大洗"学園"の、ある自動車部員の物語   作:けんとん

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書けたので上げる(哲学的思考)


<注意>

・ある原作キャラに独自設定が付加されます。

・原作キャラとオリキャラの恋愛要素があります。

・作中で艦これネタが少しだけですが出てきます。

<追記>
ちょっと整合性がとれない箇所があったので修正をかけました。


第十二話 今日は厄日だわ!

第十二話 今日は厄日だわ!

 

 

 第63回 戦車道 全国高校生大会の抽選会場にて。

 

 

 みほが8番のカードを掲げると、会場からは大きな歓声が上がった。主にサンダース大学付属サンダース高校の方からだったが。

 

「Yes!」「これなら1回戦も余裕ねぇ」「慢心するなよ、アリサ」「そうデース、実力は未知数なんですからネー!」

 

 

 

 

 

 抽選を終えたIV号戦車の5人は、休憩がてら戦車喫茶に遊びに来ていた。

 

 ここは出てくる料理や店内内装すべてが戦車まみれになっているという、戦車オタクにはたまらないお店となっている。

 

 5人が注文したケーキの味に舌鼓を打っているとーー

 

 

 カランコロン。

 

「うおおおおお!戦車だらけだ!すげぇ」「牧人、あんまりはしゃぐなって」「おっ、あそこにいるのは」「西住さんたちじゃ」

 

 男子自動車部の面々ー牧人、研人、達也、それに大初の4人が私服姿で入店してきた。今日は整備も休みだったので、達也が

 

「日頃の整備のお礼だ」と予定のなかった3人を引き連れて来ていた。ちなみに今日は部長のおごりだ。

 

 

 

「おーい!西住先輩ー!」「皆さんも、奇遇ですね」1年2人がみほたち5人に声をかけると、

 

「あっ、こんにちは。皆さん今日は休日ですもんね。いつもお疲れ様です」とみほはやさしく返事をした。

 

「となりのテーブル空いてるから来なよ!」沙織が元気にそういうので、お言葉に甘えて4人はすぐ近くの席に座った。

 

 

 

 

 そこからしばらく初戦の相手となったサンダース高校についての話題や、整備に関する逸話で9人は持ちきりであったがーー

 

 

 

 

カランコロン。

 

 全身黒を基調とした、黒森峰女学院の学生服に身を包んだ黒森峰女学院の2人の女子生徒ーー

 

 西住 まほと、逸見 エリカの2人が、戦車喫茶に入店してきた。

 

 みほはハッとした表情になるがしかし、男子自動車部の面々はこれに気付かなかった。

 

 

 

 

 

「…まだ戦車道を続けていたのか」「お言葉ですが、あの試合のみほさんの判断は間違っていませんでした!」「部外者は口を出さないでほしいわね」

 

 

 そう言い残すと2人はテーブル席につこうとしーー 銀髪の少女は歩みを止めた。

 

 

 

 

 なんで。1人ならず2人とも。

 

 なんで、あのクソ野郎が、あの日私を泣かせた配慮のできないクソ野郎がここに。

 

 逢いたくない人に、今日は2人もあってしまった。

 

 できるならば今後一生会いたくないであろうその相手を目の当たりにしてーー

 

 

 

 

 

 我を忘れた逸見は、達也に殴りかかっていた。

 

 

 

 

 

パシッ。

 牧人がその鉄拳をギリギリで受け止めた。

 

 

「あーはいはいストップストップ」「御嬢さんのきれいな手が台無しになるよ」「…え?」牧人に続いて、大初先輩が続ける。突然の出来事に研人は茫然としていた。

 

 

「…っ!触らないでよ!けがらわしい!」エリカが牧人の手はねのけ、また険悪な表情になる。

 

 

 対して、達也の言ったセリフは、こうだった。

「…お前、ケンカっ早い所は変わってねーのな。そんなんじゃ初戦で負けるかもな」

 

 

 火に油を注いでしまった。

 

 

 

 

 

「…!!!」またしても銀髪の少女から鉄拳が飛ぼうとしていたがーー

 

 

 

「エリカやめないか!」「!」黒に近いが若干茶色がかっている髪色をした女子の一言によって、エリカはその手をおろし、こちらを睨みつけた後、何も言わずにその場を離れていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…それにしても部長、厄日でしたねぇ。まさかアレが例の女子だって」「蒸し返すな」大初の言葉に達也が釘をさす。

 

 

(…なぁ、あの銀髪の人、絶対性格悪そうだよな)(行動見りゃわかるだろ)ヒューマンコンビが小声でそう話しているとー

 

 

 

カランコロン。

 

 黒森峰女学院の生徒であり戦車道の副隊長候補である赤星 小梅が入ってきーー

 

 

 

 

 

「すいません西住隊長、遅れましーーあっ!だいちゃん!おーい!久しぶりー!」

 

