HIFI!!   作:安雄(tp)

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どうも皆さんこんにちは、初めまして、超初心者の安雄(tp)と申します。

この小説は、主の完全オリジナル作品です。

使い方がまだあまりわからない(笑)ので間違いが多いと思いますが、間違いがあれば御指摘の程宜しくお願いします。

さて、この小説ですが、記憶を消された楠木十騎(0節以外)が主人公です。日常的な事から、戦闘描写までしたいと思っています。

見ていってください!


HIFI!! 0節

小学校5年生の楠木十騎ことカズは学校から帰ってきた。いつも通りの、日常的なことだ。

 

「お帰り~。」そう言って家の奥から両手を広げて走って出てきたのは俺の妹の、楠木 紫帆だ。

今さっきまで紫帆も学校にいたはずなのに、ずっと俺を待っていたような、なんか俺にとって輝いたオーラが全身から出ているように見える。

「じゃ、遊んでくるから~。」

俺がそう言うと紫帆は優しく微笑み、「いってらっしゃーい。」と言ってから手を振ってくれた。

それに俺は、「おう、行ってくる。」と軽快に答え、玄関の左端の方に置いてある年季の入った柔らかいゴムボールをしっかりと掴んで、いつも通りの公園へ走った。

いつも通りの公園とは、正式名称は瑠璃河原第二公園で、地面が赤い事から、小学校の皆は赤い所と呼んでいる。公園は高速道路の真下にあり、特に遊具のない砂場と高速道路の柱だけの公園だ。

今考えるとあんまり楽しく遊べる要素が少ないな。

そんなことを考えながら走っていると、あっという間に公園に着いた。

俺は早速そこで楽しくボール遊びを始めた。ボール遊びとは言うが友達のいない俺はただただ一人孤独にゴムボールで壁打ちをしているのだ。

そんな壁打ちでも楽しみはある。ゴムボールを壁に思い切り投げるたびにゴムボールは気持ちよく弾み、帰ってくる。

いつもそれが何気なく楽しくて、疲れ果てるまで壁打ち…だったのだが、今日は違った。

キキキキキキキキキィィィィィィ!!!!!!突如として現れた非常に不快で煩い数台の黒いワゴンタイプの車。

あまりの音の大きさにその場から飛び退いてしまった。

やがて、車からはスーツでかなり大きめのサングラスとマスクをかけた♂が数十人出てきて俺の前に並んだ。というか囲まれた。これは絶対に危ないやつだ。

その中の一人が一歩前に出て言った。

「ちょっとついてきてくれないか?」いやいやいや無理無理。

「危ない人にはついてい

かないんだ~。」平然かつハッキリと言った。

スーツの♂は小さなため息をついてから言った。

「こういう仕事やるとだいたいそういう返事しか来ないからいつも強行突破になるんだよな。」

直後、男は胸ポケットからスタンガンを取り出してスイッチを入れて此方に向けた。そこから少し先まで記憶がない。

記憶があるのはガラスのない密閉された部屋の中に設置されたCT検査的要素のある物の中だった。

手足は拘束されている。

部屋の中を見回すと、とにかく色々置いてあった。

銃弾から何から、気持ちの悪いバイオ兵器みたいなものまである。

正に、研究所。という感じだ。

すると、電源のついたモニターを見つけた。

そのモニターには「操作対象」と書いてある欄に名前と顔写真があった。

「楠木 十騎

笠楽 稿慈

エルギー・ミキシ

」俺だけ写真写りが悪いのは気にしないで、と、

俺のところにはチェックがつけられていることに気がついた。

よくわからないな。

すると、チーンというオーブントースターのような間の抜けた音と共に検査が終わったようだ。

白衣を着た男は俺の前を通り、足を止めた。

俺が目覚めたことに気が付いたようだ。

「餓鬼が…やっと気がついたか。」と呟いた。やっと?と言うことは何時間ここで寝かされていたんだ?

「何がしたいんだ。」

という俺の曖昧だが本気の質問に対して、軽々しく答えた。

「貴様を利用してやるのさ。」と言い、少し口端が上がった。

主語の抜けた曖昧な答えだ。

そういうの、ホントに要らない。

「絶対に、嫌だね。利用させるもんかよ。」

男は提案でもするかのように

「そうかい?これでもかね?」男は手元のリモコンを取ると、モニターの電源を付けた。

モニターにはよくアニメとかドキュメンタリーで見る処刑台が写った。

右上にLIVEと書かれていた。確か、中継とか言う意味だったっけ?

そんなことを考えながらも画面をよく見るとそこには

「母さん?!」その処刑台に吊るされたのは、紛れもなく楠木十騎の母、楠木 嵐だった。

悲しいことに、丁度一週間ほど前に物流関係で遠征に行くと彼には伝えられていた。

「彼女は元々スパイ容疑で処刑予定だったから、少し前に捕らえておいたんだよ。お前に言うことを聞いてほしい俺には丁度良いって訳だ。言うことを聞けよ。さもなくば、直ちに処刑宣告をさせてもらう。」

