猟犬の見る悪夢   作:大2病ガノタ

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『R-TYPE⊿』Stage2『異形』より


R-13 ケルベロス

 

 

『エマージェンシー! デルタプロジェクト全機発進せよ!』

 

 

 

基地内部に響く放送を聞きながら私はエレベータの中に居た。

 

 

 

『『R-9Ⅱ デルタ』、出撃します!』

 

 

 

エレベータが到着し私が出て行くと、目の前で白い機体が飛び出して行くのが見えた。私も出撃しようと乗機へ走る。

 

 

 

「来たか!」

「すぐに出撃します。皆さん離れててください!」

 

 

 

---あれから1年

家族と故郷を失った私は留学先のカレッジスクールを出てR戦闘機のテストパイロットになっていた。

運の良いことに、新型R戦闘機の開発を行っていた『ウォーレリック』社に入ることが出来た。才能もあったようで、同期や先輩方を差し置いて短期間で最新鋭機のパイロットを任されていた。

 

 

 

『『R-X アルバトロス』、出る!』

 

 

 

コクピットに乗り込むと、丁度真後ろに位置するカタパルトより機体が発進するのを聞く。

私が居るのはとあるアジアの島国に造られた新型R戦闘機開発プロジェクト『デルタプロジェクト』の中央基地。

地球連合軍開発の新型『R-9Ⅱ デルタ』と航空機メーカー『マクガイヤー』社と軍が共同開発した『R-Xアルバトロス』が、同基地にてテストを行っていた。

 

 

 

「2機は先に出たのか。……POWアーマーまで出すのか?」

 

 

 

私はシートに座り、自身の後頭部に埋め込まれたサイバーコネクタと機体の端子を接続する。

今年である西暦2164年より研究開発が行われたサイバーインターフェイス。同期や先輩方より短期間で才能を発揮出来たのは、この技術の実験に披検体として参加し成功したことが一員であっただろう。

サイバーコネクタより機体の情報と制御系が流れ込み、自身の脳細胞の一つ一つが機械の体を認識し制御していく。

一旦目を閉じ制御に集中し、終えて目を開くとコクピットの画面に基地司令が映る。

 

 

 

『現在軍により第一級非常警戒態勢が敷かれ我々に出撃命令が出された。既にデルタとアルバトロスは出撃し、貴様にも出てもらう』

「了解しました」

『貴様の任務はヨーロッパにある浸水したエネルギー炉、そこを侵食したバイドの殲滅だ。貴様にとって今回の任務が初めての実戦になる。油断せずに任務を成功させ帰還せよ』

「ハッ!」

 

 

 

司令に向かい敬礼して操縦桿を握る。

私の両手は震えていた。

 

 

 

「落ち着け、普段通りにやればいい。この機体を信じろ。…大丈夫、出来る」

 

 

 

初めての実戦への恐怖と、バイドを討伐しに行ける興奮による武者震いを自覚し、深呼吸を行う。

もう一度目を閉じて、目を開く。カタパルトが回転し出撃体勢が整った。

 

 

 

「……よし。『R-13 ケルベロス』、出撃します!」

 

 

 

黒い装甲に赤いラインの入った重戦闘機、ケルベロスのエンジンが獣のように唸りスラスターを吹かした。

R戦闘機特有の加速でカタパルトを飛び出す。発進時の慣性はザイオング慣性制御により私に影響しなかった。

地獄の番犬の名を持つ機体が太陽の下に飛び出し、私は機体を目的地へと急がせた。

 

 

 

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