居酒屋で愚痴を聞くだけの簡単なお仕事です   作:黒ウサギ

11 / 91
フィクションだから許されることもある


第11話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 道中、桃太郎の黍団子の変わりにPの写真と引き換えに渋凛をお供に連れる事に成功した俺は、ついにPがいると思われるマンションの一室にたどり着いた

 

「間違いない、ここからプロデューサーの臭いが強く感じるよ・・・・・・」

 

 さすがりんわん。鼻をすんすん鳴らしながら歩くその姿を初めてみたのだがちょっと引きたくなるレベルだった。今も扉に顔を近づけて臭いを嗅いで恍惚とした表情を浮かべている彼女を放置し表札を確認する。うん、Pの家だわ・・・・・・

 

「なんで佐久間がPの家を知ってるのかとかなんでPの家を隠れ家にしたのかとかこの際放って置こう。行くぞりんわん!」

 

「わん」

 

「え?」

 

「・・・・・・」

 

 思わずと言った感じで返事をしてしまったのだろう。その顔は林檎のように真っ赤だ

 ツッコミを入れないであげるのも優しさだと判断し玄関を開ける。すると何の抵抗も無くドアが開いた。少し拍子抜けし、安心しながら部屋の中に入ると甘ったるい臭いが充満していた

 

「何の臭い・・・これ・・・」

 

 甘え袖で口元を覆い、臭いを緩和させながら渋凛が聞いてくるが当然知るわけがない

臭いを我慢しながら、音を極力立てないように静かに動く

 

 プロデューサーヤットヒトツニナレマスネェ・・・

 ヤメロ!マダツキアッテモイナイノニコンナコト!

 

「!?プロデューサー!」

 

「おい渋凛何のために静かに動いてると思ってんだこの忠犬!」

 

 駆け出した渋凛を追う形で俺も部屋に飛び込む。そこで見たものは衝撃の一言だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふふふ・・・やっと二人っきりになることができましたねぇ・・・・・・」

 

 幸せそうに顔を緩めながら目の前の少女が近づいてくる。俺は少しでも遠くに逃げようとするが椅子に手足を固定されてしまっているので動く事もできない

 

「くそっ!なんで君はこんなことをするんだ!俺達は付き合ってもいないんだろう!?」

 

 ならば少しの時間稼ぎと会話をして隙を伺うが

 

「付き合う必要なんてないんですよぉ・・・・・・。まゆとプロデューサーさんは相思相愛ですから・・・、そんな過程を踏む必要なんてないんです・・・・・・」

 

 さっきからこちらとあちらでの常識にズレがあるみたいで会話が上手く成立しない。服を脱ぎながらにじり寄って来る彼女。少しだけ彼女の素性を聞き出す事が出来たのだがなんとまだ16歳というではないか。それにも関わらず男性を惹きつけるであろう豊満なプロポーション。少し肌蹴た服の間から見える肌は白く、少しでも力を入れてしまえばすぐに折れてしまうのではと思えるほどに彼女の線は細い。だが出るところはちゃんと出ている。俺がスカウトしてアイドルになったと聞いたときは意味がわからなかったがアイドルというのもなっとくできるスタイルだ・・・・・・。落ち着いて観察している場合じゃなかった。そうこうしているうちに彼女が俺に圧し掛かってきた。ふわりと鼻をくすぐる臭いが脳を刺激し思考が鈍くなる・・・・・・

 

「なんの臭いだ・・・・・・」

 

「ふふふ、まゆがぁ・・・頑張って自作した香水の香りですよぉ・・・・・・」

 

 彼女がそう微笑む。その笑顔はとても魅力的で、恐怖を誘った。まずいまずいまずい、今すぐにでも逃げ出さなければ性的な意味で食べられてしまう!そう思うが体は動かない

 

『なにぃ?ままゆがPを離してくれないだって?』

 

 !?誰!?おいたんだれ!?

 

『P、それはお前が意地でも受け入れようとしないからだ』

 

 彼女結婚できる年齢でもまだ学生ですから!抑えきれなくなったら逮捕されちゃいますから!

 

『逆に考えるんだP・・・・・・。食べられちゃってもいいさと』

 

 おい静まれp!お前の出番はないから黙ってろ!

