一色いろはは大学でも諦めない   作:とまとと

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超見切り発進で人気が全く出なかっらすぐ辞めるつもりで始めたのですが沢山の人に見て頂けてこれからも続けていく所存であります!


続、やはり私の恋は一筋縄ではいかない。

電車の中は流石祝日ということでいつもより沢山の人が乗っています。先輩はさり気なく私を窓側に立たせてくれて、周りの人に押されないようにガードしてくれてます。そんな気づかいに私の心は乱されるのでした。

 

でもそんなことで心が乱されるのが嬉しくもあり、悔しくもある私は少しでも先輩に仕返しがしたいと思うのでした。

 

 

「先輩。壁ドンですか?みんなにラブラブな姿でも見せつけたいんですか?すみません、そういうのは嬉しいんですが付き合ってからにして貰えませんかね」

 

 

「毎回その早口で告白してもないのに振られてるんだが、そして毎回よく早口でそんなに言葉が出てくるな。逆に関心だわ」

 

 

「先輩、ちゃんとなんて言ってるか聞いてるんですか?」

 

 

「あー、はいはい、聞いてるよ。」

 

 

「じゃあ、なんて言いましたか?」

 

 

「・・・すみません、よく聞いてなかったです。」

 

 

「聞いてないじゃないですか!ばか!あほ!はちまん!」

 

 

「だから八幡を悪口に入れるのはやめて頂けないですかね・・・地味に傷つくんですが・・・」

 

 

先輩といつものやり取りをしているうちに目的としている駅まで到着しました。

 

「んで、どっから回りたいんだ?もう決まってるんだろ?」

 

 

「はい。もう決まってます。・・・ずっと前から。」

 

 

「なんだ、そんな楽しみにしてたのか、じゃ、取り敢えずその通りに回るか。」

 

 

「はい。そうしましょう。」

 

 

こうして私と先輩2人で前、葉山先輩と回った順番で回るのでした。

 

 

「おい、この順番って・・・」

 

 

やっぱり先輩は気づいてしまうんですね。

でも、その方が私にとってより気持ちを伝えやすいと思いますし、信じて貰えると思うので今回に限ってはとても好都合です。

 

 

「・・・はい、そうですよ。あの時のやり直しです。」

 

 

「・・・それは俺じゃなくて葉山に頼むべきだっただろ。

こんなことして意味はあるのか?もうこの予行練習はいらないんじゃないのか?」

 

 

「とりあえず今はアトラクションを楽しみましょうよ!

そーゆうことは今考えなくてもいいんですよ!」

 

 

先輩はこんな時までまだ私が葉山先輩の事を好きだと思っているのでしょうか、いいえ、そんなことは絶対に有り得ないはずです。きっと先輩は自分が勘違いしないように、わざとそう思い込んでいるんだと思います。

 

先輩は先輩自身に全く期待しません。したくてもこれまで他の人に虐げられてきた過去がそうさせてくれないんだと思います。

 

だから私は先輩に今までのことが無かったように、人が当たり前に自分のことを思うように、先輩もそうなればいいなとずっと思ってました。

 

今日はいい機会なのでそれをできるか分かりませんが出来るだけ実行したいと思いました。

 

 

「いや~、久しぶりに純粋にアトラクション楽しめましたよ~」

 

「いや~ほんとたまにはいいもんだな。まぁ、家でゆっくりしてた方が俺的にはオススメなんだけどな。」

 

 

「・・・先輩はそんなことをいうからダメダメなんですよ。」

 

「へいへい、それはすみませんでした。」

 

残すアトラクションはあのパレードのみ、そのパレードを私と先輩、あの噴水の近くでこんなことを話しながら待っていこと5分、パレードが始まりました。

 

「なぁ、一色、お前は辛くないのか?今なんだろ?・・・あの、葉山に言った時は・・・」

 

「・・・今、そんなことを聞くんですね。

辛くないですよ。私はあの時のこと後悔してないですし。逆にあの日があって良かったと思ってます。

・・・あの日は私の運命が決まった日なので。」

 

 

「・・・そうか。まぁ、一色がそう言うならいいんだけどな」

 

 

花火が上がり本格的なパレードが始まるのでした。

今日、これから私の本物を手に入れるためのほんの少しの勇気と頑張りの物語が始まります。




すみません、この話で終わらせるつもりだったのですが・・・

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