魔法少女リリカルなのはSS -blaster-if 作:sennkage
ウィーンとエスカレーターが動いている音が聞こえる。
それに乗る2人組の影があった。
「なんとか間に合ったか・・・」
1人は黒い髪に黒い瞳を持つ少年、ユウガ・カムイだった。
「それはそうですよ私が集合時間五分前につくように計算したのですから」
そしてもう1人はユウガのユニゾンデバイスでありパートナーであるアイリ・カムイだった。
2人は無事に昇格試験に合格した。だがそれと同時に今回、設立されたばかりの機動六課にスカウトされたのだ。
「にしてもどうして俺なんだろうなあ・・・」
そう疑問はそれだった。
あの試験中飛び込んできた声の主はこの機動六課を立ち上げた部隊長だったらしく。
いきなり広域魔法叩き込まれて戦闘不能まで追い込まれた。
そして動けないところにやってきてこの部隊に誘われた。
もちろん最初は渋った。
そりゃあいきなり試験中に戦闘不能まで追い込まれてなおかつ自分の部隊に入ってくれとはさすがにむしがよすぎる。
だが、その部隊長が言った言葉により俺は入ることを決めた。
『他の所よりも給料ええよ?』と・・・
その言葉により俺は決めてしまった。いやもちろんどのくらい普通の地方魔導士と比べると給料に差があるのかもちゃんと確認した。
それを見て決めたのだ。
だが、それはあくまで俺の事情だ。
向こう側からすると俺が必要になるとは到底思えない。
「なら他に意味が・・・?」
「何を一人でブツブツいってるのですかユウガ?」
「いやなんでもない」
そうだ。今考えても意味は無い
自分は承諾したのだ。なら後はその流れに任せるだけだ。
「ってそういえば待ち合わせせ場所ってここでよかったのか?」
「はい。私達もだいぶ田舎の方から来てますからね」
「まあ、さすがに部隊所属になったんだ。家には一回は帰るだろう」
合格したのを家族に連絡したところ、すぐに家に帰ってきなさいと言われ。
家に戻ったのだが・・・
「今時サプライズパーティーなんてするか?」
「それほどまでにユウガを大事に思っているのでしょう」
「・・・そっか」
アイリが言った一言に心の少し暖かくなった。
そんな話をしている時だった。
「あ、あの!時空管理局の方でしょうか?」
赤い髪とを持つ自分と同じくらいの年の子が話かけてきた。
「まあ、間違ってないが・・・」
「???」
「私達もここで人を待っているのですよ」
「あ、なるほど!えっと・・・」
「ユウガ・カムイ三等陸士だ」
「アイリ・カムイ三等陸士です」
「お2人は姉弟なんですか?」
「まあ、似てるっちゃ似てるな。そんで君は?」
「あ!失礼しました!エリオ・モンディアル三等陸士であります!」
急にビシッと敬礼を決めてきたエリオ。
その姿に俺は少し目を丸くさせた。
「あのー?」
その姿をみて不思議そうに思ったのかエリオはユウガに声をかけた。
「んあ!?ああ!ごめんごめん!同年代ぐらいってあんまいなかったし、そんな風に敬礼されたのも始めてだったから驚いてな」
「そうなんですか・・・」
「ちなみに私は永遠の17歳です」
「・・・・・・・・」
「何か言ってくれないとボケた意味ないじゃないですか」
「永遠の17歳・・・?」
「ああ・・・まあ、こいつは・・・「ここにいたか」っと待ち人が来たみたいだな」
声がする方を向くと昇格試験でお世話になったシグナム二等空尉がいた。
「お疲れ様です!私服で失礼します!エリオ・モンディアル三等陸士です!」
「ああ。遅れてすまない遺物管理部 機動六課シグナム二等空尉だ。長旅ごくろうだったな。そちらの二人もな」
「ハッ!お疲れ様です。シグナム二等空尉殿!」
「それはやめろと言っている。仕事のときだけで構わないぞ」
「そんじゃ普通に話すわ」
「えっ!?」
そんな対応をしているユウガにエリオは目を丸くして驚いていた。
普通、休暇などでも上官に出会えばそんな話し方はしないからである。
「フフフ・・・本当に面白い奴だ」
「そりゃどうも」
「ちょっと永遠の17歳である私を忘れて話すとはいい度胸ですね?」
どこで覚えたのか目に横からピースするような恰好で言ってくるアイリ。
それを見てユウガは知らない振りをエリオは再び疑問をシグナムはますます笑いを強めた。
「そういえばもう1人は?」
「はい。まだ来てないみたいで・・・あの!地方から出て来るとのことですので迷ってるのかもしれません。探しに行ってもよろしいでしょうか?」
「頼んでいいか?」
「はい!」
そう言ってエリオはもう1人を探すために走っていった。
だがユウガとアイリはその場から動こうとしなかったのでシグナム疑問に思い聞いた。
「お前たちは探しに行かないのか?」
「あー・・・そのもう1人って誰なんですか?」
「??資料は見てないのか?」
「えっと・・・そんなの送られてきてないのですが・・・?」
「そんなはずはないのだが・・・」
「それについて少し思うことがあります。ユウガ、本局に登録してある郵送先はどこになっていますか?」
「それはもちろん寮に・・・あっ」
「そういうことです」
「つまりユウガは寮に郵便物が届くように登録していたがすぐに自宅へと帰ったため資料は今寮にあるということか?」
「たぶん」
ていうかエリオから話しかけてこなかったら完全に関係者かどうかすらわからなかったからな・・・
「全く・・・」
「申し訳ありません・・・」
シグナムは若干呆れ気味にため息をつきながら言った。
「シグナム二等空尉ー!!」
そんな風にユウガのドジを話している時、エリオがもう1人を見つけたのかシグナムの名前を呼びながら走ってくる。
その後ろにいるのはピンク色のショートヘアーの女の子と・・・竜?
