「やっぱアレは罠かよ...。だったら潰してみろよ。俺には殺さねぇといけねぇ奴らができたんでな。“夢幻泡影 雑穢を祓え” 蓮華雹泉ッ! 」
リオが蓮華雹泉の始解をすると凄まじい霊圧と共に途轍もない量の水とまばらに舞う氷を剣筋から纏い、周囲を覆い尽くした。罠というのはリオの目の前でワザと落として、リオの霊王も尸魂界に対しての忠誠心を試したといわけだったのだ。
「ほぉ流石じゃな...。“水流系最強の斬魄刀”にして最強の攻撃力を持つ“流刃若火”と相反する最強の防御力を持つ斬魄刀...。」
和尚はそうつぶやくと持っていた筆のようなモノを構えた。その瞬間リオは一瞬で和尚の目の前に移動して、斬りかかった。和尚は筆の腹で軽々ガードし、そして和尚は力でリオの斬魄刀を払った。そしてリオは笑みを浮かべて満足そうな顔をした。
「流石は零番隊...。俺の斬術を止めるとはな。」
(水や氷の技を使わせると見せかけて斬術で意表を突いたつもりだったんだけど...。)
「儂の筆に触れたな...。主の刀はこれで“雹泉”じゃ...。」
和尚はニカッと笑いリオを見た。リオは異変を察知して背後を振り返り驚いた。
「...ッ⁉︎」
和尚の言葉にリオは水と氷の勢いと量が半減していたのだ。そして和尚の言っていることが本当だと理解した。
「儂の筆は名を斬る。名もなきモノに強さはない...。おんしの刀は能力も半分、斬れ味も半分、硬さも半分じゃ...。」
(確か...零番隊の持つ武器は斬魄刀じゃなくて最初に生まれた“進化した斬魄刀”だったな...。俺は要らないって言ったけど、曳舟は与えられてたし...。わかんねぇけど始開をしなくても能力を解放してあるのか?)
「そう...。」
“雹泉”を鞘に収めた。すると和尚はニカッと笑いリオを見た。
「なんじゃ?諦めるんか?」
「なわけねぇだろ。俺は斬術の他に白打、歩法、鬼道を収めてある。斬術が使えねぇなら他を使えばいいだけの話だ...。ところで俺たち零番隊の仕事はなんだ?」
「...ッ!」
リオが不敵な笑みを浮かべ言い放った。リオの全くブレない態度と威圧感に和尚はほんの一瞬怯んだ。そしてリオが何をする気なのかを理解したのだ。
「ちゃんと護ってみろよッ!“破道の91” 千手皎天汰炮ッ!」
リオが詠唱破棄をすると、周囲にピンク色の無数の光の塊が現れ、霊王の住む霊王大内裏や周囲の建物へ向けて撃ち放った。和尚は半分ほどを撃ち落としたが、リオの広範囲の鬼道は一人では対応できなかった。
だが建物へ命中する前に全て撃ち落とされた。すると曳舟、麒麟児、王悦がそれぞれの武器を持っている。そしてそのまま瞬歩で和尚の後ろへ着いた。
「ダメだyoチャン“リオ”。」
「おうおうおう!危ねぇじゃねぇか!」
「リオちゃん。あんた何してんだい?」
「へぇ...。お前らまで来たんじゃこの分野の小細工は無駄だな。」
リオは自分以外の零番隊の隊士が集まったのを見てつぶやいたが、全く動じていない。その様子を見て一番仲のいい王悦は口を開いた
「他の小細工をやめないとは言わないんだNE。」
王悦はニッカリ笑い、白くて歯並びのいい歯を見せつけるようだった。
「おんしら...。流れ弾の処理を任せる。儂にそこまでの余裕はない...。」
和尚は破壊僧のような形相でリオを睨みつけている。するとリオは歪んだ狂気的な笑みを浮かべた。己の力を試すいい機会だと考えたからである。
「了解したyo。」
王悦がそう言うとまるで合図のように3人は後ろへ下がって二人から距離をとった。
「さて再開しようかの...。」
「遊びたいけど、流石に俺も手は抜けないね...
“卍解” 凍泉の太刀 。」