DMЯ   作:海藤 桜夜

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『ここが・・・アイツがいる場所か』

 

暗い空間を進んでいると石碑が立ちふさがった

 

禁断の楔、相良と同化しているドキンダムXのそれに違いない

 

『こいつさえ壊せりゃ・・・』

 

『そういかねえナァ』

 

『誰だ!?』

 

『オレだよ、クロスファイア』

 

そこにはアルファベットのような模様を浮かび上がらせたレッドゾーンがいた

 

『レッド、てめえ・・・』

 

『早合点するんじゃねえ。オレは何もしちゃいねえよ』

 

『どういうことだ?』

 

『オレがこいつに目ェつけてたってのはオマエにも教えたよなぁ?』

 

『それがどうしたってんだよ』

 

『何がここまでオレを惹きつけるのかわからなかった。だがこいつ自身が答えだったのさ』

 

『いい加減はっきりしろ! どういうことなんだッ!!』

 

『ドキンダムXはこいつに貼りついたわけじゃねえ。こいつは・・・』

 

槍が掠める

 

相良らしきモノがそこにいた

 

『何ヲ勝手ニべらべらト喋ッテヤガルンダ、レッド?』

 

『おしゃべりはここまでのようだな。オレたちらしく決着をつけようじゃないか』

 

『ケンイチ・・・おまえ・・・』

 

既に人としての気配は感じられなくなっていた

 

今や相良は完全にクリーチャーと化したのだ

 

『始メヨウゼクロスファイアッ!!』

 

『ああ、勝っておまえを取り返してやる!!』

 

―――――

 

『スクランブルタイフーンを発動。三枚捨てて条件達成だ!』

 

フィールドにクロスファイアが躍り出る

 

『G0で俺を召喚! さらにコスト軽減して暴走龍5000GTを召喚する!!』

 

『ギュワアアアアアアア!!!』

 

『効果でそっちのタイムトリッパーとホネンビーは破壊だ!!』

 

場を一掃し5000GTが突進する

 

『トリガー、地獄門デスゲートッ!! クロスファイア! オマエヲ破壊ダ!』

 

『チッ!!』

 

『ソシテ! 墓地カラコスト7未満ノ禁断Vフィーダスヲバトルゾーンニ!』

 

大地からドキンダムの手を模した祭壇がせり出す

 

『登場時効果ニヨリ山札カラ三枚ヲ墓地ニ置キD2フィールドヲ出ス! Dの禁断ドキンダムエリア展開ッ!!』

 

『ターンエンドだ・・・』

 

相良はニヤリと笑う

 

『オレノターン開始時D2フィールドノ能力ヲ発動デキル・・・』

 

『何!?』

 

『見セテヤルヨ!! 禁断ガ作リ出スダイナマイトデデンジャラスナ世界ヲナァアア!!』

 

D2フィールドが回転し、世界が変わる

 

禁断の力が世界を塗り替える

 

『デデンデンデン!デンジャラスイッチィイグニッショオオオオン!!!』

 

残り5枚あった禁断の封印が一気に崩れ落ちる

 

『伝説の禁断ドキンダムX!! 禁断解放時相手ノクリーチャーヲ全テ封印スル!!』

 

『ちくしょう!! 5000GTがッ!!』

 

『オマエノデッキニコマンドハ入ッテルノカ? 

 

オレノターン、オーバーキルグレイブヤードヲ展開』

 

世界を塗り替える力は思いのままにあらゆる生命を支配する

 

『サラニディスドライブヲ召喚! ドキンダムXデアタックスルゼ!!』

 

『トリガーは無え・・・』

 

『続イテフィーダスデアタック!』

 

『こいつでなんとかしねえと・・・ならねえんだ。来てくれよ・・・。一枚目、ない』

 

『二枚目ヲブレイクダ!!』

 

『・・・』

 

『終ワッタナ、ディスドライブデ・・・ナンダ?』

 

世界は停滞を起こす。まるで時間が止まったように

 

『シールドトリガーならあるぜ、とっておきがな』

 

クロスファイアは未だに健在だ

 

なぜディスドライブのアタックは通っていないのか

 

『何ガ出タッテンダッ!?』

 

『終末の時計クロック。このターンは強制終了するぜ!!』

 

『ナ、ニィ!?』

 

『世界をどうこうするとか言ったよな。だがよう・・・』

 

クロスファイアが黒服を脱ぎ捨て飛翔する

 

『俺たちはアウトレイジ! 決まりきった世界の法則には縛られねえのさ!! 俺のターン!!』

 

無法者の意地が彼を滾らせる

 

『もう一度スクランブルタイフーン! そしてこのターン6枚ドローしたことにより条件達成だぜ!!』

 

脱ぎ捨てた黒服が燃え上がり無法の龍が再び嘶く

 

『天災超邪クロスファイア2ndをG0で召喚!! そして!!』

 

友を、自由を、取り戻すために彼は再び戦場に降り立つ

 

『俺、百万超邪クロスファイアをバトルゾーンに!!』

 

『ナンテ、展開なんだ・・・」

 

『ケンイチ!? 待ってろよ、自由にしてやるぜ! もう一人の俺でアタック!』

 

「シールドチェック・・・ぐっ・・・インフェルノサイン!