 

「さぁプロデューサーさん、一つになりましょう・・・・・・」

 

 あぁもうだめかも知れない。そう諦めかける直前

 

「プロデューサー!」

 

 新たに人が入ってきた、助かった!と安心し入ってきた人物の顔を見た瞬間俺の血の気は引いた。なぜならその助けに来てくれた彼女も俺を連れ去ろうとしていた人物の一人なのだから・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まゆどいて、プロデューサーは私が持っていくから」

 

「面白い事をいいますねぇ凛ちゃんは・・・・・・。まゆは結婚できますけどぉ、凛ちゃんはまだ無理ですよねぇ・・・・・・」

 

 クスクスと笑うままゆが本当に怖い。こんな事になるんだったら生贄として幸子を連れてくるんだったと軽く後悔。まぁ悔いが先に来ないから後悔って言うわけなので今更そんなことを思ったところで後の祭り。渋凛がままゆとにらみ合っている間に俺はPを縛り付けている縄を解く

 

(助かった神楽!もう少しで俺留置場で生活する方が安全でいいかなって思うところだった!)

 

(お前それあながち間違いじゃないかもね)

 

「え?」

 

(おう声出すにしてももう少し抑えておけよ?このまま逃げ出すんだ、気づかれでもしたらまずい)

 

 チラリと二人の様子を伺うが未だ拮抗状態と言ったところか。動く気配はない。これならば走り抜ければ逃げられるだろうと考え、合図の後に走り出すことを告げ構える

 

(3,2,1・・・・・・今!)

 

 ダッ!と二人して駆け出す。渋凛とままゆの顔に驚愕が走るがこちらは既に動き出している!

 

「俺は・・・・・・自由だぁぁああああああああああ!」

 

 そう叫びながら全力で駆けるPを見失わないように俺も何とか走り続ける。目指すはシンデレラプロダクション、千川が戻ってきたという報告を受けたので記憶を取り戻すためにも後は無事に辿り着くことを願うばかりだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「事務所に向かうだけだから安全だと、そう思っていた時期が私にもありました」

 

「さぁP君、後はここに判子を押してくれるだけでいいから」

 

「手ぶらなのに判子なんて持ってるわけないじゃないですか」

 

「判子がないならちょっと親指を出してもらえないかしら、悪いようにはしないわ」

 

「いやいや、その書類なんですか?え、婚姻届?え、朱肉取り出して何するつもりですか!?指出しませんからね!やめて、ひどいことするつもりなんですね!エ○同人みたいに!」

 

「公衆の面前で何してんだお前らぁあああああ!」

 

 駆け抜けている最中にわくわくさんに見つかってしまった俺達。適当に急いでいる事を告げようとして逃げ出そうとしたがPの様子がおかしい事に気がついたわくわくさんがそんなこと許してくれるはずがなかった。記憶が無い事がわくわくさんに知られてしまい、今に至る。20代後半は恐ろしい

 

「直ぐにすむから!一分もかからないから、ね!」

 

「指を押し付けるだけですから一分かからないでしょうね!俺の人生が恐ろしいほどの短時間で決まってしまいそうですが!」

 

 正直もう帰りたい。なんで俺こんなのに付き合ってるんだろう。そう思うと自然と涙が零れだしていた

 

「なんでお前が泣くんだ神楽!羨ましいのか!?よし代わってやるからこっちにこい!」

 

「いいえ違うわP君、彼の涙は嬉し涙よ。きっと彼も私達の門出を祝福してくれているのね。友達想いの素敵な人だわ・・・・・・」

 

「おう神楽代われ!代わってくださいお願いします!」

 

「ん、あぁ、俺ちょっと用事思い出したからここで帰るわ・・・・・・」

 

 待ってくださいと大の大人が本気で泣きながら懇願してくるが、本気で逃げ出したい。だって俺居酒屋店主だよ?ただの一般人だよ?それなのになんでこんな混沌とした一日を過ごさないといけないの?

 はぁ、とため息がこぼれる。ため息をつくと幸せが逃げ出すとか言うけど逃げ出す幸せすら残っていないのではないのかと思う。今度茄子ちゃんにお祈りしておこう、そうしよう

 

「神楽HELP!まじ助けて!」

 

「・・・・・・」

 

「無視しないで!」

 

「違うわ、彼はきっと私達を祝福してくれているのよ。そう、天に祈りを捧げているのよ!わ か る わ!」

 

「わからないことばかりだけど、その言葉はあんたが使う言葉じゃないってことくらいはなんでかわかったわ!」

 

 おうやめろよ、この状況でkwsmさんまで来たら俺本当に帰るからな

 そう告げるとPの瞼からこぼれる涙が増えた気がした。ガチ泣きするなよ・・・・・・

 

「なにぃ?わくわくさんがPを諦めてくれないだって?」

 

「おいやめろ!さっきもそんな感じの人が出てきて助言でもくれるのかと思ったけどいらんこと言うだけ言って消えてったんだからな!お前まで逆に考えるんだとか言うなよ!?」

