「う、う〜ん。ここは?」
とある世界で少女は目を覚ます。この世界は異物(さつき)を受け入れ、運命を歪ませる。
『目が覚めたんだね、ボクの愛しい彩月♪』
「え?ゆ、《ユベル》?本物?」
『そうだよ。ボクは《ユベル》。よかったよ、神様に頼んだ甲斐があった!』
「……ちょっと待って。やっぱり私死んだ?ここって死後の世界?
だから《ユベル》と話したいっていう夢が叶ってるの?」
『違うよ、彩月。ここはね、
遊戯王ARC-Vの世界だよ。』
「……え?」
そう、彼女を受け入れた世界は【遊戯王ARC-V】の世界。彼女の存在により、運命は大きく歪んでいく……。
『彩月、キミは確かに死んでしまったけどボクが神様にお願いして、この世界に転生させてくれたんだ。』
「ん?《ユベル》が頼んだって事は《ユベル》は最初からいたって事?」
『そうだよ!ボクはずっとキミといたんだよ!キミがボクのデッキを作った時から。』
少女は唖然とする。現実の世界にも精霊がいると聞いて驚かない方がおかしい。悪魔が神頼みする滑稽な話も忘れt
『ナレーター、キミはボクにブッ○ろされたいのかい?』
……すみませんでした。
「誰に話しかけてるの?」
『あぁ、気にしなくていいよ。』
「あっ、目が覚めたのね‼︎」
彩月が《ユベル》と話しているとピンクの髪の少女が扉を開けて部屋に入ってきた。
「あなたは?」
「私は柊 柚子。あなた大丈夫?私の家の前で倒れていたから私の部屋で看病していたけど。」
「うん、大丈夫だよ。私の名前は黒木 彩月。よろしくね!(やっぱりストロング柚子か)」
「そうだ、あなたの親御さんに連絡入れなきゃ!電話持ってくるね!」
「あぁ!待って待って‼︎」
「どうしたの?」
「(マズイ。転生者だから親なんかいないよ〜。どうしよう……。あっ!そうだ!)私、田舎から出てきているからこの辺に住んでないの。決闘塾に通うためにね!」
「そうだったんだ!」
この一言を聞き、彩月は胸を撫で下ろす。彩月は遊戯王は全作見ているので当然ARC-Vの内容も知っている。
「ねぇ、彩月?まだ決闘塾は決めてない?」
「決まってないよ。」
「じゃあさ、私の塾に来ない?というか、ここに通わない?ここは私の家でもあるんだけど、実は【遊勝塾】っていう塾でもあるの!」
「本当‼︎あっ、でもその前にここで1番強い人とデュエルさせて?」
「わかったわ!じゃあ一階に降りましょう!」
そう言うと、柚子は早足で階段を降りていく。
『じゃあボクたちも行こうか。』
「そうね!」
柚子のあとを追うように彼女は一階へと降りていく。
「彩月!紹介するわね。私の幼馴染の遊矢よ!」
「よろしく!俺は榊 遊矢だ‼︎」
「私は黒木 彩月!よろしく!」
「キミが新しく遊勝塾に入る人?」
青いポニーテールの少年が声をかけてくる。
「あなたは?」
「ボクは紫雲院 素良!よろしくね、彩月‼︎」
「僕、フトシ!」
「私はアユ!」
「タツヤと言います!」
年少組の3人も自己紹介をしてくる。
すると、誰かのドカドカと走ってくる音が聞こえる。
「うおおぉぉぉぉ!君か!遊勝塾に入ってくれるという子は‼︎」
「は、ハイ(汗)」
「さっきまで倒れていた人を揺さぶらないっ‼︎」
スパーンという音とともに柚子が持つハリセンが暑苦しい男の頭を叩く。このハリセン捌きはもはや達人の域に達しているのかもしれない。
「うちのお父さんがごめんね。」
「いいよ……。
とりあえずデュエルをやらせて?」
「よーし!さぁアクションデュエルだ‼︎」
その一言を聞き、申し訳なさそうに彩月は言う。
「ごめん、私アクションデュエルした事ない……。」
「本当に⁉︎じゃあルールを説明するわね?」
「あー、でもルールはだいたいわかるよ!」
「よし、じゃあ今度こそ始めよう‼︎塾長、ランダムでアクションフィールドを選んでくれ‼︎」
塾長と呼ばれた暑苦しい男、柊 修造は機械を弄りだし、アクションフィールドをセットする。
「いくぞ!アクションフィールド《アスレチックサーカス》‼︎」
「戦いの殿堂に集いしデュエリスト達が!」
「……。」
謎の沈黙がフィールドを包み込む。
「……えーっと、彩月?」
「ん?あーごめん‼︎ボーっとしてた!
えーっと、モンスターと共に地を蹴り、宙を舞い?」
「フィールド内を駆け巡る!」
「見よ! これぞデュエルの最強進化系!」
「アクショ〜ン…」
「「デュエル‼︎」」
彩月 LP4000
遊矢 LP4000
「私の先攻ね!
