ほぼ日常系
重要なのは最後辺りなのかな?
ある日の夜、チノとココアは部屋の整理をしていた。
そして、チノは自分の部屋のクローゼットの奥にある物を見つけた。
「……、これは・・・。」
広げると、それは服、しかもラビットハウスのチノの制服によく色合いが似ていた。
違う部分は、それがフリルの付いたワンピースであることと、
フリルが作りかけのように見えることだろうか。
「……もしかして母が・・・?」
暫し、思考を巡らす。
「(母は、元々こんな感じにしたかったのでしょうか・・・。)」
「チノちゃーん、何してるの?」
遮られ、思わず振り向くと、そこにはココアが、しかも何か箱を持ってきている。
「……ココアさんこそ、何でここに。整理は終わったんですか?」
「部屋漁ってたら、こんなの見つけて・・・。チノちゃんのかなーって。」
ココアは、箱を前に出した。
「これは・・・、裁縫箱?」
「うん。見たら凄く使い古されてて・・・。」
「……これ、私の母の物ですね。」
中や側面を確認しながら、チノは言う。
「確かにかなり使われてるみたいですし、こことか名前書いてありますし・・・。」
「あー。名前かぁ・・・。気づかなかったよ。」
「相変わらずのココアさんですね。」
「うぅ・・・。……そ、それでこれどこに置けばいいのかな?」
「とりあえずそこに置いておいて下さい。」
「わかった。で、チノちゃん。」
「? 何ですか?」
「さっきから気になっていたんだけど・・・、その可愛いワンピースは?」
「これですか?クローゼットの奥に置いてあったんです。」
ワンピースを広げて見せる。
「多分、これも母が作った服かと。」
「へぇー・・・。」
ココアは、ワンピースを手に取った。
「綺麗・・・。きっとチノちゃんに似合うよ、ここのフリルの付け方も」
「そこはただ作りかけなだけじゃ・・・。」
「あれ?これってファッションの一部じゃないの?」
ココアが目を丸くする。
「……明らかに不自然すぎます。」
「未完成・・・、ならお姉ちゃんが完成させてあげるよ!」
と、すっくとココアが立ち上がる。
「!?、……ココアさんに任せると何か不安です。」
「大~丈夫!お姉ちゃんに任せなさーい!」
「はぁ、……くれぐれも気をつけて下さいね?」
「わかってるよ~。それで・・・。」
ココアは潤った眼差しをチノ母の裁縫箱に向けている。
「もしかして、母の裁縫箱を使ってみたかっただけじゃ・・・。」
「えへへ、バレた?」
「バレバレです。……別に使っていいですよ。あと、ココアさん。」
そのまま箱とワンピースを持って立ち去ろうとするココアを引き止める。
「その、箱の上の黒い箱は何ですか?」
チノはココアが裁縫箱の上に乗せている黒い小さな箱を指差した。
「あ、うっかり忘れる所だったよ~。」
と、ココアはチノの前に箱を置いた。
チノはそれを手にとってみる。
「……、"開けるな危険"・・・?」
箱にはこのような言葉が付箋で沢山貼ってあった。
「チノちゃんのかなって思ったけど・・・、これも違う?」
「いえ、違います・・・、って」
チノは箱の底に貼ってある付箋を見つけ、言葉を詰まらせる。
「"やっぱり触っても危険みたい☆"・・・!?」
急いで箱を床に置き手を離す。そして沈黙・・・が、何も起こらない。
そこでチノは気づく。
「(……というか、ココアさんが持って来たのなら、もう触ってるんじゃ・・・?)」
ココアに問う。
「ココアさん、この箱に何かありました?」
「はうっ!・・・、開けてないから大丈夫安心して勝手に開いただけで」
「開けたんですか?」
「開けてないよー!・・・ちょっと触ろうとしたらパリンって音がして、
箱が勝手に開いて中の白くて丸いものが飛び出していったけど・・・。」
「白くて丸い・・・?それはどこに?」
「窓から外に行っちゃった・・・。最初に言った方が良かったのかな、
これじゃお姉ちゃん失格だよー!」
「……またいきなり」
「お姉ちゃんとしての威厳を取り戻す為にもこのワンピースを完璧にしてくるよっ!」
と、凄い勢いで部屋に戻っていった。
1人残された部屋で、
「(いつもの事ですけど、やっぱりココアさんは慌ただしいですね)」
自然と笑みが溢れる。
「(しかし・・・、あの箱とココアさんが言っていた白くて丸いものって一体・・・?
……何故かだんだん眠く・・・)」
と思った時にはチノの意識は闇に包まれていた・・・。
「……ん?」
起きた時にはもう朝だった。
「(……そのまま寝ちゃってたみたいですね)」
起きた時のまどろみも終わり、感覚が戻ってくる。そして、気づく。
「(布団・・・、ココアさんかな)」
机の上に置かれているものにもようやく気づく。
「これは・・・」
取って広げると、それは青が中心のワンピース、チノがココアに渡したものだ、だが
「凄い・・・。」
フリルは完成している上に(心なしか一回り増えている気もする)
前の襟の部分に何処から出したのか大きめのリボンが付けてあり、
後ろの腰辺りにも青いリボンが付けられている。
よく見ようと立ち上がろうとしたとき、チノはまたある事に気づいた。
「って・・・、ココアさん!?」
ココアがチノに寄りかかって寝ていた。
余りに馴染んでいたため気づけなかったのだ。
チノは手にしたワンピースとココアの顔を見比べ、囁いた。
「……ありがとう、お姉ちゃん。」
瞬間、ココアの目がパッと開いた。
「!?何故だか凄く嬉しい事を言われた気がするよ!?」
それに対してチノは微笑しながら、
「やっぱり相変わらずのココアさんです。」
ー 何でもない日常のヒトコマ。
だけど、チノにとっては思い出として残ってもいい出来事。
しかし、チノはこの事を、二度と思い出せないのであった… ー
こんにちは彗星さん、です。
ふと思いついて勢いで書いてしまった・・・。←
チノ母について原作でもよく分かっていないのに設定を増やしていくバカはこちら←
次話?気まぐれで出します()
追記
もうすでに原作設定を無視しまくってますが()、
自分なりに設定は順守したいかなーと思っていますので、
何かありましたらご指摘の程、宜しくお願いします。ペコリ