私はIS   作:35(ミコ)

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 まだ世間にISが知れ渡ってからそう経ってないある日のニュース

 

『政府は一昨日、日本IS技術研よりISコア一つが消えた、と発表いたしました。政府も未だ詳細は掴めておらず、これよりIS技研代表の記者会見が始まる予定です。現場に繋ぎます』

 

 アナウンサーの映る画面が切り替わり、長机の中央にはいくつものマイクが並び立っていた。

 まだ、会見を担当する者はおらず、記者たちは機材のチェックをしている。

 

『えー、まもなく会見の時刻になります。早くから多くの記者がおり、発表が真実なのかいち早く伝える必要があります』

 

 そして、ドアがゆっくりと開かれる。

 

『えー、IS技研の代表が来ま……し……た……?』

 

 記者会見場でレポートする男性アナウンサーはその様子を見て、固まった。

 

 代表が顔を両手で覆い隠し、その両側に助手と思しき人物二人に支えられゆっくりとマイクの前に立たされていた。

 助手も代表を席に座らせるとそそくさと帰ろうとしたが、白衣の裾を代表が掴み、今にも泣き出しそうな表情で首をブンブンと横に振っている。

 そして、もう一人の助手はその様子を見て、一目散に逃げようとしたが代表に掴まれた助手も白衣の裾を掴み、妨害し始めた。

 

 まるで、今回の一件を世間に出したくないと言わんばかりに。

 

 それも後ろめたいことじゃくなくて。

 

 すると、一番出口に近い助手が諦めたように二人を諫める。お互いに裾から手を離した瞬間、

 

 助手は逃げ出した!

 

 しかし、足首を代表が掴んだ!

 

 そこからはもう単なる子供の喧嘩染みていた。

 三人とも肩で息をする。

 そして、意を決したように拳を出す。

 軽く振り上げ、お互いにグーを出し、再び振り上げ、

 

 代表が拳を出し、助手が手を開いて出した!

 

 何故か助手二人が歓喜のあまりハイタッチを交わし、今度こそ出ていく。

 そして、しっかりやれ、と言わんばかりに指を指す。

 代表も諦め、椅子に座り、まずは一言。

 

『お見苦しい様子を見せてしまい、すみませんでした』

 

 そして、雰囲気は一転。

 某特務機関の総司令っぽいポーズで告げる。

 

『恐らく君たちの聞きたいことは一つだろう。

 

 日本からISが消えたのか?

 

 率直に答えよう。イエスだ』

 

 刹那、一斉にカメラのフラッシュが焚かれる。

 そして、一人の記者が手を挙げ、尋ねる。

 

『それは他国のスパイに奪われた、ということでしょうか?』

 

 再びフラッシュの雨。

 だが、回答は意外なものだった。

 

『いや、それには、ノー、と答えよう』

 

 三度目のフラッシュ。

 

『それは一体……どういう……』

『そうだな……』

 

 代表は一度口を閉じる。

 そして、顔を上げる。

 その顔はこの場に入ってきたときと同じ泣き出しそうな顔をしていた。

 

『ISが脱走した。これ以外の的確な表現はない』

 

 一気に記者たちは立ち上がり、質問の嵐とカメラフラッシュの豪雨が起こる。

 代表も席から立ち、壁際でフラッシュから顔を守るように手で遮りつつ叫ぶ。

 

『だーかーらー!僕は嫌だって言ったんだ!どうせ誰も信じないって!マジでISから手足が生えて脱走するなんて誰も思わないでしょう!?信号は特定できるけど、まず無いし!今どこにいるか分からないし!誰も責任が取れない事態なんだよぉぉぉぉぉ!』

 

 

 

 

 

 世界のどこか。

 彼女は空を眺めていた。

 

「……経験は……記録とは違うものなのですね……」

 

 彼女の人生(・・)は始まったばかりだ。

 

 

 

 

 

 一月もすれば騒動は治まった。

 

 一方で脱走した当人?は……

 

「一先ずは生活資金が必要なので……ネットでざっと5万程荒稼ぎしましたが……」

 

