無表情、無感情で行くリリカルなのは   作:yudaya89

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第44話「物語は終わる。夢と共に」

 アウインside

 ジェイル・スカリエッティ側の戦力である戦闘機人の殆どは無力化できており、残るは事件の首謀者であるジェイル・スカリエッティ本人である。現在ゆりかご内にはジェイル・スカリエッティ、機動六課の高町、フェイト、その他数名が居る。戦闘機人達は私の部下が回収し、現在待機中となっている。また原作のように新人がゆりかご内に突入等といったフザケタ展開等は一切ない。

 

 周りからの反発があるのは分かりきっているが、やはりジェイル・スカリエッティを失うわけには行かない。彼の知識、技術は今後私達にとって必ずプラスになるのだから。オモイカネからも反発はあるが、もう一度彼と話をする必要がある。

 

「おもいかね。もういちど、じぇいる・すかりえってぃにつうしん」

 

 

『こんにちは、だい6はんざいぼうしか、アウイン・アルパイン1とうりくさです』

「何のようだい?」

『かんがえは、かわらない?』

「・・・」

『あなたのせんりょくはむりょくかした。それでもあきらめないの?』

「・・・」

『いまなら、わたしのかんしかでほごする。もちろんせんとうきじんたちも』

「・・・」

『そのごは、あるていどのじゆうもあたえる。もちろん、あなたがきょうりょくするというじょうけんで。どう?わるくないはなしだとおもうけど?』

「なら、こちらからも条件を出す」

『ないようによっては、ききいれられないばあいがあるけど』

「それでも聞いてくれないか?」

『わかった』

「・・・彼女達・・・娘達を解放してくれないか?」

『なぜ?』

「なぜって!!・・・頼む・・娘達を解放してくれ・・・たのむ」

『かいほう?かのじょたちは、ただ「おひるね」をしているだけ。かいほうするっておおげさ』

「!!あ・・あれは拷問だ!!」

『ごうもん?』

「そうだ!拷問だ!娘達を見てみろ!!」

『みんなねてる。ときどきおきているこもいる。でもなんだかくるしそう』

「娘達は強制的に眠らされている!!それこそ拷問だ!!君は!私の娘達の人権を踏みにじっている!管理局の第6犯罪防止課であるアウイン・アルパイン1等陸佐は管理局員であるにも関わらず違法行為を行っている!!これは裁判でも通用すると思うが、どうかな?」

 

 なるほど。自分達の犯してきた事を棚に上げて・・・やはり「OSHIOKI」は確定のようだ。

『たしかにごうもんはだめ』

「そうだろ?では、むす『でもごうもんはしていない』なに?」

『よくみてほしい。かのじょたちは、しろいべっとのうえで、こうそくごをつけずにいる。またかんきんやなんきんにならないように、へやのまどはかいほうじょうたい。それでもかのじょたちがあそこにいるということは、じぶんたちのつみをみとめているというしょうめいになる。だからわたしは、だれもごうもんしていない』

「だが見てみろ!あの寝ている時の表情を!」

『ひょうじょうだけでさいばんするの?【はんざいをおかしたむすめたちがかんりきょくにつかまった。こうそくぐもつけず、まどもかいほうじょうたいのへやでねているむすめのひょうじょうがくるしそうだから、ごうもんされている】ってさいばんするの?】

「くっ!」

『すこしはかんがえがかわっているとおもっていたけど、そのようすではこれいじょうのはなしはいみがない』

 

 私はゆりかご内にいる部下にジェイル・スカリエッティを確保するように命令を下した。またその他数名の局員の回収も命じた。

 

「この方法で娘達を回収していた訳か」

『そう』

「しかし彼らは人間かい?」

『どういう意味?』

「このゆりかごには、センサーがいたるところに張り巡らされている。これを掻い潜る事は不可能だ。特にサーモセンサーは何処の世界にあるものよりも高性能な物だ。それに引っかからないという事は、彼らは温度がないということになる」

『だから?』

「結論!彼らは人間ではないということになる。管理局も違法である戦闘機人プロジェクトを行っていたという事になる」

『え?』

「この事実が世間に知れたら、君達の立場はどうなる?」

『せんさーるいは、はっきんぐでむこうかしているだけ』

「え?」

『せんとうがはじまるまえに、はっきんぐしている。わたしがあなたにつうしんしたときには、もうゆりかごのしすてむはわたしのてのなか』

「じゃあ・・・いままでのやってきたことは・・・」

『ちゃばん?』

 

 

 そしてジェイル・スカリエッティは私の元に連行されてきた。彼は始終無言であった。しかしとある報告を聞いた途端彼は語り始めた。

 

『ゆりかごが衛星軌道上に到達まであと60分!』

 

「どうするんだい?このままではゆりかごが軌道上に上がってしまうぞ?」

 

 確かにゆりかごはロストロギアに指定されてその能力も未知数だ。資料には、2つの月からの魔力供給を受ける事で次元跳躍攻撃や亜空間内での戦闘も可能とある。しかしそれは聖王である戦闘機人が居てこそ真価を発揮する。今のゆりかごであれば、言ってしまえば唯の大きな船だ。

 

「アウイン・アルパイン1等陸佐は、ゆりかごを掌握していると思っていているが、それは間違っている。ゆりかごには2つのシステムが存在する。1つはアウイン・アルパイン1等陸佐が掌握しているシステムだ。このシステムはゆりかご内のセキュリティーや玉座に座る聖王の認識等を担っている。しかしもうひとつのシステムは攻撃用だ。先のシステムにも戦闘用のプログラムは存在するが、このシステムは攻撃専用で独立しているためアウイン・アルパイン1等陸佐でも掌握できない。

 起動条件は聖王の消失。解除方法なんて者は存在しない。魔力が尽きるまで果てしなく攻撃を行う。魔力が尽きるのはいつか?2つの月を破壊する事で魔力供給を停止する事が出来る。仮に月を破壊出来たとしても、月を破壊する事で重力、磁場等がミッドチルダを襲う。勿論物理的に破壊する事も可能だ。しかし今の艦隊の数ではまったくと言っていいほど戦力が足りない。あと2個艦隊は必要だ」

 

 有り難いお話どうも。ゆりかごの停止条件の難易度がベリーハードという事がよく分かった。まず後60分で2個艦隊をここまで送ることは理論上不可能。月を破壊する事も不可能。破壊後のデメリットが不確定すぎる。直接乗り込んでシステムを破壊若しくは掌握するのも不可能。そもそも独立したシステムを捜索している間に月の軌道上に到達するだろう。その後のゆりかご内の状態に関しても情報がないため、危険度が高い。

 

 

「まいった。さくせんがうかばない」

「そうだろ?流石のアウイン・アルパイン1等陸佐でも難しいだろう?早くゆりかごを何とかしないと大勢の人間が死ぬ事になる」

「それはこまる」

「そうだろう、そうだろう。困るな。大勢の人間が死に、君達の信用は地に落ちる」

 

 

 

 

 

 

「うん。ほんとうにこまった。今までせかんどぷらんがおもいつかないじょうきょうははじめて。だからこんかいはせかんどぷらんなしの、ぶっつけほんばん」

「な!この状況を打破できるのか?!」

「するの」

「!!!」

 

 

 

 物語は終盤

 

 

 夢はいつか覚める

 

 希望はいつか絶望にかわる

 

 彼方の夢や希望は

 

 私によって

 

 壊される

 

 

 

 

 さぁ

 

 ぶっ壊そう

 

 

 

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