魔法少女リリカルなのはViViD Saiyan 作:伝説の超サイヤ人になりたい。
「やっちまった」
「な、なな」
───なんじゃこりゃぁぁあああ!!??
ノーヴェの声が木霊する。
それに我に返った少女達がイクサに詰め寄る。凄い凄い、とキャッキャッと笑う少年達に驚いている自分がアホらしいとノーヴェが嘆息する。
「…………」
そんな中、一人離れて困惑する少女アインハルト。
「今、イクサさん。確か『断空』って」
「モシャモシャモシャ」
口一杯に肉を詰め込んで咀嚼するイクサ。川遊びを終えてバーベキューを昼食にしている一行。
イクサの皿に積まれた串の山に他の者達は仰天していた。大食漢で知られるスバル・ナカジマやエリオ・モンディアルすら驚く量を食べているイクサ。
「もぐもぐもくもぐ」
「よ、よく食べるんだね」
「…??んぐ。まあ、はい。抑えましょうか?」
「いいのよ折角のお客様ですもの、好きなだけ食べていってね」
「……御言葉に甘えて」
少しばかり抑えるか、とイクサは思った。
昼食に器具の片付け皿洗いを終えて暫く自由時間となったイクサは一人平原に立ち風を感じていた。
軽く息を吐き足を広げ右拳を腰溜めにして強く握ってから適度に脱力する。閉じた瞼をあげて視界に文明を感じられない自然を写す。
「はぁ……、フッ!」
左右両方の足を捻り回転を生んで加速させながら脚を伝って上昇させ腰部で衝突、融合、一体化させ気で増幅。不要な無駄を除き完成形に近付ける。
腰溜めにした腕にとどまる回転が風を巻き込む。小さな竜巻を纏っているように見える。
「───ダメだな」
ブワッ、と腕の風が溶けて霧散する。
「練りが甘い、初動が早い、集束が強すぎる。暴れるモノを抑えつけるじゃなく全て完璧に制さなくちゃ意味がない」
嘆息してもう一度初めから、イメージするところから始める。
アインハルトの断空拳、それを自分用に思い描く。
覇王断空拳
古流武術
弱者が強者の暴力に対抗する為の技術。その一つ。
だがイクサはその風に
イクサは断空の技術に手を加え、風は強める回転を編み出した。
回転が巻き込み、加速させて運動量を高め、気で強化して集束する。この行程を続け何層もの風圧を練る。そして放たれる一撃は蹴散らし蹂躙してズタズタに吹き飛ばす単・群・城に対する兵器と成る。
断空の技術と気の応用、サイヤ人のパワー。
「……違う」
何度も繰り返し改良点を見つけ改善していく。何度も行き詰まり途中数点改善前に戻り別の方法を試しそこから進める。そうして段々と精度上げていく。
それが、暫く経ち。
「イクサさん?」
ふと、背後から声がした。
「アイン、にヴィヴィオか」
「はい」
額の汗を袖先で拭い向き合う。
「どうした?」
「いえ、あの」
「何をしたんですか?」
言い淀むアインハルトの代わりにヴィヴィオが話す。
「何、ちょっとした技の開発だよ」
「ちょっとじゃないですよ、凄いじゃないですか!」
ヴィヴィオの隣でブンブンと顔を上下に振るアインハルトに小さな笑みが湧く。
「そんな一から作るなんて大したものじゃないさ、既にあるものを改変してるだけだ」
「それでも十分凄いです!」
「何の技を元にしていたんですか」
「……」
「……?……(汗)」
じっとイクサに見つめられキョロキョロしながら困惑するアインハルト。
「断空拳」
「え?」
「だから断空拳。まあ、正確には断空の技術を、だが」
「──」
「え、え!?」
絶句するアインハルトに吃驚ヴィヴィオ。
「見せてくださってもいいですか?」
「完成はしてないぞ」
「構いません」
「……」
真剣な受け答えの二人に置いてけぼりのヴィヴィオ。
「わかった。少し離れてろ」
イクサの言葉に従い十分に距離をとった事を確認して構える。やる事は同じ。違いは打つ事。
「───はあ!」
まっすぐ奔る正拳突き。腕を纏う風が拳に乗せられ弾ける。
芝生を吹っ飛び余波が飛ぶ。アインハルトとヴィヴィオが左右の腕で頭部を守り、衝撃が収まり腕を退ける。
イクサの少し前、拳の地点から半径2メートル半。この範囲の中の全ての草が無くなり土が姿を見せていた。無惨にバラバラにされた草がチラチラと降る。
「こんなものか」
それは成果とは裏腹に失望に近いものを含んでいた。「こんなモノだろう」と、「この程度のモノか」の二つの意味がごちゃ混ぜになったような声だった。
「……」
「ーー」
絶句して言葉を失う。