 PCやタブレット、スマホを使わずにISからネット回線にアクセスし、まずは密林でいくつか衣服を購入する。家が無いので店頭受け取りだが。

 代わりに現在は光学迷彩を利用し、服を投影している。

 

 次に偽の身分証明書を作る。これは住基ネットにハックし、無理やり作る。

 そこから再び偽の履歴書を作る。

 

「これでしばらくは国内でもバレずに過ごせそうです」

 

 その気になれば待機形態でいつまでも過ごせるが、それでは本末転倒、逃げ出した意味がない。

 ちょくちょくバイトをし、細々と生きる大学生か一人暮らしのフリーターという肩書きでも背負って生きるつもりらしい。

 最も、貯金はネットで稼ぐので困りはしないのだが。

 

 

 

 

 

 一年も経つと、世間も忘れ始める。最も技研自体は未だ捜索しているが。

 

もんひょぐろっひょ(モンドグロッソ)?」

 

 朝の日差しとPCモニターだけが明かりの部屋。

 そこにはバリバリと海苔煎餅を頬張りつつ新聞を眺めるだらしない女性、もといISがそこにいた。

 一度、煎餅を呑み込み、

 

「優勝は織斑千冬……総合部門を勝ち取りブリュンヒルデの名誉を獲得……刀一本で世界を勝ち取った……?」

 

 ふーん、とさほど興味なさげに彼女は製作途中の3Dモデル(・・・・・)が映ったPCのキーボードを叩きつつ呟く。

 

「うーん、本当なら電報の一つでも送りたいのですが、如何せん追跡を逃れるためにネットワークからは切り離しているのですが……」

 

 残念そうに呟き、PCを見やる。

 そこには戦闘機らしきモデルが映っている。

 

「うーん、我ながら完璧なデザインだなぁ……IS企業に就職するのもありか……?ISがIS企業に就職とは……」

 

 少しずつ俗化しつつあるISがそこにいた。

 

 

 

 

 

「では、適正検査を行うので並んでくださーい」

 

 彼女はIS企業のテストパイロット募集に応募した。

 結果書類審査をパスして、適正検査を受けることとなった。

 

「では、次の方どうぞー」

「はーい」

 

 鎮座するISの前に立つ。

 

(ISである私が触るとどうなんだろー……って、ああ、やっほー、何しに来たかって(・・・・・・・・)?就職じゃん、どう見ても。頼むから大人しくしててねー)

 

 彼女がISに触れ、検査員が結果を見る。

 すると、少しずつ顔が青ざめていく。次にどこかに連絡をつける。

 

「しょ、少々あちらの席でお待ちください」

 

 震え声の係員に言われ、少し離れた席につく。

 検査自体は止まる事なく続く。

 しばらくすると会場の扉が勢いよく開かれる。

 そこに立つのはどこかで見覚えのある白衣の男、その背後にも大量の白衣を纏った者が。

 

 そう、IS技研の人達である。

 

「いたぞぉぉぉぉぉ!!」

「ん? って、ああああああああああ!!??」

 

 彼女はすぐさま立ち上がり、反対側の出口へ駆け寄る。

 

「はぁはぁ……ようやく見つけたぞ……今の今までどこに行っていたんだ!?」

「そりゃあ、普通の人間のように生活してたよ!? 人間じゃないけど」

「大人しくお家に戻りなさい! ハウス!」

「私は犬じゃねぇ!」

 

 本来なら因縁の関係でもあるはずなのだが、やり取りがおかしい。

 彼女はすぐさま逃げ出し、屋上へ向かう。

 そして、

 

「追い詰めたぞ……さぁ、ハウス!」

「くぅ……こうなったら奥の手を使ってでも逃げてやんよ!」

 

 彼女は一歩踏み出し、

 

「まさか!?」

「サラバダー!」

 

 ノータイムで身を投げる。

 追うように白衣の男も窓から身を乗り出す。

 既に彼女の身は地上から40mも離れたビルの屋上から自由落下を始めている。

 

「ちっ! IS部隊! 至急回収せよ!」

『『了解!』

 

 他のビルの屋上から二機のISが飛び立った。

 

