新武将の野望in恋姫†無双 ROTA NOVA 作:しゃちょうmk-ll
「あ、師匠! あの建物じゃないっすか?」
呂範が指をさした先には三階建ての楼があり具合の悪そうな住民が集まっている。扉を叩き、なかに入るとそこには
「御免、華佗先生はいらっしゃるかな、薬を売りに来たものなんだg・・・・」
「うぅ~ん?いいオ・ト・コの声がするわねぇ~ だぁあれぇ?下腹部がキュンキュンするチャ~ミングな男の気配はぁ~?」
「このほのかに漂ってくるのはいいオノコの香り、それも一級品。わしの小さなお胸の先っちょがピクピクしておるわぁ!」
なんじゃこりゃ・・・ なんじゃこぉ↑りゃ・・・
なんじゃこぉ↑りゃ・・・ なんじゃこっりゃ↓・・・
なん↑じゃこりゃ・・・ なん↓じゃこりゃ・・・
なんじゃこりゃ・・・ な"ん"じゃこりゃ!・・・
「あらぁ?いらっしゃ~い どこか調子が悪いのかしらぁン?でも安心してぇ、あたしが誠心誠意看病してあげるわぁ~ん」
「貂蝉よ、お前のようなものでは役者不足よ。この方はわしが手取り足取り腰とり添い寝して差し上げるのだ 引っ込んでおれ!」
「うっふ~んいい男を見つけた漢女は一直線の早い者勝ちなのよ~ん! ほぉ~んらベッドまで運んで差し上げるわ~ん」
扉を開けるとそこはピンクのパンツ一丁のガチムチとふんどしに前開きの袖だけのガチムチがいた。あきらかに似合っていない
さすがのタケマサでもこれには意識が飛び、茫然自失となり惚けてしまった。呂範に至ってはまるで敵に大筒があったときの某東北地方の武将のような顔でフリーズしている。
そんな彼らに対しこれ幸いとばかりにキャプチャーにかかる二人? はたして単位は人でよいのか、匹・体・柱あたりが適切な気がする
彼らの手がタケマサに触れようかというその一瞬
--------------------------一刀流奥義 夢想剣!!!!--------
かの剣豪、伊藤一刀斎はさらなる剣の奥義を求め鶴岡八幡宮に参籠したことがあった。
しかし満願日を迎えても、何の啓示も受けられず、一刀斎は失意のまま去ろうとして境内を歩いていると、突然に闇に潜む男が斬りつけてきた。
参籠を終え、気力体力が限界であった一刀斎は影を斬るように刀を振り、確認もせず帰宅したのである。
そして翌朝、それが夢か、事実かを確かめるために境内に行くと一太刀で絶命した男の死体があり、そのときの夢心地で剣を振った剣こそ”夢想剣”となずけた。
人間は無意識で体が反応し、達人の無意識は意識した動きを超える。無意識の動きには、恐れも不安も迷いなく、それゆえに正確であり、的確だ。
数多くの修羅場を越え、幾百も強者たちとの立ち合いを経験したタケマサの肉体は意識が飛んでいるにもかかわらず眼前に迫る脅威に対して無意識のうちに必殺の一撃を叩き込んだ
「む!」「あらぁん!」
無拍子で抜き打たれた抜刀は並みの達人では反応できずに叩き斬られるほどの鋭さを持った一撃であったが紙一重で身をひるがえした彼らの身を断つことはなく髪の一房に掠るのみ
躱された・・・、そう認識したタケマサの肉体は距離があるうちにできる限りの迎撃態勢を整える
意識がなく理性的な考えができないため本能によって肉体が眼前に迫る脅威に対し、己が生命をも燃やす勢いで最大限の抵抗を行う。
---------------独妙剣・天狗抄・神気・羅刹!!!
