「身の程知らずの“称号”貰っていい気になってんの?俺からしてみればお前も隊士達と一緒に退けよ...。」
称号とは剣八という名である。代々護廷十三隊最強の死神に与えられるのだ。だがリオからしてみれば前任者が戦死したため、その名を受け継いだに過ぎないのだ。つまりリオにとってはそこら辺の隊士と同じ雑魚という認識なのだ。
「調子乗ってんじゃねぇぞッ!“攫え” 骸拾(むくろひろい)ッ!。」
剣八の巨大で太い斬魄刀からは強力な霊圧を解き放つと隊士達は圧倒され、呼吸をもままならない様子に追い込まれた。その様子を全く気にも留めず剣八は己の能力を語りだした
「俺の骸拾の能力は“首を斬り落とせば斬り落とすほど骸拾の斬れ味が増す”...。そして護廷十三隊で俺に力で勝るヤツも斬撃で勝るヤツもいねぇ!つまり俺こそが剣八であり、俺こそが最強なんだよォ!
ぬォォォォォォォォォォォォ‼︎‼︎」
大声をあげながら剣八は両手で剣を振るった。リオへぶつかると土埃が舞った。そして煙が晴れるとリオは平然と立ったまま、片腕で掴んだ剣で剣八の大剣を軽々受け止めていた。そしてつまらなそうに溜め息を吐いた
「何が力で勝る者はないだァ?弱っちぃよ。何が斬撃で勝る者はないだァ?緩やか過ぎんだろ。」
リオは上へ剣を払うと剣八は大勢を上向きに崩した。そしてリオは剣を剣八より遥かに速く一閃振るうと大剣を掴んだままの剣八の両手首を斬り落とした。両手から大量の血を流している剣八は膝をついて痛みに悶え苦しんだ。
「この程度で剣八だぁ?笑わせんな雑魚が...。」
リオはそのまま剣八の首を斬り落とした。剣八の霊圧が消えると隊士達はむせながら呼吸を整えていた。確かにその目には己の隊長があんなにあっさりやられたのを見て、リオの底知れぬ強さに恐怖した。
「呼吸なんてしなくていいよ...。すぐに楽にしてあげる...。」
リオが剣を振るおうとすると隊士達の影が突然、主人を掴み後ろへ投げ飛ばした。リオがその方向を見ると一人の老人が前へ出てきた。
「“纏え” 影縫...。 動けぬ十一番隊の隊士を避難させなさい。」
“六番隊隊長”朽木銀嶺が始解をし、隊士達を避難させるように指示を出すと部下の隊士達は素早くその場から全員を移動させた。すると二人だけの空間になった。
「あんたの能力は初めて見たよ...。影を操るってところ?」
リオがそう尋ねると鼻で笑うように銀嶺は答えた。
「その問いは賊に答える義理はない...。儂がお主を止めてみせよう...。」
そこそこ交流のあった銀嶺だが、リオの質問を突っぱねて鋭く睨みつけた。
「そう...。あんたも殺しとくか...。」
「老兵とはいえ甘く見るなよ...。」
銀嶺はリオへ瞬歩で移動し斬りかかった。リオは軽く斬り捨てようと剣を振るうと銀嶺は左手で掴まれた。リオは驚きながらも銀嶺の剣先を躱したが、斬られていないのにリオの肩が突然斬り裂かれた。リオは銀嶺から強引に剣を引き抜いて距離を取った。
(幸いにも浅いな...。影を実体化させ、操る能力だね...。だから“影縫”の影を実体化させて俺を斬ったのか...。影だから急所は狙いづらいが厄介だな...。十一番隊の隊士達を移動させる事から自分以外の影も操れるはず...。だったら初めから俺の“蓮華雹泉”の影で俺を突き刺せばいい...。つまり何らかの不利益があるということ...
①『自分と自分以外の影を同時に使用する事ができない』
②『多くの霊圧を使用する』
③『他人の影を実体化する時は“影縫”自体が実体を持たない』
思いつくのはこれぐらいだけど、おそらく③だね...。俺が“影縫”をどう捌くかわからない以上、剣は残して置きたいはずだ...。)
「他人の影を実体化する時は“影縫”が普通の影になるというデメリットでもあるのかな?そして“影縫”の始解の能力は人の影を実体化し、自在に操ることだね。 」
リオは己の考察を銀嶺に言い放ち、そして“蓮華雹泉”を振るった。すると巨大な氷の屋根がリオと銀嶺の頭上へ創られ、二人の影を氷の影で覆い尽くした。考察が正しければもう二人の影は操れない。
「正解だ。素晴らしい戦闘考察力だな...。流石は零番隊に例外として入隊しただけはある...
“卍解” 黒焉狂讃喜劇(こくえんきょうさんきげき)。」
銀嶺が卍解をするとリオが創った氷の屋根の影や建物の影、死神の影が斬魄刀へ恐ろしい勢いで吸い込まれていく。
“そして尸魂界中の影が消えた”
やばい...。お気に入り登録が止まらない...
有り難きです...