ありがたき幸せ。。。
忙しくてなかなか更新出来ないけど、頑張ります。
新人戦3日目...
今日は新人戦バトルボードとアイスピラーズブレイクの三回戦~決勝があるのだが、俺らは今絶賛絡まれていた。
ちょうどアイスピラーズブレイクに深雪が出場するので、見に行こうと部屋を出て歩いていると、達也と深雪にあったのだ。
これから、準備のために控え室に向かうと言っていたので、そっちに寄り道してから観戦するスタンドに行けばいいや、と思い一緒に歩いていたら、正面から男が2人歩いてきた。
イケメンと、塾帰りの中学生見たいな奴だ。
2人ともこちらと目が合うと立ち止まり、いきなり自己紹介してきた。
「第三高校一年、一条将輝だ」
と、イケメンが言い出し、
「同じく第三高校一年、吉祥寺真紅郎です」
と中学生が言い出した。
草むらの虫取り少年だっていきなり名乗らないよ?
「第一高校一年、司波達也だ。」
お前も名乗っちゃうのかよ...
少しこの流れに逆らえないかなと思い黙ってると、皆が射殺さんばかりにこっちをみている。
「第一高校一年、九重迅...です。」
怖ぇよ...。
「そんで、『クリムゾンプリンス』と『カーディナルジョージ』が試合前に何のようだ?」
二つ名的なヤツだね。俺も昔は心無い名前で呼ばれたなぁ。あれ結構恥ずかしいんだよね。
「ほう.....オレの事だけじゃなく、ジョージのことまで知ってるとは話が早いな」
それに関しては俺も知ってる。詳しくはないが。
「しば、たつや...聞いたことの無い名です。ですがもう忘れません。おそらくはこの九校戦始まって以来の天才技術者。試合前に失礼かとも。思いましたが僕達は君の顔を見に来ました。」
「そこに、まさかクラウドボールで直を破った九重がいるとは思ってなかったけどな。」
本当に第三高校の生徒にはよく絡まれるよなぁ...なんか因縁でもあったっけか?
「弱冠13歳でカーディナルコードの1つを見つけた天才に、天才と言われるのは恐縮だが...確かに非常識だな。」
「確かにな。まぁ、俺は特にこの後何もないけどね、そちらのお姫様はそういう訳には行かないから。お二人さんは達也に用があるみたいだし、深雪は先に準備して来いよ。」
俺がそういうと、深雪はニコッとしながら「分かりました」と言い、控え室の中に入っていった。
その様子はあまりにも華麗に相手の2人を無視していて、いっそ清々しかった。
まぁ、俺も長居はしたくないけどね。
この後達也が、プリンスもこのあと試合じゃないのかと聞くと、言葉に詰まっていた。
「僕達は明日のモノリスコードに出ます。」
吉祥寺がすかさずフォローしているが、まぁ思春期だからね...
「君たちはどうなんですか?」
「そっちは担当しない。」
達也が吉祥寺に答える。
「俺は出るよ!モノリス。」
「そうか、それは楽しみだな」
「でも、勝つのは僕達です。」
一条と吉祥寺が自信満々に言い放った。なんでこうも第三高校って自信に満ち溢れてんの?