「な、なんて気なのぉ!? 私の全身の筋肉がぁビクビクしちゃうわ~ん!」
「この肌を刺す鋭い闘気、そしてその鋭い視線・・・わしの下腹部も熱くなってきよったわ!!」
二人の漢女も闘気に充てられ構える。そんな中でフリーズしていた呂範もようやく動き出し、目の前のクリーチャー2体と臨戦態勢のタケマサという構図に慌てて場を収めようと声を上げる
「ちょ!ちょっと師匠落ちついてくださいっス! そっちの方々も! あたしたちは薬を売るために華佗先生にお会いしたいだけっすからぁ!」
「・・・・は! 子衡、一体どうしたのだそんなに声をあげて? う、己れはどうしていたのだ、戸を開けてからの記憶が・・・」
「思い出さなくていいっす。とりあえず師匠、剣を収めてゆっくり深呼吸しましょう、ひっひっふぅ~」
タケマサの意識が戻ったことで場に張りつめていた闘気が四散する。そこになにやら物騒な気配を感じ取り奥からやってきた熱血な印象を受ける若い男が声をかけた。
「貂蝉、卑弥呼いったいどうしたんだい? ずいぶん物々しい雰囲気だったけどなにかあったのかい?」
「あらぁんダーリン、この人たちが訪ねてきたからお出迎えしようとしたのよぉ~ん」
「歓迎しようとしたのじゃが恥ずかしがってしまってな、この御仁なかなかに初心じゃな」
「いやいや、そういうレベルの問題じゃあないっすよ・・・ あたしたちは薬を売りに来たものっす、華佗先生はいらっしゃいますか?」
「薬?それはありがたい。俺が華佗さ、詳しい話は奥で聞くよ。さぁ入ってくれ」
奥に通されて一息ついたところで改めて自己紹介と相成った
「俺は華佗、大陸の病魔を治療する旅をしているものだ。薬といっても正しく処方しなければ毒になる、君たちの持ってきたものを見せてほしいんだ」
「己れは新武将という。ここでは病気が流行っていると聞いてな、薬を売りに来たんだが華佗先生を通せと言われてやってきた。」
「あたしは呂子衡っす。一応この人の弟子ってことになってるっす。これが持ってきたものっす!どうぞ見てください」
ひとまず薬を華佗に渡し、残りの二人のほうに向きなおる。鍛え上げられた肉体、浅黒く焼けた肌、絵にかいたような偉丈夫が並んで正座している様子は威圧感がハンパない
「あたしは貂蝉よぉ~ん。都の美人踊り子っていえば私のことなんだからぁン」
美人?踊り子? 確かに鍛え上げられた見事な肉体をしているが女もの下着一枚でふらつくのはどうかと思う
「(なぁ子衡? こっちではああいうのが踊り子なのか、進んでるな)」
「(いやいや違うっす!てか進んでるって・・・それダメな方向ですよね、踏み外してますよね!?)」
良かったそこら辺の価値観は一緒だったらしい。もし違っていたら全力で国外逃亡を考えなくてはならなくなっていた。
こっちもすごいがもう一人も珍妙な恰好をしている。褌に胸当てというかほぼ紐、立派な髭という一度見たら絶対に忘れられない。
そして一番恐ろしいことになぜだが既視感がある。どこだったか忘れたがこれと似たようなのと遭遇したことがあるような・・・
「わしの名は卑弥呼、漢女道亜細亜方面継承者をやっておったが今はこの貂蝉に譲って東の島国、倭の国の女王をやっておる」
「えっ女王?あと東の島国って師匠gムグッ」
慌てて子衡が余計なことをいう前にその口をふさぐ
「(お、思い出してしまった・・・)」
あれは剣の道を志し、打倒剣聖を目標に富士山の山中で秘技に目覚めんと瞑想していた時のこと。
そこに何度も平将門を名乗るムキムキ半裸の変態が襲い掛かって来たのだ。そいつも気味の悪い女口調で漢女道がどうとか言っていた。
そんな態度に反して鍛え上げられた肉体から放たれる技は剣聖共に劣らぬほどの腕前であるので余計にたちが悪い。
何より血走った目でこちらを捕食せんばかりに襲い掛かってくるので毎回撃退するのに死力を尽くし剣術、忍術の奥義をもってして一晩中戦い続けるほどの激戦を繰り広げてきた。
夜明けとともに霞のように消えるので夢か何かと思い忘れようとしたがこの卑弥呼とかいうの同類だということを一目見て理解した。
「(昔の日本人はすごかったのだな。きっとこの妖怪共の支配に反抗し自由をえたのだろう・・・)」
「師匠・・・もしかして師匠も・・・」
「何を考えてるかはだいたいわかるがとりあえずその何とも言えないような目で己れを見るな!連中と一緒にするな!」
