ハイスクール・フリート Freedom   作:水甲

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前回の続きです。

ここからはゆき視点です。




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少し前のこと、

 

「艦長!武蔵発見!」

 

「晴風の姿も確認出来たっす」

 

ようやく追いついたのは良いけども、晴風は武蔵と戦うみたいだった。

 

無理だけはしてほしくないって思ってはいたけど、

 

よく見るとブルマーの艦が航行不能になっていた。

 

「流石は武蔵というべきね」

 

「どうしますか?艦長」

 

「まずはウォーターカッターに変わる新兵器を撃ちましょう!雨!」

 

『了解!アンカー固定!』

 

雨に指示を出し、突撃用に使っていたアンカーを海底に沈め、如月をその場に固定させ、両舷に設置した放熱フィンを展開させた。

 

「艦長!晴風に向けて砲撃が向かってきてます!このままでは直撃します」

 

「トシコ!砲身を砲撃の方へと向けて!」

 

「了解っす!」

 

「荷電粒子砲発射!!」

 

艦首近くに装備された主砲から青白い閃光が放たれ、晴風に向かってくる砲撃をすべて消し去っていく

 

「武蔵の砲撃消失!」

 

「晴風に連絡を入れるわね」

 

『その前に艦長!さっきので荷電粒子砲はチャージに入ってるから気をつけてね』

 

雨の言うとおり、荷電粒子砲は威力は絶大だけど、連射は出来ないようになっている。

 

確かチャージに10分近くは掛かる

 

「さっきの一発で十分よ。私達は武蔵を沈没させるために来たんじゃない。止めるために来たのよ」

 

『わかってる』

 

雨と話を終え、ミケちゃんに連絡を入れた。

 

『ゆきちゃん!?』

 

「お待たせ!ミケちゃん。ブラックホエール第三部隊マリン・スノーの改造型駆逐艦如月!今より晴風と共に武蔵の救出作戦を開始します」

 

『今のって如月の新兵器?』

 

「そうだよ。物凄い兵器だけど、チャージに時間が掛かるし、武蔵なんて消し炭になっちゃうくらいなんだけどね」

 

『それって大丈夫なの?』

 

「アレはおまけで付けてもらった兵器だから、もう一つの兵器が本命だから」

 

『そ、そうなんだ』

 

「とりあえずミケちゃん、現状報告お願い」

 

『うん』

 

私はミケちゃんからこれまでの経緯とこれからの作戦について聞いた。

 

武蔵の武装の威力は凄く、簡単に接近させてはくれないみたい。

 

学校側に作戦実行許可をもらったらしいけど、条件として晴風は砲撃は一回きり、

 

その一回を使い切り、どうするか考えていたところみたいだけど、

 

「接近出来ればいいんだね」

 

『でも、止められなかったよ』

 

「諦めちゃ駄目だよ。まだ方法はあるから」

 

そのために私が考えた新しい切り札がある。

 

発動させるには武蔵の前に出ないといけない

 

 

 

 

 

 

 

武蔵艦橋で、如月の姿を確認してた私。

 

「さっきの砲撃って、あの如月から?」

 

「でもあの如月、確認できるかぎりでは、私達が知ってるものとは違う感じがしますよ」

 

吉田さんの言うとおり、あの如月は所々改造されてる。

 

もしかすると

 

「ブラックホエール?でも、どうしてブラックホエールが晴風と……」

 

一体この一ヶ月の間、晴風に何があったんだろ?

 

それに如月って……

 

「まさか……ゆきちゃん?」

 

如月の苗字であるゆきちゃんが、あの如月にいるなんてことは……

 

あり得るわけはない。

 

でもこうして晴風と一緒にいるのを見ているだけで、ミケちゃんとゆきちゃんが助けに

来たと思ってしまう。

 

艦橋に立て籠もってる日々が続いて、そう思えてしまうくらい精神的に追い詰められているかもしれない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

晴風の隣に並ぶと同時に、キリに指示を出した。

 

「キリ、武蔵の前に出て」

 

「いや、無理だって艦長。接近するだけでも難しいのに?」

 

キリの言うとおりだけど、やるしかない。

 

出来れば援軍が来てくれれば良いのだけれど、

 

そんなことを考えていると、晴風と如月が被弾してしまった。

 

「破損箇所は!」

 

『甲板に被弾!荷電粒子砲破損!晴風はかなりのダメージを受けちゃってるみたいだよ』

 

雨からの報告を受け、このままでは沈没する可能性が高くなった。

 

「このままじゃ……」

 

