魔法学園の最強魔法使い   作:秋ピザ

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どうでも良いですが半ニートはしょっちゅう物語の最中でストーリーとかその辺を変えてしまうクセがあるので悪しからず。


その2

さてさて、ちょっと意外でイライラする事実が判明したところで観察を続けますかね……

猫はもう居ないけどな。ムクロちゃん結構ショボンしてるけどな。

「最後まで触らせて貰えなかった……」

 

「き、気にするなよ、ほらあの猫も機嫌が悪かっただけだって……ほらあの猫はきっと触らせてくれるさ」

 

少年は、なんか手頃なところに居た別の猫を指して言った。

しかし多分無理だ。ホムンクロイドという種族的に考えて。

だがな……ムクロちゃんをこれ以上ショボンさせて恋愛どころじゃない感じにさせるのはな……

そうだ、ここは一度こっちで手を打ってしまおう。まとめてやればもう困らんさ。時間との勝負になるが多分大丈夫だろう。

普通であれば一人で行わず暴走時に魔力供給を強制停止する設備やら優秀な魔法使い数人やらそういう準備を想定するだろう大魔法だが、俺なら行ける。

「……【広がれ】【広がれ】【広がれ】【広がれ】【広がれ】」

 

まず五回ほど範囲を広げる。元々範囲が街いくつかスッポリ覆うくらいはあるから、この国くらいは行けるだろう。

あとは本体とおまけだけだ……いけるか?

「【現実を歪め幻想へ誘え……ヒュプノス・ワールド】【今すぐ定着せよ】」

 

本来であれば凄惨な大事件の見られたら不味いところを消すために使うが、効果範囲の広さとその他魔力を使いすぎないようにするために時間を掛けて発動されるべき催眠の大魔法を、今すぐ定着せよと付け足して即時に発動した。

効果は簡単、この国の人間以外の全生物がホムンクロイドを人間と勘違いするように催眠を掛けたのだ。

人間を抜いたのは俺や依頼主がホムンクロイドの人間を区別出来なくなったりしたら事だからだ。

しかし、これできっと猫が怯える事も……

「怖くないよ……怖くないよ……」

 

「ニャァッ!」ぽふっ

 

へ?

ちょいタンマタンマ。なんで逃げちゃうのよ猫ちゃん……まさか素で苦手とかねぇよな?

……嘘だろ?

「ぐ、偶然って続くもんだなー」

 

あぁ、少年よ。今俺は君の言った事を信じたい気分だよ珍しく。

とりあえず今回ばかりはこれが偶然であって欲しいぜ……

「残念だったな、ムクロ」

 

「?でも今のはさっきより優しかった……大分進歩したと思う」

 

「そういう問題か!?」

 

俺も同感だ。

とりあえず依頼主へのレポートにはこう書いておこう。

ムクロちゃんは素で猫に嫌われるタイプの可能性大。ただし本人は自覚なし。と。

しかし、ここまで人間ぽいとは驚きだわ。ホムンクロイド。

これまで何度かアンドロイドにもホムンクルスにも会ったことあるけどどっちも判別容易だったもんな……主にアンドロイドは喋り方が所々変だったりホムンクルスはせっかちだったりと。

だがなぁ……ここまで普通に喋れてるしゆったりとしてると、普通の人間と変わりない気もするよ。

これでまだ足りないってのは、なんかの間違いじゃないか?とも思う。

いや、ここまで完成してるから逆に足りない物が必要になったとか?

うん、まぁ人間に近い物を求めるなら恋愛感情は要るよな……

話がズレたな。観察に戻ろう。

今のところ二人はただ道を歩いているだけだ。

うーん、なんか面白いこと無いかねー?

例えば目の前の何故かエンジンが掛かっているのに記憶が正しければ昨日深夜から一向に動いてないトラックが突如動き出すとかさ。

あぁ、無いよな。うん知ってた。

だけど今乗ってるあんちゃん、ハンドルに頭乗せて寝てんな、疲れてんのか?……あぁそうだ、面白いこと考えた。

俺は使い魔を操作し、寝ているあんちゃんの後頭部辺りをそっと押してクラクションを鳴らす。

あんちゃん、とりあえず十二時間以上寝てたし起こしちまっても恨まないでくれよ?

「ひゃぅっ!?」

 

ムクロちゃんは、突然のクラクションに驚き、思わず少年に抱き付いた。

おー面白い。つーか可愛い。

どうやらムクロちゃんは突然の爆音のような物に弱い模様。

確か聴力も人間より良いらしいけど、それの調整昨日が上手く行ってないとかかね?

