――Convert to Yu-Gi-Oh!ARC-V―― (遊戯王ARC-V&ソードアートオンライン、クロスオーバー小説) 作:融乃
さて、第二話です。
長くなりすぎたので第二話は(1)と(2)に分けさせて頂きます。
シノンがいよいよアカデミアの制服を着ます。
ご要望あれば挿絵で衣装着たシノンを投稿します。感想で言っていただければ。
それでは、本編をどうぞ
シノンは、ユーリに連れられ、巨大な城のようなアカデミアを移動していた。
「そういえば、君の名前、聞いてなかったよね?教えてくれる?」
シノンは一瞬どう言おうか迷ったが、口を開きこう続けた。
「私は、シノン。さっきの姿の時だと、
「シノン、ね。ま、精々僕を楽しませてよ。―――っと、そういえば、君、この次元とかのこと、全然わかんないんだっけ?」
歩きながら振り返ってそう聞いてくる彼に、シノンは「ええ。」と頷く。
「んー…じゃあ、少し教えておいた方が良さそうだね。ここで暫くにしろ、暮らすんなら、さ。」
そう言うと、ユーリはこの次元と、そして、他に3つある次元について、語り出した。
「この世界は4つの次元に別れてる。《スタンダード》、《エクシーズ》、《シンクロ》、そして、ここ《融合》。名前の由来は召喚方法に起因するらしいよ。まあ、そこら辺は、また今度教えるよ。今日融合召喚は教えるけどね。
そして、僕らがいるのは《融合次元》。ここは、デュエル戦士育成機関、『デュエルアカデミア』。一定の歳に達したら、ここに来てデュエルについて学ぶんだよ。」
「…さっき船から降りてきてた子達は、そういうことだったのね。」
「ん?ああ、あれね。うん、そうだよ。」
「戦士…って?」
「君には追々教えるよ。今は理解が追いつかないだろうし。とりあえず…制服に着替えてもらって、その後デュエルについて教えようか。デッキは…まあ、後で考えるか。」
最後の方になるにつれ、独り言のように呟き、静かにそう言うと、ある部屋の前でピタリと足を止めた。
「ん。着いたよ。さ、入って。」
中に入ると、そこには赤、青、黄と三種類の制服がズラリと並んでいた。少し驚きつつ入ったところで立ち止まったシノンに、ユーリが「君のは奥。」と奥の方を指差しながら言い、先にスタスタと歩いていく。
奥に向かうと、そこには様々なデザインにアレンジされた制服が用意されていた。
「へえ……」
興味深そうにシノンが辺りを見回すと、ユーリが中からいくつかの服を抜いて、手渡してくる。
「君の今の格好とか見て、一番その姿に合うと思ったものを選んだつもりだよ。あ、君のさっきの姿…というか髪色には合うかわからないけど。」
シノンが着ているような、緑や白を基調とした、かなりGGOの戦闘用衣装に似た服。制服といっても、大して変わったような気がしない。
「じゃあ、そこ、着替えられるから、それで良いなら着替えてきなよ。」
そう言われて、壁際に設置されたフィッティングルームらしきところに入り、端末を開く。すると、服はアイテムとしてストレージに吸い込まれていった。一度つけていた装備を全部外し、ストレージから先程吸い込まれた制服を選択して装備すると、シュワッと音を立てて瞬時に服が変わる。そして、シノンはその場に取り付けられた鏡で自身を見た。
「……GGOのに似てる…少し違う程度、か。…それより、この露出どうにかならないのかしら…。」
GGOの時と同じような短パンに、ニーハイソックス。GGOと違う点は、ジャケットが違う、というレベルだろうか。相変わらずの服に少しため息をつきながら、彼女は端末を閉じてフィッティングルームを後にした。
フィッティングルームから出ると、ユーリが誰かと話をしていた。
「へえ…それは面白いね☆ 君が教えるんだろ?」
「まあね。暇だし。それに、面白いじゃない。別の世界から来たなんて、さ。」
「相変わらずだね、ユーリは。」
その言葉と共にクスッという笑い声が聞こえてくる。シノンはゆっくりと、ユーリ達の方へ向かって行った。
「ああ、そうだデニス。」
「なんだい?ユーリ。」
「君、いいデッキを知らない?彼女、デッキを持ってないからさ。」
デニスと呼ばれたオレンジ色の髪の青年は少し「うーん…」と言いながら考えると、「あ、そういえば」と人差し指を立てて笑顔でこう言った。
