仮面ライバーサンシャイン 光の導き手   作:シママシタ

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あぁあぁぉぁ!
Aqoursのライブ最の高でした!!!!
自分は2日目に行ったんですけど!!!
逢田さん!!!!本当に尊敬します!!インスタの言葉も素晴らしかった!!!
というかあんちゃんマジリーダー!!Aqoursの絆が凄すぎる!
それにファンの方々も最高でした!!!!



傍にいることで

暖かな日差しが窓から差し込み、病院の真っ白な部屋を照らす。

 

「光助君……。」

 

神妙な表情で梨子はベッドの上で目を瞑っている光助を側で見守っている。ファーストライブから既に3日立っているが、光助は一向に目覚める気配を見せることはない。

 

「そろそろ……起きてよ……。」

 

1日1日が過ぎていくごとに重い不安が梨子の心にのしかかる。もう2度と目覚めないのではという最悪の事態が頭をよぎり、吐き気がするほど、暗い気持ちなる。

 

「梨子ちゃん……。」

 

「千歌ちゃん……曜ちゃん……。」

 

そんな重苦しい空気の中、たくさんのみかんが入った袋を下げて、千歌と曜が病室に入ってきた。

 

「……光助君、まだ目を覚まさないんだね。」

 

「うん……。」

 

見ればわかるがそれでも、曜は思わず呟いてしまう。

 

「ねぇ、こうちゃん。起きてよ。起きてくれないと心配で何も出来ないから……。」

 

そっと光助の手を取り、今にも泣きそうな声で千歌は言う。

ここ3日間、Aqoursは活動していない。光助が危険な状態であるなかで、活動するのは気が引けるうえ、サポートしてくれる人がいないためだ。

 

「千歌ちゃん……。」

 

光助に縋る千歌を見て、曜は複雑な思いが生まれる。

 

「……疲れちゃったのかもね。」

 

「曜ちゃん?」

 

「だって、私達の手伝いもして、仮面ライダーとして戦っているんだよ。そんなの大変なことやってるんだから、休ませてあげないと。」

 

発想の転換。マイナスよりプラスの方向で考えたほうが余程ましである。曜もAqoursと飛び込みを兼任しているので、多少は光助の辛さは理解しているつもりだ。

だからこそ、曜はこう言ったのだ。梨子や千歌が言うよりもそれに近い曜が言うことでより説得力が増すのだから。

 

「でも……。」

 

「そうだね……曜ちゃんの言う通りかもね。」

 

案の定、梨子は曜の言葉に理解を示した。

 

「少しだけ、休ませてあげよう。」

 

しかし、そんな考えは不安をほんの少し紛らわすものでしかない。

依然として、病室内では重苦しい空気が漂っていた。

 

♦︎♦︎♦︎

真っ暗な世界。光も何もなく、冷たいこの世界に光助は1人、ポツリと立っていた。

 

「ここは?」

 

目が覚めたら、こんな謎の世界。困惑せざるを得ない。すると、世界から声が聞こえる。

 

「お前は誰だ?」

 

暗くてよく見えないが、影のようなものが前方から現れ、くぐもった声で光助に問いかける、

 

「な、なんだ!お前こそ、誰なんだ!」

 

「お前は……何だ?」

 

「無視かよ!」

 

逆に光助が質問しても答えず、苛立ちが募る。質問を質問で返すなということか。

 

「俺は舘光助だ!それでいいか!」

 

半ばヤケクソのように質問を返す。すると、求めた答えが返ってきたからか、影は次の質問に移る。

 

「お前は何故戦う?」

 

「それはちかっち達を守るため!seadに乗っ取られた人達を救うためだ!」

 

その質問に光助は迷いなく答える。仮面ライダーになった時から覚悟していたことなのだから、今更迷うことなどなかった。

しかし、影はその覚悟を確かめるように、そして、壊すように質問をする。

 

「なぁ、本当にそうなのかい?」

 

「何……?」

 

突然、影の口調が変わり、光助は背筋を凍らせる。何やら嫌な予感がするのだ。そして、その質問の内容もまた、光助の心を揺さぶるのに十分であった。

 

「お前さんはこの前の戦いのこと覚えてるかい?」

 

「この前……はっ!」

 

「怒りに囚われて、宿主のことなんて考えずに戦った。」

 

