コロシテヤル
確かにそう聞こえた。
その瞬間、意識が遠のいてくる。ダメ、今意識を離したら別人格さんが出てきて、あの天竜人、たしかジャルマック聖だっけ。その人を確実に殺してしまう。
私はなんとか力を振り絞って人の少ない場所に移動して座り込む。
するとまた声が聞こえてきた。
ナゼワラワヲツカワナイノジャ アイツガニクイノジャロ?
別人格さんが私に聞いてきた。確かにジャルマック聖が憎い。
ナラハヤクイシキヲテバナストイイノダ ソウスレバワラワガスベテカタズケヨウ
だからダメ、天竜人に危害を加えたら海軍大将がきちゃう。そうなったら、いくらあなたでも勝てないよ。
ミクビルナ ソノグライドウッテッコトナイ マエヨリコノカラダハタイリョクモツイタ ソレニヤツラガクルコロニハチキュウノウラガワダ
て言うか何で私、あなたと話せるの?
ソレハオマエガカナリオコッテイルカラダ
怒っているから、それだけであなたと話せるの?
フツウハムリダ ダガオマエハイカッテイテナオレイセイダッタカラ ワラワハキレタトキニシカデテコレナイ
切れた時にしか出ない。本は関係なかったんだ。だとしたら私はサボが殺されかけてキレそうだったから。なんとも思っていなかったのに弟達(あいつら)の事を本当に姉弟だと思っていたんだ。
本当の家族が殺された時はなんともなかったのに。エース、サボ、ルフィは私の大切なものになれたんだ。
いつの間にか私は怒りなどなくなっていて泣いていた。
嬉しかった。だって今まで大切な人なんていなかったから、私に初めて出来た大切な人達
別人格さんは消えていた。私の怒りがなくなったからだと思う。どのみちサボは生きているって分かってるから。
でもエースは死んでしまう。それは変えれない…………いや変えて見せるイレギラーな私の存在を利用して。
私はそう決意してエースとルフィが待っている場所に帰るのだった。
それから色んな事があった。
エースとルフィの一日百戦の手合わせに参加するようになった。初めの方はルフィには勝ってたけどエースには勝てなかったが段々といい勝負をするようになり数年が経つ頃には勝てるようになった。
それからガープさんが来た時は二人と一緒になって戦ったが見事にやられた。
サボの事件から五年が経ち17歳になった私はコルボ山の海岸にいた。今日が出港日だ。
「じゃあエース、ルフィまたね」
「あぁ俺が海に出た時会ったら仲間に入れよ」
「ああエースずりー、オレの船に入れよアス」
「そうね、考えておくわ」
こうして私は故郷フィアンスィーを目指してコルボ山を出たのだ。