――Convert to Yu-Gi-Oh!ARC-V―― (遊戯王ARC-V&ソードアートオンライン、クロスオーバー小説) 作:融乃
デニス&シノンは第三話へ→
プロフェッサーとユーリが語るだけです。
※ちょっと個人設定入ってるので最後含みのある言い方してます
ユーリは部屋を出ると、プロフェッサーのいる玉座の間に向かっていた。
「…それにしても、本当に面白いことになってきたね…。これからが楽しみだよ。全く。」
そう密かに呟き笑みを浮かべながらつかつかと先を急ぐ。ユーリの自室とプロフェッサーのいる玉座の間は少し距離があるため、途中で様々なアカデミアの光景を横目にする。
「ユーリじゃないか。どこに行くんだ?」
突然話しかけられ、「ん?」と声のした方に振り向くと、そこには緑と白の制服に、赤いマントを羽織った一人の青年がいた。
「ああ、エドか。僕?僕はプロフェッサーのところに行く途中だよ。」
エドと呼ばれた青年は「そうなのか。プロフェッサーなら玉座の間にいるよ。」と言うとそのまま去っていった。
ユーリは去り際に「ん。ありがとね。」と返すと、そのまま玉座の間へと向かう。
玉座の間に着くと、中から女性の声が聞こえてきた。
「――――お任せください。」
「私達で片をつけます。」
滑らかな声と、勇ましい声が玉座の間に響き渡る。
「ああ。頼んだぞ。タイラー姉妹よ。」
続けて低い声が響き渡り、中からタイラー姉妹と呼ばれた二人が玉座の間から出てくる。
「あら?ユーリじゃない。」
妹のほう―――グレース・タイラーがドアの外近くにいたユーリに気づいて話しかけてくる。
「ユーリもプロフェッサーに呼び出されたのか?」
今度は姉のほう―――グロリア・タイラーがそう話しかけてくる。
「僕は呼び出されてはないんだけどね。プロフェッサーに用があってさ。」
「あら、そうなの。」
「私達はこれで失礼する。行くぞ、グレース。」
そう言うとそのまま去っていく。その姿を横目で見送り、ユーリは玉座の間の扉をノックした。
「誰だ。」という声が中から聞こえ、「プロフェッサー。ユーリです。」とユーリが返すと「入れ。」とすぐに返答が帰ってきた。
「失礼します」と言い、扉を開け中に入ると、紫色の服に身を包み、厳格そうな面持ちで顎に手をつき玉座に座る、スキンヘッドの男性――プロフェッサー、
「なんだ、ユーリ。」
淡々とそう告げるプロフェッサーにユーリはこちらも淡々と返す。
「プロフェッサーのお耳に入れておきたい話がありまして。」
ユーリは一応敬語を使うも、そこまで堅苦しくは話さなかった。
「ふむ……何だ?」
プロフェッサーは気にせずに続ける。
「実は、今僕の所で、この4つの次元以外の場所から来たという少女を保護しています。」
その言葉にプロフェッサーは興味を示したように少し目を見開く。
「4つの次元以外…だと?」
「はい。何より彼女はデュエルモンスターズを知りませんでした。」
「ふむ…。」
少し考え込むようにするプロフェッサーにユーリは続ける。
「彼女がやって来た世界に名前は無く、"ソードアート・オンライン"、というゲームで大きな事件があった場所だ、と話していました。」
「……知らんな。」
「僕もです。アカデミアの検索エンジンでもヒットしませんでした。この結果から、彼女はこの世界から帰る手段は今のところ無い、と判断したようです。」
「ふむ……で、どうするのだ。」
すると、ユーリは少し笑みを溢して、
「ここからが本題なんですよ、プロフェッサー。」
と告げる。その言葉に
「ほう…?」
とプロフェッサーは興味深そうに呟いた。
「彼女は僕らの味方……アカデミア側につく、と言っています。次元の話は今デニスが彼女に教えています。」
「ほう…。…だが、デュエルはどうするのだ。知らない、という話では無かったか。」
「さっき僕らで教えました。その結果、面白いことになったんですよ。」
「…なんだ?」
ユーリは肩をすくめ、続ける。
「僕のスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンが、一度破壊されました。彼女が融合召喚を決めて。」
その言葉に、プロフェッサーが明らかに少し目を見開く。
「ほう…それは興味深いな。何のデッキを与えたんだ?」
「使わせたのは収納庫で余っていたただの幻奏デッキです。」
「幻奏、か…。いずれにせよ、その少女、味方としては使えそうだな。」
「はい。――とりあえず、彼女に余っていた制服を貸したのですが…宜しかったですか?」
「構わぬ。そのまま彼女のものとすればいい。」
「了解しました。」
少し黙考すると、プロフェッサーは立ち上がってユーリに告げた。
「この世界について説明し、落ち着いたら私のところへ一度連れてこい。いいな。」
「はい。承知しました。」
そして、「ユーリ。」と呼ぶと、
「彼女の身の回りの世話はタイラー姉妹にでも頼んでおこう。それ以外の、行動等については、ユーリ、お前に任せる。」
と淡々と告げる。
「…承知しました。彼女の面倒は僕が見ればいいんですね。」
「ああ。」
その言葉を聞いて、「失礼します。」とユーリはくるりと扉のほうに向き直り、そのまま扉を開け立ち去った。その後ろ姿を眺めながら、プロフェッサーがふっと微笑んだのは、誰も知らなかった―――。
第一幕 第二話 終
《To be continued――――――――》
ひたすら喋ってました←
ユーリ君は原作でプロフェッサーとの会話シーンが無いので、敬語くらいは使うと思いますが、わかりません。想像です。
プロフェッサーとユーリの間柄は少し個人設定入ってます。ここでは明らかにしませんが←
それでは!次の話はシノンとデニスが4つの次元について語る…のではなく、語り終わったあとです。はい。省略します!(そろそろデュエルさせようこの小説遊戯王なんだから←と思ってます)
次の話にデュエルは入れられないかもしれませんが、近いうちに。
そして、作者が明日からテスト一週間前の高校二年生なので、更新は遅れるかと!(しないとは言ってない)
それではまたお会いしましょう!