――Convert to Yu-Gi-Oh!ARC-V―― (遊戯王ARC-V&ソードアートオンライン、クロスオーバー小説) 作:融乃
融乃です。
少し間が空きました(?)が、第一幕第一話です。
今回はほぼ雑談ですが、お付き合いください!
第一話 ――帰るまで――
デュエルを終えたシノンは、アカデミア内にあるシャワールームで汗と汚れを流して、ユーリとデニスが待つ、アカデミア内のユーリの自室へと向かっていた。アカデミアは寮制で、その中でもユーリは自室を与えられているらしい。「何故?」とシノンが尋ねると、ユーリは「決まってるじゃん。僕幹部だし。」とニヤリと例のように笑みを浮かべていた。
アカデミアはとても広く、すぐに迷ってしまいそうなくらい壁は同じ色、置いてある物は大差が無かった。デュエルディスクに備え付けられていた地図アプリのような物が無ければ今頃迷っていただろう。デュエルディスクに表示されたユーリの自室の場所を目指しながら、シノンはアカデミアの様子を観察していた。
「――…え!?なにそれ!?」
「食べたい?」
「食べたい!食べたい!!」
ふと前方から興奮した様子で跳び跳ねる少年と、それを見てクスクスと笑いながら菓子を差し出す少女の会話が聞こえてきた。
「んま~っ♪」
「良かった。」
「すっごく美味しいよ!」
どうやら某ペロペ○キャンディの新味らしい。少年は嬉しそうに飴を舐めると、こちらに気がついた。
「…。」
キョトン、として顔を向けてくる少年と目が合い、慌てて逸らす。こんなところで見つかったとなればユーリにどやされるのは確実だ。
――――――――――――――――――――――
ユーリの自室に辿り着き、コンコン、とドアをノックすると、中からユーリの「どうぞ」と声が返ってくる。ドアを開けると、中ではユーリとデニスが一枚の写真を見ながら話していた。
「ああ、シノン、シャワーどうだった?…っと、今ちょっと立て込んでるから、そっちのパソコンでカードとかでも見ててくれる?」
「さっぱりしたわ。…?ええ。」
そう言ってシノンはパソコンに向かい、とりあえず基本的なルールを調べていた。
そして、ユーリとデニスはまた話し始める。
「それじゃ、この
「そういうことになるね。」
「ま、僕は得意の大道芸ができればそれでいいんだけどさ☆」
「…任務はしっかりこなしてもらわないと困るんだけど?じゃなきゃ、いつまでも僕の出番こないでしょ。」
そう言ってデニスを軽く睨み付ける。そんなユーリに少しも慌てることなく、デニスはウィンクして続ける。
「心配しなくても、任務はちゃんとやるよ☆」
「はあ…それならいいんだけどさ。―――
「ん?ユーリ、この娘がどうかしたの?」
「いや、別に。」
「そういえば…、プロフェッサーは何でこの娘が欲しいんだろうね?」
「知らない。そんなことは僕の管轄外だよ。」
「ま、プロフェッサーの命令だし、従う以外の選択肢はないけどね☆」
「当たり前だよ。」
「…とりあえず、この写真は僕が貰ってもいいかい?探すのに、顔がわからなきゃ意味がないしね。」
「うん。構わないよ。僕は君が見つけ出したらその娘を拐うだけだから。」
そうユーリが言ったところで、二人の背後からシノンが写真を見ながら突然話しかけた。
「――拐う?さっきから二人とも何物騒な話してるのよ。」
「……シノン、君はまだ知らない方がいいと思うんだけど…。」
「そうだね。まずはこの世界のことを知って、僕らがプロフェッサーの命令でやってることを知ってから、じゃないと。」
ユーリとデニスにそう言われて、シノンは彼らの座っているソファの前のソファにストンと腰を下ろす。「?」という顔をしている彼らに、シノンは机の上に数枚の印刷物を置いて「話してちょうだい。この世界のこと、貴方達がやろうとしていること、全部。」と真っ直ぐ目を見て告げた。
「全部?……シノン、君はそれを知って、どうするの?君は別の世界から来たんでしょ?帰らなくていいの?少なくとも、暫くは帰れなくなるかもしれないよ?」
ユーリが少し厳しめの目をして言い、デニスが印刷物のいくつかを手に取る。
「そんなことはわかってるわ。帰る方法があったら、ここで引き返せば良いこともね。何か危険なことをしようとしてるでしょ?貴方達。」
「ユーリ、シノンなら大丈夫な気がするよ。」
そう言ってデニスがユーリに渡した印刷物には、様々な召喚方法についてのWebページが印刷されていた。そして、もう一枚には、「ソードアート・オンライン」という名の検索結果――真っ白なページが広がっていた。
「 [ Not Found ] ……。シノン、君が来た世界はここなのかい?」
「正確には違うわ。私の来た世界で重大な問題になったゲームの名前よ。あっちじゃ、ゲームやってない人でもニュースで一度は聞いたことがある、最悪と歌われたゲーム。だから、この世界で情報があるとしたら、そのゲームのことくらいかな、と思って試しに調べてみたのよ。そして、その結果。―――つまり、ここでは私の世界を知ってる人はいないし、帰る手段もそうすぐに見つかるわけがないってことよ。」
「なるほどね…。」
「暫くここにいることになるなら、プロフェッサーとかいう人も放っておいてくれるとは思えないし、ここでずっと隠れてるわけにもいかないわ。だから、貴方達がやってること、手伝えるなら手伝いながら、帰る手段を探すわ。」
シノンは半分諦めたようにため息をつきながらそう言った。その言葉を聞いて、二人とも観念したように顔を見合わせる。
「正直、無理にこっち側につかなくてもいいとは思うけどね。ま、シノンがそうしたいなら別にいいんだけど。…それじゃあ、僕はプロフェッサーのところに行ってくるとするよ。早めに伝えておかないと、後々面倒だし。デニス、その間に次元のこととか、説明しといてよ。プロジェクトのことはまだいいから。」
そう言うと、ユーリはすっくと立ち上がり、部屋を出ていった。その様子を見ながら、デニスがやれやれというポーズをしながら「了解だよ。」と呟いた。
「それじゃ、シノンが知りたいことを教えようか。」
シノンはこの状況を軽く見ているつもりは無かった。しかし、この選択が、後々どれだけ大きなものに発展していくかを…彼女はまだ知らなかった―――――。
第一章 第一話 終
《To be continued――――――》
というわけで第一幕が始まりました!
シノンは帰る手段を見つけられるのでしょうか?
私もまだわかってません←
余談ですが、途中、ユーリの台詞で、「知らない。そんなことは僕の管轄外だよ。」というのがありました。お気づきになられましたでしょうか?
はい、遊戯王ZEXALで登場するあの人の台詞をネタとして改変して入れてあります。
それでは次話予告。
次話はユーリとプロフェッサーの会話、デニスとシノンの会話、と分けます。長さによっては二話に分ける可能性もありますが。
それでは次話でお会いしましょう
感想、評価お待ちしております。