マルキュウマルマル。
わたし、雷は朝ごはんを食べた後、司令官と電と射撃訓練をすることになった。
まず先に電が海上に浮いてる丸い的に砲撃をする。
次々と放たれる弾は全部命中。電、やるじゃない。
「張り切ってるな、電。良いぞ」
「えへへ……」
司令官に褒められて嬉しそうにする電。わたしだって、やれば出来るってとこを見せてあげるわ。
「じゃあ次、雷だ」
「はーい!」
「ああそうだ。電、私が教えたような改善点があったら、雷に教えてみてくれ」
「はいなのです」
「では、始め!」
右足を一歩前に出して、腰を折り砲撃体勢をとる。
「ってー!」
頭の中で主砲が弾を撃ち出すのをイメージする。
と、それにこたえるように主砲がものすごい音と同時に砲撃をした。
耳がキーンとして目がチカチカする。
でも弾は的には当たらないでどこかへ飛んでいっちゃった。
「い、雷ちゃん!大丈夫なのですか?」
ふらついたわたしを心配したのか電が声をかけてくる。
「問題ないわ、ちょっとビックリしただけよ。……次は当ててみせる!」
もう一回砲撃体勢からの発射。でもやっぱり当たらない。
なんで!?電はあんなにぽんぽん簡単そうに当ててたのに!
「もう一回!」
はずれ。
「今度こそ!」
はずれ。
「いい加減に当たりなさいよ!」
はずれ。
気が付くと涙が出てきてた。電とわたしじゃこの体での経験に差があるのは当たり前だけど、分かってても何故か悔しくて。
電が近寄ってきた。顔を見られたくなくて、うつむく。
「雷ちゃん」
妹の優しい声。
「電も、初めは同じだったのです」
正面から抱きしめられた。
「司令官さんが教えてくれるのです。電も手伝います……一緒に頑張るのです」
頭を撫でられて、心がぐちゃぐちゃになって、わけわからなくなって。
声を上げて泣いた。電はずっと頭を撫でてくれていた。
「さっきはごめんなさい……でも、もうスッキリしたわ!」
じゃーん、と胸を張る。
「ダメ出しでもなんでもどーんと来なさい!」
「じゃあまず、砲撃体勢の時に腰を曲げ過ぎなのです。弾がまっすぐ飛ばなくなる上に狙いを付けるのが困難になるのです」
「えっ、あ、うん……」
「次に、これは電も司令官さんに言われたことなのですが、重心が高いのです。砲撃の反動に耐えられない危険性があるのです」
「は、はい」
「あと……」
「ふぇ、うえぇぇ」
「えっ、な、なんでまた泣いちゃうのです!?」
「……やれやれ」
そんなこんなで、初めての訓練は散々な結果だった。
でもいつか電を追い抜いて見せるんだから!
――― ――― ――― ―――
お昼ごはんに電と堤防に座って、司令官が作ってくれたサンドイッチを食べる。
「美味しいのです」
「ほうえ、ほろはわおいいひおはえんえ」
「飲み込んでから喋るのです……」
ぽかぽか陽気と海鳥の声。風が気持ちいい。
「平和ね……」
「なのです」
「電って、もう実戦はしたの?」
「まだなのです」
「ふぅん……」
ゆったりとした時間。波音が心地いい。
「……平和ね」
今回は短く
日常回やりたいけどネタがない悲しみ