レジアスと話した後、俺は検査を行った。レジアスには少々怪しまれたかもしれないが、俺はレジアスが嫌いだ。そもそも考え方が嫌いだ。まぁ3歳のガキの事なんか気にしていないと思うけどな。
「じゃあ検査を開始するわね」
「わかった」
検査は簡単だった。リンカーコアの性質、スキル確認だけだった。始終検査官の顔が驚きの表情だった。
アウイン・アルパイン
魔力光 ゴールド
魔力量 SS+
スキル ???
結果はこんな感じだった。スキルに関しては成長したら発現するかもしれないとのことだった。でもなんとなく、なんとなくだがどんなスキルなのかわかる。この容姿から察すると・・・
やっぱり具体的にはわからんな
検査から1ヶ月後、父親からどこか行きたい場所はあるかと言われた。最近魔力運用を練習したくてどうにか方法はないかと探していたが、ある壁にぶち当たった。魔力運用にはデバイスが必須だった。3歳児が入手することは不可能だった。そこでデバイスは後回しにして、知識を収集することにした。そこで
「まりょくにかんしてしらべれるところにいきたい」
って答えた。そしたら
「わかった」
父親は即答した。一体どこにつれていかれるのか不安だったが、逆に楽しみでもあった。
1週間後
「アウイン?」
「なに?」
「遊びに行こうか」
「どこに?」
「この前行きたいところがあるといっていただろ?そこに行こう」
まじか!!
「いく」
「じゃあ準備して」
父親
アウインの魔力検査の結果を聞いて私は驚いた。私も妻も魔力自体はあるが、互いにB程度しかない。なのに娘はSS+・・・知能もかなり高い。最近魔力のプログラムに関しても調べている。いくら知能が高くても独学では危険すぎる。そこで妻と相談して、友人に頼んでデバイスをプレゼントすることにした。
管理局第18研究所 デバイス管理及び開発室
「君がアウインちゃんだね」
「そう。あなただれ?」
「僕はバレン。君のお父さんの親友だよ」
「よろしくばれんさん」
「じゃあバレン、さっそく」
「わかった」
「アウイン、魔力運用にはデバイスが必須だ。だからここにあるデバイスで気に入った物を選んでくれ。それをアウインにプレゼントするよ」
「ほんと?」
「ああ」
「ありがとう」
父親
アウインが少し笑ったような気がした。少しは感情が生まれた?まぁ見間違いでも娘の成長が見れてうれしいものだ。あの顔で笑顔ができたら絶対彼氏ができるな。許さんけどな。ん?どうした?
アウイン
親父!!最高だ。あんた絶対いい父親になれるわ!!
「ほんと?」
なんでもいいんだよな!!
「ああ」
パパ大好き
「ありがとう」
そこは変換したらダメだろ!
俺は片っ端からデバイスを見ていく。銃型、剣型いろいろなデバイスがある。全部ストレージデバイスだな。だが問題ない。この銃型のデバイスを起動してみるか。起動して魔力をデバイスに流した瞬間、デバイスの一部から煙が出た。そして動かなくなった。どういうことだ?
「アウイン!!大丈夫か!!?」
「だいじょうぶ」
「バレン!!一体どういうことだ?」
「ちょっと待ってくれ。これは!!」
「どうした?」
「デバイスの制御基板が溶けてる!」
「どういうことだ?」
「彼女の魔力運用に関して、ここにあるデバイスでは力不足だ」
「どのくらいのデバイスなら大丈夫なんだ?」
「最低でもワンオフインテリジェントデバイスクラス」
「・・・」
「金額は・・・まぁこれぐらいだ」
「!!!!」
「これ最低金額だからな」
「・・・アウイン、すまない・・・」
「これがいい」
「「え?」」
アウイン
あっつ!!手やけどしたわ。「ダイジョウブ」って言ったけど・・・
「彼女の魔力運用に関して、ここにあるデバイスでは力不足だ」
「どのくらいのデバイスなら大丈夫なんだ?」
「最低でもワンオフインテリジェントデバイスクラス」
なんか話してるな。まぁいいか。他にデバイスないかな?