憐れむような、ヒいているような、懇願するような何とも言えない生ぬるい視線は心に来るものがある。自分に見向きもしなかったのも怪しげな術を使うのもすべてこれらの同類なら説明がついてしまう、そういう目をしている。
呂範の誤解をいかに解くべきか、タケマサが頭を抱えていると薬の見聞をしていた華佗が問いかけてきた。
「なぁ君たちこの薬の製法はどこで学んだんだ。この薬は五斗米道の流れを汲んでいると思うんだが・・・」
「ごとべいどう?なんなんすかそれ、師匠知ってます?」
「違う!ゴッドヴェイドーだ!!間違えるな!」
「ひぃ急にキレたっす!ゴッドベイドーっすか!?」
「おしい、もう少し舌を巻け! ゴォオオッドヴェイドォォォォー!!」
急に部屋の温度が上がってきたようだ。五斗米道、確か万能薬の製法を教えてくれた明の医師もそこにこだわっていたな。
城下で酔っ払いに絡まれていたところに声をかけたら「光になれぇぇぇぇ!!」とばかりに相手を吹き飛ばしていた。なかなかの腕前だった。
吹っ飛ばされた相手は起き上がった後、妙にキラキラとした目で丁重に謝罪して立ち去って言ったのは中国医術の秘技の一つであろう。
二人でひたすらゴッドヴェイドーを繰り返していたがだんだんボリュームが上がってきている。
「ふぅこんなもんでいいだろう、君はなかなか筋がいいな」
「はい!ゴッドヴェイドーっす!!なんだか叫んでると元気が出ますね!」
ただ単純に叫びたいだけではないのだろうか。
「君が彼女の師匠だったね。俺は五斗米道の中でも鍼を使った治療を専門としているんだ。この薬の製法はいったいどこで学んだんだい?」
「己れは南の方の国から医術を学びにこの国やってきたのだが、ある町の飲み屋で偶然知り合った薬師に教えてもらったのだ。一夜限りだったが得難い経験となった」
「(東の国って言ってたのにさらっと設定変えたっす。まぁ気持ちはわかるっす)」
「そうか、まだ天下には五斗米道の教えを受け継ぐ同志がいるんだな・・・。この薬を見ればわかるよ、君はかなりの腕前をもっているんだな。正直俺一人では手が回らなかったんだ、君が来てくれて助かるよ」
「それはよかった。してずいぶんたくさんの患者がいるようだがいかほどで治療しておるのだ?」
そこが一番気になるところだ。この時代の物価についてはよくわからんが自ら作ったこの生薬の品質は1級品だという自負がある。
疫病が起きているこの街で高すぎれば人の不幸に付け込む悪党として悪名が上がり、安ければ儲からない。そのラインの見極めとして華佗の診察料が非常に気になるところだ。
「ああ、俺の目的はこの大陸中の病魔を治療することだからお代は気持ち程度だ、具体的には~~~」
「えっっそれだけっすか!?華佗さんほどの人ならもっともらってもいいと思うっす!」
「襄陽での生活は町の人のご厚意に甘えさせてもらってるし、何より俺には病に苦しんでいる人を見過ごせないんだ」
「さっすがあたしのダァーリン/// 素敵だわぁん!」
さすがは華佗、神医と呼ばれるだけの仁徳を備えている。自分も無料で診察というのはよくやっていたが所持金に余裕のある時だけだ。
しかし今は何より金が必要となる、そんな中で安値で診療されるというのは非常に困る。
「心意気は見事なものだと思うがもう少しお代を貰ってもよいのではないかな?華佗殿の技術からすればまっとうな対価だと思うが・・・」
「襄陽の町は栄えているがみんなが豊かなわけではないんだ。それに俺のところにやって来るのは薬を買えずに重症化した貧しい人がほとんどなんだ。俺は等しく命は尊い、貧富の差によって取捨されるものではないと思っているんだ。」
「り、立派な方っす・・・ 医者の鑑っす!」
「なるほど、協力したいが薬代を貰わねば・・・。己れ達はもう少し豊かな住人の住む地区を回って、余裕があればこの辺りでも安く診療するとしよう。その時にでも診療の様子を見学させていただきたいのだが・・・」
「ああ、俺も君の持つ知識と技術には興味がある。また訪ねてきてほしい。」
さてはて一にも二にも金を稼がねば、などと考えながら腰を上げようとしていると大勢の柄の悪い供を連れた太った体を上等そうな服で包んだ顔色の悪い、いかにも悪徳商人といった風体の男がいきなり入ってきた。
「おい、ここに華佗というものがおるらしいがどいつだ、そこの赤毛か?それともそこの貧相な身なりの男か? まさかそこの珍妙な恰好をしたののどちらかではあるまいな」