「あーららー」

 

 彼女は落下しつつ、オープンチャンネルをつなぐ。

 

「はろはー」

 

 落下しながらも彼女は余裕をもった挨拶をする。

 

「残念だけど回収しようともう遅いよ」

『『?』』

 

 彼女の身体が突如光りだす。

 そして、黒い影が青空に向かっていく。

 

『ISの反応を確認!』

『来ます!』

 

 レーダーは上空に存在するISを捉え、ソレは折り返して地上に向かっていた。

 

「何としてでも捕まえろ!海岸沿いまで追跡し撃墜せよ!」

『『了解!』』

 

 そして、その黒い影を認識する。

 ゴォォォォォ、という重低音が響く。

 

『あれは……』

『戦闘機!?』

 

 空中で迎撃の態勢を取っていたISの真上でターンし、日本海方面へ向かう。

 

「追え!」

『『了解!』』

 

 二機のISがそれに追従する。

 

『おー、流石は代表候補。対応が早いねー』

『くっ! 速い!』

『そもそも貴様はその機体をどこで手に入れた!』

 

 彼女、もとい脱走ISは角を立てたような四角睡状のフレームに、X状に展開される二対の主翼に十字に設置された四基のジェットエンジン(・・・・・・・・)という機体構成。

 カラーは黒をベースに、後ろになびくような赤と銀のラインが入ったシンプルなものだった。

 パッと見、武装は確認できない。

 

『そんなこといっても、ISが自ら機体構成して(・・・・・・・・・・・)何か問題ある?』

『そういうことかっ!』

『さてさてー、私もこうなりゃ徹底的に経験をする(・・・・・)しかないからー、スロットル、上げていきますよー!』

 

 ゴォォォォォォォ!と重低音が一層増幅される。

 だが、ISのパイロットは口の端に笑みを浮かべる。

 

『だが、残念だったなぁ! これから貴様は墜ちるんだよぉ! 山田ァ!』

『は、はいっ!』

 

 二機のISと脱走ISのカーチェイスならぬISチェイスが上空3000mで行われてる中、日本海沖の海岸には狙撃態勢に入ったISが山岳方面を向いて設置(・・)されていた。

 

『当たって!』

 

 ドォン! と超長距離狙撃用にカスタムされたライフルという皮を被ったキャノンはその咆哮を轟かせた。

 直後、脱走ISはバレルロールしつつ真横に回避する。

 

『あっぶねー!? マニュアル狙撃とかバカじゃねぇの!? 合図(・・)がなかったら死んでたわ!?』

『今のを躱すか!』

『こうなったら本気で逃げてやんよ! アフターバーナー、オォォォォォン!』

 

 ジェットエンジンの排気口が絞られバーナーが点火されたことにより、一層速度が増す。

 

『こっちだってやってやるよ!』

『ああ! 瞬時加速(イグニッションブースト)ォォォォォォ!!』

 

 一瞬で二機のISがただでさえマッハを超えている脱走ISを追い抜く。

 だが、

 

『……いいこと思いついた』

 

 脱走ISはバーナーの点火をやめる。

 チャンネルごしにピピピピと電子音が響く。

 

『んじゃ、私もやってみますか、瞬時加速ォォォォォ!』

『『え?』』

 

 次の瞬間、そこには脱走ISの姿は無かった。

 

 そして、2人が諦めて撤退し、技研で反省会兼情報漏洩のチェック作業中、メンバーはロシアで隕石の落下を観測したというニュースを見た。

 そして、一同は口をポカンと開けた。

 

「「「……え?」」」

 

 

 

 

 

 対暗部組織、更識は動揺していた。

 日本政府から『ISが脱走したから探してちょん』と来たあと、ロシアから『ISが空からふってきた』という情報が入った。更に背景を調査した結果、どうあがいても『脱走IS=隕石IS』という結論に至った。

 もう、どうしろと。

 諦めかけていたが、ロシア代表候補生の刀奈ちゃんというコネを使いロシアの技研へ。

 