ん?あれは・・・ケースに入っている、手袋型?のデバイスが目に入った。なんだか俺にあいそうな気がする。ん~これがいいな!!
「コレガイイ」
「これがいい」
「どうしたアウイン?」
「これがいい」
「アウインちゃん、これは駄目だよ」
「なんで?」
「これは最近古い遺跡から発掘されたデバイスで壊れているんだ」
「なんで?」
「魔力を流しても起動しないからだよ」
「ならわたしがまりょくをながしてみる。それできどうしたらちょうだい」
「しかし・・・」
「ならこのけがのことおかあさんにほうこくする」
「「うぅ!」」
「どうする?」
「バレン!頼む!流すだけだから!!俺の命が危ない!!」
「わかった。流すだけだよ?それと結果はどうあれ、その手に関しては至急治療するから」
「くれるの?」
「あげるから!」
「もちろんむりょうだよね?」
「う・・・わかったよ」
「ありがとう」
デバイスをケースから取り出し、デバイスを装着する。なんとなく、そう長年使っているみたいな感触だった。魔力を流した瞬間情報が入ってきた。自分の能力に関しての情報、このデバイスの情報・・・ああ、なんだか暖かい。
「マスター情報をお教えください」
「あういん・あるぱいん」
「マスターアウイン。マスター認証しました。続けて名称を名付けてください」
ここはやっぱり
「オモイカネ」
「名称オモイカネ。登録しました。」
「オモイカネ、これからもよろしく」
「こちらこそよろしくお願いします。マスターアウイン」
「あういんでいい」
「了解しました」
父親・バレン
「なんだこれは・・・」
アウインが宙にういている。周りにはゴールドの粒子が舞っている。そうこれはまるで、
「妖精」
「なぁバレン」
「なんだ?」
「これをどう説明する」
「簡単だ。あのデバイスは彼女の物であり、今俺たちの前にいるのは、幻想の世界が具現化されているということさ。」
「ああ、そうだな」
「とりあえず・・・この警報音が耳障りだな」
「ああ」
俺たちは警報音を止めしばらくの間、この美しい光景を見ていた。
その後
父親とバレンは駆け付けた警備員に事の事情を説明した。警報が作動したのは異常なまでの魔力量を検出した為、そして今回の件に関しては、安全を怠ったとしてバレンには始末書の山がプレゼントされた。われわれ親子に関しては、私はデバイスが無料で提供され、以降のメンテナンスに関しても今回の件があるので無料となった。しかし
「すまない!!許してくれ!!」
「絶対安全と言ったのは誰です!!?」
「それに関しては私は「言い訳は不要です!!!」まってくれ」
母親は私と自分の荷物をまとめ始めた。流石にこれは止めないとな。
「おかあさん?」
「何アウイン?」
「こんかい、わたしのせいでこうなったの。だからおとうさんをゆるしてあげて」
「アウイン、あなたのせいじゃないわよ」
「おかあさん、わたしがこのでばいすをきどうしたいっていったから、こんなことになったの。だからわたしをおこって」
「アウイン・・・・あなた!!」
「はい!!」
「今回は許します!」
「ありがとう!ありがとう!」
「今度またこんなことがあったら、絶対許しませんからね!!」
「おかあさん、ありがとう」
これで魔法運用の練習ができるようなった。それに俺のスキルに関してもわかったことがある。このスキルに関して少し知っているので、それを参考にして技の種類を増やそう。それとプログラムも勉強していこう。高い参考書とかもほしいな。ミッドって3歳でもバイトできるのだろうか?聞いてみよう。
デバイスの名前が「オモイカネ」これは予想通り立ったと思います。
スキルは全部で3つ。
か弱い少女が戦闘するに必要なスキルです。