 

「ちっ」

 

「舌打ちやめろよ、聞こえてんだからな!」

 

 などとふざけ合っている間でもPは婚姻届に判を押さないように抵抗を続ける

 いい加減こちらも疲れてきているのだ、茶番はここまでにしてもらおう。そう考え懐から一冊のアルバムを取り出し、その中から写真を抜く

 

「わくわくさんこっちを見ろ!」

 

 バッ!とその写真をわくわくさんにだけ見えるようにかざす

 

「何かしら、私は今忙しいの。くだらないものだったりしたら・・・・・・それは、まさか!」

 

 わくわくさんが驚きで固まる。その隙にPはわくわくさんの拘束から逃れ此方に歩み寄ってくる

 

「そう、あんたが考えている通りのブツだ」

 

「・・・・・・そう、まさか存在していたなんてね・・・・・・。幻のPシリーズ!!!」

 

「え?何それ神楽ちょっと見せて・・・・・・なんじゃこりゃぁあああああああ!」

 

 そう、幻のPシリーズ。千川が少し前に悪ふざけでアイドルのプライベートな姿を販売していたのだ、事務所内でだが。5枚1パックでの販売、そのうちの数セットにPのプライベート写真が入っていた。まず始めにそれを引き当てたのはアナスタシア嬢。Pの写真を見つけたときは持ち前のポーカーフェイスで表情は一切動いていなかっただ俺の目は誤魔化せない。後日彼女がロッカーの前でその写真を見て微笑んでいたのを俺と千川は隠しカメラで確認してしまい悶え苦しんだ・・・・・・

 

「取引といこう、和久井さん。今ここでPを見逃せばこのPシリーズNo,2『川原で一人黄昏るP』を差し出そう」

 

「くっ・・・、まさかそんなものをあなたが持っているなんてね・・・」

 

「神楽ぁ!これどういうこと!?俺の働いてる会社にこんなもん出回ってんの!?」

 

「いいかP、ここで逃げ出す事が出来なければお前はわくわくさんと『(子供を)作ってわくわく』することになるんだぞ?・・・・・・よくよく考えれば羨ましいな。お前ちょっと判子持ってきて押して来いよ」

 

「神楽ごめん、その写真で形をつけてくれ」

 

「わかればよろしい。さぁ和久井さん、あなたはどうする!」

 

「・・・・・・わかったわ、今回は諦めるとしましょう」

 

「今回は・・・?」

 

「Pうるさい、少しお口チャック」

 

「でも忘れない事ね。例え私が諦めたとしてもいずれ第二、第三の和久井留美が・・・」

 

「何そのハーレム」

 

 彼女はそう言うと俺の手から写真を受け取り――その際にPを野獣の眼光で見つめながら――去っていった

 

「・・・・・・助かった?」

 

「助かってないと思う」

 

「嘘だと言ってよバーニィ!」

 

 もうめんどくさくなってきたとか言えない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「千川ぁ!」

 

 ばぁん!と事務所の扉を蹴破りながら入る。中にいた蘭子と口調が変わっているきらりがパタリと倒れたのが見える。何故?と疑問に思っている間に千川が駆け寄りPの手を握る

 

「待ってましたよ神楽さん、さぁPさんをこちらに!」

 

 そう言いながら千川は応接室にPを連れて行こうとする

 

「ちょっと待つんだ、千川・・・・・・」ドドドドドド

 

 が、俺はそれを引き止めた

 

「・・・・・・神楽さん、何故引き止めるのですか?Pさんの記憶が戻らないと困るのは私達だけではすまない、極めて大きな問題なのですよ?」

 

「そうだ、確かにPの記憶が戻らないと困るのは俺も一緒だ。この事務所の仕事を手伝わされるなんてとてもじゃねーが正気の沙汰とは思えねぇぜ・・・・・・」

 

「そこまで言わなくても・・・・・・。ゴホン、なら何故こんなまねを?」

 

「何故・・・・・・、それは単純だ千川。たった一つの、シンプルな答えだ」

 

「もったいぶらずに早く教えてくださいよ。こうしているうちにもまゆちゃんや凛ちゃんが戻ってくるかもしれないんですよ?」

 

(当事者のはずの俺が一向に話しについていけないのは何故なのか・・・・・・)

 

「何故蘭子ときらりは倒れたまま動かないのか。みりあと未央は何処に言ったのか・・・こう考えよう。蘭子ときらりは気を失っている。みりあと未央は何か嘘の情報でここから追い出した。すると事務所にいるのは千川一人、あとはPが戻ってくるのを一人で待っていればいい。俺がPを連れてきた場合は治療という名目でPと二人っきりになればいい。そうお前は考えていたはずだ千川・・・・・・」