「なあアイリ・・・あれって」
「ええ。子供の竜に見えますが大きな力を宿してますね」
そう、彼女の隣にいるのは小さな竜だった。
姿はぬいぐるみぐらいだが内に秘めている力は今のエリオではわからないだろう。
「はあはあはあ・・・お、遅れてすいません!キャロ・ル・ルシエ三等陸士であります!この子はフリードです!」
「キュウ!」
「シグナム二等空尉だ。こっちは・・・」
「ユウガ・カムイ二等陸士だ。よろしく」
「アイリ・カムイ二等陸士です。よろしくお願いしますね」
「はわわわ。こ、こちらこそよろしくお願いします!」
「よしでは全員そろったな。これより本局に向かうぞ」
「「「「ハッ!!」」」」
「お前達ここでは目立つからそれはやめろ・・・」
そんな姿にエリオとキャロは顔を合わせて少し笑った。
ユウガとアイリは・・・
「おーうお前達早く行こうぜ」
完全に仕事から普段の状態に戻って全員に接していた。
「あ、待ってください!」
「わ、私も!」
「全く慌ただしいな。それにユウガは・・・行き方は知ってるかアイリがいるからな」
自分の前を走っていくユウガ達を苦笑しながらシグナムは後ろからゆっくりと追っかけるように歩いて行った。
ーーーーーー管理局第六課用寮ーーーーーー
「おい!お前ら!シグナムの姉御が来るまで後10分弱いいな!!?」
「「「「おう!!」」」」
「それでは最終チェックと隅々まで掃除開始!!!」
機動六課に配属されるであろう男女が全力で整備掃除を始めていた。
女性まで男性のような声を出しているがそれはシグナムの影響が大きいと言える。
簡単な話が彼女、彼はシグナムのファンなんのである。ごく一部の人間だが。
そんな人達がシグナムから頼まれたことを生半可な形で終わらすわけが無いというかできるはずがなかった。
「そこ!ホコリが残ってるぞ!!」
「はい!!」
「そして俺は外の葉っぱやゴミの掃除だ!うおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
数分して掃除は完璧に終わった。
それはもう、高級ホテルに匹敵できるレベルでの綺麗さだった。
彼らの指揮をとっていた人物は何かを察知したのか座っていた形から急に立った。
「・・・!!シグナムの姉さんが来たぞ!お前ら行くぞ!」
そうシグナムが来たのを察知したのだ。
もちろんその人物に従うように全員は入り口の方へと向かった。
ーーーーーー管理局第六課用寮前ーーーーーー
「ここが僕たちがこれからお世話になる場所なんですね・・・」
「大きいです・・・」
「キュウ!」
「おーシグナムさんこれって俺達が住んでいた寮と中身はあんまり変わらない?」
「そのはずだが・・・何かあるのか?」
「いや、やたらに綺麗になってるなと思い・・・」
「ふむ・・・そういえば昨日、新しく配属される部隊員に掃除をできたらでいいからしておいてくれと言った記憶が・・・」
「(アイリこれってそういうレベルじゃないよな?)」
「(ええ。これは潔癖症の人間がやるレベルです。まず入り口なのに一切の葉っぱが落ちてないという所が異常です。普通ならば1枚や2枚落ちているはずですから・・・)」
そうユウガ達が異常だと思ったのはそこだった。
普通落ち葉というのは木の枝から茎の部分が枯れて落ちてくることが自然だ。
だが、それが一切ないとうのは
「驚異的すぎるだろう・・・これ・・・」
「そんなに表情を引きつらせてどうした?」
・・・俺がいけないのか。
そうか気にしたら負けということだな。納得。
なら気にしない方向でいこう。
良くも悪くも目の前の自体を信じられないユウガは目の前のことをなかったことにした。
「シグナム二等空尉殿!掃除の方は完璧にしておきました!」
「ん?ああ。そういえば昨日頼んだ者だな。確かアルラット・セブン三等陸士だったか?ごくろうだったな」
「はっ!感謝いたします!私の後ろにいる皆が手伝ってくれたおかげで
「そうか・・・皆ご苦労だった。今日はゆっくり休め」
シグナムがそう言ったのと同時に目の前にいる隊員の半分が気絶した。
所々から騒ぎ声が聞こえる。『私生きていて良かったわ・・・』『駄目だ!まだ逝くな!』『フ・・・後は頼んだ・・・』『おい!気絶した奴らを運べ!』『そうよこんな所シグナム様に見せられないわ!!』と様々だ。
「・・・なあユウガ?私は何かしたのか?」
「あー・・・皆、感謝されて気が抜けたんだろうなあ・・・と思う」
いや、実際には全く違うのだが。
てかこれに気付かないシグナムもそうとう鈍いな・・・
「では私達はこれで失礼します!!」
一番先頭に立っていた隊員が敬礼をして他の皆を連れて行った。
・・・・・・いやいやいや!!!?