私は《おろかな埋葬》を発動して、《ヘルウェイ・パトロール》を墓地に送る!」
ヘルウェイ・パトロール
効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1600/守1200
(1):このカードが戦闘でモンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動する。
そのモンスターの元々のレベル×100ダメージを相手に与える。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
手札から攻撃力2000以下の悪魔族モンスター1体を特殊召喚する。
「遊矢!私のデッキのエースを見せてあげる‼︎」
「⁉︎もう出てくるのか!」
「私は《ヘルウェイ・パトロール》を除外して、《ユベル》を特殊召喚‼︎」
ユベル
効果モンスター
星10/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0
このカードは戦闘では破壊されず、
このカードの戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0になる。
フィールド上に表側攻撃表示で存在する
このカードが相手モンスターに攻撃された場合、
そのダメージ計算前に攻撃モンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。
また、自分のエンドフェイズ時、
このカード以外の自分フィールド上のモンスター1体をリリースするか、このカードを破壊する。
この効果以外でこのカードが破壊された時、自分の手札・デッキ・墓地から
「ユベル-Das Abscheulich Ritter」1体を特殊召喚できる。
「攻撃力0のモンスターを攻撃表示だって⁉︎」
「ふふっ。私は《黄泉ガエル》を召喚してターンエンド。
エンドフェイズ時、《ユベル》の効果が発動。《ユベル》自身を破壊、または自分フィールドのモンスター1体をリリースする!《黄泉ガエル》をリリース。」
彩月 LP4000
モンスターゾーン
ユベル 攻撃力0
魔法・罠ゾーン
無し
そのプレイングを見て素良は疑問に思う。
「(攻撃力0のモンスターを棒立ち?いくらアクションマジックがあるとはいえ、伏せカードも無しなんて……。
一体あのモンスターにはどんな能力があるっていうんだろう。)」
「俺のターン、ドロー!
じゃあ今度は俺のエースだ!俺はスケール1の《星読みの魔術師》とスケール8の《時読みの魔術師》でペンデュラムスケールをセッティング‼︎これでレベル2から7モンスターが同時に召喚可能!
揺れろ、魂のペンデュラム!描け、光のアーク!ペンデュラム召喚‼︎現われろ、俺のモンスターたち‼︎
レベル4《EMシルバー・クロウ》、レベル5《EMパートナーガ》!
そして真打ち登場!雄々しくも美しく輝く二色のまなこ!《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》‼︎」
EMシルバー・クロウ
ペンデュラム・効果モンスター
星4/闇属性/獣族/攻1800/守 700
【Pスケール:青5/赤5】
(1):自分フィールドの「EM」モンスターの攻撃力は300アップする。
【モンスター効果】
(1):このカードの攻撃宣言時に発動する。
自分フィールドの「EM」モンスターの攻撃力は
バトルフェイズ終了時まで300アップする。
EMパートナーガ
ペンデュラム・効果モンスター
星5/地属性/爬虫類族/攻 500/守2100
【Pスケール:青3/赤3】
(1):1ターンに1度、自分フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、
自分フィールドの「EM」カードの数×300アップする。
【モンスター効果】
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、
自分フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力は自分フィールドの「EM」モンスターの数×300アップする。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
レベル5以下のモンスターは攻撃できない。
オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン
ペンデュラム・効果モンスター
星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
【Pスケール:青4/赤4】
「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の(1)(2)のP効果は
それぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。
(2):自分エンドフェイズに発動できる。
このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。
【モンスター効果】
(1):このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、
このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる。
「俺は《EMパートナーガ》の効果発動!自分フィールドのモンスター1体を選択し、自分フィールドの《EM》1体につき攻撃力を300ポイントアップする!俺は《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》を選択し、攻撃力を600ポイントアップする!」
オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン
攻撃力2500→3100
《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》は仲間の力を得て力を漲らせる。
「バトルだ!《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》て《ユベル》を攻撃!【螺旋のストライクバースト】‼︎」
《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》の息吹が眼下まで迫りくるが、彩月も《ユベル》も動く気配は無い。
疑問に思いながらも遊矢は《オッドアイズ》の効果を発動させる。
「《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》の効果!相手モンスターと戦闘を行う時、相手に与えるダメージを倍にする!【リアクション・フォース】‼︎」
「遊矢、ちゃんと相手モンスターを警戒しなきゃダメだよ?《ユベル》の効果!このモンスターは戦闘では破壊されず、このモンスターが攻撃された時に発生する戦闘ダメージを0にする!
その後、攻撃してきたモンスターの攻撃力のダメージを相手に与える!【ナイトメア・ペイン】‼︎」
「なんだって⁉︎ぐああぁぁぁ‼︎」
遊矢 LP4000→900
「さぁ!まだこんなもんじゃないでしょう!もっと私を楽しませて、遊矢‼︎」
という訳で主人公とのデュエル前半戦でした。
いや〜ユベルは強いですよね!除外やバウンスさえされなければ……。
次回は後半戦!さぁ勝利の女神はどちらに微笑むのでしょうか?
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!