お城に着いたアスは一直線に図書室へと足を運ぼうとするが
「こちらにお越しください。おもてなしいたします。」
それを女王様が遮る。見たことのない本が読めると舞い上がっていたアスは重い足取りで応接室へと足を運ぶ。応接室に行くと椅子に座らせられた。アスの前の椅子に女王様が腰を掛け、アスと女王様の周りを家臣等が囲んで立っている。そして話し合いが始まる。
「結論から言います。ソフィア様、よくぞお戻りになられました。私、ヴィクトリアはファンスィー王国の女王の座を正当なる継承者、ソフィア・ツァーリ様へお譲りいたします。どうかこの国の為に女王の座に付いてファンスィー王国を治めて下さい。」
女王様、ヴィクトリアの放った一言に家臣たちは驚く者、混乱する者、喜ぶ者など様々な思いをこらえてアスもといソフィア王女の返事を待ちわびる。
「嫌よ。私の名前はアス、ただのアスだから。」
アスの返事は拒否。その返事を聞いたヴィクトリアは直ぐに別の作戦を考えだす。
「でしたら、わたくしの護衛として傭兵をしませんか?先ほど騎士との戦闘を見ましたがかなりの腕前でした?」
「この国に来たのは貴女の顔を最後に見る為だからなにがあってもこの国にはもう来ないつもりだわ」
「なんで…」
「私はこれから海軍に追われる様になる事をしなくてはいけないわ。だから、縁を切らないとこの国には迷惑がかかる。」
「しかし!」
「私は…この生まれた国をもう崩壊させたくないの。まして崩壊の原因が私だなんて嫌。」
「そこまでこの国を思っていらっしゃるのならなぜ!?」
なぜ?か…私はこの部屋に入ったとたんヴィクトリアの条件を飲もうかと一瞬思ってしまった。元々この国の王族に生まれ変わったのは本を読んで贅沢に暮らす為。だがそんな考えも直ぐになくなった。いずれ起こる戦争で絶対にエースを救うそう決めたのだから。大きな原作改正これを成し遂げるには今の力では到底無理なはず。だからこの国でほのぼのと暮らしてる場合ではないのだ。ここは次の発言で納得してもらわなくても強引に出て行こう。この国に来た目的はもう果たしたしね。心残りがあるとしたら新しく入ったっていう本が気になるんだけどね。
「私がこの国を捨ててでもしなくてはいけないことだから………もう行くわ。少し長居しすぎたわ。」
そう言って向かう先には窓がある。窓を開けると風が部屋の中に入ってきて私の髪を揺らす。最後にヴィクトリアの方を向き
「最後に貴女の顔を見れて良かったわ。ファンスィーをよろしくね」
別れの挨拶を言い窓から飛び降りた。