嘘だ。

だって、こんなの、し…CGか何かだ。そうだよ。あり得ないよ。

そこには、変に理屈を捏ねる自分がいた。

と、白衣を着た女が入ってきた。「所長!結果出ました!」所長と呼ばれる男は資料を見るなり、ほぅ。と不気味な笑みを浮かべて言った。

「これは面白い。だが、厄介なことになったな。」あり得ない、だが、そこが予想通りだ。と言わんばかりの顔で男は続けて言った。

「全ての数値が最大に近い水準だ。」誉められるべきことなのだろう。

でもなんでだ?誉められてる気がしない。そうか、本気で誉められたこと無かったからだな。

しばらくの静寂が流れてからなるべく声を殺して先程来た女は囁いた。

「でもあいつ、本気出せばあの金具壊せることに気付いてないみたいっすよ。」男は「おい!」と言わんばかりに女を睨み付けた。

だが、俺の耳にはそれが綺麗にハッキリ、クリアに入ってきた。

勿論、そんな力があるなんて聞いてない。

とりあえず力を入れてみる。「ハアアアアァァァァ。」ありったけの力を込めると、バキン、と音を立てて金具は壊れた。

自分に力があったなんて実感が湧かないな。

金具が柔らかかったんじゃないか。

とかいう素朴な疑問を思い浮かべつつも、できるだけ、張りのある声で、「母さんを解放しないのなら貴様らを殺す!覚悟しやがれ!」と言った。

男らは取り乱していたが、すぐに冷静さを取り戻した。「殺すのは構わないが、一つだけ連絡させてくれ。」

俺は皮肉そうに、「構わんよ。遺言になるといいな。」と嘲るように言った。

男は此方を鋭く睨み、女研究員に連絡を取るように指示した。

女は「じゃあ、有り難く。」と半切れで言ってから無線を繋げた。「こちら、「ローズ」100α「ヴィッツ」を解放しろ。」という言葉の数秒後に後ろのハッチが急に開き、人型の気持ちの悪いシルエットの生物が侵入してきた。

「これで貴様は死ぬ。そのあとに利用してやる。」そういい男らは違うハッチからさっさと逃げてしまった。

直後ハッチは閉じてしまった。「ちっ、」辺りを見回すとRPGの弾らしきものがある。

その気持ち悪い生物は真っ直ぐに突進してきた。

そこに躊躇はない。

ただの殺し合いだ。

相手の指が変形し、鋭く尖る。それを策もなしにブッ刺してくる。

すんでのところで避ける。

当たったらひとたまりもないだろう。

しかし、今あるのはRPGの弾だけ。

残る手はこいつを当てるのみ勝機はなかなか少ない。

敵をよく見ていると、顔の左目付近から希に火花が散るのが見える。

これに当てられれば。

だが、正直こいつにこれを馬鹿正直に当てるのは無理そうだな。

こいつ動き速いし。

一番正確に当てる方法は一つ、それは、「来やがれぇぇぇぇぇぇぇ!」俺はその場に仁王立ちした。

ヴィッツは真っ直ぐに両腕を使い突撃してくる。体が反射で避けようとする。何とかそれを堪えた。

ガスッ!という音と共に鋭く尖った爪によって腹に穴が開く。

痛い。痛い。痛すぎるよ。

想定を遥かに越える痛みで意識が消えそうだった。

だが、まだだ。これで相手の爪も封じられた。「覚悟ぉぉぉぉぉぉ!」俺の絞り出した声と同時に、両腕に力を込めて思い切りRPGの弾をヴィッツの左目に目掛けて降り下ろすと、弾は炸裂した。

同時にヴィッツの胴体も四方八方に飛散する。

俺も爆風と共に吹き飛ばされた。一応、勝ったのかな。

それより、俺もう死ぬんだな。

そう思ったが、爆風によって吹き飛ばされても身体は原型を保っていた。それどころか平然と立てた。

だが、俺は致命傷を負っていた。腹にヴィッツの爪が突き刺さったままだったのだ。

ハッチは開いていたので、ゆっくりと立った。

運のいいことに施設の見取り図があったため、先に進めた。

そういえばさっきの男、母さんは元から処刑予定だった。

とかなんとか言ってたな。ということは、俺が処刑されてしまうというわけだ。急がないと。

そんな事を考えていると、やがて、処刑台まで辿り着いた。

刑使達の銃口は既に母の方に向いていた。

「やめろぉぉぉぉぉぉ!」ボロボロになった俺が到着すると母は驚嘆しきった。

「十…騎?」

刑使達もこちらを向いた。そのチャンスに少しの間の後気付き、俺は「母さんを解放しろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」と発狂し、突撃した。

しかし、一歩遅かった。

「問答無用だ、撃て!」

という最悪の合図が出た。確かに、ゆっくりに見えた。大量の鉄の塊が母さんを貫いていく。

それを見た直後、発狂し、立っている実感が湧かなくなった。

「あああああぁぁぁぁ!」

果てしない力が生まれ、爆風や衝撃波となり、崩壊の波が生まれ、辺り一帯は吹き飛んだ。

そして倒れ込んでしまった。

もう、死んだな。

この世には未練しかないのに。

妹にさよならも言えなかった。

それ以外にはさよならを言う奴も言われるやつもいない。

ただただ孤独だ。

それでも生きたかった。

その頑固で落ちない汚れのような強い思いが、彼を生かした。

それから3日程たった。「こいつ、どうします?ホントにすごい生命力ですよ。」研究員の言葉に所長は答えた。「残念だが、今の我々の技術ではなにもできない。記憶を消して

もといた場所に戻せ。」「…了解しました。」

少し心残りでもあるのかと言うほど、声にやる気を感じなかったが、やがて作業を進めた。

 




御愛読ありがとうございました。是非、感想をお寄せ下さい。
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