びっくりしました!!
いつかは一位になれたらな・・・頑張ります!
「先輩、本当に昨日はありがとうございました!!」
あの事件の次の日、私は早速先輩の方へお礼をしに行ったのだった。
「おう、まぁ、あんなことがあって気にすんなって言う方が厳しいかもしれんが、気にすんな」
ふふっ、先輩、ここにまできてまだ私の心配をしてくれるんですね、本当にこーいうのあざといよなぁ。
「でも・・・まだあんな人達がいると思ったら少し怖いです・・・」
これは紛れもない本心だ、今回は先輩のおかげでどうにかなったんですが、1人やはると2人の時に襲われたら昨日実感したように力じゃ絶対に勝てないし、それ以前に怖くて体が動かない、そんな不安もこめて先輩に弱音をはいてしまった。
「あいつらなら全員まとめて退学だから、学校内に関しては安全だな、幸い家とか個人情報は教えてないらしいし、一緒に帰れば大丈夫のはずだ、いざとなったら俺がなんとかするしな。」
「えっ!?そうなんですか?それはとっても嬉しいです!
先輩じゃあ、これから毎日行き帰り一緒にしましょうね♪」
まさか先輩の方から一緒に帰るという話をしてくれるとは私としてもとっても魅力的なお話です。
「まぁ、学校のメンツを守るために全員強制的に自主退学させられたらしいし、あの店も分かって貸切にしてたらしいからまぁ、潰れるだろうな。
えっ、毎日かよ、暫くたまにでいいんじゃないか?」
「そーなんですね!
えっ、先輩、そんな事言わないでくださいよ!
私1人で歩いて帰るのめっちゃ怖いんですけど!!
先輩、お願いしますよ~」
必殺、うるうるな瞳に上目遣いの完璧なコンボ!
それに加えて先輩は年下からのお願いには弱いからこれで完璧なはずです!
「・・・わかったよ、暫くはそうする。」
ふっふっふ、作戦大成功です!
「はいっ!ありがとうございます♪」
「しっかし、以外だな、一色は絶対あんないかにも怪しいサークルなんかに絶対引っかからないもんだと思ってたわ」
「・・・忘れてください、あの時は少し浮かれてただけなんです・・・」
まさか先輩とテニスデートして勝つためだなんて絶対に言えないしなぁ・・・
「ふーん、なんに浮かれてたんだかしらねぇーけどほんとに気をつけろよ?世の中こんなんばっかりだからな?」
」
「はい・・・、今回の件はほんとに反省してます・・・」
今回は先輩がいなければほんとにどうなってたかわからない、これからはほんと、今までどうり気を付けなければいけないなぁ。
あっ、そういえば・・・
「そういえば先輩、他の一年の子達はどうなったんですか??」
実はこれが一番問題なのだ、2年の中でさえ人気のある先輩なのに、1年にまで人気がでてしまうのは私としてはとても受け入れがたいことである。
「あ~、なんか昼休みに数人のグループで何組か来て、みんな顔真っ赤にしながらありがとうございましたって言いに来てくれたな、そんな怒るくらいなら別に来てくれなくても大丈夫だったんだけどな・・・」
この人は何を言ってるんだろう、わざとかな?わざとなんだろう、そうだわざとのはずだ。
「なんだよ、急に黙って、あとその顔こわいからやめて欲しいんですけど・・・」
「先輩・・・はぁ・・・」
恐れてた事態は起こるし、この先輩は変なことを言ってるし、でも、やっぱりそうなるよねぇ・・・
「まぁ、そろそろ遅いし帰ろうぜ?」
「はい、そうですね。」
よしっ!とりあえずはこの帰宅デートで我慢しましょう
先輩との帰路につき歩いている途中に私がこう話をきりだした。
「先輩、優しい王様っていう絵本知ってますか?」
「ん?知らないが、それがなにかあったのか?」
「これはちょっと先輩に聞いて欲しいお話なんです。
優しい王様は国のみんなにお金や土地を分け与えちゃうんです。その結果国がどうなっちゃったかわかりますか??」
「国の崩壊か?」
「そうです。結果としては国が無くなっちゃうんです。
このお話はとっても悲しいお話なんですけど、私はこのお話がとても好きなんです。私の初恋はこの王様だと思うんです。王様は自分のことを考えずに国民のことを考えて、自分を傷付けても国民のために行動したんです。なので私はこの優しい王様のことが好きになったんだと思います。自分よりも他人を考えることが出来るのはとても素敵なことだなって。」
「それは、そうだな。優しい王様か・・・」
先輩気付いてますか?この優しい王様はあなたにとってもよく似ているんです。少しは私の気持ちに気付いてくれてもいいんでよ?少しくらい意識してくれないと進めそうにありませんから。まぁ、まだ無理なんだと思うんですけど、それでも私は諦めませんよ。
私の本物、優しい王様は先輩だけですから。
優しい王様の下りわかった人はいるでしょうか??
私の大好きな作品から少しいただいたものです。
セリフ間違えているかも知れませんがご指摘下されば直します!