ちょっと待って!?今1人で何人運んだ!?10人くらいいたよな!?
目の前で信じらない光景を見ているとアイリがそれに答えるように言った。
「なるほどレアスキルですか」
「・・・・・・いやそれで納得できる方がおかしいと思う」
見てみろよエリオとキャロなんて一連の動作をみて完全にフリーズしてるぞ?
「あれくらいなら結構普通の部類に入ると思いますよ?」
「そう・・・なのか?」
「ええ。ユウガのレアスキルに比べたらあれくらいは普通の範囲かと」
「そんなに異常か?俺・・・」
「間違いなく」
その言葉にガックリと肩を落としながら対応するユウガ、その様子を見ていたシグナムがエリオとキャロに気付き話しかける。
「エリオにキャロ。大丈夫か?少しボーっとしているようだが・・・疲れが出たか?」
「・・・ハッ!?いいえ!大丈夫です!」
「は、はい!大丈夫です!」
2人がシグナムに慌てたように返事を返した。
いや、まあ・・・ねえ?むしろ普通に返事を返せた方がすごいと思います。ハイ。
「そうか?では話を続けるぞ。これからお前たちは共同の寮に住み込んでもらう。そして、この小型寮に住むのはユウガ・カムイ、アイリ・カムイ、エリオ・モンディアル、キャロ・ル・ルシエ、ディアーチェ・K・クローディア、シュテル・スタークス、レヴィ・ラッセル、ユーリ・エーベルヴァイン、スバル・ナカジマ、ティアナ・ランスター以上10名になる。ちなみにまだ、スバル・ナカジマとティアナ・ランスターについては入隊予定であるため未定だ。」
ふむ・・・スバルとティアナも一緒になる可能性が高いのか・・・いやそれよりもだ。
「あのシグナムさん?異常なまでに女性比率が多いのは何故のでしょうか?たぶんですけど新しく聞くその4人も女性ですよねたぶん・・・」
「どうした急に?まあ、その通りなのだが。それと女性が固まったのはたまたまだ。そこにエリオとユウガがいるのに関してはエリオはテスタロッサから頼まれた関係上でユウガに関してはアイリがいるからな男子寮に住まわせるわけにいくまい?」
「・・・・・・そうですね」
「あ、あの!僕は男子寮でも!」
「歳が近い者がユウガとキャロぐらいしかいないからなそれを考慮してテスタロッサからの進言だろう」
「・・・・・・・」
あ、はい。俺もエリオも何も言い返せませんでした。
事実その通りなので仕方ないと思い納得した。
「後、ディアーチェ達は明日来る。スバル達に関しては入隊すれば三日後までに入るだろう。それでは全員三日後に本局で会おう」
そう言ってシグナムは去っていった。
「・・・とりあえず部屋や家具とかの確認して必要な物があったら後で買い足すということでいいか?」
「あ、はい。それで大丈夫です」
「私もそれで大丈夫です」
「私は・・・」
「アイリには聞いてないから安心していいぞ。どうせ飯と風呂以外は必要ないんだからな」
「むう・・・最近のユウガは私に冷たいです」
「あ、あのーさすがにアイリさんは女性なので服とか生活用品は必要なのでは?」
おれがアイリをいじめているのかと思ってキャロがそう言ってきた。
そうか。そういえば言ってなかったか。
「あー何を誤解しているかは大体わかるけど。アイリはデバイスだからそういうのあまり必要ないんだ。服に関しては魔力で作ってるしなアイリのは」
「「え!!?」」
「いやん。そんな熱い目で見られたら困っちゃいます」
「アホはほっといてそういうことだ。」
身を少しくねらせながらアホなことをいうアイリを無視しつつ何故あんなことを言ったのかについて説明した。
「そういうことだったんですね」
「まあな。後口調そんなに丁寧にしなくてもいいぞ?堅苦しいのはそんなに好きじゃないからな。エリオもな」
「はい!あ・・・」
「ゆっくりとでいいからタメで話そうぜ。そっちの方がこれから楽しそうだ」
「そう・・・だね。よろしくユウガ」
「おう!」
「よろしくお願いしますね!・・・あ」
「「ぷ・・・あはははははは!!」」
「も、もう二人とも笑うなんて酷いです!」
丁寧語で返してしまったキャロを笑いながらユウガとエリオは寮へと向かって走って行った。
ユウガの後ろにスーっとついて行っているアイリは色々な意味すごいと思うキャロは自分が置いてかれてることに気付きすぐに2人を追いかけるように走ったのだった。