 

「・・・・・・名探偵気取りもいいですがそれは全部神楽さんの想像ですよね。たまたま今この時私が一人になれる状況だったというだけ。蘭子ちゃんときらりちゃんだって眠っているだけかもしれません」

 

「そう、そうだな。みりあと未央は買い物に行ってるだけかもしれない。蘭子ときらりも眠っているだけかもしれない」

 

「だがな、千川。なら何故開いた応接しつの扉からベッドが見えるんだ?」

 

 ドドドドドドドドド

 

 そう千川に告げると奴は顔に汗を浮かばせ始めた

 

「Pを治療するだけならわざわざベッドなんて用意する必要なんてないだろう。それにも関わらず何故かベッドの準備が済んでおり、枕元にはBOXティッシュ、さらに照明は何故かピンクいろ。何か言い逃れはあるか千川」

 

「・・・・・・ヒヒッ、ばれちまいましたか・・・・・・」

 

「そんな、ちひろさん・・・・・・どうして!」

 

「どうして?どうしてと聞きました?そんなの決まってやがるじゃないですか!私も貴方が欲しいからですよPさん!!!」

 

「何で、何で俺なんかを皆わ!まゆちゃんも凛ちゃんも、和久井さんもあなたも!」

 

「そんなのを教えた所でどうするんですかぁ?貴方はどう対応するんですかぁ!!受け入れるとでも?そんな甘っちょろいことを言うつもりだったんですか!!」

 

 千川は言いながら鎖を片手に近づいてくる。目がやばい、完全に正気を失っている

 

「P、逃げろ!」

 

「で、でも!記憶が戻らないなら逃げたって堂々巡りじゃないか!」

 

「安心しろ、記憶を戻す術ならもう知っている」

 

 その言葉に驚くPに俺は一本のドリンクを手渡す

 

「これって・・・・・・」

 

「お前が記憶を失う原因になったドリンクだ。単純な話だったんだよ、強い衝撃で記憶を失った人にはもう一度同じ衝撃を与えればいいんだ」

 

「いや、そんなことしたら危険なんだけど・・・・・・」

 

「恐れるなP、希望はすぐ目の前にある・・・・・・」

 

「神楽、お前はどうするんだよ!」

 

「俺は千川を止める・・・・・・っ!」

 

 ブォン!と目の前を鎖が掠める。千川が鎖を回しながらだんだんと近づいてくる

 

「急げP!お前だけでも生きるんだ!」

 

「神楽!神楽ぁ!」

 

「走れPぃぃいいいいいいいいい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はい、オッケーでーす!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ?」

 

 そう誰かの声が聞こえたと思ったら部屋のいたるところから機材を持った人たちが出てきた

 

「えっ?」

 

「いやー迫真の演技でしたよ、Pさんもちひろさんも」

 

「いえいえーそちらこそ暑い中狭い場所に隠すような事になってしまい申し訳なく・・・・・・」

 

 Pと千川が朗らかに笑いながら誰かと会話している

 

「えっ?」

 

 理解が追いつかない。誰?Pの記憶は?鬼気迫る千川は?

 

「あ、神楽さんもお疲れ様です。これお礼のスタドリです!」

 

 そう微笑みながら千川は俺の手にスタドリを渡してくる

 

「えっ?これどゆこと?」

 

「あれ、以前伝えましたよね?こんな感じに一話限りのドラマを撮影するって・・・・・・」

 

 聞いてない、絶対聞いてない。そう告げると千川は考えるように手を顎に当てる・・・・・・。少しすると顔が青ざめ、汗をダラダラと流し始めた

 

「おい千川」

 

「・・・・・・いやぁ、今回のドラマも強敵でしたね・・・・・・」

 

「まさか、ちひろさん・・・・・・。伝え忘れたとか・・・・・・」

 

 恐る恐るといった感じでPが会話に参加してくる。空気が変わったことを察知したのかスタッフの方々はベッドやら鎖やらを急いで回収して撤収していった

 

「・・・・・・てへぺろ☆」

 

 ばちこんと、何かが切れる音が聞こえた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そりゃぁ中二も漬物も動かないわけだよな、人形だったんだから。それなのに俺はあれですか?ドラマの撮影とも知らずに持論を熱弁しちゃって?恥ずかしいったりゃありゃしないね!どうすんの?俺の恥ずかしい姿がお茶の間に放映されんだよ!?」

 

