まあ、そうだけど?」
「……ふぅん……じゃあ、少し待って頂戴。」
「…?いいけど…。急いでよね。」
シノンは先程の端末を開くと電源を入れ淡い水色のボタンを押して、画面に表示されたウィンドウの[ OK ]ボタンを素早くタップした。シュワッというサウンドエフェクトと共にサンドカラーのマフラーと水色の髪が風に揺れる。端末に表示された『Gungale』の文字をチラリと確認して、ストレージをタップし装備を街中用に変えていく。
素早く全ての操作を終えて、端末をポーチにしまうと、黙って様子を見ていたユーリが興味深そうに「へえ…」と声を漏らす。
「何よ?…行きましょう。」
「いや、ちょっと初めてそんなのを見たからさ。君は本当に、この退屈な時間を楽しませてくれそうだね。」
ククッと喉から笑うと、「行こうか。」と言って歩き出す。シノンはそれについて行った。
第零幕 第一話 終
《To be continued ――――――――》
*あとがき
長い第一話でしたが、お楽しみ頂けたでしょうか
宜しければコメント等々宜しくお願いいたしますm(_ _)m
更新はできるだけ早くするつもりです。
気に入っていただけたら幸いです。
(ここからは個人的な感想を。)
…まず、ユーリくんを出せて、幸せです。
ユーリくん、原作(アニメ)だと、ほとんど出てきていません。既に100話を越えた遊戯王ARC-V。その中で、ユーリくんの初登場は第47話。敵側の幹部キャラのため、初登場が遅いのは納得できますが、その後、91話まで出番はほとんどありません。ちらっと出てきても、台詞がほとんどありません。5分出てるか出てないか、レベルです。ユーリくんがまともに10分以上出てきたのは、47話と91,92話、そして106話くらいなのではないかと思います。制作側に凄く文句が言いたいです。←
というのはまあ置いておいて、次話ではシノンがデュエルを体験します。デッキはお楽しみに。(オリカではありません。ARC-V内でとあるキャラが使っているデッキです)
そしてシノンはアカデミアの制服を身に纏うことになります。挿し絵は入れられないかもしれませんが、、、
ここまでお付き合い頂きありがとうございました!
それでは次話でお会いしましょう!
追記:
ご指摘ありがとうございます!
修整させていただきました
融乃