文章に厳しい方はこの創作を読むのはオススメしません。また感想欄や評価の時に先ほどの理由で批判を受けましても正直、直しようがないと思っていますのでご了承ください。
それでもいいという方のみお楽しみ頂けるかと思います。大体のストーリーは決めてあるので最終話まで投稿できるかと思っています。ただ予想以上に低評価でしたらメンタルを殺られて失踪するかもしれません。
色々と長くなりましたが、お楽しみください。
白き死神
地下監獄最下層・第8監獄「無間」
一人の囚人が
彼は先天性白皮症、または先天性色素欠乏症...通称“アルビノ”と呼ばれる遺伝子疾患を抱えていた。
彼の罪状は謀反を起こし、隊長3名、副隊長4名、席官13名、隊士110名、一般人46名を殺害し、281名の怪我人を出し、瀞霊廷を半壊させた罪で霊圧を封じる鎖に繋がれており、懲役15000年。実質上の死刑だった。理由は謀反により尸魂界を混乱に落としいれたが、同情の余地あり、彼は隊長の一人の説得に応じ投降したため、この刑が妥当であるとされた。そして現在一人の死神が男の前にいた。その死神の名は“護廷十三隊五番隊隊長”藍染惣右介である。
「“藤堂リオ”。そう遠くない未来に私は天に立つ。君には私と共に来るその資格がある。君をここから解放してあげよう。」
尸魂界の護衛及び現世における魂魄の保護、そして現世を荒らす悪しき霊体であり、何らかの理由で堕ちた人間の魂である虚の退治等の任務をこなす実動部隊死神である印となる黒い死覇装を羽織い、隊長の証である『五』と描かれた羽織を身につけていた。ただ虚を退治する武器である斬魄刀は規則で預けなければならないため、丸腰であった。藍染は彼の才を非常に高く評価し、己の野望のための礎を担わせようとしていたため、ここ数ヶ月はこの監獄に通い詰めていた。
普段は柔和な風貌をしており、常に笑みを絶やさない穏やかな人格で隊士たちに慕われているが、それは偽りの姿であり、現在囚われているアルビノの青年...藤堂リオに時折見せるカリスマ性、そして尸魂界を支配しようと考える野心と圧倒的な強さこそが真の姿であった。そんな彼の提案は囚人にとって魅力的でないようだった。
「やだよ...。興味ねぇもん。」
リオは迷惑そうな顔をして普通に断った。数十年経った現在ではほぼ伝説と化し、最重要警戒が必要とされる大犯罪者だが、それに似合わず軽い感じで答えた。彼にとってはそんな事はどうでもよかったのだ。
「彼女はどうだろうね?実質死刑囚の君をここから出すのを条件に私の元へと馳せ参じるかもしれない...。その時はどうする?」
『彼女』という言葉にピクッと反応したが、ニヤッと妖艶な美女を連想させる笑みを浮かべ、静かに答えた。
「“あいつ”はお前の事嫌いなんだよ。お前に得体の知れない“何か”を警戒してたのは俺とあいつ、そしてお前の元上司だけだったしな。」
懐かしそうな顔を見せた。そして藍染は神童だとも言われん頭脳で思考を軽く研ぎ澄ませる。
(やはりこの男を手元に置くにはあの女が必要か...。藤堂リオが唯一興味を持ち、なおかつ心の底から大切に思う者。手荒になろうともあの女を揺さぶる事べきかもしれないな...。四大貴族「天賜兵装番」四楓院家の22代目にして“元護廷十三隊二番隊隊長”
四楓院夜一を...)
藍染が思考をした事により、ほんの少し乱れた様子から何を考えているのかを察知したのか、リオはこの世の地獄絵図とも思えんばかりのドス黒い殺気の全てを藍染にぶつけた。その殺気をもろに受けた藍染は微塵も動じなかった。いや正確には口元を歪め、満足そうに笑みを浮かべると
己の目に狂いがなかった事を愉快に思った。
「安心したまえ。四楓院夜一には手は出さないと約束しよう。私は君を欲している。では私はそろそろ戻ろう。さらばだ...
