とある魔術の禁書目録(真理の扉)   作:まーぴん

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頭がぼーっとする。

脳震盪のような衝撃があったのか視界が酷く霞む。

霞む視界の中で照明の光が強く差し込む。



ここはどこだ。




徐々に辺りが少しずつ見え始めると、『ザザー』とテレビの雑音のような音が耳に響く。

『、、、、、』『、、ダ、ヵ、!』

誰かいるのか?


脳が正常でないのか、周りの状況がボヤけて掴めないでいる。

酷く喉が渇く。手や足下の方に何とも言えない違和感がある。

どうにか、現状を確認しようと身体を起こそうとするが、身体は動かない。


「………ハッ…」声を出そうにも思うように声がでない。

喉が渇く。

喉を癒すために、唾液を飲み込もうとした。

血の味がする。




血?





『あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!』


彼は爆撃の轟音でも聞いたのか、間近で響く『何か』でようやく頭の思考回路が元に戻った。

それは、決して良くはなかった。



『ダメだな……また失敗だ』

耳が元に戻った。

『次はもう少し投薬を増やしてみよう』

誰かが自分の前を通りすぎていく。視界が戻っていく。



『………またダメだ、彼の細胞が少なすぎる』

『なら、臓器をもっと増やせ』


二人ほどの人影が確認できた。


いや、三人…なのか、


先ほど、かなりの轟音で絶叫をあげていたモノをいれて三人だ。


白い白衣に身を包む二人は手足を縛られ、吊るされているボロボロな身体の人の手足をほどくと、引きずるように手を持ち、そのまま部屋を出ていった。



『次は彼の脳の方の臓器も移植しよう』


「(…………あ、)」


ようやくわかった。



何故体が起き上がらなかったのか。

それは



なかったのだ。



右左の手足はなく、かなり自分は小さな身体になってしまっているようだ。


ガララ、とドアの音がきこえる。



『さて………』


あ、


『どうせ死なないんだし、次はナイフでゆっくり刻んでいこう』


ああ、あああ、



不死身(イモータルリカバリー)と呼ばれる能力のレベルをもっと見せてくれ。君のおかげでレベル5に新しい伝説を残せるはずさ』


ドスッ、とナイフに何かが刺さる音がした。


「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」


今度は自分の叫びであった。



第十三章

 

 

 

 

「欠席が居たんじゃ仕方がないでしょうに」

 

 

再び、博士は校長室に出向く。

 

 

「どこの社会に出ても『病気』にはかなわないでしょ。『熱だからって休むな』『病気になる貧弱なお前が悪い』とか上司が言いつつも、何だかんだいって『今回は特別だぞ』とか言われるもんじゃないですか?」

 

ましては、まだ高校生だし。だから目をつぶれよ、な?と、博士は優しそうな声で言う。

 

 

「ニコニコしながら言ってもダメよ。だってワシ校長だよ。タメ口はあかんよ。まずはそこを改善しなきゃダメだよ」

 

校長が静かに怒ったあと、教頭が言う。

 

「ま、そんなことはどうでもいいけど、それよりテストの結果は皆に言ったわけ」

 

そんなことって言った?と校長はボソッと呟くがやはり反応はない。

 

「これから、ですよ。私も結果はまだ知りませんし」

 

そう、と教頭は言い、一つ付け加える。

 

「『特別』な条件ってあったんだけど、覚えてるかな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、野郎共。テスト返品、結果発表の時間だ」

 

 

赤ペン出せ、と言う博士に一人の男子生徒が「赤ペン忘れてしまいました」と挙手をする。木原くんだ。

 

 

「忘れ物ぉ?」博士は方眉を上げると、やにわに胸ぐらを掴む勢いで生徒に言う。

 

 

「馬鹿野郎!人生の忘れ物ってやつは気づいたときには手遅れになっちまってるんだよ!」

 

「先生、わかりません。先生のノリが!」木原くんは手を上げながら言う。

 

 

 

 

 

 

 

「ん、じゃあ、まずは結果から言うけど、、、、ま、早い話がダメ」

 

 

ガガががーんとクラスメイトは『そんな、バカな!?』という表情を博士に向ける。

 

 

「何だお前らその表情は…!!」

 

「だって、私たち勉強しましたよ」

 

したぜ。やったぜ。ふっふー!とクラスメイトはざわつく。

そして、一人の生徒が思い出したと言わんばかりに言い出す。

 

「欠席した『金髪ピアス』のせいでしょ!それでアウトなんでしょ!」

 

皆で金髪ピアスの席を見るが、あいにく彼は今日も欠席のようだ。

 

なめてんのか、金髪!役立たず!アホ!でしゃばり!と居ない彼の罵倒は激しくとぶ。

 

今? 今なの? 今、クラスが団結して一つの目標に向かってるの?と上ノ恵はかつてない金髪ピアスの爆心地を聞きながら思う。

 

 

ざわざわとしているクラスメイトにダンッッと教壇を叩き博士は言う。

 

「お前ら!お前らはちゃんと勉強したのか!!」

 

先生!と一人の生徒が立ち上がる。

 

「先生の言われた通り日本史をめいいっぱい勉強しました!」

 

「そうか。だが、お前のテストは赤点だ!誰が時間いっぱい歴史上人物に落書きしろと言った!」

 

わかんなかったもんで、と立ち上がった生徒は座る。

 

先生!とまた一人の生徒が立ち上がる。

 

「私、結構良いん感じに点数取れたと思うんですよ。あ、でも、落書きは消してません」

 

「ああ、お前か。テストの裏にボールペンで落書きして表の字が全く見えないのは!お前は0点だ!」

 

アホかお前ら!と一喝し、博士は言う。

 

 

「金髪は『特別』にルール外にしてもらったにも関わらず、八十点越えてないアホぉ共が何人いると思う」

 

土日も放課後も補習だぞ。私の給料もカットだぞ。わかってますか?と博士が言うと、クラスでは悲鳴があがったりと。

 

 

 

 

 

 

「まあ、『特別』になしだがな」

 

 

ーーーーーえ、今なんと?クラスの皆が博士の方を向く。

 

 

 

「今回は特別に許されたんだよ。良かったなお前たち。本当に良かったな私の給料」

 

おおお!!とみるみる歓声を上げ始める生徒たち。

 

 

「え、でもどうして?」

 

クラスメイトの佐天さんが言う。

 

「ん、それはだな」

 

博士は言う。

 

「校長がクラスから学年首席が出たら、評判も上がるし、それが条件でも良いって言ってたんだよ。ま、つまりはうちのクラスから学年トップが出たんだ。良かったな給料」

 

あんたホントに給料だな。と上ノ恵が言う。

 

「凄いじゃん。うちのクラスからトップが出るなんて。で、どなたかな」佐天さんはニヤニヤしながら言う。

 

「あ、こそドロハッカーの初春?」

 

「ち、違いますよ!あと人聞き悪いです!」

 

先生どなたー?と生徒が博士に言うと、アイツと博士は指をさす。

 

 

「え、 」

 

上ノ恵は指された人物の方を見て、何となく納得をした。

 

 

 

 

 






一人、せんべいをかじりながらテレビを見ている人物。

今は主を持つことで一人ではなく、主の帰りを待つ童女である。

「何か届いたでござんす」

時代を感じられない手紙預かった鳥が家の窓に手紙を捨てていったのである。

「はて、主人宛なら、読まない方がいいでござんしょう」
















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