 

 

 

 

 

 

『だいちゃん!?』思わず3人がハモる。つまりハモらなかった1人というのは大初本人でありーー

 

 

 

「おっ、小梅、久しぶりだな。元気にしてたか?」

 

 

 

 当の本人は、久しぶりの再会に喜び、

 

 

「えっ!?えっ!?えっ!?」「武部殿落ち着いてください」婚活戦士ゼクシイ武部のテンションがMAX8、もしくは疑似4になり、

 

 

 

 

 (…爆発しろ!)と1年の2人は心の中でとどめておいた。

 

 

 

 

 その様子を遠目に見ていた黒森峰の2人はというと、

「…けっ」「おい、エリカ」

 逸見の顔色が先ほどよりもさらに悪くなっていた。

 

 

 

 

 

 

 

   ああ、今日は厄日だわ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 赤星小梅はこの時、みほの存在に気付かないぐらいにテンションが上がっていたことを加えておく。

 

======

 久しぶりに再会したであろう、大初と小梅は2人掛けのテーブル席でたのしいひとときを過ごしていた。

 

 

「そっか、自動車だけじゃなくて戦車も整備してるんだね」「まぁいろいろあってな」「連絡も減っちゃったからどうしようかと思ってたよー」「小梅も、だろ?」

「そうだけどねー、久しぶりにあえて私うれしい!」「俺もだよ」『ふふっ』

 

 

 

((…もげろ!!!))ヒューマンコンビはそう念じ、

(すごい気まずい)達也はそう感じ、

(…あとで大初くんにいろいろ聞かなきゃだね!!!)婚活戦士はそう心に決めていた。

 

 

 

「小梅、申し訳ないがそろそろ」「あっ、隊長。じゃあ、今度は大会で」「おう、またなー」

 

 

 小梅はそういうと席を立ち、コーヒーブレイクした黒森峰の2人と共に店を出た。

ちなみにしっかりと小梅のケーキとコーヒー代をだいちゃんもとい大初がおごっていた。イケメン。

 

 

 小梅を見送った後ーーだいちゃんは4人に囲まれた。

 

「よう」「大変楽しい時間を過ごされたようで」「先輩、ちょっと」「聞きたいことがあるんだけど!!!ってかあの子は誰!?」

 

 

 

 ダイハツに向かって前後左右4方向から車が迫った。

 

 

 

「ああ、俺の彼女だよ。中学からのつきあいだよ」

 

 

 

「キャーーーーーー///!!!」

 

武部車、自爆。

 

『リア充爆発しろ』

 

自動車部、テンプレートのような返答でスピン。

 

 

「あの顔、もしかして小梅さん…?」「へぇ~、大初殿に思い人がいたんですね!」「まぁ、素敵ですこと」「…おおー」

 

 2年生組4人はそう思い思いに口にし。

 

 

 

「ははは…まぁ、そうなるか」

 

 当のだいちゃんはどこぞやの航空戦艦の2番艦よろしくそんなことを苦笑いしながら漏らした。

 

 

 

 

 

「ん?何、君は瑞雲に興味があるのか?」「日向、しゃしゃり出なくてもいいから!」…瑞雲師匠は呼んでません。

「ほら、私達の世界に帰るよ!」「なんだ、伊勢はつれないな」

 

 

 

============

 

 1回戦の日程がが決まってからというもの、さきの練習試合で負けたからというのもあるだろうが、大洗の面々はこれまで以上に熱心に練習に取り組んでいた。

 

 

 砲撃練習。走行練習。実戦形式の練習。

 

 乗員のモチベーションもそうだが、やはりみほの言葉がよく響くのか、めきめきと乗員は成長していった。

 

 ステージを意識した練習も行った。森林がメインとなるので、森林エリアでのブッシュ合戦もやった。

 

 

 結果として、チーム全体としての錬度は大きく上昇した。

 

 そしてそれを整備する自動車部の面々も、前より効率的に、前より精度のいい整備を行えるようになってきた。

 

===

 大会の初戦の前日となった金曜日、大洗学園の車両倉庫の前には5両の戦車と戦車道関係者の面々が並んでいた。

 いずれも奇抜なペイントをやめ、車両本来の色を取り戻している。

 

 

 そして乗員には特注のパンツァージャケットが、整備隊には大洗エンブレムを改造した整備隊エンブレムのアップリケが付けられた、特注の青いツナギが渡された。

ちなみにこれは沙織が1年生や歴女の面々と一緒になって付けてくれたらしい。宝物にしよう。

 

 

「せっかくだし、チームも呼びやすいように西住ちゃん何かしてよ」「ふえっ…」会長の無茶振りが隊長に飛ぶ。

言い忘れていたが、全体の隊長は正式に西住みほとなり、河嶋桃は副隊長となっていた。

 