まぁ、悪い事じゃないけどさ、謙虚さにかけるよね。
「んじゃ俺も程々に頑張らせてもらうわ。御手柔らかによろしく。」
そう言い俺はニヤっと笑った。
なんて一幕もあったが、今は達也と深雪と控え室にいる。
何となくそのまま立ち去るのも、先の2人と道が一緒になったらやだなぁとか、考えながら結局何となくで控え室にお邪魔した。
「いやいや衣装キマってんな!これだけ見てたらこれから九校戦の試合だとは誰もおもわないだろ。」
「ありがとうございます。」
完全にいい所の巫女さんですね。
「本当に流石だわ。そりゃプリンスも鼻の下が伸びるよなぁ。その辺達也的にはどうよ?」
俺は完全にニヤニヤしながら達也に目を向けると、当の本人はあまり気にしてない様子。
「何の話ですか?」
深雪がキョトンとしている。
「いや、さっき深雪が先に控え室に入ってったとき、相手の2人を一瞬も気にせずに華麗に無視したろ?そん時に一条が目に見えて落胆してたんだよ。それを見て達也も呆れてたけどな。」
俺はカッカッカッと笑いながら深雪にさっきの話をした。
「あれは.....あちらが悪いです。」
やはりあれは少し癇に障ったらしい。
「まぁ、深雪は悪くないから気にしなくても大丈夫さ。それよりも、色恋に疎い俺だって分かるんだ、一条はお前に気があんだろ?その辺深雪はどう思う?」
達也も何か言いたそうにしながら俺の言葉に耳を傾けていた。
まぁ、兄として気になる所ではあるのだろう。
「そうですね、あまりタイプではないですね。」
一条.....ドンマイ。
「そいじゃあ深雪はどんな男がタイプなんだ?」
聞いたはいいが、言ってから深雪が重度のブラコンなのを思い出した。
「そうですね.....何事にも動じず、冷静で周りが良く見えていて、引っ張って行ってくれるそんな人がいいですね」
いやに、期待と羨望の眼差しで見られてた気がするが気の所為ということにしておこう。
てかこのお姫様を引っ張れる男なんていらっしゃるのでしょうか...
そう言えば一条君全然オレに気付いて無かった事に少しほっとしました。
その日の競技が全て終了した。
結果から言うと、司波兄妹マジパネェわ。
達也がCAD担当した、3人が全員入賞。
おまけに深雪はぶっちぎって優勝。
バトルボードに関しては沓子も頑張っていたが、優勝したのはほのかだった。
光井家お得意の光学系魔法を巧みに使った戦術で危なげない試合運びだった。
ちなみに戦術立案は達也。
ここでも達也の手腕が際立つ。
とりあえず...
お前らなんなの?隠す気あんの?
俺も想像の域を出ないが、おそらくはあの名家の出だとは思っているけど、本人たちがあまりにも隠す気が無いので想像は確信に変わりつつある。
とは言っても、俺自身は特に干渉しようとは思ってない。
本人達も、隠す気がある様には見えないが、知られたくは無いみたいなのでわざわざこちらから言うことも無い。俺も親父と一緒で俗世にあまり興味が無いため広めてやろうとも思ってない。
友達と言う物が今まであまりいなかったからよくわからない事が多いが、これからも2人...いや、この学校で知り合った人達は大切にして行きたいと思っている。
そんなこんなで俺は森崎たちとモノリスの打ち合わせをした後、真由美さんに呼ばれてホテルの近くの公園に来ていた。
「ごめんなさい、待った?」
「俺も今来たとこっすよ。」
「そう、よかった。」
公園は夜遅いこともあって静かだ。しばしの沈黙を破るように俺が切り出す。
「そんで?話ってなんすか?」
俺がそう言うと真由美さんは少し困ったような顔をしていた。
「迅君は達也君、深雪さんの事どう思いますか?」
まぁそりゃそうなるよね。聞いたことの無い名前が九校戦始まって以来の活躍をしているのだ。それも兄妹で2人とも。
十師族が目をつけるのも当たり前だ。
「どうって...仲のいい兄妹だなと」
まぁ正直なところ俺は何も知らないと言っても過言じゃない。
あくまでも想像の域を出ないのだ。
とりあえずしらばっくれる。
「私もそう思うけど、今聞きたいのはそういう事じゃ無いの。」
「まぁいやに
まぁ、嘘はついてないよ?本当に情報として、確定的な事は何一つもってないから。調べてないだけとも言うけどね。
「確かに今回の九校戦で、彼らはとても活躍してくれてるわ。それは生徒会長をやってる私からしても、とても嬉しい事です。でも、目立つ事は決していい事だけじゃない。それは迅君もよくわかるでしょ?」
「そうっすね。そりゃもう痛いほど。」
「2人とも既に十師族の目に止まっているわ。それ以外にもきっと...」
この人本当にいい人だよね。小悪魔的なところもあるけど、基本は面倒見のいいお姉さんなんだよなぁ。
だから、毎回俺はこの人の頼みを断れないんだよなぁ...