どうにか出来ないかと考えていると、どこからともなく武蔵に向けて、砲撃が飛んできた。

 

「今のは?」

 

通信機からミケちゃんの声が聞こえてきた。

 

『ゆきちゃん、学校の艦が……』

 

私は後方を確認してみると、比叡、舞風、浜風、アドミラルシュペー、天神の姿が確認できた。

 

「援軍が来てくれた!?」

 

『皆が助けに来てくれたんだよ!』

 

これならまだ何とかなるかもしれない。

 

そのための作戦を……

 

「ミケちゃん、晴風と如月は武蔵の正面に出よう!」

 

『正面からって?』

 

「あの時、明石から渡された噴進弾を使えば……」

 

噴進弾の煙を利用すれば、武蔵の動きを鈍らせられるはず

 

『そっか、メイちゃん、タマちゃん、お願い!マッチさんは援軍に信号送って』

 

ミケちゃんは私が何がしたいのか理解してくれたみたい。

 

「援護射撃が続いている内に晴風と共に、武蔵の前に出ます!ミケちゃんはこのまま通信をつないでいて」

 

『分かった!』

 

いざ、作戦を開始しようとした瞬間、如月と晴風の近くに水柱が上がった。

 

「武蔵からの攻撃!?」

 

「いえ、撃ってきた様子はないです」

 

すると見張り員に出ていた狐さんが姿を現し、ある事を告げた。

 

「……武蔵前方。艦隊確認」

 

「前方に艦隊?ブルマー?」

 

「いや、違うっす!」

 

トシコが双眼鏡で前方を確認し、何故か焦っていた。

 

私も双眼鏡で前方を確認すると、そこには行方不明になっていた涼風、天津風、磯風、時津風の姿があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは真霜も確認できていた。

 

「まさか真冬が言っていた通りだったなんて……古庄先輩!」

 

『こちらでも確認できてるわ。それにあり得ないと思っていたけど、まさか』

 

「はい、あの四隻は武蔵の護衛艦としてここまで来たんだと思われます」

 

『どうにかしたいけど、天神もシュペーも武蔵の足止めに精一杯よ』

 

「このままじゃ……」

 

きっとこの海域にいる全員が理解していた。

 

このままだと武蔵を救えず、ウィルスの感染が広がると……

 

絶望に陥っている中、通信機器から声が聞こえた。

 

『あの駆逐艦は私らが相手してやるよ!』

 

「この声は!」

 

 

 

 

天神に乗る古庄にもその声が届いていた。

 

「これは通信に割り込んできた?」

 

『この海域にいる艦隊全員に届くように通信を送ってるのさ。おまけに会話も可能』

 

「貴方はまさか……」

 

 

 

 

シュペーに乗るテアとミーナは

 

「なんだ?古庄教官と宗谷監督官はこの声を知ってるのか?」

 

「このタイミングで通信を送ってきたということは味方か?」

 

『味方も味方さ。というより、あんたら二人のことはあの子から聞いてるからね』

 

「あの子ってもしかして」

 

 

 

 

 

 

そして晴風では

 

「この声、前に比叡救出の時の」

 

明乃はこの声に聞き覚えがあった。

 

以前比叡を救出する際、一度だけこの声の主と話したことがある

 

『あの四隻はあたしらが相手するから、如月と晴風は作戦続行してな』

 

『………このタイミングで来るとは思っていませんでした。大艦長』

 

ゆきちゃんの言葉を聞いた瞬間、明乃は全てを理解した。

 

「も、もしかして……」

 

『黒鯨浮上!!』

 

その声が艦橋に響いた瞬間、前方の四隻の前の海面がせり上がった。

 

そしてそこから黒く巨大な戦艦が浮上してきたのだった。

 

それと同時にその四隻の後ろに新たな艦が二隻確認できた。

 

『ブラックホエール第五部隊キロネックスの改造型駆逐艦弥生艦長東坂まい!』

 

『副長東坂もえ!』

 

『同じくブラックホエール第二部隊クリオネの改造型重巡洋艦筑摩艦長阿東レオナ!』

 

『そして第一部隊ブラックホエール大艦長安奈!これより如月、晴風の援護に入る!あの子らの邪魔をする駆逐艦を全て破壊するよ!』

 

 

 




荷電粒子砲の出番はここで終わりです。

そしてブラックホエール全部隊登場ですね。

あれ?第四部隊は……

第四部隊は特に戦闘用ってわけじゃないので、別の役割があるので、

多分次回で武蔵戦終われたらいいな
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