結果、IV号戦車は大洗の名産であるあんこうチーム。

 

三突はカバチーム。

 

八九式はアヒルチーム。

 

38tはカメチーム。

 

そしてM3Leeはウサギチームと名付けられることになった。

 

 

「隊長!意見があります!せっかくだし、チームのキャラをペイントするのもいいと思います!」バレー部の部長がそういうので、

「ああ、それはー」とみほが言いかけたところで、「確かにそれはおもしろいかもね。達也もいいだろ」「まぁそれぐらいならな」とマブダチコンビが返し、会長も「いいねー」と言ったので、チームの動物のペイントがされることになった。

 

 

 

「あーすんません僕からも1つだけいいですか?」牧人が言う。「なーに?」会長が返す。

 

「僕らが整備したっていう証が欲しいんで、できれば戦車に少しだけ文字入れたいんですけど、いいですか?」なるほど。いいアイデアだ。

 

「あーおっけーおっけー。じゃあ動物の下に小さく入れようか!西住ちゃんもそれでいいよね」「はい」「ありがとうございます会長!隊長!いやー2人とも人間の鑑ですね!今度干し芋あげますよ!」「おっ、いいねぇ、ちゃんと最高級品で頼むよ」「あはは…」

こやつめ、ぬかしおる。

 

 

 

結果、

 

IV号には、黄色く光る星がペイントされ、

 

三突には、SとNをイメージしたであろう磁石がペイントされ、

 

八九式には、土色で三つの屋がペイントされ、

 

38tには、S&Dとそのまま白い文字でペイントされ、

 

 

「研人どうするよ」「俺達下の文字が一緒だからHumansとかでよくね?」「採用」

M3Leeには、ピンク色の文字でSponsord By Human"s"とペイントされた。

ーー本来の用法と間違ってはいるのだがそこはあえて突っ込まないでおこう。

 

 

 …ちなみにナカジマが私の名前が載らないと文句をつけたので、それら横に小さく整備隊エンブレムと、その上からT&Nというペイントもなされた。

 

 

 

「よーし!今日は解散!明日は6時集合だから、遅刻しないでよねー」『はーい』

「うへぇ…皆、頼む」

 

 麻子が少し弱気になったが、そこはあんこうチームの面々がなんとかしてくれる筈だ。

 

 そしてそのままの流れで解散となり、皆帰路についた。

 

 

===

 

 

 その夜。男子寮のある一室にて。

 

 

 

「ココロピョンピョンマチ♪カンガエルフリシテ」あっ、メールだ。

 

 

from:アリサ

to:マキト

件名:明日の試合頑張るからね

本文:ちゃんと見に来なさいよね!来なかったら分かってるわよね!

 

 

「…」ポチポチ

 

 

from:マキト

to:アリサ

件名:こっちも整備がんばるからね

本文:もちろん!俺もがんばるよ!明日会いに行くからな!おやすみ!」

 

 

「これでいっか」送信。

======

 同時間帯、サンダース高校の女子寮。

 

 

 

「整備がんばる…明日会いに行く…もしかしてこれは」

 

 

 

 牧人からの返信を読んだアリサはある事実に気付いていたが、返信するのもためらわれたのでそのままにして布団に潜り込んだ。

 

 

「明日は…きひひ…」

 

 

 

 

何か企んでいる様子だった。




<最初に>
私ごとですがキーボードを新調しました。パンタグラフ式のキーボードは価格と打鍵感のバランスが良くていいですね。本当はRealForce辺りが欲しいのですが。


<エリカ>
どうしても短気というイメージが先行してます。

<グーパンを止める女のいる2人>
修羅場を経験してきてるんじゃないかと思ったので。

<小梅さんはリア充>
あんな性格のいい子がリア充じゃない方がおかしいと思う

<ゲロ甘ラブラブトーク>
書いていてブラックコーヒーが手放せませんでした。

<パチンコガルパンネタ>
スペックがあまりよくないのと割と誰か座ってるのでまだ打ってません。

<伊勢型2番艦>
ネタとして用いやすいのは日向だけど筆者は山城が大好きです。提督に対する性格が徐々に丸くなっていく感じがとてもいいです。でも本人の思いのせいで結ばれない。

<大洗学園 整備隊エンブレム>
大洗学園のエンブレムのリボンが、レンチとスパナに変わったものを想像して頂ければ。

<各車両の整備者について>
よくわからない人は4話か5話あたりを読み返してみよう!


<ごちうさ>
ごちうさは いいぞ


<さいごに>

地元の寄合でガルパンを30オーバーのオッサンの方々に全力で布教してきました(真顔)

<次回予告>

1回戦、対サンダース高校です!
例によって戦闘描写はないと思われます


06/27 12:00 に投稿できればいいなぁ(予定)
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