「そういえば、カードにした子達が持ってたデッキが置いてあるじゃない。」
「…?…ああ、あのカードの山か。」
「確かそこにあったよ、幻奏デッキ。」
「え?何で融合デッキがあるの?別次元のやつから回収したんじゃないの?」
「いい質問だね。何で幻奏があるのかは、少し考えればわかると思うよ。」
「……なるほどね。逃げ出したやつの、ってこと。」
「正解さ。流石だね、ユーリ。」
「…馬鹿にしてるの?」
「そんなわけないって。それを、彼女好みに後で構築すればいいんじゃない?」
「そうだね。それがいいかな。じゃあ、取ってきてくれない?僕は彼女にデュエル教えるから。」
「ん~。ま、ユーリの頼みなら断れないね。じゃあ、行ってくるよ。」
「宜しく。」
デニスが部屋を出ていき、シノンはユーリに近づいた。
「…これで、いいかしら?」
「ん?ああ、着替え終わった?」と言いながらユーリが振り返る。そして、
「あんまりさっきの服と大差ないけど、よく似合ってる。いいんじゃない?」
と言って、「それじゃあデュエル教えなきゃね。はい、これ。」と1つの機械を投げ渡してくる。
「ちょ、っ…投げなくてもいいでしょう…。」
辛うじて受け止めると、「これは?」とシノンが機械を見て聞く。
「デュエルディスク。それが無きゃ、デュエルは出来ないからね。それは、君の。」
「ほら」と見せるようにユーリが左腕を目の前で軽く振る。そこには、今渡された機械と同一のものが腕に取り付けられていた。真似をして腕に装着しようとすると、自動的に固定するベルトが出てきて腕に巻き付く。
「これでいいのかしら。」
「うん、大丈夫。…で、今君のデッキは取りに行って貰ってるから、それをそこのデッキホルダーにセットすればいいだけ。」
「なるほどね。便利な機械ね。」
「他にも、人をカードにしたりだとか、そういう機能もついてるよ。」
「人をカードに?」
「うん。デュエルで負けたものはカードになる。それが、アカデミアでは普通だからね。」
「デュエルに負けたら…。」
「勿論、練習の時にカードにしたりはしないけどね。」
「真剣勝負では、ってことね。」
「そういうこと。それじゃあ、デュエルフィールドに行こうか。」
そしてまたスタスタと歩いていく。シノンはその後を追って、その場を後にした。
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「さ、ここがデュエルフィールドだよ。やりながら教えた方が手っ取り早い。デュエルしようか。勿論、手加減はするよ。」
「いきなり!?」
いきなりルールも殆どわからないデュエルをしようと言われ、シノンは困惑する。だが、結局覚えることは同じだ、と思い、「…わかったわ。」と向き直る。
そこに先程の青年が現れた。
「お~い!ユーリ、取ってきたよ~!」
「ありがとね、デニス。じゃあそれ、彼女に渡してくれる?」
「了解だよ☆」
青年にカードが40枚ほど重ねられた1つのデッキを手渡される。カードを見てみると、そこには可愛らしいモンスター達と、赤紫色の『
「これを…ここに入れるの?」
カードを見終えてそう尋ねると、「紫色のカードだけは違う場所に入れるんだ。」とデニスが教えてくれる。言われた通りにデッキを入れると、自動的にデッキがシャッフルされる。「便利だな…」と思いつつ、ユーリの方を見る。
「それじゃあ、始めようか。まずは5枚引いて。最初の手札だよ。」
言われた通りに5枚引く。
「先攻と後攻は…一度見本を見せた方がいいかもね。僕が先攻、頂くよ。」
「ええ。構わないわよ。」
「
「HPみたいなもの?」
「そう。」
そして、二人は向き合う。「それじゃあ…」とユーリが呟く。
「デュエル!」
少し遅れて、シノンも「デ、デュエル!」と声をあげる。
「それじゃあいくよ。僕のターン!」
第零章 第二話(1) 終
《To be continued――――――》
というわけで、第二話(1)でした。
といってもこれで半分ですが。
前回、次回シノンがデュエルします、って言いましたが、すみません、長くなりすぎたので次に持ち越しです。タイトル詐欺みたいになりましたね。
それでは次回をお楽しみに。
今度こそ、シノンがデュエルです。
次回、――デュエル!――
融乃