『お前がルドラか』
(・・・これはいつの記憶だったか)
アクノロギアは目の前のテレビの中に映る映像を見て考える
『おう!お前がアクノロギアだな』
『お前が俺を呼び捨てにするな』
『じゃあ兄上』
『ブチ殺すぞ』
『お兄様!!』
『ヴェルグリンドか、とりあえず今からこいつを裸で土下座するほど泣かすから待っている』
『ふん!俺がそんな事をすると思うなよ!!逆にお前を泣かせてその体にある鱗剥いで鎧の材料にしてくれる!』
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『ずびませんでじだー!』
『まだ裸で土下座できてないな、あと100000000戦程してみるか』
『お兄様!もう許してください!』
『止めるなヴェルグリンド、これは兄としての務め、可愛いお前の夫となる男なら俺を小指一本で倒せる者でなければならん』
『そんな奴滅多にいねーよ!』
『ギィか、少し待っていろ』
『いやここ俺の城だぞ!』
そういえばこの日俺はヴェルザードとヴェルグリンドが近くに居るのを感じて久しぶりに会おうとギィの城まで飛んだのだった
『兄様、少し落ち着いてください、このままだと城が持ちません』
『ヴェルザード安心しろ、城が崩れないよう手加減して戦っている』
『俺が全力を出しているのに手加減だと、化け物め』
『そんな化け物の妹に手を出したのが運の尽きだ。さて、勝負を始めようか』
『うおお!?助けてくれギィ』
『さっきまで戦っていた相手に言うことか。諦めろお前が生贄になっている間は俺に被害が来ない』
ギィはヴェルザードと暮らしているので当然はアクノロギアはギィを襲う、二人が戦った回数は数えきれないほどだった
『お姉さま』
『仕方ないわね』
妹の助けを求める声にヴェルザードはアクノロギアに聞こえる声で言った
『お兄様~!それ以上戦うと私と、ギィの家が崩れてしまいます!!』
その声にアクノロギアのルドラを泣かす行動はピタリと止まり代わりにギィから冷や汗が流れた
『・・・お前は後回しだ・・・やはり貴様からだギィ!!』
『何てことしやがる!!?』
『とりあえずギィに任せたけどこれじゃ解決しないわね』
『じゃあいつもので』
『そうね』
『『(お)兄様~!!』』
二人は大きく息を吸いギィに向かって魔法を乱発しているアクノロギアに聞こえる大声を出した
『『今すぐやめないと私たちお兄様の事嫌いになっちゃいますよ~!』』
『ヴァハ!?』
『血吐いた!?』
『効果抜群ですね』
『ええ、使いすぎるとお兄様が可哀そうですけどたまにはね』
『お兄様、冗談ですよ~』
『・・・本当!?』
『本当です』
『俺の事嫌いにならない?』
『ええ、ルドラを傷つけない限り』
『ッチ、命拾いしたなあの男』
『お兄様?』
『・・・はい』
~~~~~
『え~という訳で俺の妹たちと生活しているラッキー野郎共』
『ラッキー野郎って俺たちの事か?そんな事言われたことないぞ』
『黙っとけ、また泣かされるぞ』
『二人に嫌われたくないので俺は二人をこの理由では襲いません。おいルドラ、お前何処見てんだ、俺が話してんだからヴェルグリンドじゃなくて俺を見ろや』
『いや、見てますけど』
『見てるだろ!完全に目が俺の上のヴェルグリンドに行ってるじゃねえか!』
『いや、その前にその姿は何ですか』
現在アクノロギアは普通の大きさの狼に姿を変えヴェルグリンドの膝の上に頭を乗せ二人から撫でられている。もちろん尻尾は扇風機の代わりになるくらい振っている
『何か問題が?』
『いや問題しかないでしょ!何でわざわざ姿変えてまで妹に撫でられに行ってんだよ!』
『さすがに男の姿は問題があるあなと思って姿を変えてんだ、感謝しろ』
『妹に全力で撫でられに行ってる時点で問題があるだろシスコン!』
『シスコンで何が悪い!死んだと思ったらこんなかわいい妹が二人もできたんだ!シスコンにもなる!!』
『・・・ん?死んだらって?』
『ああ、お兄様って別の世界からの転生者だから』
『はあ!?そんなの聞いた事ないぞ』
『だろうな。俺の事は良い、お前ら!ヴェルザード達に感謝しとけよ!あともしお前らが二人を悲しませたり傷つけようものなら二人に嫌われようがお前ら殺すからな!!』
(・・・・懐かしい)
はるか昔の記憶、悔しいがルドラを認めたときの記憶
(・・・やはりあれはルドラではない)
アクノロギアは記憶を見てあれが自分の知るルドラではないと確信する
(でも・・・もう遅い、あれを見てしまえば、抑えていられない)
アクノロギアが後ろを向くとそこには鎖で縛られ暴れるもう一人のアクノロギア。鎖を千切ろうと暴れるその姿は正気では無かった
「戻ってきて直ぐにこんな事になって悪いな、『滅竜之王』」
もう一人のアクノロギアの正体は目の前で妹を殺され怒りに飲まれそうになったアクノロギアの代わりに怒りをその身に抑え込んだ『滅竜之王』だった
(今の『滅竜之王』は只の受け皿。外に出れば俺の怒りの感情が主導権を握るだろう)
怒りに狂った自身が外でどれほど暴れるか、それはアクノロギアにも分からなかった
(ミリムの時以上に酷くなるかもな・・・まあ、どうでもいいか)
今のアクノロギアにとっては外で何が起ころうとどうでも良かった。
妹を殺した男フェルドルウェイと偽ルドラを殺すこと。それを達成するためならギィとだって本気で戦う。それはアクノロギアと、アクノロギアから分かれ怒りに飲まれたアクノロギアの一部の共通認識だった
「中身が違っても関係ない、お前もルドラの中から聞いていただろう。約束通り・・・覚悟しろよ?」
一本、また一本と鎖が千切れ『滅竜之王』が外に出る時間が近づいてくる
「行くか。俺はお前を止めない、怒りが収まるまで暴れてこい」
全部の鎖が外れると『滅竜之王』は外へ出るために翼を広げ飛んで行く
「・・・この世界が滅ぶかどうか。お前ならば、あの暴れん坊を友と呼び妹すら倒したお前ならば止められるか?偽ルドラ達が居なくなれば次に狙われるのは間違いなくお前だぞ、リムル」
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