久しぶりのOFFを満喫し、意気揚々と出勤したものの最初の仕事を聞いた瞬間に退勤したくなった。会社に行きたくないという人間の気持ちが少しは理解できた。
「今回の失態について何かあるかね?」
「確か、「いずれ起こりうるであろう陸士部隊の全滅と管理局システムの崩壊」に対する部隊・・・だったな。しかし今回の事件で全滅したのは古代遺物管理部機動六課のみ。本局に関しては被害は極軽微となっている。説明をお願いするよ・・・八神二等陸佐」
出勤したら今回の事件での機動六課壊滅に対する説明会議・・・と言う名の吊るし上げ会議であった。まぁ最初から無理な部隊の設立だった。高ランクの職員で部隊を固めても、魔導師ランクの総計規模の規制をクリアするため、魔力の出力リミッターをかけてしまえば、意味がなくなる。
また機動六課には経験者が圧倒的に足りない。要は管理局での経験年数、部隊長の経験年数・現場における経験年数のことだ。彼女達は若い・・・若すぎる。現場における経験はクリアしているが、管理局・部隊長(指揮官として)の経験・考え方は浅い。通常部隊長候補に部隊長の経験があるものが補佐として付き、ある程度助言を行い、育成していく。六課には助言役はリンディ・ハラオウン、クロノ・ハラオウンといった優秀な後見人が居るが、モニター越しで、なおかつ部隊長達の意見を聞いての助言となる。そんな状態での助言等意味は成さない。これは管理局に限った話ではない。若手と中堅を組ませる事で、基本作業、異常時の対応、ホウレンソウの大切さ等を指導していく。
「やがみにとうりくさ」
「な・・なんでしょうか?」
「こんかい、ぜんめつしたげんいんのよういんは?」
「先ほど説明したとおり、敵の奇襲、我々以上の戦力と思われます」
「ちがう」
「・・・では・・何が要因でしょうか?」
「ろっかのぶたいこうせい」
こちらの戦力を超過する戦力を保持している敵等幾らでも居る。それらに対応できる部隊構成を構築する必要がある。部隊設立時に魔力出力リミッタの話は聞いている。リミッタはおいそれと解除できない。以上の点から、一箇所ではなく、分散させて配置しておけばいい。簡単な話、八神2等陸佐の部隊を機動六課、フェイト執務官の部隊を機動七課、高町一等空尉の部隊を機動八課として別々に申請し、部隊本拠地を機動六課、七,八課は近所のビルを借り、そこを本部と申請したらよい。作戦実行時、訓練、緊急時には六課に集結、事務仕事等は各本部で行えば良い。これでリミッタの制限は受けない。と八神に伝えてあげた。
「しかし・・それは・・・」
「ぶたいさくせいじのあなをついた、いわばうらわざ・・・とでもいいたい?」
「い・いえ、そんなことは」
「でも・・・かんがえたことないでしょ?」
「・・・」
「ぶたいをせつりつするとき、なにをいちばんにかんがえる?」
「それは、部隊員の安全でしょうか?」
「それはいちばんじゃない。たいいんのじつりょくをかんぺきにだせるかんきょうのこうちく」
「環境ですか」
「たいいんにりみったをかけるのはあんぜんせいのていかじゃない?」
「はい」
「りみったがげんいんでぶたいがぜんめつしない?」
「・・・します」
「そういうこと」
「では・・・では今後どうすればよろしいでしょうか?」
「ぜんいんのりみったをかいじょし、てきにいどむ?」
「・・・」
「じぶんのみすは、じぶんでかいけつしてね」
こうして無事会議は終了した。八神は5日以内に今後に関する報告書を提出する事となった。また当初検討されていた降格処分については、機動六課が試験部隊であり、問題点もある事を考慮され、5日後の報告書の内容で判断されるとの事。
八神side
もう無理や・・・部隊は壊滅状態、アウイン一佐の一言でリミッタ解除も出来へん。お情け程度の5日間の猶予・・・レジアス中将に反発して部隊を設立、しかし部隊が全滅・・・唯の降格でないのはあきらか・・・どうすればええ
そんな時端末にメッセージが届いた。差出人は「思い出」?
【襲撃した敵の戦力を今一度整理する。そしてもう一度六課の戦力を思い出す事。
足りない戦力は補充する。時間は有限である】
どういう意味や。そもそも敵の戦力は前回の戦いで把握しとる。六課の戦力は、今の所全員負傷しているけど入院している子はおらへん。でも今の六課の戦力では太刀打ちできへん。もう一度思い出す・・・六課の戦力を・・・・
・・・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
ああ!!!忘れとった!!
アウインSide
「現在六課にはアウイン・アルパイン一佐が一時的に所属している。そのため、一佐を中心とした部隊編成を行う。また敵戦力が増強されている可能性を示唆し、可能であれば一佐の部隊を一時的に六課へ出向させて欲しい」
八神の報告書を要約するとこんな感じになる。さてさてあの精神状態でよく俺が六課に配属されていた事を思い出したな。
「ねぇおもいかね?」
「なんでしょうか?」
「やがみにとうりくさにじょげんしたのだれだろう」
「わかりかねます」
まったく・・・誰に似たのかね