新武将の野望in恋姫†無双 ROTA NOVA 作:しゃちょうmk-ll
太閤熱が再燃したので投稿します.
荊州・襄陽の港より出港し早3日目の朝、タケマサ率いる大和屋一行は長江を下り江夏、丹陽を過ぎ河口近くの揚州・広陵へと差し掛かろうとしていた。
外海と違い大河は荒れることもなく悠々と流れる。海から吹く初夏の季節風を縦帆にうけ、日が昇りかかった空に船が帆を満帆に広げ進む。夜通したかれていた火も消され、船室より船員たちが起きだしてきた。
「はぁ~よく寝たぁ。ようやく揺れる寝床にも慣れてきたって感じっすかね~」
その中に呂子衡こと陽花の姿もあった。彼女は他の船員たちとは違い、船での移動経験が無かったため初日と二日目は船酔いでダウンしていた。
そのあまりの気持ち悪さに華佗とタケマサに助けを求めたところ、帰ってきたのは華佗の苦笑いと酔い止めの製法とバケツのみであった。
タケマサ曰く、医師はいつ薬を求められてもいいよう、いかなる時でも調合ができなければならない。とのことらしい。
人の出会いは一期一会、稀有な機会を逃してはならない。具体的には薬の製造経験のために限界まで製薬し、病気の状態で万能薬イベント起こった時などである。
なんとか酔い止めを作り上げ、ようやっと起きだしたのがこの3日目の朝。陽花がバケツを使用したか否かは乙女の尊厳につき黙秘とのこと。
「ふぁ~~ぁ眠みぃ。よう陽花、ようやく起きてきたみてぇだな。だいぶ回復したんじゃねーか?」
「あ、朱燐さん。おはようございまっす。めっちゃ眠そうっすね?」
「夜番だったからな~、夜が明けたんでお役御免だぜ。いや~仕事上りは酒がうまい!」
「いやさっさと寝ろっす」
甲板に現れた陽花に声をかけたのは王平子均こと朱燐である。酒瓶片手に帆のロープの結び目の確認をしており顔だけ陽花に向け作業を続けている。夜通し作業を続けていたせいか、いささか動きに精彩を欠いている。
船上での船員の仕事はさまざまである。周囲を見張る監視員や帆を操作する操帆手、舵を操作する操舵手に加え、外海航海を行う場合には位置を確認する測量士などが主な仕事になる。
この船での船員たちのローテンションは8時間交代の3交代制となっており24時間船を航行させている。
通常は日の落ちた夜は視界の確保が難しく、座礁の危険があるので停泊するのだが、タケマサのもつ技能により夜間の航行が可能となる。
「いやしっかし、旦那はほんとに仙人じみてんな。初めてあった時もトンデモねぇ腕っぷしだったが分身はするわあれやこれやと見通すわ・・・」
「おまけにこの二日間不眠不休で動き回っても疲れた様子が全くなく平然としています。ほんと、人間とは思い難いですね・・・。」
「あ、杏命さん。おはようございまっす。」
「はい、陽花さん。おはようございます。ご気分はいかがですか?」
後部のミズンマストの見張り台よりロープを伝って蒋欽公奕、杏命が甲板に降りてきた。彼女も少し前に起きたらしく朝日に目を細め眩し気にしている。
「だいぶ良くなってきたっすよ。まったく華佗さんも師匠もひどいんですよ!薬の作り方だけ渡して放置とかあんまりっす!」
「た、確かに先生らしいですね・・・」
「ほんとっすよまったく。そーいや師匠の本体さんはどこにいるんすか?」
「本体さんですか?分身さんなら操舵に一人と操帆に二人ですから・・・」
「旦那の本体ならずっと一番前の見張り台にいんぜ~。そんじゃオレはさっさと部屋に帰っとくわ」
そういってひらひらと片手で手を振り、朱燐は酒瓶片手に早々に船室に戻っていった。
この二日、タケマサはおぼろ影の術により3人の分身を作り出した上で休まず航海を続けている。普通に考えれば不眠不休で動き続けるのは困難である。いや分身してる時点で普通ではないのだが
彼の習得している忍術―――――その歴史は古く、起源は古代インドに君臨したバラモン達の操る秘術にまで遡る。
