真剣にハオ(偽)に恋しなさい!   作:ラリー

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プロローグ

シャーマンキング。

 

何年も昔のマンガでかなりの人気を誇っていた作品だ。

人気がピークだった当時の僕は中二病で、

『僕の考えた最強の主人公』なんて恥ずかしい物を妄想し、ノートなどに

恥ずかしげもなく自信満々に書きなぐっていた……。

そしてノートに書かれている痛々しい妄想主人公のベースとなったのが

シャーマンキングに登場する最強のシャーマン、麻倉(あさくら) 葉王(ハオ)

である。

 

たとえば作品中の武人達の剣術や体術などが素で使えるとか……。

 

ハオの巫力をドラゴンボールで有名な気に置き換え、その力で作中のオーバーソウル

全てを再現することが出来るとか……。

 

実に痛々しい。

 

とんでもなく恥ずかしい黒歴史だ。

 

さて、そんな痛々しい時期を過ごした後、大人になった僕はごく普通の生活を送っていた。

 

それなのに……何故僕は……。

 

「ハオになってるんだ……?」

 

ボロボロで廃墟のような部屋で目覚めた僕は部屋の隅に置かれた鏡を見て、

そこに映っている自分の容姿に驚愕した。

僕は一体どうなってしまったのだろうか?

 

 

†††

 

 

困惑する事、数時間。

いくら悩んだ所で原因が思い当たら無かった僕は

開き直る事にしてハオライフをエンジョイすることにした。

けっしてめんどくさくなった訳ではない。

 

しかしエンジョイするにしてもアレだ……

金が無い。

あと、食料とついでに家も無い。

あるのは今着ているハオの服+黒のYシャツのみ……。

どないしよ……。

住み込みで働くか?

いや、無理だ。ハオの年齢だとバイトすら出来ない。

マジでどうしたものか……。

 

つーかここはシャーマンキングの世界なのか?

リゼルグとかコスプレ宗教集団や麻倉家に命を狙われるの嫌なんだけど……。

とりあえず外に出て、散歩しよ。

へたしたら日本でなく外国かもしれないし…。

もし、そうだったらとても困る事になるな。

 

トコトコと出口らしい扉を開けて外に出ると……

 

目の前に京都で観光地にされそうな立派な寺があり

門には川神院(かわかみいん)と日本語で書かれている。

どうやらここは日本のようだ。

よかった…本当によかった……。

それにしても廃墟の前に、こんなお寺があるなんて……あれ?

寺を見たあと、後ろを振り向く。すると僕が居たボロボロの部屋がなくなっていた。

あるのは普通の住宅街。

なに?このホラー、めっちゃ怖いんですけど。

ついさっきまで存在していた物が消えたと言う、ありえない超常現象に驚いていると…。

 

「そこのお前ー、ちょっといいか?」

 

後ろから、女の子声が聞こえた。

もしかして僕の事だろうか?

とりあえず声の主を確認しようと、再び後ろを向く。

するとそこには小学生くらいの少女が両腕を組んで立っていた。

 

「お前、強いだろ?私と戦ってくれ」

 

何を言っているのだろうかこの子は……。

つーか、年上にお前って…どうゆう教育を受けてるんだ?

これが有名な教育による歪みという奴だな。

めんどくさそうなので拒否してどっかに行こう。

 

「断る」

 

「断るなよー、修行修行で退屈なんだよー、暴れたいんだよー」

 

断った瞬間マントを掴まれ駄々をこねられる。

なんと言う自分勝手な言い分だ。

ここは大人として一発殴って教えてやらんといけないな。

 

「わかった。そこまで言うならいいけど…後悔するなよ」←せっかくハオになったので

キャラ作り

 

「へー、上等だよ。ボコボコにして泣かしてやる」

 

年長者として社会をなめきった少女に灸を据えてやる事にした僕は

勝負を受けるついでに挑発をしたのだが、少女はよほどムカついたのか

かなり眼がギラついていて、ヤバイ感じがする。

もしかしてかなり強いの?

やっぱやめて、逃げたほうが……

 

「モモ!!修行をサボるとは何事じゃ!!」

 

「ジジイ!?」

 

戦略的撤退を考えていると、誰もいなかったはずの少女の後ろに胴着を着た

お爺さんが現れた。

何?消える廃墟の次は、音もなく突然に出現するお爺さん?

もうなにがなんだか…。

 

「ジジイ、今からコイツと決闘をするぞ!」

 

「それについては別にかまわん。じゃが先に修行をサボった件について

説教じゃ!!」

 

「ええええーーーー……」

 

「ええええー、じゃないわ!決闘の準備が出来るまでたっぷりと絞ってくれるわ!!

そこの少年。すまんが準備が出来るまで、そこに居るルー師範代と川神院内で

待っていてもらいたいんじゃが…いいかの?」

 

ルー師範代?

自分の左を指差すお爺さんの指につられ、お爺さんの左を見るとジャージおじさんが

立っていた。

さっきからなんなの?超能力?スタンド?瞬歩?

 

「……別にかまわないよ」

 

「それはよかった……では」

 

「わーーー!!」

 

少女は光の如くお爺さんにさらわれた。

もう何も言うまい。

この世界はこういう所で、僕の知っている常識は役に立たないんだと認識しよう。

じゃないと精神がもたない。

 

「では少年。客間まで案内するヨ」

 

 

 

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