「まぁ、俺の目の届く範囲なら助けますし、達也ならあまり心配も無いですよ。それよりも、今は自分の心配をしましょうか!」
どうやら真由美さんは気が付かなかったみたいだけど、お客さんがやって来たようだ。
俺は真由美さんにマルチスコープを展開するように言った。
敵は5人。
「さて、真由美さんはそこで誰か来ないか見ててください。俺はお掃除してくるんで。」
そう言い終わる時には小太刀を投げていた。
俺は気配を消し、投げた小太刀と共に敵に接近し、敵が回避動作を取った瞬間小太刀をキャッチし、そのまま敵を切り付けた。
刃は潰してあるので、致命傷にはならないが、一撃で意識を刈り取ると、そのまま倒した敵を掴み近くにいたもう1人の敵に投げつけた。
「はい、2人撃破。」
この時点で残る敵は3人。
装備は、1人はマシンガン、2人はCADを構えていた。
魔法に、銃火器。まとめて対応するにはちょこっと面倒なかんじだなぁ。
コレが遮蔽物が多いならまだしも、少ない公園に、オマケに俺だけじゃなくて真由美さんもいる。
殺るなら一瞬だな。
俺は小太刀をもう1本出し構える。
CAD持ちの1人が恐らく自己加速術式で急接近してくる。
俺も縮地で一気に間合いを詰めると同時にマシンガン持ちに小太刀を投げる。
いきなり目の前に現れ驚いたのか、突撃してきた相手は直線的な攻撃になる。それを半身で躱し膝蹴りを決め魔法を使う。
「飛雷神」
俺は一瞬でマシンガン持ちの前に現れ、1人目を倒した時の様に切り付けた。
残るは1人。
幻術を使い撹乱しながら近づき、何も出来ない敵にサイオンを使った手刀で痺れさせ、気絶させた。
照準を真由美さんに向けようともしていたけど、まぁあまり意味は無かったね。
「終わりました。大丈夫だとは思いますけど、怪我は無いですか?」
「え...ええ、大丈夫よ。それにしても迅君よく気がついたわね。」
「まぁ、索敵と隠密は基本っすからね。」
敵より早く見つけ、気付かれる前に倒す。これ、基本です。
「それに迅君何あの魔法?瞬間移動に見えたけど...」
「あぁ、あれは俺のオリジナルですよ。一応古式魔法なのかな?俺のサイオンって特殊って話はしましたよね?」
「そうね、電気質だってきいたわ。」
「この小太刀も特殊で俺のサイオンに最適化されてるんです。簡単に説明すると、俺とこの小太刀は回線が繋がってるんですよ。なんで距離に限界はありますけど、小太刀のある場所まで電気が流れる速度、つまり光の速さで移動する事が出来るんです。逆もしかり。」
「なるほど、ってことは空間を瞬間移動してるんじゃなくて、小太刀までの距離を光の速さで移動しているのね?」
流石っすね飲み込みが早い。
「まぁそういうことっすね。」
「よいしょ、まぁこんな感じかな。」
俺は気絶させた敵を縛り上げていた。
「迅君この人たちは何が目的だったのかしら?」
真由美さんは難しい顔をしていた。
「十中八九、九校戦の妨害だと思います。一校が勝つと面白くないと思ってる輩がいるんでしょう。それに、この場面は絶好のチャンスだったんですよ。」
「どういうこと?」
真由美さんは首を傾げている。
「少なからず、彼らは俺と真由美さんの顔と名前を知っていたんですよ。敵兵もそこそこ訓練されてましたし。優先順位はまだ競技の残っている俺のが高いとは思いますけど、真由美さんも一校のトップだ。同時に潰せたら、一校に対して大きな打撃を与えることができる。」
「確かにそうね。でも、一体誰が...」
まぁ、誰であっても見つけたが最期だけどな。
ある忍者マンガから技名借りました
中身は大部劣化してるけどね。
忙しいので纏まりのない文章になってしまったけど読んでいただけたら幸いです。