苦行により人智を超えた力を手にした彼らバラモンは「ヴェーダ」と呼ばれる聖典を求め争い、それにより国は荒れ人々は嘆きと苦しみに包まれた。しかしそんな中、国の惨状を憂い立ち上がった男がいた。かのシャカ族の若き皇子・シッダールタである。
彼はその類まれなる法力と武術により一大勢力を築いた。そして支配者たるバラモンに決戦を挑み、見事勝利し「ヴェーダ」をその手に収め人々にその教えを広めたのだ。この教えこそが仏教であり、彼の教えを受けた弟子たちの末裔が仏門の「BONZU」である。
つまり仏門とはシッダールタの技を受け継ぐ生粋の戦闘集団なのだ。その証拠に戦国時代に仏門は諸国に大きな影響力を持ち、各地の大名はこぞって出家した。その代表例が武田徳栄軒信玄や毘沙門天を信仰した上杉不識庵謙信だ。
現在でも寺生まれに特別な力を持つものがいる理由でもある。
また古代中国でも肉体を捨て、魂の扱いに長けた仙人たちが異星からの訪問者・女?と熾烈な戦いを繰り広げていた。各国の英雄・仙人たちの魂を保管するといった秘術も行われ、その苛烈な激戦は書物にまとめられ現在でも読み継がれている。
その仙人たちが操った仙道の仙術、道術は仏教とともに不屈のアークBONZU・「GANZIN」によって日本に伝来し広まっていった。そして日本古来の「SUMOU」・「KAMIKAZE」を代表とする神道・山岳信仰とまじりあい、それらが鎌倉・室町の戦乱の中で独自に進化したものこそ忍術である。
そして、忍術を操りその比類なき戦闘能力によって戦乱の世に暗躍した存在―――――「NINJA」なのだ。
近年、忍術のルーツは仏門・仙道にあるという「仏門仙道起源説」説は通説となっており、多くの作品に取り入れられている。ここ5年のNINJAを扱った著名な作品にも「忍術を極めると仙術に行き着く」「過去のNINJAの魂が近未来に蘇る」といった設定が用いられているのがその証拠である。
戦国の世、忍び達は12の里に分かれ各々の里の秘伝の忍術を継承していた。タケマサは全国12の里をめぐり、すべての秘伝忍術を会得したのだ。彼の使う分身を生み出すおぼろ影の術も甲賀の里に伝わる秘奥の一つである。
「忍術奥義皆伝」、すべての忍術を会得したことにより彼の肉体は森羅万象と一体化し、めったなことでは疲労すらしない。それはもはや人間でありながら人間でない、仙人やアークBONZUに近い存在、いうなればリアルNINJAなのだ。
ちなみにそんな忍び達を従えていたのが「SAMURAI」であり、
・圧倒的義理1・爆弾正 戦国ボンバーマン 松永弾正久秀
・八丈島より泳いで参った!・帰りも泳ぎだ 戦国スイマー 宇喜多備前中納言八郎秀家
・説明不要・「チェスト関ケ原b」 戦国プレデター 島津惟新斎義弘
といった面子である。
「アイエエエ!?NINJA!?NINJAナンデ!?」
「い、いったいどうした陽花?」
「はっ!いやなんか急にどこからか念が・・・」
どこからともなく怪電波を受信しN。R。Sを発症した陽花。渡した酔い止めの製法が急に心配になってきたタケマサであった。
そう広くはない見張り台は2人入ればやや手狭、3人入れば窮屈なほど。縄梯子を上ってきた陽花がタケマサの隣に立ち彼に目を向ける。朝の涼やかな空気が流れる見張り台でタケマサは遥か水平を見ていた。
それはただを見ているのではなくその両目に氣を集め、川底や漂流物など座礁の危険となりえるものを監視しているのだ。
これは信州北部・真田家に仕えた戸隠の里に伝わる千里眼の術で、本来は伏兵や陥穽を見破るために用いられた合戦忍術である。
まぁぶっちゃけ “凝”と“白眼”を足して2で割った感じと思っていただいて構わない。
「お疲れ様っす師匠。なんか見えますか、具体的には高そうな箱とか身なりのよさそうな人とか!」
