騎士王がロキファミリアに入るらしいですよ   作:ポジティブ太郎

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今回は、アイズ視点で書きました。
今後の話を進める中で、やはりカットする事ができなかったので。
あと、投稿遅くなってごめんなさい! 
なにぶん忙しかったもので(汗)どうかご容赦!


二十六話 SIDE アイズ

 時はオッタルとアルトリアの決闘終了と同刻。

 アイズとロキは、逃げ出したモンスターの殲滅を行っていた。

 

 

「はあぁぁぁぁッッ!!」

 

 

 抜刀一閃。動く間もなく、両断され灰と化すトロール。

 一振りして、剣先に滴る血を払う。

 

 

「さすが、アイズたん! トロールじゃ相手にならんなぁ~」

 

 アイズの剣技に、ロキは賞賛の声を上げる。

 だが、自身の細めを開け「でも」と話を続けた。

 

「なーんか、腑に落ちんな~。逃げ出したモンスター達は、住民を襲ってない。それに……」

 

 「何かを探している(・・・・・・・・)ような」、と。

 

 その言葉にアイズも内心で首肯する。

 実際、今戦っていたトロールも単純な殺意だけでなく、別の何かが感じられた。

 まるで、何者かの掌で踊らされていたような……そんな感覚に陥る。

 

「これで全部やったけ……?」

「……いえ。あと一体残ってます……」

 

 アイズの返答に、「げぇ~」とロキがやる気の無い声を漏らす。

 ギルドの受付嬢――エイナからの依頼でもあるため投げ出すことはできない。

 話を聞けばアルトリアにも個人的に依頼したらしく、彼女も既に動いている、と。

 

 

 住民達からの情報を元に、二人は最後のモンスターがいる――ダイダロス通りへと向かった。

 

 

 

************************

 

 

 ダイダロス通りに着いたのも束の間。

 モンスターがいたらしき現場には、大勢の人集りができていた。

 人波を掻き分け、前へ進む。すると、見覚えのある顔がそこにあった。

 

 あれは……アルトリア……?

 

 一際目立つ金髪に、凛とした表情で立っている【ファミリア】の仲間がそこに立っていた。

 声を掛けようかと、一瞬の躊躇いが生じたがそのまま声を掛ける。

 

「アルトリア……何が、あったの?」

「アイズ! ええ、それが……」

 

 突如アルトリアの言葉が、観衆の声によって遮られる。

 

『あの、男の子が倒してくれたのね!!』

『何だか、ウサギみたい。髪が白くて、目も赤いし……』

 

 ウサギという言葉(ワード)を聞いた瞬間、倒した人物に心当たりがあった。

 白髪で赤目という外見的特徴にも当てはまる。

 酒場で、自分達の不手際によって傷つけてしまった……あの少年だ。

 だけど。

 

 ――そんな筈はない。

 

 冒険者としての才能がある人物といえど、数日、数週間で劇的に変わるなんて前例は一つもない。

 ましてや、あの少年は見るからに半人前――駆け出しだった。

 自分の記憶の中の少年は、シルバーバックには逆立ちしても敵わない。

 

 自身の中に浮かび上がった疑問に、答える術なく戸惑う。

 そんな中。

 

「すみませんっ! 通してください!!」

 

 切羽詰まった様な声が上がると同時に、前方の人集りから「ワッ!」と歓声が上がった。

 どうやら件の冒険者が帰還したらしい。

 ロキが、興奮した面持ちで列の前へと足を進める。

 後に続いて、前へと進むが人が多すぎて前が見えない。

 仕方なく、足先を伸ばし背伸びをする。何とか顔だけは覗かせる事ができた。

 

 目の前を通り過ぎる人物を見た瞬間――瞠目する。

 気を失っているツインテールの少女を両腕で抱きかかえ、走り過ぎていく白髪の少年。

 やはり、あの酒場の少年だった。

 

 (本当に……あの子がシルバーバックを……)

 

 未だ拭いきれない不可解さを感じつつも、少年への祝福の気持ちが溢れ出していた。

 

 「……おめでとう」

 

 気づけばこんな言葉を、自然と唇に乗せていた。

 少年の『冒険』への賞賛の言葉を伝えずにはいられなかった。

 

 

 その最中隣に立っていたアルトリアが、どこか嬉しそうな表情で言った。

 

 

「彼は……ベルは、これから強くなりますね……」

 

 アルトリア程の強者が、こんな事を言うなど想像がつかなかったが。

 でも、そうかも知れない。少年の成長の速さは、想像できない。

 

 少年――ベルの遠ざかっていく背中を目で追う。

 そして、心のなかで呟く。

 

 

 ――また今度、会えるかな?

 

 




「騎士王さん、空気じゃねーか!!」というツッコミは無しでお願いします。
 今回は傍観に徹してもらいました(笑)

あと・・・投稿ペースもっと上げていきたい!


ご読ありがとうございました!


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