「あの、出来れば漬物って呼ぶの止めてもらいたいんですけど・・・・・・」

 

「お前は黙ってたくあんでも食ってろ!後中二!お前後でスケブ公開な」

 

 そう告げると二名程目から光を消した。俺は悪くない

 

「大体さ、渋凛とままゆのアレを見て冗談とか思うわけ無いじゃん。千川お前も味わってみろよ。白髪増えんぞ、絶対」

 

「ちょっと待って神楽さん、私そんな危ない雰囲気だしてないんだけど・・・・・・」

 

「まゆもいつもどぉりやってただけなんですけどねぇ・・・・・・」

 

「反論するな!お前ら今度からPグッズ横流ししねーからな!」

 

 告げると二人は涙を流しながら崩れ落ちた

 

「え、Pグッズって何!?」

 

「誰が正座崩していいって言った?」

 

「・・・・・・すいません」

 

 立ち上がりかけたPの膝を棒で叩く。どうすんだよこれ・・・。監督ももう帰っちまったしあのドラマ放映すること決定してるみたいだし・・・・・・

 

「和久井さんも和久井さんだよ全く。何故参加したし!」

 

「いえ、その・・・・・・。ちひろさんにPシリーズのNo,3を条件に・・・・・・」

 

「No,2とNo,3没収しておきますね・・・・・・」

 

「あぁ・・・・・・あぁ・・・・・・っ!」

 

 慈悲は無い。さて、と諸悪の根源である千川のほうを向く

 

「やめて!ひどいことするつもりなんでしょ!エ○同人みたいに!」

 

 椅子に縛り付けて逃げ出せないようにしていたのだが、どうせなら口も封じておくべきだったと後悔。つかこの状況でも冗談言ってる余裕あるのなお前

 

「佐久間ぁ」

 

「・・・・・・はい」

 

 ままゆの名前を呼ぶと虚ろな目で近づいてくる

 

「ペンチ」

 

「!?」

 

 そう言うと何処から取り出したかわからないペンチが俺の手に渡る。それを確認してしまった千川は逃げ出そうと必死に体を動かす

 

「千川、お前に一つ素晴らしい言葉を教えてやろう」

 

「ほんっっとうに何するつもりですか神楽さん!?ペンチとか冗談でも持ち出していい代物じゃないですよね!?」

 

「ん?あぁ、わかったわかった安心しろ。事は別室で行うから」

 

「安心する要素皆無なんですけど!Pさん助けて私まだ死にたくないです!」

 

「・・・・・・・・・ゴメン」

 

「目を逸らさないでください!あぁ、やめて!引っ張らないで!」

 

 未だ喚き続ける千川を引っ張り応接室に向かう

 

「お前に教える言葉は」

 

『大魔王からは逃げられない』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 Pは語る。パキン、パキンと音が聞こえてきたんですよ。えぇ、二人が入っていった応接室からです。それと同時にちひろさんの絶叫が聞こえてきました。俺達は思わず耳を塞いでしまいましたね。とにかく怖かったんです・・・・・・。叫び声をどれくらい聞いていたんでしょうか、応接室の扉が開いたんです。先に出てきたのは神楽でした。神楽は俺達を一瞥するとぽつりと「悪かった」と謝ってから去っていきました。その言葉に俺達は少しだけ安堵し、後日ちゃんと誤りに行こうと決めました。ちひろさんが出てきたのは神楽が去ってから少し経ってかたです。こう言ってはなんですが五体満足で出てきたときは驚きましたね。ペンチを持って絶叫を上げるような事をしていたのに!ってね。

でもちひろさんはなんていうか現実を見ていないような感じでした。何があったのか、それを確認するために俺達は応接室に向かったんですけど・・・・・・。そこにあったのは無残にも折れ曲がったコインの残骸でした。拾ってみてわかったんですがソレはちひろさんが俺にドリンクを売りつける時に使わせるコインだったんですよ。なんで現金じゃなくてコインで?と一度ちひろさんに聞いてみたこどがあるんですがその時ははぐらかされてしまい理由を聞く事はできませんでしたけど・・・・・・、きっとちひろさんにとっては大事なものだったんでしょうね。それを目の前で手も出せずに壊される、考えただけでも怖いものです・・・・・・。その日俺達は心に刻みました、神楽を本気で怒らせるような真似はしないようにしようと・・・・・・




コイン。なんて素敵な響きでしょうか。
まぁ無課金である私には縁遠い言葉なんですけどね!

皆はお金を無駄にするような事はしちゃいけないぞ!
現実で硬貨を曲げると婦警さんに逮捕されちゃうからね☆
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。