外の世界で騒がしい爆発音が響き渡る。停電で日が暮れ始めているのがよくわかる。そんな真っ暗な女子学生寮室内にて、ある二人が対面していた
「……だからお前は誰なんやこら……」
女子学生寮にて居てはならない(変態)異性のコスプレ眼帯が壁を背にもたれ掛かって座っているのを随分と問い詰めている、居てはならない(変態)ピアスが目立つ異性の学生金髪チンピラがここにはいた。
「ていうか、いい加減こっち見て何か言えや!!どんだけ俺に興味ないんだよ!!返答しないとあれだからな…摘まみ出すぞ!!不死身の力見せるぞ!!」
「……………」
「イヤ、ホンっっっと!!ホントね、こっち見てくれや。え、なに?見えてないの?聞こえてないの?」
もしかして俺に原因が…俺が認識出来ない何かになってしまっているのか…と、頭を抱え込みたくなっている金髪ピアスの変態がお門違いなことを考えている所で。
『ガガガガガガガガガガガ!!』『バチーーン!!』と、機械音だったり電気の走るような音が暗黙になった変態が居る学生寮でよく響く。
「アイツは居ないし、俺も何か透明…?になってるしこれはまた何か……『魔術師』とかに絡まれたりしてたりしてるのか……?」
半信半疑で何故か透明になっているのだと思っている変態が呟いた言葉のとある部分に興味を示したのか、何時までもただそこに座っていたいかのように重い腰を下ろしていたもう1人の変態が動き出した。
「……『魔術師』とやらはお前らの世界ではもう既存されている存在なのか……?」
「イヤイヤ、『それ』については全くのお手上げで俺もつい最近知ったつうか…結局知らないっていうか……てかっ俺見えてんの!!?」
「……そうか…『色々あった』けど、まだあまり認識されてはいないんだな……」
「ハイ、無視しない!俺見えてるんだよな?透明じゃねーんだよな?じゃあ、会話のキャッチボールしような?ユアアンダスタン?『何してんねん!!!』」
再び暗黙し自分の世界に入ってしまった変態を変態が必死に問い詰めている中、驚きでか関西弁になって現れた変態ではない居ていい同姓がボロボロになって帰って来た。
「勝手に人ん家入り込んでじゃないよ変態!!」
「変態!?」
「何『失礼な』みたいな顔してんの!女子寮に居る時点で決定事項だわ堕ウサギ!!」
「堕!?」
「用件はなに変態!?」
「……だ、堕ウサギでお願いします!!…じゃなくて、てっきりまたあんたが何かに巻き込まれてるのかと思ったの!!」
「……何で知ってる……」
「イヤ、大抵トラブルとかのど真ん中に足を踏み入れているもんだと思ったんで今回もかと……」
「ヤな想像の仕方だ…否定はしないけど。てか今回はまだギリギリ巻き込まれていないな、爆発とかで吹っ飛ばされたけど」
「、、、いや、別に本人が大丈夫だと思ってるならいいけども」
この部屋の主の主観に呆れている変態と称されている男を『何時までも突っ立てんな』と横切り座っているもう一人の変態に近づく。
「……」
やがて、変態は口を開いた。
「……おかえり」
「うん、ただいま」
気がつけば爆発音などが聞こえなくなっており、『チカチカ』と街灯や電気がつき始め暗かった部屋に明かりが照らされていく。
ボロボロになったその少女は荷物を置き、冷蔵庫を開け玉ねぎやらジャガイモやらを出し始める。
台所に座っていた変態を居間にへと誘導し『カレーでいい?』と普通のコミュニケーションを取る二人に対し堕ウサギ変態はというと当然さっきまでの疑問が片付いておらず、
「うん、ちょっと待って、生活にまだ戻らないで」
『まだいたの?』という視線を向けられた変態は居間にへと移ったもう一人の変態へと指を指す。
「このコスチュームの人誰?」
「ああ、かみじぉ、、、、」
返答しようとした少女の肩に居間にいた男が無言の圧力で手をやる。
「……名前……どうもベアトリーチェです?……」
「何で疑問形なんすか、絶対に違うでしょ」
女性の名前じゃね?と付け加えられ
「ジュリウス?です『嘘つけ』バードウェイ?です『外国人から離れろよ』……。」
『何この怪しい人』と認識されてしまった眼帯はしばし立ち尽くす。
堕ウサギと少女がキョトンと目を合わしていると口を開き、
「取り合えず、『フォックスワード』で」
「日本人、だよな」
もうフォックスワードさんでいいけどもと、、呆れつつ
「んで、何でここにいるの?」
「それは暗闇に帰れ、、、、」
返答しようとしたフォックスワードと名乗る男の肩に少女は手をやり何かを訴えようと居間に男を引っ張りしばらくこそこそと何やら話を合い、
「私の……兄です……」
「いや、さっきフォックスワードさんって名乗ってたぞ」
「兄です!!」
「ゴリ押しですか、」
上ノ恵フォックスワードですという眼帯の台詞は無視し
「一応、年頃の女が男と同居するのは、どうかと思うけども」
「兄だから問題ないです」
「どうも兄です」
「もういいわ!!!」
死んだ魚のような目をしている兄はボーとすることが趣味で異性に全く興味ないので大丈夫、風呂やら寝床ろなど全く気にしないなどのくだりをしばらく話し、『何かあったら連絡しろよ』と、言葉を残し追い出されるように帰っていった。
「あ、今の金髪の人『宇佐』って言うんですよ。それでまあウサギやら、金髪ピアスやら、あだ名で呼んでるんですけどね」
「金髪ピアスね…」
「ていうか何で上条当麻って自己紹介しちゃダメなんです?それに何すかあの名前のレパートリー」
「素性はあまり知られたくないかな」
「はぁ…そんなもんですか?」
「そんなもんです」
…………………
………
……
行間
「候補は少ないですが、素質はあると思いますよ」
「レベル4留まりでも良かったのだがな」
薄暗い施設の中での話し声であった。
「イモータルリカバリー(不死身)と称す彼が一番の候補で良いでしょう」
「研究の意味では原石にも劣らないはずですしね」
二人の研究者が意気投合する中で一人の老体が言う。
「それが一番安定するとは思うのじゃがな…」
「おや、不満ですか?」
「ほっほ、イヤなにワシには平常や安定などは好かんのでな、(異常者)イレギュラーのほうが未知で人間の本能が騒ぐ」
「木原の血が騒ぎますか、じゃあ今回もダークホースな所でもターゲットしてくださいな」
「言われんでも……既に一人狙っておるわい。レベル0の者をな」
………………
………
……
「この右手のことも未だに謎ですけど魔術だってよくわかりませんよ」
上ノ恵と上条はテーブルを囲むように座り、出来たばかりのカレーを食べながら宇佐の口から出た『魔術師』について上条は訪ねている。
「右手に変な力が宿ってるとわかってから今に至るまで何人も『魔術』と言うのを使ってた魔術師がいましたから……」
「その右手が目当てでか?」
「いや、たまたま出くわして闘ったり、巻き込まれたりしただけで私目当てではないですよ」
「その右手ぶら下げて魔術や科学やらが関わる暗いところに行きすぎると一気に目をつけられるぞ。今までは良かったのか知らないが、絶対に右手目的で近づくやからが居る」
「そんなもんですか」
「そんなもんです」
「……ごちそうさま……」
「どうもです」