“元零番隊中央神将”<白蓮>藤堂リオ...。」
藍染は羽織を翻し、リオの独房から出る前に外部に音が漏れぬ作用がある細工を解除した。そしてそのままいつもの人格者の藍染惣右介へと戻った。
リオは藍染の押さえ込んでいる霊圧を感じ取りながら、牢獄の外へ出たのを確認するとゆっくりと瞳を閉じ眠りについた。珍しく見た夢はこの世で生を受けた中で最も幸せだった平穏なる日常、そして己の愛する者の記憶だった。
***
およそ300年前
“瀞霊廷”...それは死神や貴族の済む場所であり、白を基調とした建物が立ち並んでいる。そこから少し離れた小綺麗な丘の上に一つの巨大な屋敷があった。貴族の中でも正一位の位を持つ“四楓院家”、“朽木家”、“志波家”などと並ぶ五大貴族の一家である“藤堂家”の屋敷であった。代々『貴族たる者美しくあるべき』という家訓の元で屋敷は建てられた。屋敷は汚れ一つも全く許さぬという完全な白の外装。庭は綺麗な黒い丸石が敷かれ、そして薄青く広い池には美しい赤の錦鯉が優雅に泳いでいた。そして池に浮いている蓮の花が何とも風流であった。
突然屋敷の巨大な扉が開くと中から死神の集団が入ってきた。先頭には『13』と描かれた羽織を羽織ったクールな男だった。男は護廷十三隊“13番隊隊長”藤堂諒影。それと同時に“第23代藤堂家当主”だった。黒くサラサラで長い髪は金の髪留めでまとめられており、容姿色白く女顔でかなり整っていた。彼は任務で家を数日空けており、疲れた部下達を家に招き食事や酒をご馳走しようと考えていた。その事を使用人に命じようと口を開けた瞬間目の色が変わった。屋敷の奥からトテトテという可愛らしい擬音が聞こえてきたのだ。すると目の前の襖が開くと見えたのは透明だと見紛うほどの白い肌と髪、そして何より父親の容姿を受け継いだのか女顔であった。初見では女の子であると勘違いをしてしまうが、男の子であると知っている部下達は間違わない。その幼子は父親を見つけると目を輝かせ、下駄も履かずに走って父親の胸へ飛び込んだ。
「おかえりなさい。ちちうえ!おつとめごくろう...です!」
嬉しそうな顔をして父親に抱きついている息子を見て諒影は微笑ましい顔で息子を見た。幼さゆえ日本語が少し曖昧だったが、部下達も癒され疲れが幾分か解消された。諒影は息子の頭を優しく撫でると両肩を優しく掴み、息子と目線を合わせるようにしゃがんだ。
「よいかリオ。私の元へと来てくれるのは嬉しいぞ。だが下駄も履かずに外へ出るのは貴族らしい振る舞いとは言えぬな...。中に入る時はちゃんと足を洗うのだぞ。」
リオは大きな声で「はいっ!」というと足を洗うため井戸へと向かった。リオの素直な様子を見ていた部下達は諒影が息子と過ごせる数少ない時間を作ろうと思い、宴を遠慮した。諒影は部下達に礼を言うと足を洗っているリオの元へと向かった。足に冷たい水が浸ると気持ち良かったのか、ご機嫌に足を踏み鳴らしてピチャピチャ飛ばしてご機嫌そうに遊んでキャッキャしているリオを見た諒影は後ろから優しくリオを抱きしめ、リオのサラサラな白髪に自分の頬でスリスリさせた。
「本当に可愛いなぁ〜お前は〜!世界で1番可愛いぞ〜!」
諒影の顔はリオへの愛で緩みまくり、普段のクールな隊長の姿はどこにもなかった。リオはよく分からぬが嬉しそうな父親を見て自分も嬉しくなっていた。
「貴族なんて面倒くせぇよな〜!リオと表立ってイチャイチャできねぇもん!あ〜死神やめてぇ〜!」
諒影は本来、これが素である。クールでもなくでもなく、従順で自分に懐いている息子を愛おしく思うただの親バカなのだ。
「だめ!ぼくのゆめは、ちちうえみたいなしみがみになるからやめちゃやだ!」
リオは赤らめた頬を膨らませた。諒影は心の奥底からキュンとした。そして少し力をえてリオを抱きしめた。