 だが、かれこれ半年どんなことをやっても隕石ISは反応しなかった。

 ずっとコアの剥き出し状態で保存され研究されていたが、まるで電源の入っていない機械のような状態で反応はない。

 

 そして、ある日。

 コアにコードを繋ぎアクセスを試みていると、モニターに、

『ハロハー、ってここロシアか。ロシア語わかんないお。まぁ、最近はどうやらIS関係者の間では日本語広まってるらしいし?大丈夫か。という訳で、ついに完全☆復活を遂げる時がキター!』

 という意味不明なメッセージが表示された。

 直後、軽い音と閃光がコアから発せられた。

 そこにはサタデーナイトフィーバーのポーズを決める彼女がいた。勿論、服は着ている。

 

「サラダバー!」

 

 という掛け声と共に施設から脱出する。

 今度こそ抜け目のないもので足取りを完璧に掴めなかった。

 

 

 

 

 

「というのが半年前の話よ」

「…………」

 

 欧州は某国、アパートの一室で彼女はあるモノと対面していた。

 

「え?何の話?状況整理」

 

 ISコアである。ロシアの研究所から一個拝借(・・)してきたのである。

 

「まず何でもいいから体面を整えないとヤバいからねぇ。取り敢えず……あたしの専用機になってちょ?え?いや?……儲かった暁には札束風呂と洒落こむのは……あ、OK?分かった」

 

 とまどいつつも今後の方針を決める。

 彼女は日本語の書類を取り出す。そこには『ソラ=オンブグレンスト』と書かれていた。

 

「さて、ここに履歴書があるじゃろ?……ああ、新しい戸籍は作ってあるから大丈夫。問題はこれで私がIS企業への就職が不可能となったからどうするか、だよ……え?起業?何すんの?……IS企業の下請け?まぁ、私達なら不可能ではないね。そこからパイプを作るのもやぶさかではないけど。その気になれば金なんていくらでも作れるって?まぁ、そうだけど……」

 

 不本意ではあるが、企業を決意する。

 そして、彼女は立ち上がりまず最初に拠点とする自宅の模様替えから始めた。

 

 

 

 

 

 半年後、そこには紺色をベースとしたモダン調の部屋が出来ていた。

 といっても間取りは8畳二間。

 

「資金も調達できたので、まずはIS企業とのパイプ作り! ……人員は二人(仮)とかそこ、言わない!」

 

 相変わらず、彼女はISコアとのやり取りを交わしている。

 さて、と言葉を切り、

 

「世間では第二世代の開発が真っ盛りなので!」

 

 カタッ! と勢いよくエンターキーを押す。表示されたのは戦闘機を模したIS用のフレームの設計図。

 

「パッケージ開発に力を入れようと思う……おお! そこは賛同してくれるか! じゃあ! 早速、行ってみよう!」 

 

 

 

 

 

「うーん、設計図だけじゃあ、ねぇ?……」

「うぅ……申し訳ございません……設備の関係上、組み立てやテスト行えないのです……」

「それは……仕方ないかな?」

 

 彼女こと、ソラ=オンブグレンストは本日何度目かの謝罪をしていた。

 欧州のあちこちの企業にトライしているが、今のとこ食いついたところはあるが、ISもまだまだ未発展な分野。余計な冒険はしたくのないのか、請け負ってくれるところは現れない。

 企業のエンジニアもソラの言葉には同情し、笑みを浮かべる。

 

「かくいうウチも規模の関係でそこまで大きなことが出来ないのよ」

「やはり、ISという分野は厳しい世界ですねー」

「しかしまぁ―――」

 

 彼はタブレットに写る設計図を叩き言う。

 

「―――斬新な設計よな。ここまで戦闘機に近くなるとISとは操縦系統が変わるのだろう?」

「そうですね」

 

 設計図の元は自分であるため、苦労なんてそんなにしなかった。

 期待のような眼差しを向けるエンジニアに目を背けてしまいそうになる。

 

「よしじゃあ、一つ、人の良さそうなお嬢ちゃんにサービスをしよう!」

「?」

 

 技術者は一つの名刺を渡す。

 それは航空技術関係の企業だったが、ISの台頭により軍のお抱えではなくなってしまったところだった。

 

