青い空……いや其れには元がつく
空は黒く染まっていた、その黒は雲ではなくその一つ一つが大小様々な『砲弾』なのだ。
その大量かつ異常な程の砲弾が海に降り注ぐ、砲弾が海に当たるたびにやはり大小の水が下から押し上げられるように巻き上げられる。
巻き上げられる海水が余りにも多いせいか虹すらも浮かび上がる、巻き上げられる海水で周りが見えなくなるが…其れでもなお砲弾が海に降り注がれ、空からは黒くUFO見たいな異形の姿をした戦闘機が編隊飛行をし爆弾を投下する。
正体が分からない敵に対しての圧倒的かつ容赦の無い一斉砲撃
だが…巻き上げられる海水を掻き切り高速で何かが飛び出し空中で炸裂した
何かが炸裂した事により異形の戦闘機の編隊が巻き込まれ海に落ちていく
「装填急いでください‼︎」
凛々しく勇ましい声がこの戦場に響く、その可憐な声で戦場に立つ味方の士気は上がるまるで現代の戦乙女だ。
彼女の名は大日本帝國海軍所属大和型1番艦戦艦大和
そう帝國海軍が誇る超弩級戦艦である大和こそ彼女なのだ
だが…幾ら大和でも先の攻撃は無傷では済まされず、片腕は根元から千切れ胴体に穴が開き、片目が潰れているという誰が見ても極めて甚大な損傷を受けているが然し
彼女大和の戦意は未だ挫けず奴等に向け46cm砲を向けた
彼女戦艦大和……いや『霜月神子』は元々『この世界の住民』ではない、彼女が居た世界は今彼女と死闘を繰り広げている異形の様な人類の敵などは存在しない至って平和な世界で暮らしていた平凡な神社の巫女だった。
だが…其処に彼女に悲劇が起こる
彼女が通っている高校の授業が終わり何時ものように巫女の仕事をしに神社に行く途中に運悪く彼女目掛け暴走したトラックが突っ込んで来たのだ。
余りにも急な出来事でその場に立ち尽くす神子
直後に神子の身体が宙に舞う
そして神子の身体が地面に叩きつけられる
次に神子が目を開けると其処は余りにも白く余りにも清潔に手入れされている部屋に居た。
困惑している彼女の目の前に人間離れしている絶世の美女が現れ彼女にこう言った。
「貴女の寿命が切れました、つまり今日が貴女の死期です……ですが貴女、いえ貴女達の家系は私を信仰してくれていました。此れは些細なプレゼントです、貴女が好きな『緋弾のアリア』の世界に『素晴らしい特典』を差し上げます。」
絶世の美女の言葉に喜びながら特典を選ぶ神子を微笑みながら其れを見守る絶世の美女。
その後…神子は絶世の美女に見送られながら緋弾のアリアの世界に旅たった。
其れからの彼女は緋弾のアリアの主人公達と共に凡ゆる困難を越えて行き、最終的に神子はその物語の主人公『遠山キンジ』と結婚した。
子供が数人生まれ順風満帆な新婚生活を送って居た彼女だが…彼女らの家に彼女ら二人に恨みを持つ犯罪者達に襲撃されたのだ。
本来なら造作も無く蹴散らすことが出来た筈の犯罪者達だが…唯彼女らは運が悪かった、犯罪者達は寝静まった所に襲撃を仕掛けたのだ。
唯唯運が悪かった
神子と遠山キンジの二人の目の前で犯罪者達は愉快そうに二人の子供を惨殺した、泣き叫び怒り狂う二人だが…そんな二人を嘲笑いながら犯罪者達は神子を遠山キンジがいる目の前で犯し、そして二人共々殺した。
目を覚ますとまた彼女はあの余りにも白い部屋に居てあの絶世の美女が居た
「…………キンジとあの子達ともっと一緒に生きたかった」
沈黙していた神子が重々しくそして泣きながら悲痛な言葉を絶世の美女に投げ掛ける。
彼女の今の一言で充分だった他に何も言わなくても分かる、彼女は先の余りにも理不尽な死ではなく、唯自分が愛する家族と幸せな生活を送りそして死にたかった。
だが…神と言う人間よりも遥かに高位に位置する種族の彼女は神子を助けたいのだが…神の規定で人間を助けるのは一人一回とある。
だが…其れでも神は神子を助けたい、そんな時に神の頭の中で閃いた。
とある英雄に課せられた無数の難題……其れを彼女にやらせる、そしてその成功の暁に神子が望む物を与える事にした。
彼女に与えられた課題は凡ゆる世界で戦い続ける事
其れに神子は快く承諾した
そして…今に至る
この世界に至る前も神子は凡ゆる世界で戦い続けていた。
時には不死隊の一員として火を継ぎ王となり
時には呪われし子供達となり
時には英雄として召喚され
時には凍てつく森を破壊する為に
ありと凡ゆる世界の戦いの場に神子は現れ、戦いの果てに力尽きていった。
そして今も
大和…否、神子の巨大な艤装に敵の砲弾が突き刺さり爆散、その至近距離からの爆発で神子は大きく吹き飛ばされ、身体の彼方此方に火傷や艤装の破片が突き刺さっている。
「もう……艤装も……戦う力も…残されてないですか………」
神子は海面に膝をつき、空を眺め力無く今の自分の状況を呟く
「提督………貴方が私の事が好きなのは知ってました…でも御免なさい……私にはもう愛する人が居ます……だから御免なさい提督…そしてありがとう。」
直後神子の身体に無数の砲弾が突き刺さり神子は爆散した。
「おかえりなさい神子ちゃん」
目を覚ますと見慣れた風景が飛び込み、神が目の前に居た、神子は何時も通りの光景をスルーしながら次に向かう世界について聞く。
神は少し考え、結局覚えていなかったのかメモ帳をペラペラと捲りながら口を開く。
「今回の世界はソードアート・オンラインって言う世界だよ。」