「オーケー!絶対辞めねぇ!マジで可愛えぇな〜。」
諒影の死神を辞めないという父親の発言に安心したのか、愛らしい笑みを浮かべた。すると思い出したように口を開いた。
「そういえば“しゃっかほう”できたよ!」
無邪気に報告をしたリオとは裏腹に諒影は目を見開いた。最近諒影は自分が仕事でいない時はリオが寂しくないように簡単な鬼道や縛道を教えていた。一番代の鬼道や縛道は詠唱と効果を詳しく教えたら一回でマスターしたため、鬼道の大変さを教えるため、わざと無理であろう30番代の鬼道の赤炎砲の詠唱を教え、一度やって見せただけなのだ。到底不可能だ。まだ言葉すらままならない子供なのだ。人間でいえば5歳程度なのだ。鬼道が不得手な死神は赤火砲をマスターしていないものも稀にいる。そして自分が教えてから4日しか経っていない。だがリオが自分に嘘をついた事など一度もないのだ。
「そうか...。やってみろ。」
せいぜい火花を散らす程度の威力だと思い、指示をした。部屋の中で鬼道を使っていいのかと思ったが、父親からの許可を得たので大丈夫だと思った。右腕をあげて人差し指を突き出した。
「はどうの31...しゃっかほう!」
可愛らしい声とは裏腹に恐ろしいほどの霊圧が指に込められた。諒影はその霊圧に驚愕したため、制止するのが遅れた。そのまま赤い炎の一閃が素早く襖を貫通し、『ボゴンッ!』という爆音が響いてきた。襖は穴の空いた周囲から焼きごげ、ゆっくりと広がっていく。無言で立ち上がり襖を開けると目の前の壁に1メートル四方の穴が開いており、煙が立ち昇っていた。爆音から使用人が集まってきて、唖然としている。諒影は穴の空いた壁を見て固まっている。リオは壊れた壁を一目見ると、父親に褒めて貰えるだろうという考えから父親に怒られる。に変化すると涙目になった。
「あうぅぅ〜...。ごめんなさい!」
リオは涙目になりながら、謝ると父親は振り返えった。リオは叩かれると反射的に思うと目をつぶり身体を縮こめた。だが諒影は突然リオを抱きしめた。
「リオは天才だな!よーし!今から“蒼火墜”を教えるぞ!よく見てろ!」
諒影は親指を手のひらを突き出した。それを見た使用人達は慌てて止めようとしたが、息子にデレデレな諒影を止めるのは不可能に近かった。
「“破動の三十三”蒼火墜!」
息子の目の前だったからであろうか、それとも何も考えていなかったか...
蒼炎の塊が壁に命中すると爆発した。そこら辺の蒼炎墜ではなく、13番隊隊長の本気の鬼道では壁程度破壊するのは容易かった。
目の前に見える外壁は全て吹き飛び、息子は目をキラキラさせて父親の顔を見る。また父親はドヤ顔で息子を見ている。すると使用人の重鎮と呼ばれる婆が二人の目の前へやってきた。大きく息を吸うと諒影はビクッと反応した。そのまま正座をさせられ、ガミガミと叱られた。『リオはまだ子供だから許します』と言われたが、『ぼくもいる』との返事に使用人はキュンとしたが、諒影のドヤ顔にイラッと来てエンジェルスマイルで静かに言い放った。
『お父様のお膝に乗るのはいかがですか?』
その言葉にリオは元気よく頷いた。それに対して諒影は口元では笑みを目は悲しみの涙を浮かべていた。愛しの息子に膝イスだが地獄が待っている。無論息子のアクションを拒む気などさらさらない。
こうして諒影は正座+説教で精神という精神を削られ、終えるとリオに蒼火墜を練習してこいと言って、リオが見えなくなるとガチ泣きした。その様子を見た使用人達は少しは優しくしようと思った。
だがこの涙が嬉し涙が悲し涙かはわからなかった。
『諒影』は“まさかげ”と読みます。
また零番隊の“中央”とは中国での第五の方角とされていたので拝借しました。
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