「知らない天井だ……」
我ながらどうかと思った。
目覚めの第一声が定番ネタすぎるのは流石に……
「およ?やっと目が覚めたみたいですね。」
おい、人の思考を遮るんじゃない。てか、あんた誰?
「よくぞ聞いてくれました!」
聞いてないし。思考読むなし。
「いつもニコニコ、あなたの隣に弓矢を持った鷲頭、バールーバートースー……です☆」
おい誰かフォーク持って来い。てかお前鷲頭じゃ男だろ。
「もー、気にしないで下さいよーそんなことー!バルバトスにも、女の子はいるんです!」
そもそもバルバトスって複数いたっけ?
「うっ……」
まあいいか。で、今更だけど、ここどこ?
「えっとですねー……私の部屋ですね。」
バルバトスの部屋?それって生者が入れるもんなの?
「無理ですね。」
え、てことは……
「はい、私があなたを殺しちゃいましたー!」
そんな殺しちゃった、てへ☆みたいな言い方されてもなー……てかなんで俺殺されたの?
「えっと、その……一目惚れです。」
…………はい?
え、なにそれあんた一目惚れした相手殺すとかヤンデレを遥かに超越してるじゃん。
てかそんな理由で俺殺されたの?悪魔なの?悪魔でしたねごめんなさい。
それよりも、俺帰りたい……
「あ、それは出来ません。だってあなた、死んじゃったじゃないですか。」
いや、お前が殺したんだろ。
「でも、他の世界に転生させるくらいなら……」
わかった、それでいいから早くしてくれ。
「ただ、私は悪魔なので、代償を頂きますね。」
何を要求されるのかと思った瞬間、
「では、これに印鑑を。」
そう言ってバルバトスが取り出した紙は……
「婚姻届じゃねーか!」
悪魔って結婚とかすんの?てか俺今はんこ持ってないよ?
「む、仕方がないですね……ではこうします!」
そう言ってバルバトスがこっちに跳んできて……
俺の口が塞がった。
バルバトス(♀)の唇で。
え、何この光より速くてワガママなキス。
別に待ってたりしてないけど。
「いいんですよ、一度だけの恋ですから!」
いや、良くないから。
「ふっふーん。さあ、代償も頂きましたし、転生タイムと行きましょう!」
ポチっ。
バルバトスが何かのボタンを押して、俺の足元に穴が開く。
何なの?最初から最後まで定番たっぷりなの?
やっぱこれだねー……自重しとく。
◇◆◇
「ふむふむ、送られた先はISの世界、ですか。」
一人の少女(?)が、パソコンの画面を見つめている。
「それなら、私をモチーフにしたロボットでも探してみますかね……。」
しばらくして、
「ほほう、こんなのがあるんですね。確かISには形態移行があったはずなので……こっちのほうが良いでしょう。ではこれで決定!」
カチッ、とマウスのクリック音がして、部屋にはパソコンの駆動音だけが木霊している。そして、少女(?)が呟く。
「待っていて下さいね、すぐに会いに行きますから……」
◇◆◇
『待っていて下さいね、すぐに会いに行きますから……』
どこかから声が聞こえた気がした。
しかしその声は、俺をいつもの10倍憂鬱にさせる声だった。
いかがでしょうか。 気まぐれにやっていきたいと思うので、こんな駄文でもお付き合い頂けると嬉しいです。