女神を連れて帰るだけの簡単なお仕事   作:白黒しぐま

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話が進みません…

誤字脱字に注意して下さい。


第十話:鬼畜

俺達がギルドの酒場に戻ると、ショックから立ち直っためぐみんとアクアが俺達を探していた。

 

「あっ、2人ともどこに行っていたのですか、探しましたよ」

 

「ほんとどこ行ってたのよ、私の華麗な芸も見ないで…って、その人どうしたの?」

 

和真の隣には涙目で落ち込んでいるクリス、そして頬を赤く染めハアハアしているダクネスがいる。事情を知らなければ何があったかを聞きたがるのは当然だろう。

 

「ああ、実は…」

 

すると和真が説明するより早く、ダクネスが口を開いた。

 

「うむ。彼女はカズマに盗賊のスキルを教える際に、ぱんつを剥がれた上にあり金すべて毟り取られて落ち込んでいるだけだ」

 

「おいあんた、何口走ってんだ!」

 

「財布返すだけじゃダメだって。じゃあいくらでも払うから、ぱんつ返しって頼んだら…自分のぱんつの値段は自分で決めろって」

 

「待てよ、おい待て。間違ってないけど、ほんと待て!」

 

「さもないと、もれなくこのぱんつは我が家の家宝として奉られる事になるって」

 

まさか俺の知らないところで、そんな交渉があったとは…ダクネスの話で一歩下がっているアクアとめぐみんの表情は信じられない光景でも見ているかのように固まっている。

 

「ちょ、なんか既に周りの女性冒険者達の目まで冷たい事になっているから、ほんと待てって!」

 

顔を青くして慌てている和真、一方先ほどまで悲痛な叫びを上げていたクリスの方を見ると、いたずらっぽく舌を出している。

 

「それで?カズマは、無事に盗賊スキルを覚えられたのですか?」

 

めぐみんの言葉に、和真はにやりと不敵に笑った。

 

「ふふ、まあ見てろよ?いくぜ、『スティール』ッ!」

 

和真は、めぐみんに右手を突き出してスキルを使った。恐らくこの冷たい空気を変えるために渾身の『スティール』使ったのだろう、その手には確かに成功した証のアイテムが握られていた。

 

 

そう、ぱんつである。

 

 

「…なんですか?レベルが上がってステータスが上がったから、冒険者から変態にジョブチェンジしたんですか?…あの、スース―するのでぱんつ返してください…」

 

「カズマ、あんた…」

 

「あ、あれっ?お、おかしーな、奪えるものはランダムなはずなのにっ!」

 

奪ったぱんつをまじまじと見て返そうとしないでいる和真に、俺は後ろから肩を叩く。

 

「いい加減返してやれ、お前がぱんつをこよなく愛しているのはよーく分かったから…な、鬼畜の和真さん」

 

「おい、お前まで何言ってんだ」

 

なかなかぱんつを返さない和真を見て、黙っていられなくなったダクネスが間に入って来た。

 

ただし、その目は怒りではなくなぜか爛々と輝いていた…。

 

「こんな幼気な少女の下着を公衆の面前で剥ぎ取るなんて…、真の鬼畜だ許せない!是非とも私を、このパーティーに入れて欲しい!」

 

「いらない」

 

「んんっ・・・!?く…っ!」

 

和真の即答に、ダクネスが頬を赤らめてブルッと身を震わせた。

 

「…なあ海斗、この騎士どう思う?」

 

「…間違いなくダメなタイプだな、…だから早くそのぱんつを返せって言っているだろ?」

 

ダクネスの不審な態度など微塵も気にしていないアクアとめぐみんは、目の前にいる騎士を見て首を傾げている。

 

「ねえカズマ、この人昨日言ってた、私とめぐみんがお風呂に行っている間に面接に来たって人?」

 

「…ああ、その話は座りながら話そうか」

 

