騎士王がロキファミリアに入るらしいですよ   作:ポジティブ太郎

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謝罪です! 投稿遅れました。
少々、忙しかったのと改修作業に手間取ってしまいました。
今後、更新速度は不確定ですが更新を続けていくつもりですのでよろしくお願いいたします!


第十三話 料理勝負は波乱の予感!?

 51階層の【ロキファミリア】天幕付近にて、賑やかな声が飛び交っている。

 

「それじゃあ私、一番最初に作るね!」

 

 ティオナは快活な笑みを浮かべながら、簡易厨房へと移動する。

 包丁を構え、野菜と肉に向けて豪快に振るう。

 切られた野菜は統一感なく、大きさはバラバラ。

 それを鍋へと投入、調味料は分量を計ることをせず自分のお好み味にしていく。

 煮込むこと数分。

 

「よっし! かんせ~い!!」

 

 ティオナの歓声と共に料理が出される。

 ゴロリと食べごたえある野菜がタップリと入っているスープだった。

 ティオネ、レフィーヤ、アイズ、アルトリアの4人は、木製スプーン片手に掬い口へと運ぶ。

 

「う~ん。まあまあね」

「野性味あふれる味ですね‥‥‥」

「おいしい、よ?」

「(何でしょう? 大胆さという面では、大河の料理に似ていますね)少し、塩が多い気もしますがおいしいですよ」

 

 全員の評価は特別悪いわけではなかった。尚且つティオナの大胆な性格がよく現れている料理であった。

 

「えー! まあまあか~。次は、ティオネお願いっ!」

「フフッ。任せなさい!!」

 

 ティオナと入れ違いに厨房に入るのは姉のティオネ。

 胸を張り、自信満々な表情でアルトリア達を見据える。

 

「いい料理ってのはね‥‥‥細かな心配りなの! 一つ一つの工程を丁寧に、丁寧に‥‥‥丁寧に‥‥あ”あ”ーーじれったいわね!! クソッがーーーーーーーー!!」

 

 最初こそ丁寧にこなしていたティオナ。が、野菜をちまちまと切ることに痺れを切らし、包丁をブンブン振り回す。結果できた料理は。

 

「‥‥‥ティオネ。コレ何?」

「‥‥‥‥そんなの私が聞きたいわよ!!!」

 

 料理を作った当人でさえ答えかねる創作料理。野菜の原型は最早とどめておらず、粉々になっている。

 メインの豚肉も真っ黒に焼き焦げていた。

 

 

「「「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」」」」

 

 黙りこくる四人。当のティオネは、「団長の所へ差し入れに持っていくわ」と走り出していった。

 もはや拷問じゃないのか?と思案するが、ティオナの声に意識を引き戻される。

 

「それじゃあ、次は‥‥‥‥‥」

「私が作ります!」

 

 気合を込めた表情で立ち上がったのはエルフの魔道士――レフィーヤ。

 純白のエプロンを身に纏い厨房に立っている。

 丁寧な仕事で料理を作り上げていく。

 具材を鍋に入れる後、数十分。

 

「どうぞ! ダンジョンで取れる食材を使った『ダンジョン産野草とハーブシチュー』ですっ!」

 

 先の料理の見栄えとは打って変わって、華々しい出来栄え。

 数メートル離れている場所からも、食欲を刺激する匂が漂っていた。

「これはですね! 戦闘に必要な塩分を補給しつつ、栄養バランスにも優れている一品なんです!!」

 

レフィーヤの熱い解説に対し、おぉーと歓声を上げるアイズとティオナ。

だが、一人冷静に分析している者がいた。

(完璧な一品です、ね。美味しさを追求するだけでなく、食べる人をしっかりと気遣っている。

まるで、士郎の料理を彷彿とさせるような‥‥‥)

嘗ての少年を思い起こさせる料理であるとアルトリア感じ取った。

聖杯戦争を共に戦い抜き、自身の間違いを正すと同時に存在を認めてくれた人。

そして、生涯最初で最後に愛した男。

あの時の記憶が鮮明に蘇り、懐古していた。

アルトリアは、大切な思い出を蘇らせてくれたレフィーヤ(少女)に向けて‥‥。

 

「‥‥‥‥レフィーヤ。ありがとう‥‥‥」

儚げな笑みを浮かべ、静かに礼を告げた。

「い、いえッ! 私は、そんな!」

レフィーヤは、顔を赤らめ手をブンブン振るい猛否定する。

料理を褒められたということに関して褒められているとばかりに感じているため、もう一つ込められた意味には到底気付く事はできない。

 

レフィーヤが早速とばかりに料理を運ぼうと走り出した瞬間‥‥‥。

足元に転がっている石に躓き、転倒。

皿もろごとシチューは無残に飛び散った。

 

「あ、あ、あああああああ! そ、そんなーーーーーーーーーーー!!!!」

絶叫するレフィーヤ。

三人もなんとも言えない顔でその光景を眺めている。

 

「し、しかたないよ。元気だしなよ、レフィーヤ‥‥」

いつも天真爛漫なフィオナでさえこの有様だ。

「大丈夫だよ、レフィ―ヤ。私に任せ、て」

 

意外にも重度のコミュ障であるアイズが、レフィーヤの仇とばかりに立ち上がった。

厨房に悠然と立ち、両手に構えるは二振りの包丁。

まるで、ナイフを構えるかの様に逆手持ちで握られている。

一呼吸置いて、振り下ろす。刹那、凄まじい風圧と刃気が放たれる。

切られた食材を皿の上に乗せた所で、再び3人の元へ駆け寄っていく。

 

「‥‥‥料理できた、よ?」

首をコクリと傾げるアイズ。

 

「ね、ねえアイズ。これって‥‥‥」

「アイズさん、これは‥‥‥‥‥」

「アイズ‥‥‥‥‥」

 

「「「これは、料理ではありません(じゃないです)(ないよ)」」」

 

声が見事に重なる。ガーンとショックを受け項垂れるアイズ。

思わず皿に目を落とす。皿の上には、細かく切られた乾パン。

言葉通り料理と呼べる代物ではなかった。

 

「それでは、最後は私ですか‥‥‥」

緊張の面持ちで厨房に立つアルトリア。

しかし。

(なっ! 食材が殆どないじゃないですか!!)

野菜、肉を含めても一人分の料理を作る事すら不可能に近い量だ。

アルトリアは、絶望していなかった。目にはまだ闘志が燃えている。

 

(大丈夫です! 士郎だって、どんな時でも料理を作ってくれました。「家計が限界に近いから、お茶漬けで我慢してくれ!」と頼まれ断固拒否した時も、私と大河とイリヤスフィールと凛の4人分の食事も作ってくれました。

それに教えてくれました。料理で一番大切なのは‥‥・『心』だと!!)

 

「‥‥‥ふぅー。‥‥‥‥はッッッッ!!」

呼吸を整え、包丁を両手で握り上段から神速の一撃を振り下ろす。

結果‥‥‥‥‥切った食材はおろか、簡易厨房ごと吹き飛んだ。

アルトリアは決定的なミスを犯した。料理は『心』という事は理解していた。

が、彼女の場合心を込めすぎてしまった。普段の戦闘時と同程度の気合で臨んだ結果だ。

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

皆、最早絶句する事しか出来ない。

料理勝負は、必然的にティオナの勝ちという結果に終わった。

 




かなり急ぎ足でしたので、誤字等が見当たるかもしれません。
有った場合は教えていただけると助かります!

次回は、戦闘回――ファミリアの母親(ママ)が登場します!
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