口が達者になった影は光助にウインドとの戦いのことを思い出させる。ウインド戦は光助にとって苦い記憶しかない。千歌達を守れず、そして、我を忘れてウインドを痛ぶったこと。

それは光助の心に大きな傷を与えていた。そして、その傷に塩を塗るようなことを言われて、光助は激しく動揺する。

 

「そ、それは!」

 

「宿主は可哀想だなぁ。すげぇ痛い思いをしてさ……本人は悪くないのに。」

 

「う、嘘だ!だって!ホープの力はseadだけを倒す力なのに!」

 

「いや、お前はホープの力を理解していない。ホープの力はそんな綺麗な力じゃあねぇ!」

 

影ははっきりと怒りを露わにする。

 

「光と闇を隣合わせだ。まぁ、どんな言い訳をしようがあれはお前のせいだ。」

 

「お、俺の……。」

 

「そうだ、お前のせい。お前が弱いうえに身勝手だからだ。」

 

そして、ボクサーのジャブのように影はガラスのような光助の心に一気に畳み掛ける。

 

「や、やめろ!」

 

「お前の身勝手な願いでseadも、宿主を傷付ける。」

 

そして、影は最後にはっきりと光助に言い渡す。

 

「お前は……seadと何ら変わりねぇ……化け物だ!」

 

♦︎♦︎♦︎

「うわぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「光助君!?」

 

突然、発狂ともに起きて光助に梨子は思わず、椅子から立ち上がって驚く。さらに、目覚めた直後に関わらず、激しく取り乱し、目を見開き、発狂してる姿を見て、恐怖を覚えてしまった。

 

「光助君!しっかりして!光助君!」

 

しかし、恐怖を持っていても、光助を助けるため、暴れ牛のような光助に抱きついてまで静止させる。

 

「光助君!落ち着いて!私が……私がいるから!」

 

光助の力は異常な程強く、ただ女子高生である梨子にとっては止めることは難しいはず。しかし、それでも梨子は体を張って光助を止め続ける。

光助が倒れたあの時、誰も気づいてはいなかったが梨子は気づいていた。光助が涙を流していたことを。

あの停電はseadのせいでおそらく、光助はそれを防げなかったことに責任感じているのだろう。他にも理由があるような気がする。

どちらにせよ、光助は苦しんでいるのは確実。いつも救われている立場だからこそ今回は光助を救いたいと梨子は思っているのだ。

 

「ゥゥゥ……くぁ……はぁ……はぁ……。」

 

梨子の温もりに、ふんわりとした匂い。抱き締められる感触。そして、梨子の思いが光助に届き、徐々に落ち着いていく。

 

「……り、りこ……ちゃん……。」

 

落ち着いてきた光助は虚ろな瞳で梨子の瞳を見つめる。そして、安心しきったのか今度は目を潤ませる。

 

「怖い……怖いよ!助けて……梨子ちゃん!」

 

まるでお化けを見た子供が母親に助けを求めるように光助は梨子に泣き縋る。

 

「光助君……辛かったんだね。」

 

いつもとは違う光助。しかし、ある意味では本当の姿なのではと梨子は思った。仮面ライダーとして戦う光助は誰にも甘えられず、身を削って戦わなければならない。子供や少年では務まらない、大人にしか出来ないこと。

光助は無理に背伸びして大人になっているのだろう。そうすればいずれガタがきて崩れ落ちる時がある。光助はそれが来ただけだと梨子は思った。

 

「いいよ、光助君。気がすむまで泣いていいよ。」

 

梨子は優しく光助の頭を撫でる。

 

♢♢♢

ずっと泣き続け、目も顔を真っ赤にした光助はいつものしっかり者に戻っていた。

 

「は、恥ずかしい姿……見せちゃった……。」

 

子供のような姿を見せて、光助は穴に入りたい気分であった。

 

「ふふ、子供みたいな光助君も可愛かったよ。」

 

「う、うるさい!」

 

ニヤニヤと笑いながら茶化す梨子から視線を逸らし、光助は口を尖らせる。

 

「怖い夢を見たんだ。」

 

そして、子供らしい表情も、あのトラウマレベルの夢を話す時には綺麗サッパリなくなり、再び暗い表情へと変わる。

 

