そして完結です
私達晴風一員はグリーズ・スクアーロの灰鮫の修理が終わるまでの間、停船することになった。
現在修理を請け負っているのは明石と第四部隊北上。
そして晴風の補給に来た間宮もいた。
私とミケちゃん、ましろさん、モカちゃんの四人は艦橋にいた
「ゆきちゃん、学校には?」
「もう連絡はすんでるよ。ミケちゃん」
「最初は本当に武装集団が襲ってきたかと思ったけど」
「ゆきちゃんの知り合いだったんだね」
私も最初は武装集団かと思い、どうすればいいのか一瞬戸惑った。
でも星夏ちゃんたちで本当に良かった。
本当に武装集団だったら晴風一隻で逃げられるかどうか……
「どうしたの?ゆきちゃん。顔が険しいよ」
もかちゃんが私の顔を覗き込んでそう聞いてきた。
「何か引っかかることでもあるんですか?ゆき教官代理」
「うん、引っかかるということじゃないんだけど、今後の航海は大丈夫かなって思って」
「今後の?」
「ミケちゃん、あの事件のとき、どうして晴風は武装集団に狙われなかったと思う?」
「えっと……運?」
「いや、岬艦長。流石にそれだけじゃ……」
「でも運もかなり大切だと思うよ。運が良ければ何の問題のない航海が出来るってよく聞くし」
「知名さんまで……」
ましろさんがため息を付いてたけど、でも運もまた重要だからミケちゃんの答えは合ってる。
でも私がいいたいのは……
「まずはもかちゃんが乗っていた武蔵が狙われなかったのは、武蔵という強力な戦艦に乗っていたからだよ。いくら無差別に攻撃を仕掛けてくる武装集団でも武蔵を狙うような人はそうはいないからね。余程のバカ以外は……」
「でも教官代理。それだと晴風が狙われなかったのは?私が武装集団だとしたら、晴風はかなり美味しい獲物ですよね」
「宗谷さん、それは晴風が一隻だったからだよ」
「あっ!?」
もかちゃんは私が何をいいたいのかすぐに分かり、宗谷さんも気がついた。
そしてミケちゃんもだ。
「如月が……ゆきちゃんたちがいたから?」
「そう、前にも言ったかもしれないけど、ブラックホエールに挑むような人はそうはいない。戦っても損するのは相手の方だしね」
あの事件のときは如月が晴風の護衛に付いてた。
如月がいたからこそ晴風は無事に航海を終えられた。
まぁ、あの時如月に挑んできたのは睦月と比叡、シュペー、武蔵の四隻。
うち3隻はネズミの支配にあった。
睦月はちょっとした勘違いだったし、
「それでゆきちゃんが険しい顔をしてた理由って?」
「ミケちゃん、今この晴風はあの事件とは状況が違うんだよ。いくらマリン・スノーのメンバーがいるからって、教育艦の晴風じゃ、もし武装集団に狙われたとしても戦うことも出来ない。おまけに逃げられるかどうか……」
「確かに……そうだよね」
ミケちゃんが私の話を聞いて、俯いた。
「一応学校に護衛艦をつけられないかって、聞いてみたけど、難しいみたい」
「ブラックホエールからは?」
「聞いては見たけど、みんな忙しいみたいだよ」
「そうなんだ……それじゃこれからは……」
「どう逃げるか話し合う必要があるね」
そう聞いて、もかちゃんは頷いた。
とはいえ逃げ切れるかどうか……本当に難しい
本当にどうしたものか………
それから数日後、無事灰鮫の修理が終わり、私達晴風乗員が見送ろうとしていた。
「それじゃまたどこかの海で会おうね。星夏ちゃん」
「………」
「星夏ちゃん?」
いつもだったらちゃん付けしたら怒ったりするのに、ずっと黙ったままだった。
一体どうしたんだろう?
「………あのさ、こういうこと頼むのどうかと思ったんだけど」
「う、うん」
「私達灰鮫が晴風の護衛に付いちゃダメかな?」
「護衛?いきなりどうしてそんな事を?」
「実は………」
一ヶ月前
グリーズ・スクアーロ基地
「如月が修理に?」
私はボスからあの事件について聞かされた。
「あぁ、安奈の話じゃ、特殊なネズミに支配された武蔵と戦ったみたいだよ」
「い、いくらブラックホエールの改造艦って言っても、武蔵相手にするのは……」
「あぁ、その結果、如月は修理に出された。でも話を聞く限りでは如月雪は横須賀海洋女子学校に教官代理として編入したらしいけどね」
ゆきんこが学校に編入……
正直信じられなかった。
あのゆきんこが学校に編入したんだ。
前に話をする機会があったけど、学校とか通う気が無いって聞いた。
ゆきんこに一体何があったんだろう?
「そういえば一ヶ月後に学校は再開して、実習が始まるとか聞いてるけど、いくらあのゆき嬢ちゃんがいるからとはいえ、もし武装集団とかに狙われたとしたらどうなるのかね」
「………あのボス。もしボスが認めてくれればいいのですけど、私たちに灰鮫に晴風護衛をさせてください」
「ボスにそう言ったら、あっさり認めてくれたの」
ボスさんのことだ。きっと星夏ちゃんがそうしたいだろうと思って認めてくれたんだね
「……星夏ちゃん、私の方からもお願いしてもいいかな」
「それって………」
「グリーズ・スクアーロの灰鮫艦長星夏さん。晴風教官代理如月雪からお願いします。晴風の護衛をお願いしてもらえないでしょうか?」
「………えぇいいわよ。しっかり守ってあげる」
星夏ちゃんは笑顔でそう答えてくれた。
きっとこれから先の航海はきっと楽しい航海になる。
だってミケちゃん達晴風の乗員やマリン・スノーのみんな、そして星夏ちゃんたちもいるから……
私は海を見て笑顔になるのだった。
番外編これで終了です。
もしもはいふり二期があったら、次回作の主人公は星夏かな?
もしも機会があったらですが