 

暗黒鎧ヘルミッションヲ蘇生シ二枚目ヲセイバースル!!』

 

『な!? 完全に自我が戻ったわけじゃねえのか!!』

 

『ヘルミッションガ場ヲハナレタコトニヨリ相手ノクロス・・・ぐっ、クロックを・・・破壊スル!!』

 

禁断に必死に抗う相良だがまたすぐに意識を奪われる

 

『ケンイチ!! おい!! しっかりしろ!!』

 

『ハァハァ・・・コレデコノターンニダイレクトアタックスルコトハ出来ナクナッタナ。

 

マッタク、仮初ノ人格如キガ生意気ナ真似ヲ・・・』

 

『生意気な真似か、確かにこのターンにダイレクトアタックは出来なくなったな』

 

『ソウダ! オマエノ足掻キモモハヤ無駄ナノダ!!』

 

『無駄かどうかは俺が決める・・・』

 

『マダ減ラズ口ヲ・・・』

 

『おまえさえ倒せればケンイチは自由になる、違うか?』

 

『オマエ・・・何ヲ言ッテイルンダ? !! マサカ!?』

 

『そのまさか、だ・・・』

 

―――――

 

「クロスファイアでダイレクトアタック!!」

 

・・・

 

「頼りにしてるぜ!!」

 

『おう!!』

 

―――――

 

『悔いはねえ。お前と一緒に戦えたことは俺の誇りだ』

 

『ヤメロ!! ココデオレヲ倒スコトガドウイウ意味カワカッテイルノカ!?』

 

『わかってるぜ。その上でやってやろうってんだ』

 

『ヤメロ!! やめろよクロスファイア!! おまえ!!」

 

『なに、一発殴るだけだ。痛えのは一瞬だ』

 

「クロスファイアあああ!!」

 

『あばよ、ダチ公・・・ 俺自身でドキンダムXにアタックだ!!』

 

拳が禁断を撃ち抜き、世界を覆う暗雲を討ち払う

 

そして“彼の世界”は終焉を迎える

 

―――――

 

「ぐっ、はぁはぁ・・・あああ、ああっ・・・はあはああ」

 

「剣一くん!!」

 

目が覚めた時には病室だった

 

禁断によって傷を負った対戦相手たちは皆回復していった

 

封印されたドルバロムとアルファディオスも元に戻った

 

だが・・・

 

「クロスファイア・・・」

 

「剣一くん・・・クロスファイアがいなくなってからずっと塞ぎこんでる」

 

心配がちに相良を見つめる入谷

 

こんな時にどう声をかけたらいいものか

 

「ケーン!!」

 

勢いよく飛び込んできたのは闇の代表もとい、名を七条凛

 

ドルバロムのパートナーその人だ

 

病室にも関わらず相良にダイブしようとする七条

 

が、長髪の男に摘みあげられ制止される

 

『病み上がり相手に無理させんじゃねえ』

 

「むーケチだなあバロム」

 

『勝手に言ってろ』

 

「リンか、どうしたんだ?」

 

物憂げに外を眺めていた相良が体を起こす

 

「そんなに暗くしてたら悪魔だって気が滅入っちまうぞ! ほら、ショップでも行こうぜ!!」

 

『うるさいよりかマシだ』

 

「なんだとー」

 

「ふふ、そうだな」

 

二人の会話に思わず笑みがこぼれる

 

「ちょと、ちょっと! 剣一くんはまだ回復期間なんだから! 無理させないでよね」

 

部屋の外から見ていた入谷だが、思わず飛び出して行く

 

「無理はしないさ。それとも、千佳も行きたいのか?」

 

差し伸べた手を彼女に引かれ立ち上がる

 

「私も、剣一くんに、着いてく!」

 

「決まりだな」

 

「ひゅーお熱い!!」

 

「茶かすな!!」

 

彼のまわりには、大切な仲間たちがいる

 

「剣一! 調子どうだ? 今日新しいパックが出るんだよ!! 行こうぜ!!」

 

「明さん! まだ骨折が治ってないんですよ!? 安静にしててください!!」

 

「いででで!! 刹那! そこ! 掴むな! 痛いってば!!」

 

一人の時はあるかもしれない

 

でも彼らは独りじゃない

 

―――――

 

なあ、クロスファイア

 

俺たち、またどこかで会えるかな?

 

そうしたら、またお前と・・・

 

「剣一、ぼーっとしてどうした? そろそろ病院に戻るぞ」

 

「ああごめん、今行くよ」

 

ケンイチ・・・ケンイチ・・・

 

「? 今誰か・・・」

 

ケンイチ・・・ここだぜ

 

「待っててくれ! すぐ行くからな!」

 

―――――

 

デュエマプレイヤーはきっと独りじゃない

 

いつも貴方の隣には相棒がいてくれるはず

 

貴方と相棒のデュエマがいつまでも充実したものでありますように

 

 

 

終わり・・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――

 

『よ!ケンイチ』

 

「クロスファイア! おまえなんだよな!?」

 

『おう、ちんまくなっちまったけど俺だぜ!』

 

「よし、今すぐレジに・・・」

 

『ん? どした?』

 

「・・・パック箱買いして手持ち足りねえ」

 

『おい!!』

 

「わりい! 明に借りてくるから!!」

 

『たく、世話焼けるやつだぜ』

 

―――――

 

まだまだ続く!!

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