とりあえずこれは纏めてレポートに……あもうそろそろ送信の時間だな。ひとまずメールにして送信だ。

さて、続きを見よう。

「大丈夫か?」

 

少年くんは女の子に抱き付かれるというシチュエーションにドキッともなんともしてないようだ。

……慣れてるのか、それとも女の子に興味が無いアレか。

だがしかしナイスだぞ少年、こういうことですぐにドキドキしちまうような奴はあんまモテない、と女好きの古い友人も言っていたし偶然ながらナイスだ。

これを積み重ねムクロちゃんとラブコメしやがれよ。

俺はここでドキッとする感じのイベントを時々起こすから。

あー、この時多少不便なのはムクロちゃんが今ダボッとしたパーカーにジーンズ(ちなみにサイズ的にピッタリだったので俺の服の中でも割と男女問わず着られる奴である。いや、女物もあるんだが……妖精の方の使い魔の体型的に合わんのだよ)という残念な服装だと言うことだ。夢も希望もロマンもない。

せめてスカートなら、スカートなら……ロマンはあった……

あ、でもこの使い魔でウィンドバレット……いや、ウィンドゲイザー(弱)は撃てないよな……ちくせう。

明日にでも改造して魔法を弱めて使えるようにしよう。これ、決定事項な?

 

で、肝心のスカートは寝た頃にでも侵入してジーンズとすり替えてやろう。

くくく……おっと、話が死ぬほどズレたな。

 

どうやら少年の家に着いたみたいだ。

家の間取りは一人暮らしにゃ若干広過ぎんじゃね?って感じの多分3LDK。いや二人暮らしでほぼ大豪邸並の広さを誇る家に住む俺が言えたことじゃないが。

で、掃除は行き届いていて整理もされている。

それと分厚い本棚の裏に魔法で隠されてる訳でもない金庫。まぁ魔法で隠さないのは正解だな。普通であれば用があっても取り出さないような本の裏にあるから基本見付からないし、取り出さずに確認は出来ない。むしろ魔法で隠すと敏感な奴に気付かれる。

え?俺が気付いた理由?

なに、ちょっと年頃の少年つーか、専門分野の奴じゃなきゃ取り出さんような本がいくつかあったから、それが気になって見てみたら奥に金庫があっただけだ。

ちなみに最上段にあったから恐らく普通の奴じゃ見付けられんだろうな、隙間はあるが位置が高過ぎる。

こやつ、出来るぞ……!(隠し事が)

「まぁ、とりあえず座ってくれよ」

 

こやつ、出来るぞ……!(客に対する対応が)

俺だったら無理だね。基本そういうの使い魔しか出来ないし。

俺は戦闘と魔法のプロフェッショナルであっても接客やらその手の事はからっきしなんでな。

その分使い魔には家事等々を頑張って貰っているがな。聞いた話じゃ最近土下座検定十段を取ったらしいぞ。なんでそんなことまで出来るのか知らんが十段はすげーな。

閑話休題。

ふむふむ、少年くんが出したのは緑茶……まぁ嫌いな奴も居るけど紅茶よりは嫌いな奴少ないよな。ちなみに俺はストレートだと飲めん。せめてミルクと砂糖を。

……そういや依頼主はどうなんだ?聞いとくか……メール送信。

さて、続きを見よう。

「ところでさ、ここで言うのも変だけどその服じゃ浮かないか?」

 

「……これしか無かったらしい」

 

ぬ?服の話題か。まぁ一緒に出掛ける理由にはなるよな、最初の会話には悪くない選択だ。

しかし俺が明日服を届けようとしていたところでこれか……喜ぶべきか悲しむべきか。

まぁ、その場合は俺からのプレゼントとして、魔法で大幅に強化された(ただしパッと見分からんように隠蔽するが)服を送るとするかね。

 

ん?強化といえば昔買ったポーションに良い感じのがあったよな……

確かあれ、どこやったかなぁ?

前に大惨事になったから俺が部屋のどこかに封印した筈だけど。

 

俺は、一時的に視界のリンクを切って自分の部屋に戻した。

そこには……魔導書やら魔法強化のための特殊なグッズやら今じゃ違法なアイテムやら薬やら、あとは紛失すると世界がヤバい笛とか本とか種とかその他もろもろが積まれて纏めて封印され、訳分からんことになっている山があった。

……少年くんとムクロちゃんが寝ている間に準備出来るのかね、コレ。




おまけ的なくだらないもの。

主人公の好物(命乞いに最適系)
梅昆布茶
最高級品でも送れば許してくれるかもしれない

梅茶漬け
とりあえず美味しいお茶と梅干しを送ればきっと許してくれる

抱き枕
抱き心地を気に入れば割りと許してくれる


百万ちょっとで足を踏み抜くくらいは許してくれる、一千万でナイフでグサッまでは許してくれる。五千万なら毒を盛っても許してくれる。一億払えばなんと腕一本まで行ける

なお自己申告によれば『まだ俺は優しい方だぞ』だそうで。
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