そう言うと、和真はジャージのポケットに手を入れて空いている席に歩いて行く。もちろんその時に、盗んだぱんつをポケットに入れたのは誰が見ても明らかだった…

 

羞恥に耐え切れなくなっためぐみんは、スカートを押さえながら詠唱を開始した。それを見て周りの冒険者やウエイトレスが逃げていく…

 

「おーい和真、ぱんつ1枚で死ぬつもりか?とりえず、お前は詠唱を止めろ。ここにいる全員が死ぬ」

 

しかし、どうしたものか。あの男からぱんつを取り返せばいいのだが…すでに周りの冷たい目線にも気にしていない和真は、返す素振りを全く見せない。

 

力ずくで取り返すのも悪くないが、ここは穏便に事を済ませたいな。

 

「なあ、クリス。ちょっといいか?」

 

「ん?」

 

「和真に『スティール』してぱんつを取り返せるか?」

 

「んー、奪えるアイテムはランダムだから、取り返せるか分からないよ」

 

それでも構わないと伝えると、クリスは和真に右手を突き出す。俺も和真に向かって手を突き出す。

 

「じゃあ、いくよ!『スティール』ッ!」

 

「『スティール』ッ!」

 

俺とクリスの『スティール』は、見事目的の物を盗むことが出来た。盗みに成功したのはクリスの方だった。

 

「やった!成功だね。はい、もう盗られちゃダメだよ」

 

クリスはめぐみんにぱんつを返した。

 

「ところで、君は何を盗んだ…の?」

 

俺の右手に持っている物を見て固まるクリス。盗られたものを見て、和真は大声で叫んだ。

 

「俺のジャージを返せーーー!!」

 

そう、盗んだのは和真のジャージだった。それも上ではなく下の方だ、つまり今の和真の格好は上はジャージ、下はパンツ姿の誰もが認める変態の格好になっている。

 

「海斗!そのズボンを貸して下さい。跡形もなく消し飛ばします!」

 

めぐみんの方を向くと、ただでさえ紅い目が一層紅く燃えている。

 

「させるかーーー!」

 

ズボンを取り返そうと変態が突っ込んでくる。このままめぐみんに渡しても、すぐに取り返されてしまうだろう、ぱんつを…。

 

俺はズボンをクルクルっと丸めて窓の方を向いた。

 

「おおっと、手が滑ったー!(棒読み)」

 

「海斗!このやろーーーーー!!」

 

俺の投げたズボンは見事窓の向こう側まで飛んで行った。それを追いかけて窓から飛び降りる和真…

 

ちなみに俺が投げたのは、裏ではなく表通りの窓。人通りが多い方に投げたので、あんな姿で外に出れば。

 

 

 

「キャー、痴漢、痴漢よーーー!!」

 

「変態、変態がいるわよ!誰か警察呼んで!」

 

「ちっ、違う。俺は…!」

 

 

まあ、こうなる。

 

「これで少しは反省するだろ」

 

「少しやり過ぎかと思いましたが、まあ今回はこれくらいで許してあげます」

 

「ははは、君、容赦ないね…じゃあ私たちは、あっちで着替えてくるね」

 

そう言って、ぱんつを剥がされた2人は奥の方に消えて行った。

 

「さてさて、みんなが戻るまでどうするかなっ…て、ダクネス何してんだ?」

 

そこには、床に座りこみ、身を震わせているダクネスがいた。

 

「んんっ…、すっ、済まない、あなたのあまりの鬼畜っぷりに…その…、立っていられなくなって…っく!」

 

「…そうか」

 

 

 

しばらくして和真は戻って来た、その姿はボロ雑巾のようにボロボロだった。きっと、外にいる間に何かあったらしい。

 

 

 

 

 

余談だが、後日ギルドの掲示板に〈変態の出現に注意〉のポスター貼られていた。

 

 

 

 




最後まで読んで頂きありがとうございます。

次回も、もっと短くなりそうです…更新も未定、すみません。
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