「久しぶりだな」
「・・・」
「その腕、俺の腕だな」
「・・・」
「お前には手を焼かされたが一応俺の能力だ。一度だけ言う、俺の中に戻ってこい」
その言葉に『滅竜之王』は素直に従うはずも無く、無数の魔法をアクノロギアに放つ
「俺の腕を取り込んで少しだけだが他の能力が使えるようになったようだな」
時が止まっている中で動けるのはそのせいだろう。しかし相手の体の一部から能力を引き出すと言うのは滅茶苦茶である。元はアクノロギアの能力。それが他の能力が『滅竜之王』に力を貸してこのような異常事態を起こしている理由である
「・・・・・」
「・・・嫌か、なら力ずくで大人しくさせてやる!」
そう言うと二人は互いにスピードを上げ相手に向かって突っ込んでいく
お互い魔法を使っても効果が無いと分かっているので魔法を使わずに物理攻撃で相手を攻撃する
そして能力の力で攻撃をする
『滅竜之王』は一つの究極能力が意思を持ったもの、当然使える究極能力は一つ、それに対してアクノロギアは複数、単純に考えるのならばこの勝負アクノロギアが勝つ、しかし二人の戦いは『滅竜之王』の方が優位に立っていた。
それは『滅竜之王』の能力、かつて竜種三人を相手に立ち回れたのもこの能力があったからである
竜殺し、それが『滅竜之王』の能力、相手が竜であるなら攻撃が通らないような状態でも関係なく、攻撃が当たりかすり傷でも刀で切られたような重症にする能力
その能力で攻撃の度にアクノロギアの体はボロボロになっていく
(まだ、まだ早い)
アクノロギアの渋とさにしびれを切らしたのか『滅竜之王』が両手に能力を込めて突っ込んでくる
(今だ!)
その攻撃を避けようとせず『滅竜之王』を受ける。胴体を狙った攻撃はアクロギアには当たらずアクノロギアが究極能力で形を変えた元
アクノロギアは自分の胴体を攻撃した『滅竜之王』の腕をつかみ逃げられないようにして自分の武器、『覇龍』を取り出す
「お前の能力は厄介だ。でもな、それはお前に対してもだろう?」
『覇龍』は剣から竜の頭の様な形になると『滅竜之王』に噛みつく
あまりの痛みに『滅竜之王』は絶叫を上げる。『覇龍』に付与された『滅竜之王』の片腕から得られた能力だけでも十分聞いたようだった
『滅竜之王』もアクノロギアに噛みつくが『覇龍』の攻撃で力が入っていなかった
『なぜ邪魔をする』
今まで言葉を発しなかった『滅竜之王』がアクノロギアに問いかける
『竜は汝を悲しませる』
『竜は汝を傷つける』
『汝を悲しませる竜はこの世に一匹も要らぬ』
それが『滅竜之王』の本音であった
いままでの事は全てアクノロギアを思っての事、あの事件の日、アクノロギアの中に一つの意思が生まれた。
それが何かの能力が自我を持ったのか、あれ間近で見ていたエルの感情の一部から生まれたのか分からないがその意思は頭上を飛ぶ竜王を睨みながら願った
『主にあのような顔をさせぬ力を、竜を滅する力を』
そして『滅竜之王』はアクノロギアの体を使い竜を滅し始めた、主が傷つかないように少し眠ってもらい
「・・・ありがとう、でも良いんだ」
アクノロギアは優しく『滅竜之王』の頭を撫でる
「俺には仲間が居る、お前の様な意志を持つ優しい究極能力が居る」
「だから大丈夫、俺はもう大丈夫だ」
それを聞くと『滅竜之王』の体が崩れ始めた
究極能力と言えど一人で行動するなど出鱈目すぎる、恐らく無理をしていたのだろう『滅竜之王』はもうボロボロだった
「暫くは俺の中で休め。長い間、ありがとう」
それを聞くと『滅竜之王』は光の塵となってアクノロギアに吸い込まれる
『滅竜之王』が自分の中にあるのを確認すると倒れそうになるのを我慢し時間停止を解除する
『滅竜之王』との戦いは短かったが損傷が激しく冥界島に戻ったらゆっくり休む予定だ。しかしアクノロギアは戦闘の疲れで忘れていた、自分が何処で戦っていたのか
「ガハッ!?」
腕に激痛が走った、後ろを見るとヴェルグリンドしかいなかったはずの甲板に二人の男が居た一人は近藤、銃を構えており、アクノロギアを攻撃したのは彼だった。もう一人は
「礼を言うぞ兄上、二つの意味でな」
「
「ルドラ!・・・キサマァァァァァァ!!!!」
ルドラに支配されていくのが分かった。
しかしアクノロギアは諦めていなかった
完全に支配される前にルドラを倒そうと『覇龍』を手に纏いルドラに向かい突進する
当たれば最後、『覇龍』がルドラの体内などに侵入し中で暴れてルドラは倒れる
アクノロギアは自分に当たる攻撃など気にせずにルドラに向かっていく。間に合った、支配される前にルドラの首を取れる、そう思った時
「・・・すみません」
「!?」
ヴェルグリンドがその体でルドラをアクノロギアから庇う
止まらないわけにもいかず無理をして急ブレーキをかける、そしてルドラを見ると勝ち誇った顔で此方を見ていた。コイツだ、こいつがヴェルグリンドに指示を出したんだ
「貴様、貴さま、きさま、キサマァァァァァ!!」
自分を愛してくれている
支配されていく意識の中でルドラに対する怒りは頂点をぶち抜いた
「ルール―違反だ!ルドラ」
アクノロギアはそう言いながら『
「必ず,必ず俺の配下がお前の目的の邪魔をするだろう!!」
最後に小さく何かを言って大きく振りかぶる。既に限界近く、苦しそうにしている
『リムルの・・所に・・・行け!!』
そう言われて『覇龍』は形を龍の姿に変え、猛スピードでその場を離れる
(後は任せたぞ)
その後アクノロギアは残った力を振り絞り暴れた
アクノロギアが完全に支配された頃には『覇龍』の姿は見えなくなっていた
使って見たかった&アクノロギアの使う武器『覇龍』について。勢いで名前を決めたのですが自分のネーミングセンスに自信が無く皆さんはどう思っているのでしょうか?『名前を決めてみたい』の場合は活動報告で募集してみようかなと思います
-
大丈夫
-
考え直した方がいい
-
名前を決めてみたい