帝国軍の最高指導者〝元帥〟またの名を〝灼熱竜〟ヴェルグリンドは会議室に向かっていた。現在時刻は深夜でいまから会議があるわけでは無い、会議室に人の気配があったのだ
(厳しい警備の中侵入した上に私だけが気付くように妖気を飛ばすなんて相変わらず出鱈目な人ね)
しかしヴェルグリンドはそのことをルドラさえにも言わずに会議室の扉を開ける、するとそこには予想通りの人物が居り、ヴェルグリンドを見ると微笑んで挨拶をする
「よお。すまないな、こんな時間に」
「いえ、構いませんわお兄様。所で今日はどういったご用件で?」
帝国に来た人物、アクノロギアは最初にヴェルグリンドにすまないと言い話を始める
「【滅竜之王】の封印が解けた、直ぐに来るとは思わんが警戒はしておいてくれ」
「・・・そうですか、分かりました」
「驚かないんだな」
「覚悟はしておりましたので」
帝国の長い歴史でお兄様が帝国に来たことは片手で数えるほどしかない。そんな帝国・・・皇帝嫌いのお兄様が直接来るなどよほど大事な事なのだろうと覚悟していた
「分かった、なら俺はもう行く、長居するとあいつと顔を合わせる事になりそうだからな」
「余に断りも無く侵入しておいて挨拶も無いのか?」
その声が聞こえた瞬間、お兄様はため息を付き機嫌が悪そうに扉の近くに立っている人物に話しかける
「ああ、俺はお前が嫌いだからな。本当はヴェルグリンドと一緒に帰りたい所だ」
「シスコンが、だったらお前もここに住めばいい、毎日愛しの妹と会えるぞ?」
「俺にお前の配下に加われと?冗談じゃ無い」
「やはり無理か、ならば力ずくで言う事を聞かせてもいいのだぞ」
「・・・ハッ、ハハハハハ・・・言葉に気を付けろよ」
その瞬間、普段のお兄様からは想像でき無いような声でルドラに話す、まるで前に究極能力に操られていた時の様な
「お前の自慢の戦力程度で俺を支配できると思うなよ、お前の究極能力だって知ってるんだ、なんなら今ここで戦力の大半をつぶしてやろうか?」
「・・・フッ、冗談だ、お前に敵わない事など知っている」
「ヴェルグリンドに感謝しろ、あいつが居なかったらお前などすでに倒している」
「ああ、感謝しているよ、偽兄」
ルドラがそう言った瞬間、お兄様は拳を壁にめり込ませながらルドラを睨み
「二度と俺をそう呼ぶんじゃねえ」
そう言うと部屋から出て行ってしまった
「余の事が余程嫌いなのだな」
「私があなたと一緒に居る事に長く反対してたもの」
私達三人のもう一人のお兄様、私達は沢山かわいがってもらい沢山の事を教えてもらった、お兄様もなんだかんだ言って私をルドラから引き離そうとしないしあれは妹をとられて少し寂しいで焼きもちを焼いているだけだろう
「兄と言うより父という方がピッタリかもしれないわね」
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