「だぁ~れが夜道であったら死ぬ系のキモカワ筋肉だるまですってぇ~!」「だれが一度見ただけで夢に出そうで夜も眠れず、夜中に背後に立ってそうな筋肉ひげだるまじゃとぉ~!」
「ひ、ひぃぃぃ!き、貴様らよるんじゃないっ!」
「いや、そこまでいってないだろう・・・ 俺が華佗だ。それでどうしたんだこんなに大勢でやってきて、診察かい?」
2人の圧に押されていた商人だったがなんとか落ち着きを取り戻したようで華佗に向きなおり威勢よく怒鳴り散らす
「おまえか!私の運んできた薬に難癖つけて商売の邪魔をしたのは!いったいどれほどの損をしたと思っているのだ!」
「ああ、この前の連中か。薬どころか体に悪影響を及ぼす毒まがいのものを高値で売っていたから医者として当然のことをしたまでだ」
「えぇいだまれ!商売の邪魔をしよってからに!者ども、懲らしめてやれ!」
そういって連れてきた男たちをけしかけてくる。しかし人数はいるようだが彼らの敵ではなかったようでバッタバッタとなぎ倒されていく。
あの半裸の変態2人と一緒に思われてくなかったのと面倒だったので呂範と二人で隅によって観戦していたが、あの2人だけでなく華佗も相当なやり手らしく2人に劣らぬ暴れっぷりである
「しかしいかにもな恰好のやつがいかにもなことを言っていかにもな行動をするとは、そういう決まりなのか?様式美というかなんというか・・・」
「なんか最近ではこういうのをテンプレっていうらしいっす。あ、なんかケリつきそうっすよ」
「そうか、では交渉にはいるとするかな。よく見ておけよ子衡」
「師匠何しに行く、ってすげぇ悪い顔してるっす・・・」
連れてきた手勢が粗方やられ目の前に華佗一行、腰を抜かして逃げることもかなわない商人に近づくと半狂乱の商人が縋り付いてくる
「ば、化け物ぉぉぉ!お前でもいい、助けてくれ!」
「助けろと言われてもあなたが急にやってきて因縁つけてきただけではないか。だがどうしてもというなら・・・」
「な、なんだ、金か財宝か!い、いいから助けてくれ!なんでもする!」
「ん?」「おぬし今なんでも」「するっていったわよねぇん?」
なぜだが知らんが漢女2人も反応した。「なんか反応しなくちゃいけない気がしたのよぉん」「わしも」そうですか・・・
困惑する商人の肩をつかみ立たせて羽交い絞めにする
「い、いったい何をする!?」
「あなたは今心に病を抱いていらっしゃる。心に巣くった病は邪念を生み、周囲の恨みつらみを糧としやがて宿主の体を食いつぶす。ならばそうなる前に直接病魔を治療することこそ五斗米道の神髄」
「鍼をとおして氣によって直接病魔を治療するのが俺のやり方だ!貴様の心が病んでいるというのなら、この俺が治してみせる!」
華佗のもつ鍼に氣が集中し大気が震える。集まった氣はまばゆい光を放ち商人の胸に叩き込まれる
「わが身、我が鍼と一つなり!心に巣くう病よ!一鍼同体!全力全快!必察必治癒病魔覆滅!げ・ん・き・に・なれぇぇぇぇぇぇぇっ!」
「がぁあああああああっ!!」
大量の氣を一身にうけた商人は目を見開き叫び声をあげたのち、意識を失った。
「・・・・・病魔、退散!」
気絶した商人の顔は穏やかなもので心なしか顔色もよくなっていた。意識を失った商人を寝台まで運び、周囲に伸びている連中を一人ひとりきれいに寝かしていく
「い、いったい何が起こったっすか?」
「この男の心の病を治療したのだ。五斗米道に伝わる鍼の技によってな。見事なものだ、己れの修めた薬の法ではこうはいかん」
「いや、一目で心に巣くった病魔を見つけた君の眼力も見事だ。多くの人を見てきた経験がなければできないことだ」
分野は違えど同じ五斗米道を修めた者同士、ともに称えあい笑いあう声が楼の中に響いていった。
「いいオトコ同士の熱い友情・・・あらやだぁん、なんだか胸があつくなってきちゃったわ~ん」
「うむ、いつの時代もオノコたちの熱き絆は美しい!ワシの胸もキュンキュンしておるぞ」
その姿をみた漢女たちも興奮して内股になっている。急に犯罪チックになった。
「なんか互いに認め合ってるっす・・・ あたしは何がなんだがさっぱりっすよ」
がんばれ呂子衡、君が医術の道を究めるその日まで!
「いやあたし別に医者になりたかったわけじゃないんすけど・・・」
今んところ以上です。
サクサク行きたい、けど自分で読んでて面白いものにしたい・・・