無表情、無感情で行くリリカルなのは   作:yudaya89

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第19話「JS始まります」

 

 

 ※魔力制御についての検証→検証①

 リンカーコア復元について→検証②

 リンカーコアのリンクについて→検証③

 リンカーコアの復元(薬剤による)→検証④

 

 検証①については問題なく運用可能である。魔力運用はリンカーコアを体が認識出来ていない事例が多くみられた。稀に体が魔力を拒絶している事例も見られた。前者は良くある話であるが、後者の場合は現時点で解決策はない。前者も後者も治療方法?は同じであり、ようは、体が魔力を必要とする環境を作ればいい。術者の命が危うくなるような、危険な環境を・・・これにより前者はほぼ100%改善される。しかし後者は50%程度しか効果はない。今後改善策を模索する必要がある。

 副作用は見られないが、隊員が私を見ると恐怖する事例が幾つか見受けられた。

 

証言①

「訓練の一環で真夜中に行う訓練「真夜中の鬼ごっこ」がありました。鬼である隊長から数時間逃げ切る訓練で、無表情で、血のついたナイフを持った隊長に追いかけられました。精神的に追い詰められました」

 

証言②

「拷問の訓練でした。丸裸にされて足を固定され、浴槽に仰向けで沈められました。空気を求めて腹筋で水から顔を出しました。さらには無表情で鉄アレイを首に巻かれました。それを4回された時点で生きる事を諦めました。訓練と言う事を忘れて。

 分かりますか?必死に頑張って呼吸しようとしたところに、少女が無表情で無言でそれを踏みにじるんですよ?おかげである程度の苦行は屁でもありませんよ」

 

証言③

「Mに目覚めました。それとロリコンになりました」

 

 

 検証②については、当初は先に魔力刺激を行い、効果が見られない場合、電気刺激を行った。しかしこの方法は効果がなく、被験者の同意を得て、電気及び魔力刺激を同時に実施したところ、リンカーコアが反応した。徐々に刺激を強くしていき、最終的に損傷したリンカーコアの80~95%を復元することが可能であった。電気と魔力の相乗効果があったものと考えられた。

 

 

 検証③については、先に話した通りだ。多少の不具合が出ているが、改善出来る許容範囲内である。今後は民間へ提供する予定である。

 

 

 

 検証④は・・・リスクのみが高く実施することなくお蔵入りとなった。検証②から計算したところ、致死量の薬剤を投与する必要がある事が分かった。

 

 

 

 以上検証①から③に当てはまる職員を第6犯罪防止課へ一時的に異動させ、そこで訓練及び治療を実施し、元の部隊へ戻る。検証②に関しては、人材不足部署への再雇用、もしくは訓練教官として新人教育を行う。検証③においては、実戦への投入はデータ不足のため訓練を継続する。

 

 上記を2年間実施し、そのデータをもとに標準マニュアルを作成・運用する。

 

 

 

 

 

 

 2年後

 

 

 今日も第6犯罪防止課には多くの人材が一時的に異動してきている。各検証結果も良好で標準マニュアルもほぼ完成している。これで俺が居なくても機能するだろう。俺の後任も優秀な人物であるため心配無用だ。

 

「あしたからのうんようおねがいね」

「は!!お任せください!アウイン1等陸佐!!」

「よろしく」

「異動先で何かあればいつでも我々をお呼びください。アウイン1等陸佐に危害を与える可能性がある人間がいれば、我々が・・・二度と逆らわないように指導します」

「・・・ありがとう」

 

 

 

 

 

 オーリスとの約束通り、明日から機動6課に赴任する事になった。気分は乗らないが仕事なので仕方ない。

 

 

 

 ところで噂では私の部隊へ異動した職員は性格が好戦的になる等の話があるが・・・何故だ?後任を任せた職員も元は事務をしており、検証①に適応されて召集された。1カ月の治療を経て、魔力運用が他のものより優秀であったため、副隊長まで上り詰めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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