「ここに行くといい」

「ここは……」

「何だ?もう既に断られてきたとこか?」

「いえ、大企業は怖くてアタックしてませんよ……」

「何だ、そういうことか!まぁ、一つ、その企業に当たるといい。もしかしたら釣れるかもよ?」

 

 それもとんでもない大物が、とウィンクを決める彼は言う。

 ソラは口に手を当て思案してみる。

 

「ふむ、そうですね……」

「ところでよぉ……」

 

 ソラの首に技術者は手をかけ、ボソッと言う。

 

「成功したらウチにも一枚噛ませろよ?」

「あ、あはははは……善処します……」

 

 それには苦笑する他なかった。

 そして、見送りで『社長には既に言ってあるからなー!』ととんでもないプレッシャーと共に彼女は大企業へ向かう。

 

 

 

 

 

 場所は変わり数十人も入れそうな会議室。 

 

「…………」

「…………っ」

 

 ソラは思わず緊迫した雰囲気に唾を呑み込む。最もそれが本当の唾かはさておき。

 大企業の数人のエンジニアが設計図を回し読みする。

 そして、最初のスキンヘッドの男の手に戻り、口を開く。

 

「なぁ……」

「はいっ!?」

 

 男の声に過敏に反応してしまう。

 

「お宅らが持ってるのはこれだけか?」

「と……言いますと?」

 

 ソラは汗を流し、ニヤリと男は笑みを浮かべる。周りの男もニヤニヤとしている。

 

 

 

「もっと詳細なデータを寄越せ。シミュレーション結果もあるならそれもだ。出せるもんは全てさらけ出せ。

 

 この設計図、買ってやろうじゃねぇか」

 

「お、おおおおお!」

 

 ソラは男の手をガッチリと掴む。

 

「ありがとうございます!ありがとうございます!」

 

 その場にいる全員の技術者と握手を交わす。

 

「これなら空軍の奴らを満足させることも出来そうだな」

「そうですね。一定数の操縦に関する違和感や慣れなどの不評があるので、これは好都合です」

 

 向こうもノリ気であった。

 だが、

 

「で、詳細なデータは?」

 

 途端、喜びの舞を舞ってるソラの動きが止まる。錆びたような動きで口を動かす。

 

「…………す、3Dデータなら……」

「他は……?」

 

 彼女は目を逸らし、告げる。

 

「…………過去の事故で全損しました」

「「「…………」」」

 

 さっきまでの熱気はどこやらに。

 全員が固まる。

 

「どうするの?」

「一応、この大まかな設計図と3Dデータを元に組み立てる他ないですね……」

「ウチを紹介した企業さんは機関部を担当する予定なんだが……あの、マジでどうするの?資材とか」

 

 本当の理由ははなから用意してなかった。というか必要が無かったとでも言うべきか。本人は多分これだけあれば十分、あとは口頭。というつもりであったが。

 

「仕方ないですね、最後の手段を使いましょう」

「とは?」

「部品などは私達が全て調達してきます。それであるだけでぶっつけで組み立てましょう」

 

 企業の方々は思った。

 

 何言ってんだこいつ、と

 

 

 

 翌日、企業にマジで三機分の部品が届いた。

 

「しかもマジでIS用のやつじゃん……」

「昔作ったやつの予備と倉庫に眠ってたのと、昨日調達したもので三つです」

「大丈夫なの?それ」

「保管状況は最高でしたので問題ないかと。あと補助用のスラスターは?」

「届くはずがないですよ」

「ですよね」

「血眼になって働いてましたが」

「「HAHAHAHAHA!!!」

 

 渇いた笑いが二人の口から出る。

 

 

 

 そして、完成したのは一週間後だった。

 




元々はISのモノでも別のものを書きたかったのですが、
同じようなネタのものを見てしまって、
しかも高クオリティだったので、少し趣向を変えたようなものに。

時系列は第二回モンドグロッソより1年前、ワンサマは13歳だったような。

主人公であるISことソラちゃんはISそのものであるので、色々便利です。


ちなみに、不安の種である束ちゃんは……
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