やはりダンジョンに出会いを求めるのはまちがっている。 作:だしまき
今回はゆきのん回です。
作者はがはまさん派であることを予めご了承ください。
「それじゃ、いってきますよ神様」
「気をつけて行ってくるんだよ!はちまんくん!」
「神様も早く俺を養えるぐらいじゃが丸くんで稼いで楽させてくださいね」
「見てなよ!今にじゃが丸くん御殿を建ててみせるさ!」
「はいはい」
そうして俺は神様に見送られて、教えられたとおりギルドを目指すことにする。
まずは服装をなんとかしたいけど、冒険者志願者にはある程度の支給品があるらしい。正直それが目当てだ。さすがは冒険者で成り立っている都市だといえよう。
それにしてもダンジョンかー。ゲームの知識しかない俺に戦闘とかできるのかね?やはりここはまずル○ーダの酒場的なところで仲間を募集していくのがセオリーなのか。
俺が盗賊的なポジションで戦うとして、僧侶と遊び人と戦士あたりがいればバランス的にいいかな。遊び人は今後を考えて外せない。ただし勇者、貴様は認めん。何故なんでもできる職業が存在しているのか!
魔法もできて攻撃力もそこそこなおかつ回復もできるとかなにそれチートなの?おいしいの?おいしすぎるだろ…。
きっと葉山某とかが異世界に転移したら間違いなく「勇者」なんだろうな。ピンチに颯爽と現れて、お姫様を救い出す。そんな英雄に私はなりたいかと聞かれたら絶対になりたくはないけど。
何故って?いやもう絶対しんどいわー。たまに葉山が見せる哀愁漂う表情とか見ちゃうと、イケメンにはイケメンにしかわからない、英雄にしかわからない苦労があるんだと見せつけられている気分になる。
忘れてはいけない、俺の目指す職業は専業主夫だ。
ダンジョンにはいつか俺を養ってくれる、そんな甲斐性のある女の子を探しに行くんだ。酒場なんかにそんな都合よく仲間がいるわけない。ぼっちには冒険者も甘くはない。…泣いてなんかないやい。
それにしても、あいつら大丈夫だったのかなー。俺が部室に着いた途端に飛ばされたってことは、部室の中に居たあの二人は一体どうしているのだろうか。
もしかしたら生徒会をサボっているであろう例のあざとい後輩もいたかもしれない。
「…にゃあ」
「グエッ!?」
いたわ。目の前に、猫に向かって猫語で話そうとしてる残念美人さんが…。
「あらヒキガエル君、あなたもここにいたのね」
俺の名前を正しく呼んだ試しがあっただろうか。いやない。あったっけ?まあいいや。いつものユキペディアさんもとい雪ノ下雪乃が目の前で猫と一緒に佇んでいた。
「雪ノ下もここに飛ばされてたのな。由比ヶ浜は?一緒じゃねえの?」
そう尋ねると、少し寂しそうに目を伏せて猫に手を振る雪ノ下。こいつ何してても絵になるなー。
「いえ、一緒ではないわね。部室で一緒だったのだけれど、気が付くとここに居たわ。そういうあなたは一人ぼっちなの?…あら今のは愚問だったわね」
ええ、愚問ですね。俺は一人焼き肉、一人遊園地、果ては一人でダンジョンに潜ろうとしてましたからね?すごい?泣いていい…?
「聞いて驚け。俺はこの異世界に飛ばされてすぐに女神様の
「………」
えっと、さすがに何か言ってくれないと俺泣いちゃうよ?やめて、そんな可哀想なものを見る目でこっち見ないで!…ふぅ。
「色々と説明してほしいのだけれど。いえあなたが大変残念なぼっちさんなのは重々承知してるつもりよ?その説明はもういいわ。まずはここが異世界というのは本当なの?」
俺は自分の知る限りの「ダンまち」の世界観と、ここがそれに酷似しているというかそのものであるとしか思えないという内容を説明した。
「そう、なるほど。でもこの世界がその「ダンまち」という世界と全く同じだと決めつけるのは早計ではないかしら?」
「それは俺も考えた。でも他にこれといった手がかりがないんだ。情報を集めようにも生活の基盤がない。つまり金がない。異世界の沙汰も金次第ってやつだ」
「嘘を言ってるというわけではないようね。私とあなたが飛ばされたと仮定して、一体誰が何のためにそんなことをするのかしらね?心当たりはあるかしら?」
「いやないな。自慢するわけじゃないが俺はぼっちだ。誰かに恨まれるようなことは…しまくってる気がするけど」
「確かにそうね。それに巻き込まれてしまったということかしらね。とにかくもっと情報が必要だわ。あなたがさっき言ってた女神様?を紹介してもらえるかしら」
「それは構わないが、由比ヶ浜は探さなくても大丈夫なのか?この都市の中心部であるバベルにあるギルドに行こうとしてたとこだったんだが」
「当然探すわ。そのことも含めて、話を聞いてから判断するわ。まずはそのギルドとやらに向かいましょう」
そうして俺たちはこの
話が全然進んでない気がするのは、気のせいではない気がする。
次回はお待ちかねの由比ヶ浜さん!
とりあえずはこの三人でヘスティア・ファミリアとしたいと思います。