無表情、無感情で行くリリカルなのは   作:yudaya89

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 お久しぶりです。最後までよろしくお願いします


第05話「弾から命(タマ)を守るには」

会議室にて

「「「・・・・・・・・・」」」

 会議室には沈黙が流れた。バリアジャケットの募集を行ったところ3歳児の案を採用するかどうか本人と話し合う場にて彼女が持ってきたのは資料ではなく実物だった。それも数日のうちに作成してきた。自分で!!研究者の中では色々と思うところもあるだろう。

「いかがでしょうか?」

 一人の研究者が口を開いた。

「採用するか、しないかという事かね?」

「そうです」

「採用しかないのじゃないか?この資料を見る限りあと一歩でほぼ完成だろ?」

「しかし我々の面子が!」

「面子でここに居るなら辞めたらどうだ?」

「何だと!?」

「面子?それでその面子でなにが開発できる?できないだろ?彼女の発想は今後のミッドに大いに貢献する。それに我々も協力する。もしかしたら彼女の一言で偉大な発明ができるかもしれない。どうだ?私は彼女に協力する」

 その一言で彼らは覚悟を決めた。

「私も協力します」

「私も!!」

「私も!!」

「全員協力で一致ですね?では彼女をここに」

 

 

 

 アウイン

 やっべ!!これは少しやばいかな?研究者の雰囲気がかな~り悪くなったぞ?やっぱり採用されないのかな~。ん~賞金・・・魅力的だったんだがな。そこへ

「アウインちゃん?」

「なに?」

「こっちに来てもらってもいいかな?」

「はなしあい、おわった?」

「あ・・・ああ、終ったよ」

「わかった」

 賞金あきらめるか。

 

 

「アウインさん、ぜひバリアジャケットに関して我々に協力させてくれないか?」

「わかった」

「いいのかい?」

「わたしだけじゃ、かんせいはふかのう。だからこちらこそよろしくおねがいします」

「・・・」

「どうしたの?」

「あ、いや。処でバリアジャケットの今後に関してなんだが」

「それならしりょうつくってある」

「拝見しても?」

「もちろん」

 この日研究者たちとの熱い討論の末、バリアジャケットの方向性が決定した。そして熱い討論が原因で、アウインの帰宅時間が日付を超えた事で、母親からカミナリが研究者に落ちたことは、言うまでもない。

 

 

  新バリアジャケット

耐衝撃、耐魔力(B+まで)、耐銃撃(44口径まで)、温度設定可能。

常時展開式。魔力+使用者の体温を電気に。その電気を魔力に変換して運用している。

これにより低魔力量の人間においても魔力運用が比較的にUPした。また現在試験中だが魔力量なしの人間において運用可能か調査中である。

 

 ここまでレポートをアウインは書き終えた。一時はどうなる事かと思ったが、研究者はみな熱心であり、バリアジャケットの開発も2ヶ月でここまで来れた。流石だ。明日は魔力なしの捜査官での検証を行う。あと魔力なしで危険な現場にでている人間は俺みたいなガキの意見は聞かないだろうし・・・まぁ口で説明しても無駄だから、実戦あるのみだな。あと、この日のために試作している武器も幾つか試してもらうか。

 

 

 管理局本部

本部第2課 現場指揮官 クエンツ

「明日は本部の研究者の検証に付き合うことになった」

「隊長!我々は今そんな暇はありません!」

「そうです、誘拐事件に、武器密輸!!どうしてそんな検証に我々が!」

「まあそういうな。彼らも我々の為に動いてくれている。そこは感謝してもいいんじゃないか?」

「2時間ですね」

「いや!30分でいいだろ」

「いいですか?」

「どうせ長ったらしい説明で時間が過ぎるさ。その後「事件が~」とか言ってお開きとしよう♪」

「ですね」

「では明日0900に集合だ?いいな?」

「了解」

 

 

 翌日

 

 第4演習場

「本日は我々の検証に協力していただき、ありがとうございます。長い話はしません。簡単に説明します。我々が開発したバリアジャケットを現場使用し、その評価をしていただきたい。そしてそのサンプルがこちらです。」