「またえらく限定的だな。今のところとくにはないぞ。」
「なぁ~んだ。つまんないっすね」
「ああ、確かにつまらんな。初日の夕方以降は賊に絡まれることもなければ怪しい船もない。たまには運動しないと体が鈍る」
「あっ・・・(察し)」
襄陽では診察や造船、荷物の手配などに忙殺されろくに弟子に稽古をつけることがかなわなかった。そのため合間合間の僅かな時間で朱燐や杏命のかわいがりを行っていたのだ。
多少怪我してもタケマサの薬でたちまち回復する無限ループである。薬といってもmedicineというよりdrugかchemical的な雰囲気を感じなくもない。
「陸での戦いと揺れる船上での戦いは勝手が違うからな。多少手間取っても今のうちに経験した方がいい」
「ふ~ん、やっぱいろいろ考えるんですね~」
「と言いつつ先生が一番ノリノリでしたけどね」
音もなく陽花の後ろに忍び寄ったのは甲板にいたはずの杏命であった。陽花の特徴的なボリュームのある外はねの髪をもふもふワッチャワッチャクンカクンカprp「だぁ~やめるっす!」といきかけたところで暴れる陽花に引きはがされる。
「おっとケチですね。もう少し愛でさせていただいてもよかったではないですか。」
「急に人の後ろに回り込んで髪いじくりまわすとか何考えてんですか!」
「うんうん、もうすっかり元気になったようで安心しましたよ陽花さん。朝は心配で様子見でしたがこれからは存分にモフらせてもらいますよフフフフ。」
「やぁめてほしいっす!なんか獲物を狙う目っす!」
狭い見張り台でタケマサの背で杏命から少しでも距離を取ろうとする陽花。我関せずのタケマサだったかさすがに煩わしくなったのか杏命に声をかけた。
「狭いところで暴れるな。落ちたら危ないだろ」
「ですって陽花さん。もう少し落ち着いて行動してください」
やれやれと言わんばかり肩をすくめる杏命にそこはかとなくむかつく陽花。実際、見張り台から転落した場合、怪我をするのは自分のみで他二人は10点満点の着地をするだろうことが予想でき余計にむかついた。
「それで公奕、子均はどうしている?」
「交代して酒瓶片手に部屋に帰ってましたから今頃飲んでるんじゃないんでしょうか。曰く。たとえ船が揺れてもオレの視界も揺れてりゃ無問題!だそうです」
「末期的だなおい。」
王平子均こと朱燐は見た目に違わず酒と喧嘩をこよなく愛する娘で、彼女の親友曰く
「酒瓶と朱燐を見分ける方法は、酒瓶には酒が入っていない時もある」と言わしめたほどの飲んべぇである。彼女の保護者も似たような感じだったらしい。
彼女がタケマサについてきた理由は、「酔いが醒めたから」とのことである。
「夜中にひたすら操帆でしたから退屈だったんじゃないんですか?一昨日の江賊の時も貂蝉さんと卑弥呼さんが、先生に良いとこ見せる、って二人で敵船に乗り込みちぎっては投げちぎっては投げ・・・」
「やっぱ見た目はアレだけど強いんすねあの二人。」
「――――しているところを先生が口から火を噴いて敵船に放火して一網打尽にしてました。相変わらず人外じみてますね先生。」
タケマサが用いた術の名は紅蓮の術、奥州伊達家を陰から支えた黒脛巾の里n(ry
そのあとなぜか爆発した敵船からハリウッドジャンプ決めて何事もなく帰ってきた2人に対して、「あの程度で死ぬんなら誰も苦労はせん・・・」と実行犯は供述している。
「う~む、場所さえどうにかすればたぶん公奕にも習得できるかもしれんがどうだ?」
と首を傾げながら、これからドゥンドゥン船を焼こうぜ?と目で問いかけてくるタケマサに対して、「汚物は消毒系女子はちょっと・・・」と冷や汗を流し逃げるように甲板に飛び降りた杏命であった。
??「やれやれ,やっとわしらの出番かのう・・」
??「正直年齢設定とかかなりガバガバなのよねぇ~.ホント大丈夫かしら?」