ハイスクール・フリート Freedom   作:水甲

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今回は晴風との遭遇戦となります。前話で言っていたアレも登場です。やり過ぎな武装だけど……うん、一応制限ついてるし……


03

「ゆき艦長、晴風発見しました」

 

見張員として出ていた波奈からの報告。どうやら予想通りみたいだ。

 

「ゆきの予測通りだったっすね。晴風は学校が指示した第二合流地点である鳥島沖向かってたっす」

 

「一応可能性が高い方を選んだけど正解だったみたいだね」

 

この広い海で晴風を探すとなるとかなりの時間がかかる。それならば可能性が高い………

晴風が反乱していなかった可能性を選んだ。

 

「雨、減速して。でもアレが届く範囲内にいるような速度で」

 

『了解!でも艦長、アレはまだ長時間の使用は本当に無理だよ。アレは如月の切り札として大艦長も艦長も許可したんだし……』

 

「大丈夫。何発も使えないわのは解ってる。晴風にこちらの武装を知ってもらうために行います」

 

「ゆきちゃん?どういうこと?」

 

楓が不思議そうに聞いてきた。すると波奈が咳払いをした。

 

「楓さん、艦長、呼び捨てまではいいですがちゃん付けはやめてください。作戦中ですよ」

 

「あっ、ごめんなさい」

 

「波奈、私は別に気にしてないからいいよ。それでさっきの疑問に答えるとね。晴風にアレの威力を見せて……こっちはいつでも貴方達を落とすことが出来るって警告をするのよ」

 

「な、なるほど……」

 

「脅しに近いわね」

 

ぼそっと呟くキリ。波奈は聞こえたのかキリを睨みつけた。

 

「いやぁ~あんなに可愛かったゆきがそんな事をいうなんて……一体誰が教えたんだか?」

 

「トシコじゃなかったかしら?」

 

「あはは、そうだっけ?まぁいいや。ゆき、仕掛けるかい?」

 

「えぇ、お願いするわ」

 

私はそう言いながら雨に指示を出した。アレの使用を

 

 

 

 

 

 

 

見張り台より周辺を確認する野間マチコ。すると晴風後方より何かが迫ってくるのを発見した

 

「あれは……水柱?でも何だか一直線にこっちに………艦長!?」

 

マチコが叫んだ瞬間、晴風の右側から水柱……というよりも一本の線が横切った。

 

 

それは艦橋にいる晴風艦長岬明乃たちにも確認できた。

 

「今のは!?」

 

「艦長!?後方より接近している艦を発見……えっ?艦首が開いてるって……意味がわからない」

 

報告を受けた副長宗谷ましろが焦っていた。報告を聞く限りありえないような事が起きているようだった。

 

「しろちゃん、艦首が開いてるって?」

 

「いえ、私にも何がなんだか……それより艦種は?えっ!?如月っぽいようなそうじゃないようなものって……だから……」

 

「艦種が開いて……如月っぽいようなそうじゃないようなもの……艦長もしかして!?」

 

真っ先に攻撃をして来たものの正体に気がついたのは記録係の納沙幸子だった。そして明乃もまた正体に気がついていた。

 

「「ブラックホエールの改造艦!!」」

 

二人が同時に言った瞬間、ましろも砲術長の立石志摩も水雷長の西崎芽依も航海長の知床鈴も恐怖を覚えた。

 

「それってあのブラックホエールだよね。あの海賊をたった一隻の戦艦で全て壊滅させた」

 

「攻撃してきたって……私達、あんな艦と戦うの?」

 

泣きそうになる鈴。正直相手が相手だ。誰だって泣きそうになる。

 

(現状でブラックホエールの艦との戦闘及び逃げ切ることは無理……どうすれば)

 

どうするべきか考えこむ明乃。するとましろが新しい報告を受ける。

 

「如月より信号を確認!解読した文章を読み上げます!」

 

解読した文章は簡単に言えばこういうことだ。

 

『ブラックホエール第三部隊マリン・スノーの改造型駆逐艦如月。貴艦への攻撃は警告です。貴艦の反乱が真実ならば次は当てます。もし反乱が間違いだというのであればすぐに停船せよ。停船したのならば次の信号を送る』

 

明らかにあちらが優位。このまま逆らえば晴風のみんなに被害が及ぶと考えた明乃は……

 

「……まろんちゃん、停船して」

 

『りょ、了解』

 

機関部に指示を出す明乃。明乃は如月の信号を待つ中ある事を思い出していた。

 

(如月……それだけで思い出しちゃうよ。ゆきちゃん)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方停船を確認した私達。

 

「止まったっすね」

 

「それはそうよ。あんなもの見せられたらどんな艦だって従うよ。なにせウォーターカッターなんてものを見せたら」

 

ウォーターカッターとは300MPa程に加圧された水を0.1mm~1mmほどの小さい穴などを通して得られる細い水流のこと。普通なら切断などの加工を行うためのものだが……如月の艦首の中にはウォーターカッターが使用できるようになっている。

 

だが明らかに設置やましてや艦の攻撃手段として使用すること自体はかなり難しい、不可能と言ってもいい。

 

『なんて思わないほうがいいよ。なにせこの雨には不可能なんて言葉は存在しないからね。第二部隊のクリオネなんてこっちより恐ろしい物を持ってるからね』

 

「誰に言ってるのかしら?」

 

『ただのひとりごとだよ』

 

波奈のつっこみにそう返す雨であった。私は次の指示を出した。

 

「晴風に通達!こちらから艦長と副長がそちらに向かいます。出迎えは結構。もし従ったふりをしている場合は即攻撃を仕掛けますと」

 

「了解です」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

信号を送り、晴風は了承の返事を返した。私と波奈の二人はスキッパーで晴風に横付けし、艦橋へ訪れるのであった。

 

艦橋に入ると乗員全員が私達に対して怯えていた。まぁ仕方ないことだ。あんな脅しをしたのだから……

 

「こんにちわ。晴風のみなさん。ブラックホエール第三部隊マリン・スノーの改造型駆逐艦如月の艦長如月……」

 

「ゆきちゃん?」

 

私が名前を告げようとした瞬間、誰かの声が遮った。私はその人物を見た瞬間……驚きを隠せないでいた。

 

「ミケちゃん?」

 

幼なじみの岬明乃、ミケちゃんが晴風の艦長だった。実に9年ぶりの再会。だけどミケちゃんからしたらかなり衝撃的な再会だ。

 

何せ死んだはずの幼なじみとの再会のなのだから




うん、ウォーターカッターはやり過ぎたかな?

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