二人の少女は何も言えない。これほどの技だ、賞賛に値するも同然、たが使った本人が認めていない。
アインハルトは自分の師の高さを知った。己の目標、その遠さに眩暈を起こしそうになるが気合いで堪える。
こんな所じゃ終われない、倒れられてる暇なんてない。
ぎゅっと手を握るアインハルトを見てイクサが内心で嘆息する。
「アイン」
「…………」
「アインハルトさん?」
「はぁ、───アインハルト!!」
「!?はい!!」
「考え込むのは結構だがこれだけは聞いておけ」
「……はい」
「今の技は真似するな」
「───。何故、ですか?」
「今のは俺の
「…」
「いいな?」
「はい」
これだけ伝えて満足したのかアインハルト達に背を向け歩き出した。
イクサの言葉に噛み締め数秒俯き己の手を見つめ、顔を上げて歩き出す。その瞳には小さな、けれど確かな光があった。
「え、えっと??ま、待ってください!」
そしてヴィヴィオ置いてけぼり。
仕留めた巨獣を抱き抱えて空中浮遊。
急参加なうえに昼食をかなり食べ夕食までいただくというのに何もしない訳にはいかないと自分で狩りに出た帰り。
ふよふよと浮かびながら獣を運ぶ。つい先ほど3メートル越えの魔猪に一角熊に巨大魚を運び、今は怪鳥を運んでいる。
比較的小さいが身の引き締まった怪鳥をどうやって食べようかなんて考えに胸を躍らせながら飛行していると、
…っ……っっ…!
「丸焼き、照り焼き、塩焼き」
ぁ…ぁぁ…ぁぁぁッ
「煮物、ステーキ、親子丼」
ぁぁぁあああああ!!
「たたき、手羽先、フライドチキン」
ああああ!?!?
「なにがいい──げぶっ!?」
下から打ち上げられたモノが顎を直撃した。
突然の衝撃とぶつかってきた物体が帯びていた電気に痺れてバランスを崩し怪鳥を離して真っ逆さまに落下する。
脳が揺れ朦朧な意識の中イクサ見たのは水色髪の水着女、そして温泉と女性達。
(これ、あかんやつじゃ……)
「ああぁ、やっぱセインか」
「だろうと思った」
能力を使いどこぞの魚雷女が如く温泉内を潜り移動して入浴している女性陣にイタズラして最後に選んだリオの胸を背後からわしづかみした結果、手痛い反撃を喰らって制裁された知り合いが打ちがられる様を見上げていた女性陣達。
ひゅー
風を切って落下する音が聞こえ、温泉に叩きつられ水飛沫と音をあげる。
そしてもう一人地面に落下して大音と砂埃をあげる。
「え?」
「痛い、超痛い、メチャクチャ痛い」
煙が晴れて姿を見せる男。
───もう一度言う、
『 お と こ 』
『キャアアアアアアアアアア!!??』
複数の甲高い悲鳴が響いた。
一人孤独に離れた所で正座するセイン。
そして様々な色の様々な種類のバインドを何重にも重ねられぐるぐる巻きにされて横倒しにされたイクサ。
性別が違うだけでここまで処罰で差がある。しかもイクサに非は無い。セインがイタズラしてぶっ飛ばされなければ肉を運び終わってゆっくりしていただろう。
「……酷過ぎない?」
「
「……ぉk」
すまない嘘をついた。
少しばかり非がある。女子温泉内に墜ちて片手で頭を押さえて顔を上げ周りを確認した、そうその時に見えてしまった。
女性陣のHA・DA・KA☆
その結果がこの始末。他の男性が聞けばまあ、不可抗力と言えなくもないと言ってくれるかもしれないが、そんな事など関係無い。この場にいる全ての女性から砲撃魔法が飛んできてリンチにあいバインドでミイラにされかけた。
「何か
「ストップ、待ってくれ。罰は受ける、だが命はやめてくれ。死にたくない」
「まぁまぁ、落ち着いてティア。ね?」
よく知らぬ青髪の女性スバルに感謝するイクサ。
どうも、ありがとうございますスバルさ
「イクサくんだって興味のある年頃なんだから」
ふぁっ◯んしっ◯。ふざけんな。
余計に誤解を生んで敵意と殺意が高まった。幼少組から視線が痛い。アインハルトからさほど敵意と殺意を感じないのが不思議だが困惑は感じる。
あと照れを感じる。何故……?
「ねぇ、何を見ているの??」
「あ」
橙色の長髪の女悪魔が仁王立ちしていた。
数時間後、一人離れた席で頬に赤紅葉の痕がある少年がちびちびと夕食を食べていた。
温泉イベントでのラッキースケベは王道、そしてロマン
戦闘機人=人造人間の方式でナンバーズ+αの気は感じ取れないイクサくん。
17号と18号はあれ、細胞レベルでパワーアップした人間だからね、爆弾と無限エネルギーしか機械要素ないしネ。たしか