ーー「何だ…?なんか聞こえるぞ…。」
爆発音、人間らしき悲鳴、空から聞こえて来る不気味な動物のような鳴き声。自分はうつ伏せに倒れているのか、冷えた土のような感触が肌を通る。俺は、恐る恐る顔を上げた。
「何だよ…これ…。」
眼前に広がるのは、火の海と化した街。多くの逃げ惑う人々。すると突然、上空からレーザー光線のような光が走った。その光の威力はとてつもなく、何十軒もの建物を一瞬で吹き飛ばした。俺は、光が刺して来た上空を見上げた。
「クソっ!ありゃ何だ‼訳わかんねー!」
俺が見上げた空。そこには、500mは有るであろう巨大な飛行船のような黒い物体が空を陣取っていた。自分自身も逃げなければ危うい身だが、ショックで身体が動かなかった。
「おい君!ボーっとしてないで早く逃げるんだ!」
突然声を掛けられた。そのおかげで意識がハッキリしてきた。出来るだけ冷静になろうと深呼吸をする。なんとか平常心を取り戻し、ホルスターから拳銃を抜き取る。周辺に敵兵が居るかもしれない。
「とりあえず住民達について行こう。拳銃1丁じゃ何もできねー!」
市街地を抜けた先には林道が続いている。しかし、此処が堕ちるのも時間の問題だろう。と思った矢先、数十メートル後ろにレーザーが落ちた。木々が倒れ燃え盛っている。
「クソっ!これ以上はマズい!」
何も出来ずただ逃げるだけの自分に苛立ちを覚え始めたその時だった。
「きゃあっ‼」
背後で悲鳴がきこえた。振り向くと、30m程離れた所で少女が転んで動けなくなっていた。俺はとっさに助けようとしたが、突然森の中から飛び出して来た真っ黒い人の影のようなモノが少女に襲いかかろうとしていた。
「させるかクソ野郎‼」
素早く拳銃を構え、ソイツの頭と胸の辺りを2発撃った。すると身体全体が光り出し、ソイツは粉々に砕け散った。
「お嬢ちゃん、大丈夫?」
「わ、私…助かったの?良かった…怖かった…お兄さん、助けてくれてありがとう…」
少女が抱きついてきた。俺は優しく頭を撫でる。
「クリスーーー‼」
突然上空から声が聞こえた。俺はまたしても我が目を疑った。そこには、生身で足に何かを付けて飛んでこちらに突っ込んで来る女性。その意味不明な光景に目眩がした。
「今度はなんだよ‼夢なら覚めてくれ‼」
「お姉ちゃん!」
「大丈夫かクリス⁉ケガは無いか⁉」
「うん…平気だよ。そこにいるお兄さんが助けてくれたんだよ?」
「ああ、一部始終を見ていた。感謝していr…ってオイ‼お前っ、体が…」
「体?」
俺は自分の体を見た。驚く事に、白い光を発していた。
「やばっ…意識が…」
「お兄さん‼」
「オイっ!しっかりしろ!何がどうなっている!」
「こっちが聞きt…」
そして、完全に意識を手放した。
「ーーーッ!」
俺は飛び起きた。かなり長い時間夢を見ていたようだった。全身が汗で濡れていた。
「なんつー夢だったんだ…怖ェよ…。」
起床時間までまだ時間はあるが汗を流すためシャワー室に向かう事にした。念のためいつも枕元に置いている拳銃を取ろうとした。しかし、
ーー拳銃が無いーー
短くてすいませんでした。次は主人公のプロフィールです。