白子と黒猫の誓い   作:ニルドアーニ四世

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第3章 白子の懺悔
白と黒 1


 

 

 

 

 

 

 

数百年前

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぜですか⁉︎“滅却師(あの者ら)”をこれ以上調べる道理も必要もないでしょう!」

 

隊長会議の場で『十三』と描かれた隊長羽織を身につけた男...。藤堂諒影が怒号を含ませた声で総隊長を怒鳴り散らしており、他の隊長達は無言で二人を見ていた。諒影が不満に思っているのは滅却師の捕虜の待遇である。現在は戦争とまではいかぬものの、現世の任務において小競り合いはよく起きていた。そして死神と異なる滅却師を調べようと日々過酷で残酷な実験を繰り返されていると隊長格にのみ知らされている。

 

「控えよ。これは実験でなく調査じゃ。これは中央四十六室(上層部)の決定であることも忘れておるわけではあるまいな?」

 

“総隊長”山本元柳斎重國は普段閉じている老獪な瞳を開け、鋭く諒影を見据えた。だが諒影は一歩も引かなかった。

 

「例えそれが決定であろうともあの者らの扱いは不当にでしょう!...だいたい中央四十六室の連中は己の地位の保身のためにございましょう。あんな連中が我らの上に立つなど滑稽にござらんか?」

 

諒影が本心を晒すと総隊長の顔色が変わり、霊圧を解放させた。柄になく激怒しているようだ。

 

「わしにこれ以上言わせるな藤堂諒影...。再び起きるであろう戦争において貴様という貴重な戦力を失いたくないのだ。」

 

皆にこれが最後の警告であると理解させるには十分な圧力だった。だが諒影はなお怯まず、鼻で笑うような顔をした。

 

「“私はもはや強くありませんよ”。貴方らが欲しいのはこの“蓮華雹泉”の力でしょう?その者らの生き残りに復讐される事を恐れてですかな?私はそんなモノのために死神になったわけではございませぬ。隊長を辞任します。

 

無論、この事は五大貴族当主として黙っているとは思わぬ事ですな。」

 

世間に隠されている“この事”を世間にバラすという意味の答えに総隊長は杖に封印している斬魄刀を解放し、斬魄刀を抜いた。やむを得ないと判断したのだ。

 

「万象一切 煤塵と化せ “流刀若火”。」

 

総隊長の斬魄刀が炎に包まれ、室内の温度がどんどん上昇していく。それを見た隊長達は冷汗をかいて二人から距離をとり、隊長の一人が結界を張ると諒影も刀を抜き、力を解放させようと口を開いた。

 

「夢幻泡影 雑穢を祓え “蓮華雹泉”。」

 

すると諒影の斬魄刀は総隊長とは対照的に水と氷を纏い、流刀若火により上昇させた温度を下げていく。二人の炎と大量の氷の混じった水はほぼ互角の勢いを放っていた。

 

「“護廷十三隊総隊長”として“護廷十三隊十三番隊隊長”藤堂諒影を謀反人とみなす...。霊力が半分になった貴様にはもはや勝ち目はないと思え小童...。」

 

諒影は敗北する事を理解していた。なぜなら“その事”を黙認すると、己がかつて妻に立てた“守るに相応しい尸魂界を守る”という誓いに違える事になるからだ。その誓いを違えることは命を捨てるに等しいと考えたからだ。そして諒影は真剣な表情で言い返した。

 

「私の誓いに傷をつける者は誰であろうと許さぬ。子の生きる世界を少しでも良きものにする...。それが親の務めだ。」

 

諒影が言い放つと二人の斬魄刀は激しくぶつかり合い、二人を覆った結界は容易く破壊されると護廷十三隊の本部が立ち昇る煙に覆われた。そして一人の死神の命が失われた

 

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

現在

 

 

 

 

 

リオはパタンと本を閉じ、本棚に静かに戻した。だがリオの表情は殺気をこめた怒りに身を委ねかけていた。そして部屋を出た。その紅き瞳は確かに静かに燃えていた。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

数分後

 

 

 

 

 

「悪ぃ和尚。ちょっと降りてくるわ。」

 

リオは外を出て移動している時に背後に和尚の気配を察知して殺気を押さえ込んで普段通りに振る舞った。そして何事もないようにそのまま向かおうとした。

 

「ん?ダメじゃ。」

 

和尚はそれを許さなかった。リオは今まで何度か夜一に会いに行ってるのに和尚は拒んだ。これは見透かされていると理解した。

 

「ちょっと少し用事ができてね...。んじゃよろしく〜」

 

リオは投げやりにして、無理矢理行こうとしたら、背後から強力過ぎる霊圧と殺気を感じた。振り返ると普段、ニカッと笑うような顔とは程遠いほどの形相をしている和尚だった

 

「ダメじゃと言うとるのに...。しょうのない生意気な小僧じゃの...。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

潰すか...。」

 

 

 

 

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