「この前の戦いで、ウインドに電線切らせちゃって、ライブも守れなくて、挙句に怒りでseadの宿主ごと傷つけて……そしたら、影に全部俺のせいだって責められたんだ。」

 

「そんな!光助君がいなかったら、私達は!」

 

ウインドに殺されていた。光助がいなければそれは確実な事実になっていただろう。だからこそ、戦ってくれた光助には感謝している。しかし、光助にとってそれは当たり前のこと。

 

「……そうだね。でも……仮面ライダーとして、俺は全部を守らなくちゃならない。だから……!」

 

そして、梨子達の思いが光助を蝕んでいるのもまた事実。それに関しては梨子は気づいていた。だからこそ、そのしがらみを少しでも柔らげたいと思っていた。

 

「ねぇ、それは重すぎない?」

 

「えっ?」

 

「まだ、光助君は大人じゃないの。それなのに全部背負うのは少し重すぎると思うの。」

 

「だけども!」

 

「それでも背負うのなら私も一緒にその責任を背負わせて。」

 

いつの間にか震えていた光助の手を握り、梨子は真っ直ぐな瞳で光助を見る。

 

「私は光助君の力になりたい!もう……光助君に辛い思いさせたくない!」

 

「梨子ちゃん……。」

 

光助は返答に迷う。こんな危険なことに、苦しいことに梨子を巻き込みたくはないという思い。一方で、こんな責任は肩代わりして欲しいとも思っていた。

苦渋の決断を迫られる。

 

「わかったよ。梨子ちゃん。俺と一緒に背負ってくれ。」

 

「うん。」

 

梨子の表情が一気に明るくなり、釣られて光助の表情は和らぐ。しかし、光助は純粋には喜べない。弱さのせいで、甘えたせいで、梨子に苦しい思いをさせるかもしれない。

結局、重い枷を外してもらったつもりがいつの間にかまた新しい枷を付けてしまった。光助はそんな負の渦に巻き込まれていることを薄々気づいいった。

 

そして、病室の入り口では梨子にジュースを買ってきた千歌が複雑な表情で2人を眺めていた。

 

(こうちゃん……。)

 

この病室に戻った時、光助か目覚めていたのを見て、何とも言えない嬉しさに千歌は勢いよく光助に抱きつこうとした。しかし、その前に梨子が光助の手に取り、何か真剣な表情で光助を見つめていた。

そして、その後、光助が安心したような表情を浮かべ、2人の雰囲気が明るくなった。

そんな二人を見て、千歌は痛みを覚えた。心に槍が突き刺さったような鋭い痛み。今にも泣いてしまいそうな痛み。

 

「なんで……私……こんなに苦しいんだろう……。」

 

千歌はこの苦しみの意味がわからなかった。寧ろ、光助が目覚め、喜ばしい状況なのにも関わらず。

 

「羨ましいなぁ……。」

 

千歌の口から気付かないうちに本音が漏れる。結局、光助の傍にいるのいつも梨子。登下校も、学校に居る時も、部活の時も、ご飯を食べる時もいつも一緒にいる。そんなに一緒にいれば自然と互いのこと知れるわけで、所詮、学校に居る時にしか一緒にいられない千歌よりも二人の距離は極端に近い。

それが羨ましかったのだ。もっと光助の近くにいきたい。そして、光助の力になりたい。しかし、特別でもない自分では到底無理だと千歌は拳を強く握りしめる。

 

「千歌ちゃん。どうしたの?」

 

すると、今までトイレに寄っていた曜が戻ってき、あからさまに様子がおかしい千歌に心配そうに話しかける。しかし、千歌は心配をかけまいと無理に笑みを浮かべる。

 

「何でもないよ。それより、こうちゃんが目覚めたんだよ!」

 

そして、千歌は重い足取りで病室へと入っていく。

 

「千歌ちゃん……。」

 

曜はただその哀愁の漂う千歌を見守ることしかできなかった。

 

 




はい、小説は平常通り運転しております笑
サンシャインは千歌ちゃんと梨子ちゃんのダブルヒロイン。ダブルヒロインなんだから、ドロドロしててもおかしくないよね?こういう感じになったのは全部小説版555のせいなんだ。(言い訳)
というわけで次回からルビィ丸加入回になると思います
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