「機能は?」

「耐衝撃、耐魔力、耐銃撃、温度設定があります。」

「耐魔力は?」

「B+までの攻撃まで耐えれます」

「回数は?」

「連続25回まで、耐えれます」

「耐銃撃は何処まで?」

「44口径まで」

「何発まで?」

「同じ箇所へは2発耐えれます。」

「貫通は?」

「3発目で確認しています。」

「銃撃をうけたあとは?」

「44口径以下ならあざ。以上なら打撲。50口径以上は骨折します」

「検証済み?」

「はい」

「そうか・・・」

「・・・」

「・・・」

「ふあん?」

「え?」

「ふあん?」

「君は?」

「アウイン。ばりあじゃけっとのかいはつめんばーのひとり」

「はぁ?」

「・・・」

「ふざけてるのか!?」

「なにを?」

「おい!本当か?」

「本当です」

「貴様ら気でも狂ってるのか?こんな小娘にもなっていないガキと開発?そんな子供だましの道具なんざ使えるか!!」

「つかえるのをしょうめいしようか?」

「はぁ?」

「しょうめいする。」

「おい!」

 近くにいた捜査官をつれてきて

「まずこのぼうだんじゃけっとをきる。けいりょうだけど44こうけいはかんつうする。で、ぼうだんじゃけっとのうえにばりあじゃけっとをてんかい。どう?うごきやすさは?」

「あ・・ああ、問題ない。邪魔にもならないな」

「そしてここにさっきほかんこからかりてきた44こうけいけんじゅうをこていし、やく2mはなれて「おい!!何をしている!!」

「けんしょう。」

 そういってアウインは44口径拳銃を固定し、2m程度離れた。そして

「だいたい2mぐらいはなれて・・・・さん.にい.いち.」

「「「!!!!」」」

 カウントダウンが終った瞬間、轟音が当たりに響いた。アウインの小さな体は、衝撃で宙を舞った。本部第2課のメンバーは呆然としていた。研究者は目を丸くしていた。そう実際に実弾試験をこの日に行うなど予定になかったからだ。

「アウイン!!」

 一人の研究者が駆け寄った。その声をきっかけに、全員がアウインに近寄った。

「しょうげきはかんぜんにけしきれない。でもかるくとぶだけ。」

 何事も無かったように喋り続けるアウインに一同目を丸くした。しかし当の本人は

「このようにばりあじゃけっとがあると、ないとではそうさかんのきけんどはぜんぜんちがう。きょうから1かげつのあいだしけんうんようしてほしい」

「・・・」

「どうしたの」

「ッ!!!」

 その瞬間、アウインの頭に拳が降ってきた。

「いたい」

「貴様!!何のつもりだ!」

「なにが?」

「こんな事をしてもしものことがあったらどうするつもりだ!」

「もしもなんてない。そのことをしょうめいするためにした。」

「はぁ~・・・わかった・・・試験運用しないと、また無茶な証明をされそうだ。試験運用許可する。全員協力せよ。これは命令だ。いいな?」

「「「「了解」」」」

「ありがとうございます」

「ああ、だが今後こんな無茶をしたら、試験運用は中止する。いいな」

「はい」

「分かればいい」

 そういって現場指揮官クエンツはその場から立ち去った。その後姿は何か不自然な雰囲気をかもし出していた。

「・・・ねぇ?」

「ん?どうかしたかい?」

「わたしなにかわるいことした?」

「あ~タイミングが悪かったかな?」

「たいみんぐ?」

 捜査官の一人が教えてくれた。

「最近のニュースみたかい?」

「ぜんぜんみてない。かいはつでいそがしかった」

「そうか。今世間を騒がしている連続少女幼女誘拐殺人をうちで扱っているんだよ」

「そうなの?」

「それで、犠牲者が今では6人。皆君みたいに可愛い子ばかりさ。それでクエンツ隊長ナーバスになってるんだ」

「そうなんだ」

「だから今後無茶したらダメだよ」

「わかった。」

 

 

 アウイン

 ヤバイヤバイ!!しくった!!まさかそんな事件が発生していたなんて!!最悪にタイミングが悪い。それもトップの人間のご機嫌を損ねてしまった。これは修正しなければ、評価が悪くなる。そういえばさっきの捜査官が「君みたいな可愛い子ばかり」とか言ってたな・・・そうかいい事思いついた。それとこの捜査で防犯グッツの評価、検証もできる・・・一石二鳥だ!!

 

 

 

 

       「わたしがおとりになって、ゆうかいはんつかまえる」

 

 

 




 更新遅くて申し訳ありませんでした。リアルが忙しく中々更新できませんでした。

誤字脱字等あれば、ご指導お願いします

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